ある提督が虐められる話   作:とある小説家Y氏

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提督虐め

「もう誰も信じられない...」

 

そう思い始めたのはつい最近だろうか。この鎮守府で提督として働いて約1年が経とうとしているが今までに起きたことは最悪なことばかり。四方八方から俺に対するいじめに俺の心は耐えてきたが、壊れる一歩手前まできてしまった。今こうして書類の山を整理しているが執務室の中は万年筆を動かす音だけが鳴り響いている。秘書艦はいるはずもなく今まで執務室の中に入ってきた艦娘は誰一人としていない。報告はすべて文面、廊下で遭遇した際も無言スルー、舌打ちなど話しかけようものなら鋭い視線で殺気を放ってくる。

 

なぜこんな状況になったのか...

 

俺は元会社員だった。この世界に来る前は社畜として上司にこき使われ、ブラック会社に貢献?していた。ある日、朝日の光で目が覚めるとこの世界に来ていた。妖精が飛んでいたり、艦砲の音が鳴り響いたりと始めは何の状況も掴めず慌てふためいていたが時間とともに慣れていった。

この世界に来てから数日後に俺宛に手紙が来ていた。大本営からだ。俺には妖精が見えることが伝わっていたらしく大本営に呼び出された。大本営に着いてからは理解できない話をいくつもされた。艦娘やら深海棲艦やら知らない単語が聞こえたが結局話の内容は全く理解できず、話が終わったと思えば提督になっていた。

 

ここからが地獄の始まりだった...

 

鎮守府に着いて早々、暴力と罵詈雑言の嵐。鎮守府の施設はほぼ使わせてもらえず、初めの1ヶ月間はほぼ執務室に監禁されたようなものだった。とはいえ鎮守府内の環境はあまり良くないものだったので艦娘たちの機嫌がよくなるよう整備していったものの艦娘たちの機嫌は何も変わらなかった。毎日のように暴力と暴言オンパレード。つい先日、彼女らの罠にまんまと嵌められ左腕を義手にする羽目になってしまった。まぁ元々騙されやすい方だったこともあったが...。そのことを大本営に報告しても向こうは真面目に取り合ってくれず、このころからに捨て駒だと思い始め、今の状況にある。

 

「俺がなにしたって言うんだよ...」

 

今日は加賀に暴力を振るわれた。廊下で軽く肩がぶつかってしまったためすぐに謝ろうとした瞬間、顔面に右ストレート。そこからは上半身に痣ができるほど殴られた。

そのあとは殴られた痛みで動くことができず廊下の端で座り込んでいると複数の艦娘に「このゴミ邪魔なんだけど」など暴言をいわれ、一部の艦娘には蹴られたりもした。

 

「...終わった、これで全部か?」

 

痛みに耐えながら今日の執務を終える。

時刻は〇二〇〇。

 

「辞めたいなぁ...」

 

そう呟いて落ちてくる瞼に逆らわずにそのまま眠りに落ちる。

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