仮面ライダーウォーズ   作:ルマ

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大変長らくお待たせしました!年内最後の仮面ライダーウォーズです!
今回戦闘がないですが、とんでも事実が発覚するかも…
年明けからは、また忙しくなってしまうので投稿頻度がさらに悪化してしまいますが、それでも応援していただけると嬉しいです!
ではどうぞ!


第十二話 邂逅

懐占「…疲れた」

 

「これで遅れた分の成績は取り戻せたわけですし、結果オーライですよ」

 

今日は休校になった分の補習があった。僕は普通にやっていたが、懐占さんのほうはというと、士さんがトップにいる組織の仕事などで睡眠不足だったらしく、眠そうになりながら受けていた。

 

懐占「そういや、こないだ士さんから説明受けたんだろ?俺たちの組織について」

 

「え?…あ!?」

 

数日前に行ったPSW訪問の際、仮面ライダーの歴史が危ないということしか教えてもらっていないのを思い出す。組織のことを聞く前にウォーズVRというとんでも訓練場で戦っていた為、聞くタイミングが全くなかった。その後はPSWにはいっていない。というのも士さん曰く、

 

士「業務が忙しいからな、必要な時は俺から呼ぶ」

 

ということでその場はそのまま解散となっていたのだった。

 

「すっかり忘れていました…」

 

懐占「お前何しに行ったんだよ…?まあいいや、この後時間あるか?」

 

僕はうなずくと、懐占さんはその返答を受けてそのまま立ち上がり、肩に手を置く。

 

懐占「俺たちの組織についてちょっと説明してやる。屋上でな」

 

ー屋上ー

 

教室から出た僕たちは階段を登って、屋上へやってきた。扉を開けて周囲を確認するが誰もいない。

あの時の戦いの痕があるかとも思ったが、ある程度は元通りになっていた。keep outのテープが張り巡らされている事以外は…

 

壊占「よし、誰もいないな」

 

壊占さんは誰もいないことを確認すると、まだ壊れていないフェンスに寄りかかる。

 

「それで壊占さん。あなたが所属してる組織って…?」

 

僕が話を切り出すと、壊占さんはコホンと一つ咳払いしてから話し始める

 

壊占「ああ、俺が所属してるのはガーディアンズ。PSW直属の治安維持部隊で、裏社会で暗躍してるっていう組織、エンドワールドから街を守るために戦ってる」

 

「エンドワールド?」

 

聞いたことがない単語に頭の中にはてなが沢山出てくる。

 

壊占「エンドワールドは15年前から活動を始め、いくつもの組織を吸収し裏社会で高位の地位に存在する組織だ。今現在、俺たちが戦っているあの怪人、或刻流に言えば…アナザーライダーだったか?奴らに変身するアイテムを売っているのがエンドワールドの1人、バイヤーだ」

 

「アナザーライドウォッチが売られてるって…一体誰が作っているんですか?まさかタイムジャッカーが?」

 

壊占「そのタイムジャッカーってのは知らないが、誰がどうやって作っているのかはまだわかってない。ただ、お前が最初に戦ったあの一号…あのアイテムを作ったのはバイヤーだ」

 

「なんでそれだけはわかっているんです?」

 

壊占「前に何度か対峙したことがあってな。その時に奴自身が変身して自慢してやがったよ…いくつか複製してそれを売買してるってのはわかってた。その一個が、前に或刻が倒したやつってことだ」

 

それを聞いた僕はそのまま、keep outのテープの先にある場所を見た。ある程度は修復されているものの、破壊の痕跡があちこちにあるのが見える。

それに屋上だけじゃない、今でこそ普通に登校できているが、まだ高校の一部は立ち入り禁止になっている場所もある。

生徒や先生だって、全員が復帰できたわけではなく、病院に通院しながら通っている人だっているそうだ。この間の一件で出会ったみくさんだって、今も定期的に検査をしているとのことだった。

 

「僕は、本当に守れているんでしょうか?」

 

ぽつりと、自分でも気が付かないうちに僕は呟いていた。それを見ていた壊占さんは大きなため息をつくと、ドンっと背中を叩いてきた

 

「ちょっと!?何するんですか!」

 

壊占「お前のお陰で、誰も死ななかった。バスケ部の顧問から聞いたぞ?お前が沢山医療器具持ってきたからだいぶ治療が捗ったって」

 

「え、僕は確か吹奏楽部の顧問の先生に渡したはずですけど…」

 

壊占「あの人バスケ部も兼任しててな、俺も治療の手伝いしてたもんだからすぐにはアナザー一号の元に行けなくてさ。士さん曰く他のライダーにも協力を要請したがこぞって全員街の外にいたから到着が遅れてたんだ。だから、お前が仮面ライダーになって戦ってくれたおかげで、被害も収まった。ありがとう。」

 

壊占さんは頭を下げて、礼を述べる。

 

「僕はただ、できることをしただけです。結局、どうして仮面ライダーに選ばれたのか…まだわからないですし」

 

僕が独り言のように呟いたその言葉に、壊占さんが付け加えるように説明してきた。

 

壊占「それなんだが実は士さん達も明確にこの人を仮面ライダーにって選べるわけじゃなくて、ランダムに選ばれるんだ」

 

…今さらっととんでもないこと言ってなかっただろうか?

 

「え、ランダム?」

 

壊占「とは言っても、流石に完全ランダムってわけじゃなくて、何かに特化した才能を持った人物が選ばれるんだそうだ」

 

士さんが選んでいるわけではないとすると、一体誰が選んでいるのか…予想はついていた。だが、信じられなかった。だからこそ、それを確認するために壊占さんに聞いてみる。

 

「それを決めているのって、もしかして…」

 

そして壊占さんはひとつ、大きな呼吸をして告げた

 

壊占「仮面ライダーウォーズが、選んでいる」

 

すぐさま携帯を取り出して、仮面ライダーウォーズを起動する。何ら変わらないタイトル画面ではあるが、今の話を聞いてからどこか意志を感じるような気がしてならなくなった。

 

「一体、士さん達はどうやってこのゲームを創ったんです…?」

 

壊占「それは士さんたちにも分かっていないんだ。

なんでも、当初は資金集めのためにこのゲームを創ったらしいんだが、ある日自分達ですら知らない仮面ライダー…つっても、俺なんだがな。そこで初めてあの人たちと会ったって訳だ。」

 

そこまで説明されると、壊占さんはフェンスによりかかるのをやめて再び屋上の入り口に向かっていく。

 

壊占「まあ大体はそんな感じだ。そんじゃ俺部活に顔出してくるわ」

 

そう言って壊占さんは少し足早に降りていった。これからどうしようかと迷っているその時、再びドアの開く音が聞こえる

 

標華「或刻じゃん!ようやく見つけたよ〜」

 

「標華さん?どうかしたんですか?」

 

扉から出てきたのは、標華さんだった。見ると少し息切れをしているみたいで、呼吸を整えながらこちらに近付いてくる。

 

標華「この前の約束、まだだったじゃん?」

 

と言われ、僕はすぐに思い出す。初めて変身したあの日は本来、標華さんと遊園地に行く予定だった事を。

 

「そういえば…結局色々あって行けなかったんでしたっけ?」

 

標華「そう!だから今日行かない?私の方も今日は部活無いしさ」

 

「では準備してから行きましょう」

 

こうして僕たちは一旦学校をあとにして、それぞれの家に向い、隣町にある遊園地へと行くことになる。

 

ー極血sideー

 

俺は今、遊園地にいる。一人で遊びに来たわけではなく、とある人物と会う為だ。話は数日前に遡る

 

「護衛?」

 

俺がそう聞くと、大将…焉党 悠也は飴を暇そうに舐めながら詳しいことを話し出す

 

悠也「そう、バイヤーと取引した奴が居てな。ライドウォッチを渡すところを護衛してほしいんだわ」

 

「そういうの、前はエンドワールドの下っ端とかにやらせてなかったか?なんで今回は俺なんだ?」

 

悠也「今までのガーディアンズだったらそれでも構わなかったんだがよ、前にお前言ってたじゃん。規格外の奴が出たって」

 

その瞬間、空気が一瞬で変わった。それまで横にいた護衛すら、思わず固唾を呑んだ。

 

「あー…そっすねハイ。今まで注意すべきは話に聞いてたヴァルクルスだけだと思ってたんすけど、新しい仮面ライダーが出たもんで」

 

思わず敬語が出てしまう。別にこの話題自体は問題ないんだが、大将の目は完全に狩る目をしている。どうもこの状態の大将は恐い。

 

悠也「もしそいつが出たらさ、リベンジマッチはしたいっしょ?」

 

「…うっす」

 

そして時は現在、俺はバイヤーと共に遊園地に入り、取引先となる場所へ向かっている。

 

バイヤー「いやあ嬉しいですよ、極血君が護衛になってくれるとは。頼もしさが段違いだ。」

 

「はあ?悪いがお前の護衛はついでだ。俺の狙いはただ一人…」

 

バイヤー「クロスライジング…分かっていますとも。君には期待してますよ?私の貴重なライドウォッチの一つを壊してくれた彼には、一刻も早く消えてほしいですからね」

 

そんな他愛のない話をしながら、俺たちは多くの人が行き交う大通りを進み続ける。軽快な音楽がノイズにならない程度でなり続ける。そこでふと、バイヤーの足が止まった。

 

「おい、どうした?まさかこんな大広場が取引場所とか言わないよな?」

 

バイヤーは下を向くと、しゃがみ込み一枚のチケットを見せてきた。どうやら拾ったものらしく、書かれているものとしてはジェットコースターに乗るために必要なチケットらしい。

 

バイヤー「落とし物でしょうか…おや?」

 

ある方向を見ると突然、バイヤーが固まった。よく見ると口がパクパクと開いているのがわかる。

 

「おい!」

 

ガッと肩を一回揺さぶる。それと同時にバイヤーは我に返ったのか、俺の方を向き直り話し出す。

 

バイヤー「いえ、彼女を以前、どこかで見たような気がして」

 

その視線の先には、高校生と思われる一組のカップル…いや、あの感じは友人か。そいつらが何やら話をしていた。普通に考えて、面倒事には突っ込まないのが楽なんだが…

 

「うるせぇな。どうした」

 

気がつけば、声をかけていた。

 

(何やってんだ…俺?)

 

男子「あ、えっとその…」

 

男の方は少し人見知りなのか、俺の方を見るや否や先ほどより慌て始める

こういうのは嫌いなタイプだ…男を見かねてか、今度は女の方が話し始めた。

 

女子「実は或刻がジェットコースターのチケットを無くしちゃって…今探してるところなんです。もしよければ一緒に探してくれませんか?」

 

或刻「標華さん、流石に無関係の方々を巻き込むわけにはいかないですって」

 

標華「でもさ、私たちだけじゃ探せないよ?」

 

或刻「それは、そうですが…」

 

とまた2人は話し始めてしまう

そこでバイヤーが割り込んでくる

 

バイヤー「もしかして、こちらのチケットではありませんか?」

 

と言って、一つのチケットを差し出した

そういえば先ほど拾っていたのを思い出す

 

或刻「それです!ありがとうございます!」

 

「ったく、2度となくすんじゃねぇぞ」

 

或刻「はい!あ、改めて…黒宮 或刻です!本日はありがとうございました!」

 

標華「須道 標華です。本当にありがとうございました!」

 

と言って二人は去って行く。

その二人の背中を見送りながら、バイヤーが話しかけてきた

 

バイヤー「案外、ああいうのがクロスライジングかもしれませんよ?」

 

「…いや、流石にないだろ。それよりお前こそ、あの女に見覚えあるんじゃねぇのか?」

 

バイヤーに聞くと、少し首を傾げながら

 

バイヤー「…ええ、成長していたため疑ってしまいました。彼女は……」

 

「…?」

 

バイヤーはすごく楽しそうに、目をカッと開いて言う

 

バイヤー「強化人間の試作0号です」




ということで、2022年最後の投稿です!
物語はまだまだ続きますがちゃんと完結できるよう頑張ります!
これからも応援、よろしくお願いします!
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