仮面ライダーウォーズ 作:ルマ
ー病院ー
「…ん?」
僕は気付いたら病院にいた。窓からの朝日が非常に眩しい。周囲を見回すと、1人用の個室の病室と言う事がわかった。
「痛っ…」
体を動かそうとしたら、ものすごい激痛で動こうにも動けない…あれからどのくらい時間が経ったのだろうか?あのアナザー一号を撃破した後、ライドウォッチを見つけたところまでは覚えているんだが、そこから意識を失っていたみたいだ。
(敵が仮にタイムジャッカーだとして、ジオウでは王を両立させてオーマジオウが王となるのを阻止する事だったけれど、あーいや、仮面ライダーの歴史を消そうとしたりするやつとかもいたっけ。)
「一体誰が黒幕なんだ…わかんないぃぃ」
自分でも情けないとわかるくらいの独り言を呟いたと同時に、がららと扉が開かれて、そこから見覚えのある女子高生とガタイのいい男子校生が入ってくる。
標華「あ!起きたんだ!大丈夫?痛いところない?」
女子高生、須道 標華さんはこちらを視認したとばかりに走って近づいてきた。
「全身が痛いです…割と動くのが困難ですハイ」
そう素直に答えると、標華さんは安堵したようにため息をつき、
標華「よかった〜…無事そうで何よりだよ!!」
どこが…?なんて思ったけど口には出さない。
「ところで、その人は?」
さっきからずっとガタイの良い男の人がコチラを見ながらにこやかにしていたので、標華さんに聞いてみる
壊占「俺か!一応クラスメイトなんだがなぁ…破道 壊占(はどうかいじ)だ!よろしくな!」
破道 壊占と名乗る人物は大きな口を開けて僕に名前を名乗る。
標華「破道先輩がキミを助けてくれたんだって。」
標華さんが補足を付け足してくれる。そう言うことならば、やらなければいけない事があるだろう。自分の体にそう言い聞かし、全身の痛みを我慢しつつ、ベッドから体を起こす。
「あなたのおかげで助かりました。ありがとうございます」
壊占「気にすんな、それよりお前もしかして…」
壊占さんは僕の方へ詰め寄ってきた。なんだろうか?
…まさか仮面ライダーだとバレた!?できればあまり人にバレたくはない、後で面倒になることは分かりきっているからだ。それに基本よっぽどのことがない限りはヒーローは正体を明かさないものだし。
標華「?」
標華さんの方に目線を向けるが、彼女も頭にはてなマークを浮かべているみたいだ
壊占「…この後輩のこと好きか?」
「……ハァ!?」
何言ってんだこの人!?あまりに突拍子もないことを言ったのでつい声を荒げてしまう
標華「ひゃあ!?なになになんて言ったんですか先輩!?」
よかった、標華さんには聞こえなかったようだ…。僕たちの困惑を知らないかのように壊占さんは言葉を続ける。
壊占「だってよ、今まで一度もクラスで話してるところ見たことのないやつの病室前に行ったら、うちの制服着た女子がガチ泣きしそうになりながらウロウロしてるわ、話聞いたら一個下の学年だったわでよ?これはもう…後輩好きとしか」
「違います!標華さんは僕がこの街に来た時からの付き合いであってそれ以上の感情はありません!」
全力で標華さんに聞こえないように、小声で否定する。
…そういえばいつぶりだろうか?おじいちゃんと標華さん以外の人とちゃんと話したのは…。もちろん、授業を通してのグループワークをする際に意見を言ったりするのはしたが、それ以外は全く人と関わりを持とうとしなかったんだ。
だって…
壊占「まあいいや、ひとまずお前が生きてんだったら上出来だ。ちゃんと怪我治せよ!」
僕が物思いに耽っていると、壊占さんは椅子から立ち上がり病室を出ていった。
標華「あの先輩すごかったねぇ…ちなみに何聞かれたの?」
「絶対に答えません!寝ます!」
標華「えぇ?気になるんだけど〜」
結局この攻防は数分間に渡り繰り広げられた…。
壊占side
「あいつ、意外と喋るんだな。」
病室から出た後、俺はひとまず近くの喫茶店についた。あれから2日、学校は現在閉鎖され臨時休校になっている。
表向きには爆弾魔の愉快犯が学校を襲撃したことになっているが、すでにネット上ではあの一号もどきの画像が出回り、あの事件の裏には怪人が現れていたとバレている。
「やっぱネットってのは怖いねぇ…こりゃいつか、仮面ライダーの正体もバレるんじゃないか?」
頼んでいたホットコーヒーが来たので、俺はスマホを見るのをやめて窓の外を見ながらカップを口に持っていく
やっぱり昼頃のカフェはいいな…気分が晴れる。さて、臨時休校とはいえ出ていた課題をやらないわけにはいかない。
早速タブレットをだし、レポートを書き出す……と思っていたが、そうはいかなくなったようだ。
一通のメールが、俺のタブレットに届く。
『2日前の戦闘で破壊されたと思われる、敵の痕跡を集めてほしい。』
「仕事の依頼か」
呟くように言った後、コーヒーを一気飲みして俺は支度を終わらせ店を出た。
ー学校ー
やはりというかなんというか、野次馬やら警察がそこかしこにいた。警察はまぁいいんだが、野次馬…特にこの周辺のマスコミに取材でもされたら非常に面倒だ…
「仕方ねぇ、裏口から行くか」
学校の裏口から侵入することを決意し、行動に移す。
裏口に行くまでに現在の学校を観察することにした。いまだに一号もどきと或刻が戦った後が硝煙という形で残っている。
「これは…過去一ひでぇな」
過去に一度も、このレベルの戦闘はなかった。と言うのも、基本裏路地などでしか戦闘は起きなかったのだ。その理由は敵の正体にある。
現状、俺たちが掴んでいる敵の正体は、ライドウォッチなるものを高額な取引で売り捌き、超人的な力を与えている、それは裏社会で取引されているとのこと。そう、たったこれだけだ。そのため、取引場所も人目の届かない場所で行われることが多く、俺たち行動班も取引現場に襲撃して取り押さえる事が多かったため、必然的に街などで戦闘を繰り広げたことは一度もなかった。
「これ以上、被害は出させねぇぞ…この調査で絶対に尻尾を掴んでやる。」
裏口についたため、俺は意を決し学校の中に入っていく……。
ー2階ー
1階から上がり2階まできた、この学校は計4階なのであと2階ほど登らなければならない。
「?」
その時だった、廊下の先に誰かいるのが見えた。現場を見てる警察官かと思ったが、服装がかなりラフなところからすぐに違うと判断できた。
黒いローブに頬には髑髏のマークが特徴的な人物だ。あいつは…
「痕跡を消しにきたか?バイヤー」
バイヤー「おやおや、あなたですか。全く面倒な方ですね」
こいつはコードネーム『バイヤー』、ライドウォッチを売り捌く売人の1人だ。
かなりの極悪人で、証拠を残さないためとはいえ、俺たちが取引先へと突入すると同時に購入者を殺害してから逃走するようなやつだ。
「ちょうどいい、今度こそテメェをムショ送りにしてやる。」
そういって俺はスマホの仮面ライダーウォーズを起動させ、画面を3回タップした。その時、画面から腕輪型の変身アイテム【音叉腕 絶炎】が出てきて右腕に装着し、腕輪部分の太鼓の面を1度叩いて
「オラァ!!」
拳面を思いっきり地面に叩きつけた。その反動で地面が揺れ、俺の周りに火柱がどんどん立ち上がり、竜巻のように周囲を纏っていく…!
「闘鬼、ヴァルクルス!!」
エレキギターの変身音とともに、俺は仮面ライダーヴァルクルスへと変身を遂げる
「俺の熱い魂、轟かすぜ!!」
俺が変身したと同時に、
バイヤー「相変わらず暑苦しい…これだからバカは困るんですよ」
手を扇子のようにして煽ってきながら、左手には一つのライドウォッチを取り出してボタンを押す。
『ライオトルーパー!!』
の音声とともに黒いゲートが出てきて、3体のライオトルーパーが出てくる。
バイヤー「まあいいです、さっさと破壊されたライドウォッチ回収しないとなので私はこれで」
「待ちやがれ!チィ!」
バイヤーが去った後さっそく一体のライオトルーパーが剣を振りかざした、俺はそれを避けアッパーカットでカウンターを繰り出す。そのまま徹底的に殴りまくる。数秒ではあったがかなりの数殴ったので、すっかり動かなくなった。
そのまま太鼓の面を2回叩き、両手の掌に力を込め始める。当然こうしている間にも二体のライオトルーパーは迫ってきた。
精神を集中し解放するべきタイミングを見極める。
(今ッ!!)
両手を突き出すと、ちょうど相手二体の顔面だった。
「爆炎掌甲波!!」
技名を言うと手を伝って波動が流れ相手を内部から爆破させた。
ドガアアアアアアンと大きな音が響き渡る。
「待ちやがれバイヤー!!」
急いで俺は屋上へ向かった。
ー屋上ー
ドアを開け、バイヤーの姿を探す。
バイヤー「おやおや、きたんですね。破損したライドウォッチはご覧のとおり預からせていただきました」
バイヤーは小さいアタッシュケースの中に壊れたライドウォッチを見せる。
それを見た俺は、足に力を入れ奪い取ろうと一目散に走り出した。
バイヤー「じゃあまた〜」
というと、バイヤーは空中に浮き始め、屋上からどこかへ行ってしまう。
「うげぇ!?」
急に浮き始めたので俺は力を抑えきれずフェンスに直撃してしまった。
スマホで、状況をまとめて報告し、応援を要請した。
「あの野郎、相変わらず人間離れした動きしやがって!一体なんなんだよ…」
変身解除した俺は、このむしゃくしゃした思いをフェンスにぶつけ、応援を待つことにしたのだった。
波動の音を使ってましたね!さて、なぜバイヤーは空中に浮くなんて人間離れした動きをできたのか…?
そして壊占が所属している組織とは?
或刻は何分ぐらいでようやく寝ることができたのか?(これは流石にどうでもいいw)
では次回もお楽しみに!
不定期更新ですが、じっくりのんびり楽しんでくださると嬉しいです!