「宇宙来たあああああああああああああああああああああああああああああああああ!」
変身と叫んだ次の瞬間に、不良ルックな子が、宇宙服を着た頭だけロケットみたいな形をした存在に変わると同時に両腕を突き上げて叫んだ。
宇宙服っぽい格好だし、さっきの叫びから想像するに、やっぱりそういったものと何かしらの関連があるのかもしれないとは思うのだけど、答えは出ない。
次にもう一人のハードボイルドな帽子の人も変身と叫ぶと同時に、半分が黒でもう半分が緑に綺麗に分かれている何かに変わってしまった。
その直後、今まで検索してみようと言った後に、延々とおでんに関する情報を喋ったり、ノートや壁に書き連ねていた男の子が倒れてしまったのだ。
咄嗟に気付いた僕は、何とかその男の子が倒れる前に、抱き止める事が出来たんだけど、何故か男の子の腹部には、ハードボイルドな帽子を被った人と同じ形のベルトが……。
「「さあ、お前の食べたおでんの数を数えろ!」」
黒と緑の半分こな人の声は何故か二重に聞こえるし、しかもその片方は僕の聞き間違いでなければ、今も僕の腕の中で意識を失っている男の子の声に良く似ている気がする。
ちなみに僕が、今日このおでんパーティーで食べたおでんの数は7個です。
このカオスの発端である大根も卵も美味しくいただきました。
「ライダー同士で戦う何て……この戦いは俺が止める! 変身!」
人間の動きでは出来ない超次元のバトルを開始した二人の間に入ったのは、このパーティーに来て、おでんを食べてたイケメンさんの一人。
中央に紋章の描かれた黒いケースみたいなものをガラスの前で掲げたかと思うと、またしても二人が巻いていたのとはまた別の形状のベルトが腹部に出現して、その中央に黒いケースを嵌めた瞬間に、やっぱり姿が変わってしまった。
剣道の仮面の様な頭部と全体的に赤い色が目立つ姿をしているその人は、颯爽と二人の間に割って入っていく。
僕には訳の分からない展開が続くけど、これでこの不毛だと思える戦いも終わるのかなと安堵したその時、さっきもおでんとおばあちゃんと意味は理解出来なかったけど良い事を言ってそうな台詞を言ってたイケメンさんが、片手を天に掲げながら、ゆっくりと歩み寄る。
「おばあちゃんが言っていた。おでんとは人生の宝だと……そのおでんで争うと言うなら、俺が止める!」
何時の間にか、やっぱりこの人も腹部にベルトを巻いていた。
その上に何処からともなく、赤い色をしたメカニカルなカブトムシが飛んで来て、イケメンさんの手の中に納まる。
「変身!」
手の中に納まったカブトムシをベルトの中央に嵌めると、今度は全体的に銀色をした何かに変わってしまう。
でもその変化はそれだけじゃ終わらなかったんだ。
「キャストオフ!」
銀色な人が腹部のカブトムシの角部分を反対側に引っ張ると、上半身の銀色部分が飛んでいって赤いカブトムシっぽい人になってしまった。
でも僕は更に驚く事になる。
何とレストランでも出て来た銀色のオーロラが今度は、目の前に現れたのである。
「今度は何が始まるのさ……」
思わず出てしまった愚痴だったけど、こんな異常事態に見舞われたら、愚痴の一つだって零したくなるさ。
そして案の定、オーロラの中からは、またしても予想外の存在が出て来た……。
何と! 眼鏡のオジサンが出て来たんだけど……何でこのタイミングで見知らぬオジサンが出てくるの?