プロローグ
「つまり君は死んだんじゃ」
光の玉にしか見えない「なにか」に俺はそう言われた。
周囲は真っ白な部屋?らしいところ。
らしいというのは、壁もなんも見えないからだ。
20代で就職し、1日16時間労働、そろっそろ限界かなあと思っていた矢先、心臓麻痺だったらしい。
さすがに昼晩ニ食外食、酒は飲まなかったものの一食がとんかつ定食に必ずカツ追加でごはん8杯おかわり、買い食い当たり前に宅配ピザは必ず2枚にチーズ追加トッピング、仕事の合間にコーラ6リットルにポテチ6袋、直前の体重128キロなんつう生活をしてると胃下垂でもない限りそんなもんか。
高校時代までは剣道と古流柔術なんかをやってて結構スリムだったんだが、そう言う奴ほど太りやすいっつう話だしなあ。
悪りい、職場の同僚よ、俺の巨体を何とか葬ってくれ。
かわりに親に見られたくないもんはみんな持ってってくれていいから、わりとマジで。
なんぞと逃避をしていると、だ。
「さて、君には転生してもらう」
なんぞいな?
天性、展性、…ああ! 転生か!
まあ死んだしな、今度もできれば人間でよろしく。
虫とか餓鬼は勘弁だなあ。
ギリギリで修羅辺りまででお願いしたいですな。
「いやそれでなくてな」
転生って六道転生ですよなあ、普通。
仏教の教えの。
「知らんのかね、最近君たちの世界ではやっとるんだろう?
異世界転生もの」
いや知らんがな。
自慢じゃないが流行は苦手なんだよ。
漫画だって中高の時代に学校の先輩とかに勧められたやつくらいしか読んでなかったし。
コ○ラとか、北○の拳とか、激!○虎一家とか、○笑!○沢高校とか。
後は職場の連中に勧められた奴が若干。
仕事始めた時、同僚に知ってるか聞いたら、前の2つは知ってるけど、後ろの奴は知らんとか言われた。
なぜか上司が知ってたりな。
○虎は青年誌、じゃねえ、中年誌に続編が載っててびびったっけ。
まあそれはさておき、
「わしら『世界管理者』の間でもそう言ったことが流行ってなあ」
あ? つまり…。
「世界間で魂を相互交換してな、自分の世界にないものを取り入れさせることで世界の発展を加速するんじゃよ」
つまり異物混入による進化の促進?
「いきなり学術的じゃな。 まあそう言うことじゃ」
まあ、高校の勉強はそれほどでもなかったんですけど、周りにいた人たちが結構マニアックな人たちで。
「じゃろうな、○虎とか普通読ませんぞ、発禁本じゃろうがあんなん」
「2000年代に再集録漫画出てましたよ」
「うそじゃろ!?」
そう言うのは良いから先行こう先。
「うぉっほん、でじゃ、君には儂の管理する世界の一つに行ったもらう。
比較的安全、でもないがまあこのまま成仏するよりはいいんじゃなかろうかの」
神さまが成仏て…、だから余計なことはいいや、でも危険ありかあ、生まれてすぐくたばるとかはなしにして欲しいんですが。
「安心せい、こういうのには転生ちぃととやらが定番だそうでの」
「そう言う事じゃよ。 とは言え、なんでも好き勝手に、という訳にもいかん。
おっかない話だな、おい。
世界を切り捨てるって、どんだけの人がそこに住んでたんだか。
「その前に、その世界の全てのエネルギーを転生者が食ってしもうたよ。
世界改変にはそれくらいの力が必要でな」
さらにおっかないわ。
「ちゅうわけで、最近の力の移譲は『ランダム』ちゅうことになっとる」
ランダムて…。
「まあ基本的なもんとして『頑健な身体能力』『全体的にそれなりに優秀な才能』は与えられるでの」
あ、んなら良いや。
体が頑丈ならまあどこ行っても大丈夫だろ。
時に、そのチートってどんなのがあるんです?
「ええっとじゃな、『社会的に高い地位』『特定分野で非常に優秀な才能』『人間レベルから逸脱した身体能力』『ビームが撃てる』『仮○ラ○ダー改造済み』『仮○ラ○ダー変身アイテム』『仮○ラ○ダーの能力が使える』etc…」
仮○ラ○ダーばっかかよ!
「仮○ラ○ダーをプ○キ○アとかにしたのもあるがの。 ただし性別があっとらんと使えんもんもあるからの」
持ってても使えないチート、まあ別に問題ないよな。
ビ○ケッ○ハ○マーとかでも使わなけりゃいいんだから。
「マニアックだのう、はいってるけど」
本気でいらねえ!?
だらりと神さま?と会話して、そろそろ転生の時間だという事だ。
まあ、どんな人生だろうと構わんさ、体は頑健だって話だし、どこ行っても今よりは長生き出来んだろ。
「では管理世界に送るでの、達者で暮らすんじゃぞい」
「ああ、ありがとよ神さま。やり直しの機会をくれて」
俺がそう言うと、周囲の景色が(まあ白一色だが)ぼんやりと霞んでいく。
神さま?の姿も霞んでいく。
「それでは、良き人生を。 お前が満足する人生を送れたなら、また会おう」
神さまの声を聴きながら、俺は意識が遠のいていった。
世界の変革の種:とある神さまの言
「さて、彼は上手くやってくれるかのう。
そうなれば、『魔法界』と『理法界』、双方が上手く行く可能性があるでのお…」
彼はそう呟くと、
「とは言え、このままだとちと『ふぉろぉ』が足らんかのお」
そう考えた。
「さて、彼の生まれる所に使えそうな人材を…、ほう、こ奴ならば大きな因果の混乱はないのお」
そう言うと、「世界にほんの少しの介入」を行った。