たった一つの世界をまとめるのにここまでかかるとはちょっと残念。
以前見たFGOとシンフォギアのクロスオーバーは二話で双方の説明が済んだんだけどなぁ。
……やっぱりおっぱいがパワーワードすぎて説明必須なのが難点か
「……では、いい加減脱線しているから話を進めるぞー」
「ああ、ちょっと疲れてきたから巻いてくれ」
ボケとツッコミの乱れ打ちで疲れたのか、左さんがちょっとため息をつきながら宮白を促した。
「まず前提条件として転生悪魔制度と
と、宮白はホワイトボードに図解を書きながら話を進める。
「転生悪魔制度は先の大戦で数多くの同胞を失い絶滅の危機すらあり得た当時の悪魔が生み出した技術だ。
おお、駒のデザインがかなり分かりやすい。
と、そこでフィリップが手を上げた。
「質問いいかい? チェスの駒はキング・クイーンが一つずつ、ルーク・ビショップ・ナイトが二つずつ、ポーンが八つで構成されている。キングは主の上級悪魔で代用されるんだろうけど、それ以外の駒はどういった感じなのかな?」
「いい質問だ。実際転生システムは一種類の駒のみを使用するようになっている。そして駒はそれぞれの種類で価値が変わっており、
と、それぞれの駒の隣に数字を書き加えた宮白を待ってから、フィリップはまた手を上げた。
「駒価値は通常のチェスの駒と同じようだね。となると、ルークの駒にはキャスリングの機能が加えられていると踏んでいいかな?」
「それも正解。またそれぞれの駒は強化能力があり、
そう言いながら宮白がATKとかDEFとか駒の隣に書いていると、銀さんがケーキをほおばりながら首を傾げた。
「……キャスリングぅ? 知り合いに似たような名前の奴がいるけどよ、怪盗でもやるのかよ?」
「似たような名前が誰かは知らないが、キャスリングはチェスのルールの一つだよ。キングの駒とルークの駒を、条件次第で入れ替える事が出来るのさ」
「そういうことさ。あと文化の違いが判るところといえば、
フィリップの説明に頷きながら、宮白が変異の駒の文字を書く。
「10セットに一つぐらいの割合で、通常より転生させる際の要素が大幅に上がる物があって、これを
「そりゃまた確かに文化が違うねぇ。十人に一人の割合でチートコードが貰えるようなもんじゃねえか」
銀さんがそうぼやくけど、宮白は苦笑しながら肩をすくめた。
「人は平等ではないが基本原則の業界でな。その辺りは文化の違いって事で了承してくれ。またこの眷属悪魔、同じ駒なら上級悪魔同士が交換するトレードという制度もある。大抵の上級悪魔は、眷属が弱いと感じたら政治力を駆使してトレードをする事でテコ入れを図る傾向があるな」
「……悪魔は自然成長で生まれた時の格に見合った力が自然と得られるので、努力をせずに経験と自然成長で良しとする傾向の方が多いのです。サイラオーグ様やリアス様のように、眷属と共に己を鍛える方は比較的少数派ですね」
スパロも苦笑いをするけど、その辺は悪魔の問題点だよなぁ。
「ちゃんと頑張れば強くなれるのにな。その辺、なんで他の上級悪魔はしないんだろうな」
俺がそうぼやくと、宮白はまた肩をすくめていた。
「悪魔は下級・中級・上級といった格の差が生まれた時から諸に出るし、上級悪魔の家柄で特性が変わるからな。ここまで才能に違いが出ると努力という概念が発達し難い土壌はあるさ。……その辺、魔術師の方々なら多少は理解があるのでは?」
「……確かにな。魔術師としての力量は、魔術回路の性能と当主が継承する魔術刻印に大きく左右され、共に代を重ねているかが大きく影響を受ける物だ」
二世がそう言うと、眉間にしわを寄せながらため息をつく。
「無論自己研鑽や発想の切り替えなどで成長できる点もあるが、
へ~。
なんか、大王派とそりが合いそうな雰囲気があるなぁ―
「ちなみに俺は転生した
宮白大変だな!
なんか背中がすすけてるし、かなり苦労してるんだろうなぁ。
俺がちょっと同情していると、宮白が悪魔の駒について書き切って、次に
「神器は聖書の神が作り出した人間に宿る異能で、その死後も神が遺したシステムによって諸問題はあれど人に宿っている。その為転生悪魔において近年のトレンドは、人間の神器保有者が中心になっているところはあるな」
「……最も、和平が結ばれるまでは、かなり強引な手法や詐欺まがいのやり方も横行していたのだけどね。和平を結んだ事で魔王様もメスを入れられるようになったけれど、
心底から頭を抱えながら、リアスがそうため息をついた。
「……まあ、どこの勢力も和平前は色々とやらかしてはいるがな。教会でも人体改造研究とか色々あったし、堕天使側も五大宗家とはぐれもの同士がつるんで盛大にやらかしたりしたしと、どの勢力もでかい分腐敗が見え隠れしててまあ大変となるわけだ」
宮白がそんなフォローにならないことを言いながら、今度は
「この神器は「世界の均衡を崩す」意思を持つと禁手という上位形態に至るとされている。禁手は基本的には通常型というものがあるが、至った時の精神性やそのものの戦闘スタイルなどで亜種が発現することもある。通常型はイッセーが持つ
と、更にここでなんか教師が持っている印象のある伸びる棒を取り出すと、覇の部分にびしっと突きつける。
「そして神器の中でも伝説の獣とか龍を封印している物には、生命力の多大な負荷と理性の喪失による暴走のリスクを代価とし、その封印存在の力をより発揮する覇という最終手段が別に存在する。通常は
そしてここまでやってから、更に素早くペンを取り出すと―
「とはいえ覇の完全制御はほぼ不可能な自爆技も同然。禁手もポテンシャルが跳ね上がる代わりに到達そのものは非常に困難であり、歴史的に見れば割合としては百分の一以下だろう代物だ」
卍〇とか〇サイヤ人とか書いてた。
それを見た銀さん、今度は胡麻団子を口にほおりこんでからため息をつく。
「おいおい。〇解とか超サイヤ〇って、結局本編じゃごろごろ出てきた奴じゃねえか。それじゃあレアにならねえよぉ、極〇星とか終〇顕彰とかじゃねえとダメだろ?」
「何言ってんだおまえ。ああいうのは出てくるのがトップクラスだからだっての。ハイエンドばかり見ても意味ないっての」
「何の話してんだ、お前ら」
銀さんとアザゼル先生の訳の分からない発言に、左さんがツッコミを入れて―
「いや、実は禍の団の英雄派が非道な人体実験の果てに禁手に至る方法を見つけた所為で、まさにドラゴンボール〇のようにバーゲンセールと化している。禁手に到達した神器は宝具換算でもD+やCを超えるから、サーヴァントを理論上は殺せる連中だらけだな。しかもばらまいているから盛大にテロが頻発されている」
「そんな事が……っ」
「……まぁ、こういう時手段を択ばない連中が動くとそういう事があるよな」
衛宮が憤然としたけど、逆にノーヴェさんは納得している雰囲気だ。
それをちらりと見てから、宮白は一呼吸おいて―
「そして神器の中でも
一息に言い切ったよ。
「なるほど。世の中には状況が急変する時期というものがあるけど、この世界は色々な方面でその時期ということか。当事者には悪いけど、ゾクゾクするねぇ」
「……異能側の歴史という観点でいえば、間違いなく人理定礎となる得る時期だろう。まして人類社会が変革された
フィリップと二世がそう言うけど、言われてみるとそうだよなぁ。
特に宮白達の世界って、人類に異能が広まりまくってるんだろ? 尚更じゃん。
俺が感心していると、宮白は苦笑しながら俺を見た。
「で、話を進めるとイッセーはその神器の歴史において色々と前人未到というか……空前絶後であってほしいことをやらかしまくっている」
オイコラ。
今なんて言った? 空前絶後って言ったか?
それ、現在過去未来において一度しかない事態とかいう意味だろ?
「それはヴァーリのことじゃねえの?」
俺はそう尋ねた。
ヴァーリはアザゼル先生から「現在過去未来で最強の白龍皇になる」って言われてるし。
そしたら何故か、宮白はため息をついた。
「……ヴァーリは空前絶後の存在になる可能性が高い。お前は空前絶後になってほしい事例だと願いたい。そこは違うからな?」
「お前酷くない!?」
全力でツッコミを入れるけど、宮白はスルーして振り返ると、ホワイトボードに―
「その根源と言えるのは、イッセーの驚異的な煩悩だ。……具体的にはこんな二つの技がいい例だろう」
―洋服崩壊と乳語翻訳を書きやがった。
「……すいませーん。明らかに犯罪臭い漢字四文字と、明らかに意味不明な漢字四文字があるんですけどー。嫌な予感しかしないんですけどー」
銀さんが酷い事言ってきたよ。
「……そう言わないでやってくれ。特に犯罪臭い方は、完全上位互換が
宮白本当にフォローする気がない……待てコラ。
「今なんて言った!? 完全上位互換だと!?」
俺は食らいつくしかない。
だって、だって、だって……っ
「俺の劣悪な魔力の才能を一点に収束した俺の決め技だぞ!? そんなもののどこに完全上位互換が生まれるというんだ!?」
「さっき言った異世界の一つ、
俺は宮白の言葉に、戦慄した。
え、ちょっと待ってくれ。
今、最初級戦闘用魔法って、聞こえた。
「………マジで?」
「ああ。
宮白が差し出した紙を俺は見た。
………そ、ん……な――――――
アザゼルSide
白目を向いて泡を吹きながら痙攣し、イッセーは宮白が瞬時に敷いたマットレスに倒れた。
あいつ完全に気を失ってるぞ。失神ってここまで酷い形でなっちまえるのか。初めて知った。
そして宮白は毛布を掛けて枕を差し込み、額に冷却シートを書けてアイマスクをつけさせると、一息ついて肩を落とした。
「……ふう。鎮痛魔術も解除しておこう。そろそろ疲れた」
「鬼かぁああああっ! そこまで丁寧にやっておいて鎮痛解除とか鬼かぁああああああ!」
一仕事を終えたと言いたげな宮白に、新八の鋭いツッコミが飛んできたな。
いやまあ、俺もちょっと引いたぞ。
「っていうか何しやがった!? 滅茶苦茶酷い気の失い方だったぞ! 紙見ただけでああなるってなんかの魔術か!?」
「ううん。魔力の動きとかはないわ。もしかしてあなたの宝具……?」
左とかイリヤスフィールがなんか慌ててるが、宮白は落ち着いてプロジェクターを起動すると、イッセーに見せた紙を移す。
射程距離―――術者の力量次第だが、少なくとも拳銃感覚で使用できる。接触必須の洋服崩壊とは雲泥の差。
習得難度―――最初級故に非常に簡単。
応用能力―――衣服破壊は副産物に近く、武装を弾き飛ばす事が主眼に置かれている為、攻撃手段も奪える点で洋服崩壊の上位互換。
多用途性―――使用する属性に応じて、粉砕の仕方が多種多様に変化するバリエーションにより完勝。火属性なら瞬間燃焼、氷属性なら凍結粉砕となる。
利便性―――煩悩を利用した魔力反応ではなく、理論的に編み出された術式であるため完全上位互換。煩悩どころか性欲が無くても、相手の性別に関係なく使用可能。
俺はそれをしっかりよく見て、ため息をついた。
「確かに上位互換だな」
「「「「「「「「「「「……あぁ……」」」」」」」」」」
俺の結論に、グレモリー眷属*2全員が肩を落とした。
「アイデンディティの崩壊ね。彼にとっては代名詞であり必殺技だもの」
リアスが目を伏せて鎮魂とか冥福を祈るレベルの表情でそう呟くと、ゼノヴィアや朱乃も苦悶の声を漏らす。
「なんということだ。イッセー自慢の奥義の完全上位互換が、寄りにもよって普及している世界線があるなどとは……っ」
「ここまで流通していればショックも大きいでしょう。私も有効な鍛錬を提案した身として涙が出てきますわ」
「あんたら女としてそんな技の敗北で同情していいの!? っていうか姫島さんだっけ? それでいいのかアンタ!?」
「諦めろ新八。こと朱乃さんは
「あんた
新八のツッコミが宮白の補足で更に激化したが、まあ話を進めるべきだと思うんだが。
「因みに、
「
宮白の補足説明にゴルドルフが呟いた言葉は、たぶん殆どの連中の総意だろう。
「……基礎をきちんと学んでから練習したとはいえ、五分で習得してしまった時は真剣に凹んだよ俺」
「だだだ大丈夫です! 私は三分でした!」
宮白のガチ凹みに対してスパロのフォローになってないフォローがやばいな。
……いやちょっと待て。
よく見るとあることに気づいた俺は、宮白を問い質す事にした。
「宮白、お前まさかわざとイッセーを失神させたのか?」
「……は? いやなんでだよ」
「そうですよ。そんな酷い事を大好きだって明言してる人にしませんよ、普通」
左とスバル・ナカジマがそう反論するが、宮白は不敵に笑みを浮かべた。
「イッセーは基本的にツッコミキャラですけど、エロが絡むと変態性が捻くれてる奴がいない限りはボケ倒しますから。起こしたままだと余計なツッコミと頓珍漢な返答で脱線が酷くなりそうだったので気絶してもらいました。
「……容赦ないな。いや、内容や発言もだけどそれをさらりと行える精神性が」
衛宮の結論に納得できるぐらい、宮白の迷いのなさに誰もが引いていた。
と、宮白はその反応に不満げだった。
「失礼な。俺は
「なんで私は除外!? あと
「そういうところよ、ゴルドルフ」
ゴルドルフの反論はイリヤスフィールに切って捨てられた。
「まあ、言いたい事は分かるし手っ取り早いから良しとしましょう。……で、
と、イリヤスフィールは小首を傾げてる。
……なるほど。
それはともかく。教師としては教えを請われたらちょっとは教えねえとな。
「完全上位互換じゃないからだよ。洋服崩壊が武装解除魔法に対して持つ圧倒的アドバンテージをわざと抜かしてたからだ」
俺はそう言ってから、ホワイトボードに文字を書きこんだ。
破壊力
これをしっかり書いたうえで、俺はちょっと解説台詞をぶちかますことにした。
「……説明しよう!
「そんなモン代名詞にすんなぁあああああ!」
新八のツッコミが飛ぶが、代名詞というしかねえだろうに。
「馬鹿野郎! 和平を結んだ勢力の首脳陣が軒並み全滅する窮地を、誰一人犠牲にすることなく阻止したMVP技だぞ!?」
「……え、どうやって? どんな運用方法をしたらそうなるの?」
高町がそんなことを聞くから、俺は簡単に説明してやる事にした。
「そこにいるアーシアは
ああ、あれは実体を知った時は肝が冷えたぜ。
「その事態が起きるちょっと前にリアスが眷属を率いて参戦したレーティングゲームで、アーシアの広域回復を反転する事でアーシアと相打ちに持ち込んだ奴がいてな。その試合のデータをもとに組み立てられた作戦だった。しかも質が悪いのは、その為に使用された神滅具だ」
「神滅具というと、兵藤一誠が持つ赤龍帝の籠手と同格ということかい?」
フィリップがそう聞くが、俺は首を横に振る。
「いや、その神滅具は赤龍帝の籠手を含めた九種類より格上の四種の上位神滅具、その中で唯一の結界系である
俺は素早く字を書きながら、更に説明を加える。
「コイツは霧の姿をした結界であり、同時に霧に包んだ物体を転移させる力を持つ。使い手の力量次第では、一都市を丸ごと包み込んで住人すべてを次元の狭間に飛ばす事で殲滅できる、正真正銘ヤバい代物だ。幸い、持ち主は取っ捕まって冥府に叩き込まれたがな」
「……ロストロギアかよそれは。で、それがどうヤバいんですか?」
「ノーヴェとか言ったな。いい質問だ。……それは今代の絶霧使いが至った禁手にある」
ノーヴェの質問は中々いい着眼点だ。
そう、ここからが厄介だった。
「今代の絶霧を持つゲオルグが至った禁手は、
ああ、あれは本当にヤバい話だ。
「……なあ、ちょっとだけいいか?」
と、そこで左が手を上げた。
「なんだ? あまり話の腰を折らないでほしいんだが」
「いや、どうしてもそこでちょっと確認したい事がある」
真面目な話っぽいな。
俺は判断して頷くと、今度はフィリップが立ち上がった。
「説明は僕がしよう。……ガイアメモリの中にも異空間に関与するメモリは数多く存在するけど、今僕達が敵対している裏風都という組織が、ロードメモリという物を使用していて、似たような事ができるんだ」
なるほど。確かに似たような能力だな。
「裏風都は大量のロードドーパントを従え、異空間の裏風都を拡張している。……その過程で、材料となる人肉を大量に調達してね」
「じ、人肉……っ」
衛宮が唸るが、まあ当然だな。
他の連中も大なり小なり顔色を変えている。まあそれだけの事ではあるわな。
どうやらこいつらも厄介な奴らと戦ってるみたいだ。お互い苦労してるようだ。
まあ、そうなると心配になるのは分かるが、そこは取り越し苦労だ。
「安心しろ。
「……そうか。悪いな、横やり入れて」
左が謝るが、まあそこは仕方ないから問題ないしな。
「気にすんな。……まあ話を戻すが、これがマジで非常事態だった」
本当に、あのタイミングで発動していたらと思うと肝が冷える。
「俺達は俺達でその内通者が怪しいとは踏んだが、同時に敵を一網打尽にするチャンスと判断して、各勢力もノリノリでカウンターを叩き込んで叩きのめす気満々だった。あいつらが、分かった上で勝ち目があると思っているのは悟っていたが、まさかそんな方法を使うとは思ってなくてな。俺達三大勢力も割とそうだが、和平に参加した連中も帝釈天やらオーディンやらゼウスやらと、実力と立ち位置が比例しやすいから軒並み筆頭格が集まって迎撃していた」
「……それは、危険でしたね。もし発動してたら逆に壊滅的打撃を受けていたかもしれないはずです」
「高町の言うとおりだ。そして結界装置の近くにはリアス達グレモリー眷属しかおらず、リアス達は若手としては既に異例なレベルで高い攻撃力を誇っていたが、それでもびくともしなかった」
あの時点で本当に強力だった。
俺は思い出してうんうんと頷きながら、更に続ける。
「あのままではアーシアを殺すか全滅するかの二択。だがイッセーはそこでふと気づいたのさ。「あれ? 拘束具って肌についているから、衣服扱いできね?」とな」
「ちょっと待って?」
凄い心が籠った待ってをゴルドルフが言ったが、俺は聞かない。
「結果、拘束部分をアーシアの衣服と共に粉砕する事に成功。グレーゾーンをごり押ししたが、この破壊力は
「世界の命運そんな事で左右されるんかぁああああいっ!?」
銀時がそんな絶叫をするが、事実だからなぁ。
「そしてもっと頭が痛くなるのが
「ちょっと宮白さぁあああん!? このままいくの!? この流れでごり押しするの!?」
宮白が続けて乳語翻訳について語り始める。
志村のツッコミも無視して速攻だ。遠慮がねえ。
「……それは夏休みに入った時の頃。その当時、二年生が始まる時辺りまで女の敵故に女に縁がない生活を送っていたイッセーは、女体に囲まれる生活を見事に獲得していた」
もうガン無視で進める気満々だ。
「上級悪魔になればハーレムも作れる。その一念と主や仲間を思う気持ちで頑張るイッセーは、禍の団が関わらなくても一生懸命頑張っていた。当時和平を結んでなかった頃の堕天使側の暴走した連中と一戦交えてアーシアちゃんの心を射止め、ライザー・フェニックスという悪魔とちょっとしたお家騒動があった時、リアス姫の心も射止め、順番にイッセーの家に花嫁修業の名目で押し掛ける事になる」
「……なんて羨まけしから妬ましい事を!」
志村が本音を全く隠せてなかった。
「おいおい新八。そこはちょっとぐらい隠せよ、モロだしとか女が引くぞ」
「ちょっと黙ってろヨ童貞。気持ち悪いんだけど」
銀時と神楽が酷い事言うな。
仕方ねえ。ここは大人としてフォローしてやるか。
「馬鹿野郎、この時期の男ってのは性欲と下半身で動くもんなんだよ。むしろイッセーの待遇に嫉妬心を抱かねえ方がまずいってもんだ」
「あんたフォローする気ないですよね!? 引っ掻き回す気満々ですよね!?」
「無視していくぞー。更に和平が結ばれた時には、リアス姫の兄上でもあるサーゼクス・ルシファー様の指示もあり、グレモリー眷属女子をイッセーと同居させる事を決定。そしてその為に冥界が一晩ででっかくしたのがこの兵藤邸宅」
「なんでお兄さんがそんなことしてるんですか!? そんなにその
新八のツッコミを全力でスルーしながら、宮白はつらつらと説明を続けていく。
「だがその時悲劇が起こる! 夏休みの期間を禍の団との戦いに備えて特訓する事になり、あろうことかこの兵藤一誠、ジャージを着たまま山の中でサバイバルしながら元龍王であるタンニーンの扱きを受ける事になったのだ! ……いやちょっと酷いと思うんですけどね、先生に姫様」
宮白がジト目を向けてくるが、俺達からすればちょっと文句は言いたいぞ。
「いや、ハードトレーニングは確かに悪手だが、イッセーの場合はヴァーリがいるからそれぐらいしないと確実に死ぬからな? まあ、逃げ帰ると思って立てたプランを全部こなして戻ってくるとは思ってなかったが」
実際あいつの場合は、懸念事項が多かったからの話だぜ?
それぐらいなかったら出来るもんも出来ねえっての。
リアスもうんうん頷いて反論する気満々だ。
「そうよ。そもそもイッセーはコカビエルや白龍皇ヴァーリ・ルシファーとの戦いも生き残ったのよ? タンニーンはあくまで特訓をつけているんだから大丈夫よ」
「いやサバイバルと戦闘は別のスキルですよね! 必要な能力とか知識とか全く別ですよね!?」
新八の奴、ツッコミで死ぬんじゃねえか?
宮白も新八の意見にうんうん頷くな。
「志村の言うとおりだ。姫様は困難も種類によって単位が違うということを全然理解してくれないところが欠点でな。ましてイッセーはおっぱいのアップダウンが激しすぎた」
凄く憐憫って言葉が似合う表情を浮かべながら、宮白は遠い目をしていた。
「アーシアちゃんと姫様が同居するようになってから、イッセーは風呂に入ろうとしたら入るつもりだったアーシアちゃんに出くわし、そのまま入ってきた姫様と一緒に入る事になっておっぱいの感触で鼻血による失血死寸前になり、夜は寝る時裸の姫様や対抗心を出した状態のアーシアちゃんと一緒に就寝する日々。ましてゼノヴィア達が同居するようになってからは取り合いすら発生する過供給状態。そこから絶無に追い込まれた事で、イッセーはどんな状況下でも裸の女の幻影を見てしまうほどに追いつめられたそうだ」
「なんですかそのハーレム御殿! 童貞の僕に喧嘩売ってますか!?」
「イッセーもまだ童貞だから我慢してくれ」
新八のツッコミを切って捨ててから、宮白はため息をついた。
「その果てにイッセーは一つのとち狂った渇望を覚え、ただその一念だけをもって滝行をするような僧侶の修行じみた事をした結果、それを力として実現させた」
「そう、文字通りおっぱいと対話する異能、
「………ツッコミが追い付くかぁああああ!?」
「まだここからだ、頑張れ!」
宮白、新八にもうちょっと手心を……いや全部事実だから無理か。
俺が諦めの境地に立っていると、宮白は頭痛を覚えたのかこめかみを抑えながら、それでも説明を続けていた。
「読心術には「大量の思考で情報の洪水を起こす」「激痛を自ら受けるなどで思考を止める」といった対処法が提案され、術式的にもいくつかある。……だが
「………」
もう新八は言葉もない。
「乳語翻訳と洋服崩壊の鬼コンボは女性相手には凶悪であり、ドーピング剤すら使った女性幹部すら一蹴。敵幹部から「遍く恥辱に耐える鋼の精神力がなければ勝負の土俵にも立てはしない」と称される、対女における圧倒的勝率を会得したのだ」
と、宮白はそこまで言い切るとお茶を飲み始めた。
そして俯いている新八の方がプルプルと震え―
「突っ込み切れるかぁあああああああああ!!!!!」
大絶叫が響き―
「いや、ここからが本番だ」
「……へぶぅ」
宮白の残酷な言葉に、ついに失神した。
ケイオスワールドのギャグでやってみたかったけど、入れるタイミングを見失ってお蔵入りになったネタ「
ちなみにこのあとは二話ほど「おっぱいドラゴン」の伝説を書いた後、シリアスにっ投入する予定です
あ、あとそれぞれの作品の時系列を効かれたのでここで書いておきます。あとで設定資料集も作るつもりですが、そうなったらそっちでも書いておきます。
ハイスクールD×D:ウィザード編序盤
魔法少女リリカルなのはシリーズ:Vividの一年前
FGO:ブリテン異聞帯攻略後あたり。このあたり番外編とかバレンタインネタなど時系列があいまいなところもあるので、半ば適当で。
風都探偵:リアクタードーパント二代目誕生辺り。
銀魂:虚撃破後からたま復活の間辺りを想定。