混界魔龍大戦駒王町―銀の風が呼ぶ運命   作:グレン×グレン

28 / 39
 ファンタジアリビルドやって、各種サイトの更新をチェックして、あと執筆作業。
 意外とやることが多いグレン×グレンです。

 まあそれはそれとして、どうしてもギャグが入り込む頑侍を一話で区切った上で、ちょっとシリアスな展開になります。

 具体的にはリゼヴィムのパワーアップの方向性といったところですね。


第27話 クロスオーバーをするなら、いくつもの作品を絡めたいと思うby作者

 アザゼルSide

 

 

 

 

 

 

 

 

 二世の奴が俺達を見渡しながら、カルデア的に本題になる話を始めやがった。

 

「……既に簡単な説明をしている者達が多いが、カルデアは当初、人類の歴史そのものを焼却するという人理焼却案件に対して対応していた。そしてその黒幕こそがゲーティア。英霊召喚システムの根幹ともいえる、冠位の英霊七騎を持って挑むべき存在、人類悪の獣の一角、憐憫の獣ビーストⅠという存在だ」

 

 ……通常のサーヴァントでも十分すげえってのに、それとは別格の存在がいるのか。

 

 しかも推測できる限り、たぶん通常のサーヴァントとは別格の可能性だってある。それが対応しないといけないってだけでも十分ヤバいな。

 

「……その正体は我々の世界におけるソロモン七十二柱の魔神の統合体とでもいうべき存在。こちらの世界では悪魔という種族の筆頭貴族である七十二柱だが、我らの世界では魔術王ソロモンが土着の信仰などを利用して生み出した自我を持つ魔術式だ」

 

 なるほどねぇ。リアス達の説明をした時、ちょっと妙な反応があったのはその所為か。

 

「ソロモンは最高位の魔術師の資格たる世界を見通す千里眼、その中でも現在過去未来の可能性すら見通す千里眼を持つ。そしてソロモンに宿る形だった魔神達はその視界すら共有していた

 

 ……また凄いな。

 

 俺が持ってたら絶対悪用してるな。技術開発とかしまくってるな。

 

 俺がそんな感想をしていると、二世はそこでため息をついた。

 

「だが魔術王ソロモンは特殊な生まれと来歴を持っていたがゆえに魔神達とコミュニケーションが成立し損ねた。そして魔神達も人間とは異なる存在故に人間に対する理解のずれが生まれた。そして魔術王ソロモンの死後、彼らはソロモンの死体を依り代に行動を起こした

 

 ……死体に乗り移るってか。その時点で嫌な予感しかしねえな。

 

「細かい事情は必要があり次第補足するが、彼らは自分達の因子を魔術師の一族に溶け込ませ、千里眼で見込んだ要点において魔神として覚醒するように設計を行っていた。そしてその中枢となる統括者として存在するのが、魔神王ゲーティアだ」

 

 本当に俺達とは別の意味で洒落にならない奴がいるようだな。

 

 三千年ほどかけて下準備をしたからとはいえ、人類の歴史を燃やし尽くすか。恐ろしい奴もいたもんだ。

 

 オーフィスが本気で静寂を得る為に、長い年月を変えて準備でもしていたら似たような別方向性の大騒ぎが起きてたかもしれねえな。

 

 俺がそう思っていると、二世は葉巻を一度吸う。

 

「……ゲーティアの目的は、不完全性に支配された人間を歴史ごとエネルギーとして使用することで、地球誕生の時期に完全な時間移動を行い、死が存在しない完璧な知性体を生み出すということだ」

 

「またとんでもねぇお節介だなオイ。そんなに完璧が好きなら、シムシティでもやってろってんだ」

 

 銀時がそう言うが、二世もそこには肩をすくめて同意を示す。

 

「そこがビーストの面倒なところでな。奴らは人類悪だが、人類を滅ぼす悪ではなく人類が滅ぼす悪。すなわち人類が何かしらの形で乗り越えなければ滅びに繋がるだろう獣性とでもいうべきものを持つ。ゲーティアの場合は「憐憫」だった」

 

 そう言って、二世は少しだけ目を閉じて瞑目する。

 

「もっともこれは蛇足だがね。いくつのも困難を乗り越え、決して無視できない犠牲も強いられたが、ゲーティアはカルデアのマスターが打倒した。……だが、そのあと少しだけ事情が異なっていく」

 

 そう前置きし、二世は更に話を進め始めた。

 

「ゲーティアの討伐こそ成功したが、その決戦である時間神殿の戦いにおいてそれぞれの魔神柱は人類に対して理解を深め、更に明確な個我を獲得した個体が少なからず誕生。その後残党が数柱、それぞれの命題に伴い活動した。……その中には死体が影響を及ぼした事例もあったが、どうやら今回はそれらしいな」

 

 そう言いながら、二世はプロジェクターに波線の票を見せる。

 

 おそらくグラフではなく波長とかの記録だろう。

 

 それを映し出しながら、二世は眉間にしわを寄せた。

 

「これはカルデアが検出した魔神柱の反応を示したものだ。そして、リゼヴィム・リヴァン・ルシファーが戦闘中に見せた反応の一部を記したものを此処に合わせる」

 

 そう言いながらもう一つの波線を出し、その二つを合わせる。

 

 その結果、大部分が一致した。

 

 ……これは、二世の予想が正しそうだな。

 

「先も言ったが、魔神柱は人に宿ることができる。そして魔術において見立てというものは中々馬鹿にできないものでな。……「七十二柱の魔神とされる魔術式を統括するソロモンもしくはゲーティア」はすなわち「七十二柱の伝承を持つ悪魔を支配した魔王ルシファー」との類似性により、一種の見立てを行うには十分すぎる

 

「……つまり」

 

 そこで、黙って聞いていたサーゼクスは真っ直ぐに二世を見据えた。

 

「貴方はこう言いたいのだね。魔神柱の残骸が、その見立てによってリゼヴィム・リヴァン・ルシファーに複数宿ってしまったと」

 

「推測だがね。だが人はおろか死体にすら宿ることができる魔神柱、それも複数種別のそれを会得していたとするならば、近しい類似性を持つリゼヴィム・リヴァン・ルシファーとの相性はかなり高いと言っていいだろう」

 

 ………なるほどな。

 

「魔王ルシファーと悪魔の母リリスを両親に持つ都合上、この世界の七十二柱の悪魔と同調できる七十二柱の魔術式の統括局。そして悪魔の名を冠した機動兵器」

 

 俺はそれを踏まえて、結論を出す。

 

「……おそらくだが、奴さんは他の異世界においても見立てが成立できるものを持ってるんじゃねえか? そして同様に馴染ませることで、更なる力を得ようとしている」

 

 それなら、あのリゼヴィムとは思えない強さも納得だ。

 

 それに対して、フィリップと高町が深くため息をついた。

 

「……少しラグはあったけど検索出来た。悪魔というキーワードにヒットするガイアメモリはどう少なく見積もっても十や二十じゃ効かない*1。ガイアメモリにハイドープという先がある以上、リゼヴィム・リヴァン・ルシファーの超強化に関与していても不思議じゃない」

 

「……時空監理局が確保しているロストロギアの中に、順序は分からないけど地球の伝承に近いものがいくつかあったはず*2。その……キリスト教の悪魔関係もあった*3と思います」

 

 ……当たり、だな。

 

「つまり俺達は、最低でも四種類の異世界関連技術を取り込んだスーパーリゼヴィムを相手にしないといけない……と」

 

 宮白はそう言ってまとめると、静かに頷いた。

 

「じゃ、こっちもそれを真似するとするか」

 

『『『『『『『『『『軽いよ!』』』』』』』』』』

 

 総ツッコミが飛び交ったぜ。

 

 

 

 

 

 

 

イッセーSide

 

 

 

 

 

 

 

「いや、そもそもマネするってどうするんだよ!? できるの!?」

 

 俺は思いっきり宮白に食って掛かったけど、宮白は不敵な笑みを浮かべると頷いた。

 

「元々そういった対策はしていたからな。技術的な問題から手こずっている部分はあるが、異世界の技術を利用すればブレイクスルーはできるかもしれない」

 

 そう言いながら、宮白はUSBメモリを取り出すと、プロジェクターにノートパソコンを接続してデータを見せる。

 

 ……何だろう、指輪型のマジックアイテム?

 

「フィフス・エリクシルはサーヴァントの技術協力などにより、使用者にサーヴァントの能力を一時的に植え付ける礼装、幻想兵装(ファンタズム・アーミー)の開発に成功していた。当然こっちも再現を目論んではいたが、五の動乱に移行する前に魔術的な主力が消滅して、その辺りが遅々として進んでなかったんだが……」

 

 そう言いながら、宮白は二世を見る。

 

「時計塔のロードが持つ知識があれば、だいぶ進められるだろう。他にもいくつか試したいプランがあるんだが、あとで二世とアザゼルにはその辺りについて協力をお願いしたい」

 

 凄い悪い企み顔をしてるんだけど、ほっといて大丈夫なんだろうか。

 

 あ、でもアザゼル先生もそういうことよくするよな。つまり……二倍。

 

 俺は、すっごく二世に同情した。

 

「二世、頑張ってください!」

 

「……嫌な予感しかしない。一人一人はそこまでではないが、二人合わさってフラットを超えるような事態を引き起こしかねん………っ」

 

 既に悟っているのか、二世も俯いて肩を震わせていた。

 

 ……何だろう、俺もお得意様が変人多いから、二世と共感してる気がする。

 

 俺がそんな不思議な気持ちに浸っていると、宮白は更に髪をかき上げる。

 

「更に一年のアドバンテージと異世界技術によって確立一歩手前になっている、人工神器による禁手関連の情報も解禁しよう。……最もいい機会だから、ぜひその流れで研究してほしいものがあるんだが」

 

「ほぅ。何か面白いことを考えているようだな、宮白」

 

「ああ、フィフスもおそらく近いことを考えているだろうしな。これは必要だ、必要」

 

 ……既に何か悪巧みをしているんですけど、大丈夫なんでしょうかコレ。

 

 思わず心の中で敬語になるぐらい不安になる会話を先生としていた宮白は、やがて何かに気づくと桂さんの方を向いた。

 

「ちょうどいい、蓮蓬にも協力してもらおう……というか、渡りに船だ」

 

「む? 後で伝えておくがどうするつもりだ? ……まさか、あの衣を大量生産するつもりか!?」

 

「しねえよなんでだよボン〇君じゃないんだぞ」

 

 桂さんにそうぶった切ると、宮白は不敵な笑みを浮かべた。

 

「素体として頑侍のデータが欲しい。あとこっちがあれをベースに改良発展型を開発したい」

 

「中々面白いこと考えるじゃねえか。だが研究費用や開発費用の問題だってあるぜ?」

 

 宮白に先生はそういうけど、宮白は半目を向けた。

 

「……組織の資金を勝手に使ってあほな研究する人が言うか?」

 

「酷いなお前! 浪漫は大事だろ!?」

 

 いや先生、横領はいけないと思います。

 

「……まあイッセーの覗きも大概だし、俺も悪党相手に弱みを握る程度のことはしてるから流すか。やる側にはやる側の大変な苦労ってものもあるからな。……福利厚生の充実化とか誕生日ケーキを筆頭とする慰安の充実化とか」

 

「其れ弱み握ってねえよ。むしろお前が奉士奴隷になってるぞ」

 

 先生のツッコミが正論すぎる気がする。

 

 弱み握った相手の為に誕生日ケーキってどうかと思う。あれ? そういえばそんなことを言っていたような気もする。

 

「馬鹿野郎! 弱みを握るってのは相手から搾り取ることじゃない。むしろそんなものはドラマのように後ろから刺されたりする可能性もある下の下……三流未満の行動だ」

 

「……具体的にどこまですると三流になれるんだよ」

 

「もちろん相手の限界ラインを弁えてだな。相手に利益を当てて言うことを聞くと得になるという思考誘導ができて漸く二流。一流ならむしろ相手から自発的に協力体制を取ってくれるようにしなければ」

 

「……お前それ、本当に恐喝犯という名の奉仕奴隷だぞ?」

 

 先生のマジツッコミが正論すぎる。

 

 怖い。この奉仕奴隷体質が本当に怖い!

 

「色々言いたいことはあるが、まあそれは置いといて。……安心してくれ、実用化までの実験における資金の当てはある」

 

 あるの?

 

 俺達が首を傾げていると、宮白はうんうんと頷いた。

 

「あるんだ。実は既にルシファー眷属に頼んで呼んでもらっている」

 

「………彼女が? どういうことかね?」

 

 サーゼクス様が首を傾げたその瞬間―

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「人型機動兵器を実用化した者達がいると聞きました!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 ―なんか見覚えのある人が飛び込んできたぁああああ!?

*1
独自設定です

*2
独自設定ですよ

*3
くどいようだけど独自設定です!




 リゼヴィムのパワーアップの方向性は「異世界の力全部乗せ」といったところですね。

 この作品、クロスオーバするにあたって条件として「こじつけ一歩手前でいいから、リゼヴィムという存在と親和性が高い力を与えられる余地があるか」を重要視しています。

 幸いリリなのは融合するタイプのロストロギアがありましたし、あの世界の設定からすると地球の伝承に近い流れのロストロギアがあってもおかしくない。ある程度はこじつけも可能なのでここはOK

 ガイアメモリは自由度が高いし、多作品との兼ね合いも考慮すればたぶん風都探偵でも出さないだろうメモリで有効そうなのが心当たりあるのでこれもOK。

 そしてFateと銀魂は見ての通りといったところです。

 加えて自分の知っている作品という条件もあったので、このあたりが決行苦労しました。

 発想の根幹となったのは、最近更新が再開した(デュランダル)×(デート)×(ドラゴン)……はあくまで作品概要のインスパイアもとで、それとは別の作品であるSYMPHOGEAR/Demon's Phonic OrderというシンフォギアXDとFGOのクロスオーバー二次創作。

 ここで「ソロモンの杖がほんのわずかに溶け残っていたところ、魔神柱の一角が宿ってしまって大騒ぎ」ってポイントには感銘を受けており、そこから「あれ? リゼヴィムってこの二つと親和性高くね?」と思っていたのが要因となっております。

 最もシンフォギアはコラボが多い都合上、うっかりコラボする危険性や中和剤としておケイオスワールドとの相性が微妙だったこともあり、泣く泣く没にしました。
 ……本来ゴルドルフには錬金術師というポテンシャルを最大限に生かし、ノイズやアルカノイズをゴッフパンチ改で殴り飛ばす大一番を用意したかったのです。ゴメンなゴッフ。







 そしてもはや若手四王でも屈指のギャグキャラとかしたシーグヴァイラ登場です。吸血鬼がらみの一件でも思いっきり暴れさせる予定ですので、お楽しみに!
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。