かなり久しぶりですが、ちょっとかけたので投稿させて……いただきます!
イッセーSide
出撃三十分前、俺達は転移魔方陣が設置された地下室に集合していた。
で、代表になってるアザゼル先生となのはさん、あと宮白が俺達の前にいるんだけど、ちょっと頭痛を堪えている感じになってる。
「………あ~、言いたいことはあるかもしれないが、とりあえず最後まで聞いてから質問をしてほしい。……衛宮の参加を認めざるを得なくなった」
めっちゃ嫌そうにしながらだけど、宮白がそう言い切った。
「理由は単純だ。衛宮が戦力として計測可能になっちまったからだ。いや、ホント俺達もびっくりなレベルで戦力になっちまった」
アザゼル先生も、凄い複雑な表情をしてる。
まあ、そりゃ先生からするとそうなんだろうなぁ。
「理由は単純に言えば、今の衛宮はとんでもないことに聖魔剣をコピーすることができる。魔剣と聖剣もコピー可能だと判断したというか……できた」
そう言いながら、先生はちらりと木場とゼノヴィアを見た。
正直かなり動揺してる。ショック受けてる。
「……確か投影魔術だったか? どうやら衛宮はそれに特化した魔術回路を持っているようだが、どういう風に推測する?」
そう先生が宮白に話を振ると、宮白は額に手を当てながら首を横に振った。
「投影に特化した魔術回路で、しかも属性が剣とか武器といった特殊な代物であることからくる二重のイレギュラーと判断する。……ゴメン、説明ちょっと変わってくれないか?」
「………はい。では説明を変わりますが……この子、何なんでしょうか?」
スパロまでもが凄いこと言った!?
「……なんでさ」
衛宮もちょっと憮然とするけど、スパロは正直ちょっと引き気味の目を向けてる。
「とりあえず
そ、そんなレベルなのか?
俺も専門知識が欠片もないから、その辺りがさっぱり分からない。
ちょっと戸惑っている俺達の前で、スパロはコホンと咳払いした。
「では先ほどの強化と投影ですが、どちらも基礎魔術の一環で大抵の魔術師は使えます。……が」
と、そこでスパロは軽く引き気味の目で衛宮を見た。
「本来対象の概念を上乗せする強化は、極めるのはともかく使うことそのものは簡単です。逆に投影も基礎魔術ではありますが、例えるなら「触れるホログラム」のようなものであり、高い魔力消費を継続している間に外観だけを具現化するようなもの。儀式において足りない稀少な礼装などを、見立てとして用意する程度の代物でしかないんです……が」
そう言ってから、スパロは一本の包丁を取り出した。
それで適当に取り出したチーズを切り分けてから、スパロはすっごく言い難そうにして―
「
そこまではっきりキッツいことを言うレベルなのか!?
「そこまで言うか!?」
「そこまで言います。そもそも強化より投影が簡単なんて、大半の魔術師にとってありえないことです。あと「色を混ぜ込む強化より一から図面を書く投影の方が楽」という例え、たぶん理解できるのは少人数です」
そこまでバッサリと切ってから、スパロは軽く疲れた表情になってる。
「一般的な魔術師なら「必要なところに色を上塗りする強化の方が、一から現物の彫刻を作る投影より楽」になるだろうな」
宮白が分かり易い例えを言うけど、つまりこういうことか?
「衛宮は一から絵を作る感覚で例えてるけど、一般的な魔術師はフィギュアでものをいう感じなのか?」
「……まあそんな感じだろうが、サブカル方面で説明できるってのも大概だな」
俺の説明に宮白は遠い目をしていた。
あれ、何か悪いこと言ったか?
俺がきょとんとしていると、スパロがゴホンと咳ばらいをした。
「また魔術は基本的に一点特化で個と質と深度を重視します。なので同じ基礎魔術である構造把握なども要点となる部分だけの部分模型を作るものですが、この人全体の構造模型を作る必要があるんです。規模から考えれば十分短時間ですし正確ですから才能は有りますが………グロとかゴアとかいった類の耐性を心療内科医が持っているようなその……ちょっと無駄な方向に才能があるといった感じですね」
「ぶっちゃけこれだけ特殊だと、真面目に教えようとしても大抵の
持ち直した宮白がそう肩をすくめて手を広げると、更にため息をつきながらなんか取り出してきた。
………あの、それデュランダルじゃね?
聖魔剣と一緒に取り出してるけど、それってまさか―
「……そして
「………キリツグも苦労してたのね」
イリヤスフィールが遠い目をしてるんだけど!?
「というより、コレ時計塔にばれたら封印指定よね? お兄ちゃん、真剣に魔術を使わない方向で生きた方がよくない? 封印指定なんて喰らったら生涯幽閉よ?」
「まあ神秘は秘匿する物だし、そこだけしっかりやっていたらそこそこ便利だとは思うがな。ばれたら死体はホルマリン漬けになるだろうが」
イリヤスフィールと宮白が
「……はっきり言っておきます。このデュランダルや聖魔剣はオリジナルに比べれば劣化していますが、個人が投影魔術で半永久的に現存させて具現化させるなどあり得ないレベルです。こちら側の錬金術師達ですら、数百年かかって漸く最近五割にも届かないレプリカを作れたというほどの代物ですからね?」
「………そんなにか」
具体的にこっち側の事情を言われて、漸く衛宮は異常ってことを理解したらしい。
スパロはそれに頷きながら、今度はアザゼル先生に向き直る。
先生も先生でちょっとげんなりしてたけど、そこで振られたと思ったのか、頭をかきながらこっちに向き直った。
そして取り出したのは、ごつい籠手型の神器だった。
「コイツは人工神器の一つである
なんか凄そうだけど、先生はそこで首を振った。
「魔剣も聖剣もそれぞれ
そ、そこまでレベルが低いのか。
更に先生は軽くため息をついた。
「俺は興味本位で衛宮の教導を見学してて、投影の才能があるんじゃないかってことを聞いたんで、ちょっとした補正具的な形でくれてやったんだ。最低でもこれが使いこなせるようになれば、雑兵レベルの戦力としては仕えるだろうしなと……思ったら何だこのイレギュラーは」
先生ですらそこまで言うよなぁ。そうだよなぁ。
俺達も事情が分かってる組からすれば当然だしなぁ。
「質問です! 具体的にどう凄いのか分かりません」
「いい質問だスバル。……具体的に言うと、カップ麺の麵しか作れない機械を渡したらそれで手打ちそばの麺と同じようなもんを作ったようなイレギュラーと言っておこう」
その例えはどうなんだろう。
俺は思ったけど、確かにその例えは近いかも。
「まあソバの質は一級品の店のそれには劣るがな。それでもカップ麺レベルの機械で三流の店レベルの作れるってのは異常だ。マジで世界を揺るがす大騒ぎになりかねねえから、お前本当にそこは気をつけろよ?」
「あ、ああ。分かりました。……それで、俺も彼らを助けに行けるんですね?」
頷きながらも衛宮はそう食い込んだ。
先生はちょっと困り顔だったけど、そのまま静かに頷いた。
「戦力としてあてになるからな。その代わりいうことは聞いてもらうが、とりあえず戦場には連れて行ってやるし、貢献はさせてやる」
「……ありがとうございます!」
う、う~ん。
いいんだろうか。なんかちょっと不安。
「ま、今回はあくまでサポートだ。そのついでに本番に備えて戦場の空気を覚えとけ。……で、作戦について説明するぞ」
え、そんな作戦なの?
祐斗Side
少しアイデンディティが揺らいだけど、それでも動く準備はできた。
衛宮くんの能力はおそらく凄まじい。いや、それ以上に危険と言ってもいい。
聖魔剣やデュランダルを、劣化しているとはいえ具現化するその能力は、下手な禁手を遥かに凌駕している。一歩間違えれば……神滅具にも匹敵するだろう。
だけど、神滅具があるから必ずしも最強になれるわけでは断じてない。
聖魔剣、デュランダル、そして
神滅具は強大な力止まりでしかない。本当にただそれだけなんだ。
……調子に乗って暴走したりはしないだろうけど、それとは別に衛宮君は注意するべき相手と見なされている。
誰かの為に命を懸けるというのは僕達もそうだけれど、だからって自分のことをないがしろにしすぎていいわけではない。
その辺りが懸念材料なのは、だいぶ周知されている感じではある。
とはいえ、だ。
「……木場くん、準備はできてるの?」
「大丈夫だよ」
イリナさんが声をかけてきたけど、どちらかといえば忙しいのはイリナさんだろう。
僕は何処まで行ってもリアス部長の一眷属として行動するだけだけど、彼女はミカエル様直属の転生天使だ。ある程度は影響を考慮した立ち回りになるだろう。
この作戦は悪魔、神の子を見張る者、更に天使や悪魔祓いも入れた一大作戦だ。
この戦い、もし仕損じることがあれば大きな被害が発生する。
それと同じように、ギャスパー君の恩人でもあるヴァレリーさんはちゃんと助け出さなければいけないだろう。
だからこそ、この戦いは負けられない。
だけど、この戦いで僕達は大いなる被害を受け、大きな衝撃を受けることになる。
クリフォトの、リゼヴィム・リヴァン・ルシファーの、そして何よりフィフス・エリクシル・エコーの。
その恐ろしさを、僕達はまだ分かっていなかったのだ……。
衛宮士郎の投影魔術は、宝具すら投影して戦闘に運用できるものなので、何かしらの補正具があればこれぐらいはできる土壌はあるだろうと判断しました。
たぶん衛宮の投影を知ったら、レプリカを作った錬金術師たちが落ち込むでしょうね。創造系神器とかそういう次元じゃねえし。
まさか題名がこんな意味だと思ってたか?
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吸血鬼やらカーミラやらでなんとなくは
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わかるわけがないだろうが、ぼけぇ!
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……呼んでみれば納得できましたわぁ