混界魔龍大戦駒王町―銀の風が呼ぶ運命   作:グレン×グレン

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 というわけで、ケイオスワールドの説明会ともいえる内容です。

 多少は追加で小出しするでしょうが、この前後編だけ読んでいれば大体ついていけるように頑張りますので、ご安心くださいな。


第六話 これさえあれは本編未読も大丈夫! ケイオスワールド説明会(前編)

イッセーSide

 

 

 

 

 

 

 ……はっ!

 

「あら、起きたのねイッセー」

 

 これはリアスのおっぱいとリアスの声。

 

 なんてことだ、何があったのか分からないけど、これだけは言える。

 

「リアスのおっぱいに包まれて眠るならともかく、包まれてることも気づかず寝てるなんてもったいなさすぎるさ」

 

 リアスのおっぱいは俺の飛び立つ場所で帰る場所なんだ。そんな大切な場所に失礼なことはできないさ。

 

「……あの、あの人いつもああなの?」

 

「そうだね。アザゼル先生の変な思い付きで精神を病んでも、部長の胸に包まれて眠れば朝には復活するぐらいにはあんな感じだよ」

 

 おい木場。志村になんてこと言ってるんだよ。

 

「……おい不味いぞ神楽。あのおっさん、源外爺さん並みにヤバいって。むしろ思い付きで教え子に狙って変なことする当たり、もっとヤバいって」

 

「大丈夫アル。経験者を盾にすれば防げるネ」

 

 あと銀さんと神楽ちゃん。あんたらめっちゃ酷い事言ってない?

 

「いや気をつけろ。300イッセー事件においては多大な被害が出た。具体的に言うと私立高校の敷地内で女子がことごとく全裸にされるといった被害が出たぐらいだ。イッセーを生贄にしたぐらいでは二次被害が襲い掛かってくるぞ」

 

 そして宮白、お前それだと俺がぶっ飛ばされそうなんだけど。

 

「とりあえずアザゼル。当面は変な実験を駒王町でするなよ? 言っとくが例の性別変換光線銃、暴発した駒王町住人のほぼ全員が記憶事性別変わったことはシェムハザ現総督に交渉材料として伝えたからな? 後でしっかり怒られてこい」

 

「お前何言ってんだコラァアアアアア!? 俺が何をした!」

 

「それをしたんだろうが。どうせ俺達がいなかった以上、ドッペルイッセーのやらかした所業全部イッセーの所為にしたんだろうが! その分の揺り戻しは喰らってもらう!」

 

 なんてこそしてんの先生!

 

 あと俺のドッペルゲンガーが女子生徒を全裸に向いて、記憶操作を寄りにもよって俺がしたことにした事件はカバーしてくれたのか。ありがとう宮白!

 

「おいおいどうすんだよコレ。デコボッコ教団のテロと同じようなことうっかりでやってんのかよ。こいつなんでぬけぬけと外に出てんの? 捕まってねえとかあれだろアレ」

 

「そこは何というか、異形社会は割とフリーダムだからというか、文化が違うというか」

 

 銀さんに宮白がそう言うけど、フォローになってない。

 

 いや、俺もおっぱいドラゴンがはやる冥界は文化が違うと思う。どうかと思ったこともあるけどさ。

 

「まあ、種族が違うのなら文化ぐらいは違うだろう。我々の世界の異種族に比べれば大いに真っ当だとも」

 

「文字通り人間でない以上、人間性がないのは珍しくもないからな。社会性や省みるという概念を持たないのがデフォルトの種族も存在するのだ。人間と似た社会を作って真っ当に過ごせるなど、大いに真っ当だとも」

 

 二世とアーチャーがそう言うけど、そっちはそっちで大変な世界ですね。

 

「う、うむ。確かにカルデアに召喚された異種族のサーヴァントも、ズレはしっかりあるからな。そういう意味ではある程度は合わせてくれる分、カルデアは非常に幸運と考えるべきか。……むしろ肩を並べるアレな純人間が多いのがあれだが」

 

 ゴルドルフさん、そんな魔境のトップやってるのか。大変だな。

 

「っていうか宮白さん? さっきのこれってボケにツッコミ入れたら半日は悶絶するんじゃないですか? あっさり復活してますけど」

 

「ああ、鎮痛の魔術をかけてるからな。それにイッセーと姫様のおっぱいが絡み合うと、いろんな法則とかが無視されるんだ。数千人のおっぱいゾンビを作り出した京都の悲劇に比べれば大したことは無い」

 

 志村と宮白の会話は無視しておこう。

 

「さて、イッセーが起きたので本題に入る。俺が知る限りでは最もこの事変の根幹にいるだろう男、フィフス・エリクシルと、俺及びスパロがいたこの世界の並行世界についてだ」

 

 え、この流れでするの?

 

 っていうかまさか、この話を進める為に俺を起こしたのか。

 

 そ、そんなことしないといけないマジ話……なのか?

 

「そもそも何故俺やフィフスのいる並行世界が生まれたのか。それは今から数百年前に起きた、ある特級の異常事態に起因する」

 

 そんな昔からの話なのか―

 

「かつて三大勢力の争いにおいて、初代四大魔王と相打ちになって聖書の神は死んだ。これがそもそもの発端だと推測されている」

 

「ちょっと待って!」

 

 俺は思わずツッコミを入れた。

 

「それ最重要秘匿事項だよね!? 三大勢力でも重鎮しか知らない最重要事項だよね!? 言っちゃっていいの!?」

 

 そうだよ、そこはまずいだろ。

 

 あんまり広められない情報だってのに、こんなところでしゃべっていいのかよ。

 

 俺が正直慌ててる。それにリアス部長達も動揺している。

 

 だけど、アザゼル先生がコホンと咳払いした。

 

「安心しろ。スパロからの話を聞いて、此処にいる当事者達には伝えないと話が進まないと判断した。サイラオーグ達にも伝えている」

 

「そういうことだ。まあバアル次期当主の俺はいずれ知ることになるだろうから、問題あるまい」

 

 そ、そうなのか。

 

 サイラオーグさんが知ってるかは微妙だったから、ちょっと不安だったぜ。

 

「まあ、今後の流れを踏まえるとそこは伝えておかないとまずいからな。遅かれ早かれだ」

 

 そう言ってから、宮白は話を戻し始めた。

 

「本来交じり合わない聖と魔の融合といった事態を引き起こすだけのこの出来事は、この世界に大きな渦を作り出したと考えられているそうだ。結果としてこの世界は異分子が流れ込みやすい土壌ができ、そして前例が出来た事で、それが呼び水となってといった連鎖反応が起きたか起きてないかが、俺達のいる世界とこの世界の分岐点だと考えられる」

 

 そして宮白は、指を一本立てた。

 

「火星を依り代として魔法文明による裏世界が生み出され、人類社会の影響と混乱を警戒して魔法文明を表に秘匿しながらも、世の為人の為になることをする立派な魔法使い(マギステル・マギ)を目指すことが魔法使いのひよっこ達の夢となっている地球に似た世界」

 

 そして更にもう一本。

 

「正真正銘の魔法文明特化の異世界であり、魔力の結晶体である魔水晶(ラクリマ)を動力とした道具が存在。そして己の属性にあたる物を喰らって力に変え、その力を持って竜、神、魔といった特定種族に対するカウンターとなりえるスレイヤー系魔法が存在する異世界」

 

 続けてもう一本。

 

「何十年も前から遺伝的特質の発現により超能力者(エスパー)が発生し、それらが社会的に認知されているがゆえに能力を持たない普通人(ノーマル)との軋轢や、国家などに属して社会に貢献する特務超能力者(エスパー)といった形を持つ地球に似た世界」

 

 またもう一本。

 

「人為的な調整で異能力者を手にした学生が百万以上住まい、それを筆頭とする超科学を研究する学園都市が関東地方に存在。またそんな異能力を天然で保有する者に対抗する為、人類社会の裏側で活動する凡人の技術としての魔術が存在する、これまた地球に似た世界」

 

 そして最後に小指を立てる。

 

「そして冬木市やカルデアなどが生まれいずる世界と同じ、科学で結果を再現できる魔術と、その上に位置する科学で未だ再現できない魔法という区分けが成された神秘が秘匿される世界」

 

 それらを告げてから、宮白は一息区切った。

 

「確認できる世界だけでもこの五つの世界に大別でき、時系列のずれを踏まえればもっとあるだろういくつもの異世界の要素が入ったのが、俺達のいたここの並行世界だ」

 

「ちなみに、おおお大きな世界線の違いが世界の修正力を受けたのか、神秘的要素は世界に応じて変化するとされています」

 

 スパロが補足するように言ってから、宮白は小さく頷いた。

 

 お、おおう。

 

 色々あるんだな、オイ。

 

「最も特務エスパー系列の世界やスレイヤー系の連中がいる世界の転生者が来たのは比較的最近らしく、他三つは魔術にしろ魔法にしろ、その手の者は理由に違いはあれど基本秘匿。学園都市技術は幸か不幸か、化学水準が違いすぎて再現がほぼ不可能故に、結果的にだがこの世界と同様に異能が広まることは無かった」

 

 お、おおう。

 

 俺がちょっと感心していると、二世が片手をあげる。

 

「一つ聞きたいことがある」

 

 な、なんだ?

 

 俺達が注目していると、二世は苦虫を噛み潰したような表情を浮かべていた。

 

「私達の世界における神秘の秘匿は、神秘という力そのものが人々の信仰や無意識という「広まらずに高まる知名度」によって作用する為、曖昧な概念でいる必要があることが大きく関わっている。あとはその観点で最も大きな魔術基盤である「一神教の神の教え」と睨み合いに近い関係になっていることもだ」

 

 ほ、ほうほう。

 

 なんか分かるような分からないような。

 

 で、それが何の問題に?

 

「しかしこの世界ではその心配がなくなり、また他の魔術的要素のある世界も隠す理由に必要不可欠な理由がない。……となるとまず間違いなく懸念するべきなのだが」

 

「ああ。秘匿する必要がないからと開き直って馬鹿なことする奴が出ないかだろ? ……その辺はもうちょっと待ってくれ」

 

 宮白。めちゃくちゃ不安になることを言ってきたんだけど、どうしたんだよ。

 

「まあとりあえず先に話を勧めよう。基本的にクリフォトまでの概略はさほどこの世界と変わりない。三大勢力トップの殆どが「次三つ巴の戦争をしたら人類巻き込んで自分達が滅びるから戦争はナシ!」としながらもとっかかりが掴めず小競り合いを数百年続けていた……が」

 

 うん、この辺は概要だけしか説明してなかったけど、聖書の神様の死を伝えるなら言ってもいいよな。

 

「我慢の限界を超えた堕天使開戦派筆頭のコカビエルがプッツンし、長年の果てに七つに分かれて一つが行方不明になっていたこの世界のエクスカリバーを分捕って、現魔王の妹二人をこの駒王町ごと吹き飛ばそうと行動し、三大勢力が結果的に共闘する形で鎮圧。逆にそれをきっかけで三大勢力初の会談が起き、その場で和平を結んでその勢いで他の神話体系に和平の輪を広げている真っ最中だ」

 

 ……うん。聞いてみると本当に凄いよなぁ。

 

「まあどこの神話も似たようなものではあるし、聖書の教えは他の神話勢力の信仰を分捕ったりしてる負の歴史がある。北欧神話ギリシャ神話日本神話とかは和平にノリノリだが、それでも勢力の多くは「他の連中とか滅べばいいけど、自分達が滅ぶのは嫌だから和平するしかねえか畜生」といった感じで和平は広がる真っ最中。……だが、何もかもが順風満帆とは当然いかない」

 

「オリュンポスはハーデス神が隙あらば絶妙に嫌がらせをしてきていますすすすし、アースガルズではロキ神が和平会談を試みたオーディン神を会談する日本神話の神々ごと殺そうと蜂起しました。そして、同時に難敵となるのがテロ組織禍の団(カオス・ブリゲート)です」

 

 スパロが続けて、そして深くため息をついた。

 

「戦争継続を謳い現魔王派のクーデターで追放された、魔王血族がひひ率いる旧魔王派。英雄の末裔や強大な神器を持ち、それゆえに異端や特別を排斥する人間の悪意の影響を受けた者達が集う英雄派を二大派閥とする組織。純粋無垢でありながら一神話体系の神魔をまとめて相手どって勝ちかねない存在、無限の龍神(ウロボロス・ドラゴン)オーフィスを神輿として担ぎあげたテロ組織です」

 

 うんうん。それだけ聞くと本当におっかないよなぁ。

 

「特にオーフィスは二天龍を遥かに上回る最強のドラゴンである龍神と称される存在で、黙示録の赤き龍である赤龍神帝グレートレッド以外で一対一の戦いができる者がおらず、もし龍神同士が戦えばその現場になった世界は滅びに等しい破壊をもたらすというレベルの力を持った存在。またその無限の力を利用することで、取り込んだ者の力を強化する蛇を作り出すことで、禍の団、こと旧魔王派の力を強大化させていました」

 

「だが、そのオーフィスの実態は最強であったがゆえに純粋無垢のままで変化がなかっただけの存在。実態的な価値観は文字通り純粋無垢の子供のままであり、実は上手く説得するなりすればいくらでも無害化できるというか話が通じる存在だった」

 

 そう繋げた宮白は、軽く肩をすくめる。

 

「しかし強大すぎてそういうことを警戒していた禍の団は、オーフィスそのものではなくその力を利用した都合のいい神輿を用意することを決定し、そこをついたハーデスの横やりで引っ掻き回されたことで両二大派閥は壊滅。力が分割されたオーフィスはイッセーと仲良くなったことで、今やこの兵藤邸宅のマスコットとして常駐することになったわけだ」

 

 そこまで言っちゃうのか。

 

「まあその辺りには言いたいこともあるかもしれないが、そろそろ肝心なところにいこう。……俺達の並行世界をこの世界から大きく乖離させた男、フィフス・エリクシルだ」

 

 そこで、宮白や真剣な表情を浮かべる。

 

 見ればスパロもかなり真剣な表情で、同時になんか恐怖まで感じている節がある。

 

「……フィフス・エリクシル。彼はアインツベルンに由来する者の転生者です」

 

 まずスパロが、そう語り始めた。

 

「転生者は死んだ時の自分の世界の西暦と、この世界で生まれた時の時系列が合わないことがありますが、彼は別格です。第五次聖杯戦争のことまで把握しながらも、生誕したのは三大勢力の和平が結ばれる百年ほど前です」

 

「そして奴は、この世界で冬木式の聖杯の製造と、それによる根源到達を目的として行動を開始。この世界の神秘法則を逆手に取った奴は、百年間常に己を鍛錬することで下手なサーヴァントを超える戦闘技術を獲得しつつ、いくつもの幸運と研究と努力の果てに、冬木式の聖杯戦争を再現することに成功。同時に、ハーフ堕天使として生まれたことから所属することになった神の子を見張る者で、獅子身中の虫として、禍の団に繋がって暗躍していた」

 

 心底嫌そうにため息をついて、宮白は肩をすくめる。

 

「奴はある意味で魔術師として最右翼で、ゆえにこそ異端と言ってもいい。根源到達の手段を聖杯の完成で目論んでいこう、奴はその為の手段の一つと魔術の価値を割り切っていた。アインツベルン由来の錬金術を最大限に生かし、素材の加工で禍の団に貢献。くだんの学園都市技術による科学的兵器に強化や製造に貢献しつつ、針金を疑似的なホムンクルスにして腕を疑似的に増やし、錬金術や他世界の技術で強化した重機関銃による一斉射撃を遠距離攻撃手段として愛用。更に戦闘用ホムンクルスの大量生産などで頭数を増やし、本来数で劣る禍の団が、基本人海戦術を得意とする一員となった」

 

「……神秘の秘匿もへったくれもないな! いや、確かに戦闘に銃火器は便利だが!」

 

 ゴルドルフさんが合の手を入れるけど、何故か宮白とスパロはまじまじとゴルドルフさんを見つめていた。

 

 俺達が戸惑っていると、宮白はコホンと咳ばらいをした。

 

「話を戻そう。まあ実際のところ、禍の団の転生者は個人での協力者が大半だった。錬金術や聖杯戦争関連の技術で貢献したフィフス以外では、学園都市の基本技術を網羅する木原エデンぐらいしか戦略面で貢献できたものはいないだろう。あとは精々個人戦力としてネームドがいたぐらいだった。……旧魔王派と英雄派が壊滅するまでは」

 

 というと、此処からの流れがやばいのか。

 

 スパロも思い出したのか、手をぎゅっと握りしめている。

 

「リゼヴィム・リヴァン・ルシファーが異世界侵略を目論み禍の団を掌握した頃に、フィフス・エリクシルは本格的に動き出しました。……彼は異世界侵略どころかオーフィスを唆したグレートレッドの抹殺も眼中になく、根源到達を確実に行うという一点に絞っていたのです」

 

「その過程でまずエデンを抱き込んだらしく、奴は学園都市技術を利用してアフリカに大規模複合軍需産業「クージョーノケイ」を事前に設立、あの手この手でアフリカの軍事技術を裏でけた違いに高めながらも、禍の団側にも米国を遥かに超えるステルス性と巡航速度の小型爆撃機を用意し、フロント企業を使って周囲の人間を兵藤邸から引き離したうえで、爆撃と空挺部隊による攻撃を仕掛けたりもした」

 

「……質問があるんだけど」

 

 と、そこでなのはさんが手を上げる。

 

「あの、アメリカの軍事技術より上の戦闘機って、その時点で明らかに異常に近いよね? それだけで問題にならなかったの……その異形だけじゃなくて人間側も」

 

「いい質問です。……その辺あいつらはよく考えていました」

 

 宮白がそう言ってうんうん頷いた。

 

「敵もさるもの。こちら側にも学園都市の内情に詳しい転生者はいたので警戒してましたが、残念なことに、学園都市の技術力は裏のえげつないものを抜きにしても、先行しすぎていました」

 

 そう言うと、宮白は遠い目をしていた。

 

「学園都市で普通に運用できる航空戦力は、爆撃機すら時速7000キロ越えを普通に出せるあげく、その最高速度を利用して作り上げた気体状ブレードで攻撃地点をマグマ上にし、あろうことか器用に曲線のラインどころか複数のラインを一機で描けるという、二十一世紀どころか五世紀ぐらい進んでもできないようなオーバーテクノロジー」

 

 ……いやちょっと待って。

 

 俺はすっごく止めたくなったけど、宮白は更に遠い目をした。

 

「戦闘機に至ってはその爆撃機のフレームを利用した80mサイズでありながら、脳の判断能力以外を搭載機器に代用させることで肉体を―70℃で保存することによる対G強化とBMIコントロールでマクロ〇のゴーストじみた機動を運用。有線コントロールのレーザー砲やら、ミサイルを空中でジャグリングのようにキャッチするやらといったとんでもない化け物兵器だったりする塩梅だ。ちなみに学園都市外の技術力は、この世界の各国とそこまで変わらないらしい」

 

 俺達全員がドン引きしている中、宮白は両手を肩幅に広げておどけて見せた。

 

「そんなものだからその転生者曰く、「学園都市水準だと古すぎるから、普通に天才が生まれれば今の世界で作れそうな技術が其れかどうかなんて分からない」だそうだ。マクロ〇世界でもEX-ギアがいるだろうよ」

 

「科学技術の伏魔殿だな」

 

 二世がそう呟くけど、いや本当にね!?

 

「まあそういうわけで、クージョーノケイがそうだと気付かず、また奴らも可能な限り異能による隠匿をしないことで心理的盲点で警戒の目をカバーすることに成功。そしてその間にリゼヴィム・リヴァン・ルシファーは色々と動き、フィフスもある懸念からその布石を打つ為にかなり協力していた」

 

 そして宮白は、ちらりとギャスパーに視線を向けた。

 

 ギャー助がどうかしたのか?

 

「細かい内容は後回しにするが、奴は乳神の情報と同時期に幽世の聖杯(セフィロト・グラール)という神滅具の情報をゲットし、それを研究している奴を唆した。幽世の聖杯は魂のサルベージという魔術師(メイガス)的には驚愕物の事を行う事さえできれば、千年以上前に滅びた存在すらこの世に強化復活させることができる代物で、しかも今代のそれは、三つに分かれてそれぞれが禁手に到達できるというとんでもない亜種発現をしていた」

 

「……今代の神滅具は、何かしらでイレギュラーが多いわね」

 

 リアスがそう呟くと、スパロがそれに頷いた。

 

「それによって、リゼヴィムは龍王に匹敵かそれ以上の力を持つ邪龍達を復活させ、更に中級悪魔以上の力を持つ邪竜を大量生産。更に魔獣騒動という禍の団の二大派閥壊滅に関わる一連の動乱でも暗躍し、赤龍帝の籠手(ブーステッド・ギア)のデッドコピーを開発に成功しました」

 

「……補足すると、赤龍帝の籠手も神滅具の一つだ。ブリテンの赤き龍の魂が封じられた籠手型の神器で、イッセーが今の宿主だ」

 

 そう宮白が補足すると、皆の視線が俺に集まった。

 

「……そんな存在を幼児退行するまで追い詰める宿主ねぇ」

 

「いったいどんなことをすればそんなことができるの?」

 

 銀さんとイリヤスフィールの視線が痛い。

 

「そこは別件で話すからちょっと待て。……そしてリゼヴィム・リヴァン・ルシファーの本命は、その聖杯で生命の理を探ることで発見した、存在を信じられながら実存する証拠がなかった、異世界に次ぐとんでもない存在だった」

 

 その言葉に、むしろ俺達が気になった。

 

 そんなものまで見つけたのかよ。一体どんな奴なんだ?

 

「……その存在の名は?」

 

 リアスがそう促すと、宮白は頷いた。

 

「この世界の聖書の教えにおいて、黙示録の赤き龍であるグレートレッドと共に伝われる666の獣。黙示録の狂獣(アポカリュティック・ビースト)、トライヘキサ」

 

「……冗談でしょう……っ」

 

「もしそんなものが復活されれば、一神話体系程度なら確実に終わるぞ……っ」

 

 リアスとサイラオーグさんがそううなる中、宮白は静かに頷いた。

 

 そしてここからがもっとヤバいことの連続になったんだ。

 




 あくまで中和剤というか繋ぎとして入れたので、今のところは兵夜、スパロ、フィフス以外は出す予定はないですね。……あまり人が多いと、書ききれなくなりそうだし。
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