ガンダムビルドダイバーズ ーBeast of vocationー 君が呼んでくれたから   作:鮭児

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アレグランサ島に行ってみたくなったので初投稿です


初めて補正+達成感=お前はもう沼っている

「へー、それでまんまと現役JKと連絡先を交換して、週末にデートの約束まで、と……」

 

嫉妬、羨望、様々な感情が混ざり合った結果、感情を失ったような半目を向けられることとなった俺。

 

いや、俺自身軽率だったと言えば軽率な行動だと思うよ?だから無言でキーパッドで、110を押そうとするのは辞めないか後輩くん?

 

「にしても、GBNっスか?学校の食堂でチラチラ話は聞くけどそんなすごいんスか?」

 

「まあ、凄かったと言えば凄かったな。本当にMSに乗ってるような爽快感多分あれを超える物はないと思うよ」

 

「へぇ、じゃあ週末俺も同行していっスか?」

 

「行くのはいいとして、ガンプラとかって持ってた?」

 

実は……と続けると、リュックを取り出し、ガサゴソと漁るとレジ袋に包まれた箱を取り出した。

 

「とりあえずリサイクルショップで見かけて、どうせなら高いヤツでカッコイイヤツ買ったンスよ」

 

「それは……」

 

モノクロ風の箱絵でも分かる。白と藍色を基調とし、所々赤と黄色の差し色が施されたガンプラ。宇宙世紀の機体の中でも、ひと目で分かる特徴的なバイザーヘッドとVアンテナに、どの世界線でも通用する洗練されたその見た目と、右腕の装備の存在感が全てをかっさらっていくその機体。

 

「えーと、ペイル?ライダー……キャバ、キャバルリィー……?でしたっけ?」

 

「ペイルライダーキャバルリーな。よくそんなプレバンーー、ネットショップ限定の人気ガンプラ手に入れたな」

 

「いやー、ガンプラって意外と高いんスね。4500円もしましたよ」

 

「うん、それはたまにリサイクルショップであるぼったくりだから」

 

「マジっすか!?お前そんな価値あるすげーヤツだったのか!じゃあちゃんと作らないとな、相棒!」

 

そう言うと、まるで我が子を褒め讃えるのように抱きしめる。ヤバい……めっちゃポジティブで純真なんですけど。何?主人公?主人公みたいな言動してるんですけど。

 

「あー、でも俺ガンプラ初めてだしな……」

 

「じゃあ今夜教えるよ、作り方」

 

「マジっすか!?先輩マジ神!」

 

俺も週末に向けて久しぶりにガンプラを作らないといけないしな。

 

 

 

 

「意外と綺麗なんスね」

 

「まあ」

 

野郎の部屋に、野郎が感想を言って全く嬉しくはないが、今は流そう。

 

「いいか、まずは箱を開けるんだ」

 

「……ッス」

 

まるで金塊を触るかのように恐る恐る箱を開ける。そして小分けにされたランナーの梱包を1つずつ剥がしていく。

 

「先輩?なんか似たようなパーツがあるんスけど、説明書では×ってなってるんスけど?」

 

「それは余剰パーツってヤツだ。関節や一部構造が共通の部分には別のガンプラのパーツで補ってる事がある別名ボーナスパーツ。要は使ってもいいし、今後改造する時にとっててもいいってヤツだ」

 

ペイルライダー系のガンプラは特に人気で、バリエーションも多い。しかも余剰パーツはどれもガンプラ改造において痒い所に手が届く汎用性のある物ばかり。まさに宝の山なのだ。

 

「じゃあこの左腕のヤツだけ付けてみるッス」

 

イメージは固まったようだ。なら、次はいよいよ楽しい実践だ。

 

「よし、じゃあ早速作るか」

 

「はいッス」

 

そして躊躇いなくランナーに手をかけ、パーツを指で押してーー、

 

「ストォォップ!?」

 

「え?なんスか!?」

 

「手で千切るのは破損のもと!コイツを使うんだ」

 

「なんスか?ペンチ?」

 

「これはニッパーだ。これでパーツが繋がってる部分を切り取るんだ」

 

そう言うと、俺はランナーを裏返し、パーツから少し離して切り落とす。

 

「なんで繋がってるのちょっと残したり、裏返すんスか?」

 

「作るだけなら直切りで全くいいんだけど、形状によってはニッパーがうまく嵌らず、パーツをえぐってしまうから、1回切り離して、もう一度添わせて切れば、傷を最小限に抑えられる。ランナー裏返すのはパーツの凹凸が少ないから切りやすいってヤツだな」

 

「ほへー、そんな豆知識があるんスね」

 

「まあ色々言ったが、要は好きに楽しめってこと」

 

「なるほどッス!」

 

言うやいなや、説明書と睨み合いパーツを切り離していく。その姿を見ながら、俺も自分専用の機体を作るべく、ガンプラを用意する。

 

「先輩、そのガンプラ、めっちゃ小さいスけど、それもガンダムッスか?」

 

同じHGでも一回り小さい全身、特徴的なバックパックの側面にある2基のバインダー、そして両肩にモールドされた、Fと91の文字ーー、

 

「コイツはガンダムF91。ペイルライダーが生まれた時代から大体40年後の機体だ。ちなみにこの見た目だけど、後に量産型になる」

 

「へー。と言うかなんで同じの2個もあるんスか?あと、見たことないパーツもあるんスけど」

 

「コイツは改造。最近のガンプラはユニバーサル規格って、手足の関節や、バックパックの接続穴とか、構造を共通化してるから組み替えて自分だけのガンプラが作れるようになっているんだ」

 

「じゃあ俺のペイルライダーも?」

 

「あぁ、少し規格が違う所もあるが、できるな」

 

「へー、でも今はまだ遠慮しとくっス」

 

改造は時にセンスが求められる事があるからな。こればかりは経験の領域。失敗して泣く泣くジャンク行きになった時の喪失感は……言葉では言い表せない。

 

作り始めてかれこれ3時間。元々そこまで仲が良かったわけじゃないから話題は直ぐになくなった。そこから先は互いに会話は無く、ただニッパーとプラスチックのカチャカチャと言う音だけが過ぎていく。

 

「……できた」

 

溜まっていた緊張が解け、小さな声が聞こえた。見てみると、ローテーブルの上に、静かにペイルライダーが立っている。初心者故の粗こそあれど、その佇まいは紛れもなく立派だった。

 

「とりあえずまずは完成おめでとう。初めてのガンプラどうだった?」

 

「めっちゃ疲れたっス。正味学校のテスト位集中したっスよ!でも……」

 

1度ペイルライダーを見つめると、顔を綻ばせーー、

 

「ーー努力が形になるのは最高っスね」

 

そう言うと、ペイルライダーを徐に持ち上げると、そっと手に乗せ、わざわざ目線を合わせーー、

 

「改めて今日からよろしくっス、相棒」

 

やだ、何この主人公。ねえ、これが青春?ヒカリちゃんもだけど青春ってヤツがそうさせるの?

 

「じゃあ、週末一緒に行くかGBN」

 

「いや、デートの邪魔になるっスよ?」

 

「誰がデートじゃい。遊ぶのは数が多い方がいいだろ?それにもう連絡した」

 

俺はスマホ画面を見せる。

 

『週末なんだけど1人増えてもいい?』

 

『もちろんです!d(˙꒳˙* )』

 

『その人ってお友達ですか?』

 

『バイト先の後輩。大学生だよ』

 

『大学生Σ( ˙꒳˙ )!?

もしかして彼女さんとかです?(¬_¬)』

 

『違う違う、ただの後輩、あと男だから』

 

『そうなんですねε-(´∀`*)

全然大丈夫ですよ!週末楽しみにしてます!(p*`・ω・´*)q』

 

 

「……な?」

 

「あ、これ、絶対絵文字の意味分かってなくて気付いてないタイプのヤツだぁ……」

 

 

 




買値50円→売値1000円……

(」゚д゚)」<これがお前らのやり方かァァァ※©️ゆ〇P

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