自分が読みたいのわゆ作品が見つからないので、自給自足するために書きました()
初めての作品の為至らない点もあるかと思いますが楽しんで頂けると嬉しいです!
はじまり
Side??
2019年…後に神世紀元年となる年の冬、2人の少女が巨大な壁、
神樹が創った四国を囲む結界の上で対峙していた。
金髪の少女が紺色の髪の少女に呼びかける。
「香織戻ってこい!今ならまだ間に合う、神樹様も許してくれる!また、4人で未来の勇者達の為に何が出来るか一緒に考えて、考えが行き詰まったらみんなでくだらない話をして…みんなで明日を生きたいんだ!頼む、頼むから戻って来てくれよ…かおりぃ…」
金髪の少女…若葉の泣きながらの慟哭は、紺色の髪の少女…私の胸に響く。
あぁ、それが出来ればどれだけ良いだろう。
だが、それだけは出来ない。
彼女たちを無駄死にさせて出来た、偽りの平和な世界で彼女たちの仇も取らずにのうのうと暮らすなんて、許さないし、許されない。
それが許されるのは、彼女たち「勇者」や、彼女たちの手助けをした者達だけだ。
確かに私はあのおぞましい天の神の使い達と戦った。
だが私は「勇者」では無いし、そう呼ばれるべきでは無い。
むしろ私が今から私がやろうとしている事は、『勇者』としてはその称号を剥奪された「彼女」以上に下劣な行為だ。
誰にも望まれてなければ、今すぐに危険な施術をした上でやる事でも無い。
それでも私はこの我儘を貫く。
それが私に出来るただ1つの自分が納得出来る償いだから。
その自己満足の為なら私は…「人間」を辞めても、構わない!
覚悟を自分の中で再確認した私は、懐から「腕」を取り出す。
その「腕」は人体ではありえないほどに黒く、心臓の様に脈打っている。
その異様な「腕」を私は今はもう無い左腕に
「やめろぉお!!」
なんの躊躇いもなく押し付けた。
変化は激的だった。
ぐじゅぐじゅと音を立てながら「腕」がくっ付いていく。
と同時に、頭の中をミキサーでかき回されるような衝撃が襲う。
その衝撃に耐えかねたのか、意識はまるで走馬灯の様に暗い記憶の奥底に沈んでいく…
Side香織out
燃える、燃える、燃える。
目の前で今まで過ごした思い出の部屋が、明日の再会を約束した廊下が、宝物を埋めた松の木が炎に包まれる。
…もしかしたらこの時に私の運命が決まったのかもしれない
ー2009年、広島県某所で起こった火事は、マンション1棟を全焼させた後、20時間にも及ぶ消火活動の末、鎮火した。
深夜に燃え始めた事や、火の回りの速さなどの状況から生存者は居ないと思われたが、奇跡的に無事だったのが、●●香織。まだ4歳の、子供であった。
彼女は2週間程入院した後に、退院した。
Side香織
ー退院した私を待っていたのは、醜い大人の言い争いだった。
両親共に兄弟がおらず、母方の曾祖母は既に死んでおり、父は母子家庭で、その曾母も介護施設に入っていたので、誰が親権を持つかで揉めていたのだ。
当時幼かった私は、「わたしのせいでけんかしている」「ひとりぼっちになるかもしれない」としか分からなかったが、怖かった。両親も、友達も、皆死んでしまって、さらにひとりぼっちになると思うと、怖くて…ただ怖くて仕方なかった。
「なんで知らない奴らの子供を育てないといけないんだ!」「うちにもう1人子供を育てる余裕はない!よそを当たってくれ!」…などと本人の目の前で飛び交う怒号を今でも忘れられない。
その怖さの中から救ってくれたのが今の両親…実の父の友人夫妻だった。
こうして●●香織改め弓有香織となった私は新しい家族と共に向かった新しい家で…私は「彼女」と出会った。
Side香織out
ガタン、ゴトン、ガタン、ゴトン。
1台の青い車が、高知の田舎を走る。
助手席に座る少女がきょろきょろと不安気に風景をながめる。
運転する男性と後部座席に座る女性が少女に優しく声をかける。
しばらくすると車は村に到着し、「弓有」の看板を掲げた家の前に停車した。
Side香織
わたしのあたらしいかぞく…「おじさん」と「おばさん」とあたらしいいえにひっこしてきた。
「おじさん」はわたしのへやをかたずけるっていえにおるすばんして、わたしと「おばさん」はごきんじょさんにあいさつしたあと、こうえんできゅうけいした。
「おばさん」は「遊んで来て良いよ」っていってくれたけど、あそんでるのはしらないこばかりで、まざりにいけなかった。
「おばさん」もしらないおばさんとはなしてるし、しかたないからブランコにすわってじっとしてた。
しばらくじっとしてると、すなばでおままごとしてたこがこっちにやってきた。
香織SideOut
「あなた、そんなところでどうしたの?」
黒髪が良く似合う少女が、香織に尋ねる。
「ひっこしてきたから、おともだちがいないの」
香織は今にも泣き出しそうな顔で答える。
「じゃあ、いっしょにあそびましょ?」
「え…?」
黒髪の少女は香織を落ち着かせるように、優しく微笑みながら誘う。
「わたしのなまえは
「わたしのなまえは●…じゃなくて
「?…えぇ、もちろんよ」
互いに自己紹介しながら千景が遊んでいた砂場に行くと、そこには多くの子供たちが待っていた。
「ちかげおそ~い!」
「ちかげちゃんそのこだれ~?」
香織は楽しかった。
久々に同年代の子供たちと遊べて。
香織は嬉しかった。
もう二度と出来ないかもしれないと考えていた友達が沢山できたから。
香織は感謝していた。
最初に誘ってくれた
「あの親の子じゃロクな大人にならない」
だからこそ、想像もしてなかったのである
「阿婆擦れの子」
数年後、千景の母親が不倫する事も
「淫乱女」
千景が村ぐるみで虐めと言うのもはばかられる仕打ちを受ける事も
「ごめんなさい…」
香織がそれを
「ちーちゃんっ…」
遠くからただ眺める事しか出来ない事も
今の彼女には、知る由も無かった。
はい、この話は「ぐんちゃんの村で仲が良かったが、虐めを止められなかった少女が、勇者になったらどうなるか」という妄想の元、執筆しました。
我ながら鬼畜だと思います()
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