僕のヒーローアカデミア with EX-AID 作:ムジョー555
強力なヴィラン『脳無』と闘う出久は苦戦を強いられていた。
防御に特化した個性をもつ脳無を倒すため、出久はゲキトツロボッツを使い、レベルアップ。
個性出力全開で脳無を打ち破った。
しかし、安心したのも束の間。
黒いエグゼイドは脳無へシャカリキスポーツのガシャットを投入。
脳無はガシャットの力によって、さらなる成長を遂げてしまった。
「肉体が変化した……!?」
頭部にガシャットが刺さった影響で、さらなる異形へと変貌した脳無。
やっとの思いで倒した強敵の復活に、出久は驚きを隠せない。
轟はすかさず氷を走らせ、シャカリキ脳無の凍結を試みる。
しかし、シャカリキ脳無は車輪と化した脚を巧みに使い、轟の放つ氷を回避していく。
「こいつ、さっきより速くなってる……」
轟は先程までの脳無との違いに気づき、静かに焦りを感じる。
「シャカリキスポーツ、自転車ゲームの力で機動力が上がってるんだ。なんでこんなことを!」
出久は黒いエグゼイドへ問い詰めるように叫ぶ。
一方、黒いエグゼイドはそれには答えず、死柄木の隣へと跳び移る。
「遅い。オールマイトが来る前にゲームオーバーになるところだったぞ……?」
死柄木は黒いエグゼイドへそう語りかける。
「すまない。ガシャットの最終調整をしていたんだ。だが、結果は上々!」
黒いエグゼイドは高らかにそう叫ぶ。
「シャカリキ脳無!ガシャットの力を吸収した脳無は、プロヒーローはおろか、オールマイトさえも敵ではないっ!!」
「そういうわけで、いけ脳無。今度こそ帰り道の奪還だ……」
死柄木の指示を受け、シャカリキ脳無はこれまで以上の超スピードで爆豪へと迫る。
「クソが!!」
黒霧を押さえる爆豪は、その突撃に対応できず、大きな激突音が鳴り響く。
「かっちゃん!!」
叫ぶ出久。
衝突により巻き起こる砂煙が徐々に晴れていくと、そこに立っていたのは無傷の爆豪。
「かっちゃん!!?避っ避けたの!?すごい」
再び叫ぶ出久。
「違えよ、黙れカス」
それに吐き捨てるように返す爆豪。
「……加減を知らんのか」
砂煙の中から、そんな声が聞こえる。
「その声……そうか」
死柄木はそう呟き、砂煙の方に顔を向ける。
「もう大丈夫。私が来た」
完全に晴れた砂煙。
そこから現れたのは、シャカリキ脳無を受け止めるオールマイトの姿。
オールマイトは車輪と化した脳無の両腕を、しっかりと握り締め、その動きを止めていた。
「来る途中で飯田少年とすれ違って何が起きているか、あらましを聞いた。もう大丈夫、私が来た」
オールマイトは、そう言い放つ。
「待ったよヒーロー、社会のごみめ」
死柄木はそう言う。
オールマイトは死柄木を睨みつけながら、出久たちへ指示を出す。
「皆、入口へ。早く!」
「オールマイト、だめです。あの脳ミソヴィラン、ワンっ……僕の個性100%出力にも耐える『ショック吸収』と、砕けた肉体がすぐに元通りになる『超再生』っていう個性2つ持ちです!おまけに、個性抜きの素の力がバカ力だし、頭に刺さったアイテムのせいで高速移動まで出来るようになりました。いくらオールマイトでも一人じゃ無理です!!」
出久はそう伝えるが……
「緑谷少年、大丈夫。プロの本気を見ていなさい」
そう答えるオールマイト。
「脳無、やれ。俺たちは子どもをあしらう」
死柄木がそう指示すると、シャカリキ脳無は腕の力を強める。
押さえつけた車輪が再び回転を始めようとするのをオールマイトは必死に堪える。
オールマイトは考える。
爆豪を庇った際のダメージが予想以上に大きい。
残された時間は少ない。
力の衰えは思ったよりも早い。
しかし、やらねばならない。
「……何故なら私は、平和の象徴なのだから!!」
オールマイトの全身から覇気が放たれる。
「うおおぉぉぉ!!」
オールマイトはシャカリキ脳無の両腕を押さえつけたまま、地面へと押し倒そうとする。
しかし、シャカリキ脳無の予想以上の怪力のせいで、押し込み切れずにいた。
一方、死柄木、黒霧、黒いエグゼイドに囲まれた出久たち。
体力に不安のある出久は変身せずに切島が庇い、爆豪と轟が中心に迎撃している。
出久のゲームスコープにより、死柄木が即死系の崩壊個性を持つと判断した彼らはそれに警戒し、互いに死角が生じないように目を配りながら、反撃のチャンスを窺っていた。
「どうするよ、このままじゃオールマイトも、俺たちも、ジリ貧だぜ!?」
叫ぶ切島。
「もう少しで応援が来るはずだ。それまでなんとか持ちこたえよう!」
思うように身体が動かない自分の無力に不甲斐なさを感じつつ、出久はそう叫び、考える。
なんとか少しでもオールマイトの援護ができれば……
「SYAKAAAAaaaaaa!!」
シャカリキ脳無は徐々にオールマイトを押し返していく。
オールマイトの口元にはうっすらと血が滲んでいる。
「切島くん、フォローありがとう。もう大丈夫……」
「おい、緑谷!?」
切島の支えから離れ、出久は走り出す。
「嫌だよオールマイト。教えてもらいたいことがまだ、山程あるんだ!」
痛む身体を引き摺り、出久はゲーマドライバーを構える。
『マイティアクションX!』
ゲームタイトルを告げる電子音が鳴り響き、ブロックが飛び交う。
「……変身!」
『ガッシャット!』
出久はマイティアクションXのガシャットをゲーマドライバーに差し込む。
『レッツゲーム!メッチャゲーム!ムッチャゲーム!ワッチャネーム!?』
『アイム ア カメンライダー!』
―仮面ライダーエグゼイド アクションゲーマーレベル1―
ブロックを足場に跳ねる出久。
死柄木たちを飛び越え、オールマイトの元へ向かおうとする。
「調子に乗るなァ!」
そんな隙を逃すはずもなく、ワープゲートを介して自らの手を伸ばす死柄木。
触れれば崩壊させるその手が、出久に迫ったその瞬間。
ズキュン
死柄木のその手を撃ち抜く弾丸。
「何ィ!?」
誰もが振り向いた、その先には。
「1ーAクラス委員長飯田天哉、ただいま戻りました!」
そう叫ぶ飯田。
そして、雄英高校の教師陣の姿があった。
プロヒーローのひとり『スナイプ』は続けて弾丸を発射。
死柄木の動きを止めるため、その手脚を撃ち抜いていく。
「あーあ、来ちゃったな、ゲームオーバーだ。帰って出直すか」
そう呟く死柄木。
「死柄木弔、あの脳無のデータは取得済みだ。放置して問題ない」
「そうか、平和の象徴の最期を目の前で見られないのは残念だけど、あとは任せるか」
黒いエグゼイドの言葉に頷くと、死柄木は脳無に指示を出す。
「脳無、ここにいる奴ら全員やれ」
そう言うと、死柄木と黒いエグゼイドは黒霧とともにワープして消えていった。
「一番面倒な奴を残していったな……」
オールマイトはシャカリキ脳無と組み合い続けている。
宙を舞う出久は、その様子を見ながら、ある決心をする。
「スナイプ先生!オールマイトが闘ってるヴィランの頭に刺さってるモノを撃ってください!!」
そう叫ぶ出久に答えるように、スナイプは弾丸を放つ。
その弾丸はシャカリキ脳無の頭部のガシャットを捉える。
命中した衝撃で外れたガシャットは宙を舞う。
出久はブロックを足場に跳び回り、そのガシャットをキャッチする。
「大・大・大変身!」
出久は手にしたガシャットを空きスロットに装填し、レバーを操作する。
『ガッチャーン!レベルアーップ!』
『マイティジャンプ マイティキック マイティマイティアクショーンX!』
『アガッチャ!シャカリキ!シャカリキ!バッドバッド!』
『シャカッと リキッと シャカリキスポーツ!』
―仮面ライダーエグゼイド スポーツアクションゲーマーレベル3―
自転車モチーフの装甲を纏い、肩の大きな車輪が特徴的な姿に変身した出久。
「オールマイトォぉ!!」
出久は叫びながら、自らの力を両腕に込める。
『キメワザ』
『シャカリキクリティカル「スマッシュ」!』
出久は、肩の大きな車輪『トリックフライホイール』を取り外すと、それにワン・フォー・オールの力を乗せて投擲する。
キメワザのエネルギーを纏い、スマッシュの力で放たれた車輪は、オールマイトに組み付いたシャカリキ脳無の両腕を一刀両断する。
「緑谷少年……全く、君って奴は……」
オールマイトはシャカリキ脳無から解放された自身の腕を回し、そして大きく振りかぶる。
「その心意気、応えねばならんな!」
オールマイトはシャカリキ脳無へ、ひたすらにラッシュを叩き込んでいく。
「血を吐きながら全力で……ただ闇雲に撃ちこんでるんじゃない。一発一発が全部100%以上の……」
着地した出久はそう呟く。
「ヒーローとは常にピンチをぶち壊していくもの。ヴィランよ、こんな言葉を知ってるか!!?」
オールマイトはそう言うと、懇親の一振りをシャカリキ脳無へと叩き込む。
「Plus Ultra!!」
痛烈な一打はシャカリキ脳無を場外へと吹っ飛ばしていく。
「やはり衰えた。全盛期なら5発も撃てば充分だったろうに……300発以上も撃ってしまった」
そう言い放ちながら、オールマイトは勝利を宣言するように手を掲げた。
〜ヴィラン連合アジト〜
「両腕両脚撃たれた。完敗だ」
アジトへと帰ってきた死柄木はそう呟く。
「手下共は瞬殺だ、子どもも強かった」
「死柄木弔、悪い知らせだ。脳無がオールマイトにやられた。平和の象徴は健在だったようだ」
倒れ込む死柄木に、黒いエグゼイドはそう語る。
「なんだと……話が違うぞ」
『違わないよ。ただ見通しが甘かったね』
『うむ、なめすぎたな。ヴィラン連合なんちうチープな団体名で良かったわい』
アジトに置かれたモニター越しに、そんなふたりの声が聞こえてくる。
『ところで、ワシと先生の共作脳無は?回収してないのかい?』
「ドクター、心配は御無用。あの個性はガシャットを刺した時点で自動的にバックアップされている。私の手にかかれば、復元は容易だ」
『流石は社長。バグスター理論による個性のデータ化か。おかげで個性研究が数十年分は進歩したわい』
ドクターと呼ばれた男は、モニター越しにそう語る。
「それともうひとつ。オール・フォー・ワンとドクターにお伝えしたいことがあります」
黒いエグゼイドはそう言うと、変身を解除する。
「オールマイトの継承者、次期平和の象徴……恐らくは『例のモルモット』ですよ」
変身を解除した『檀黎斗』は、妖しい笑みを浮かべながらそう呟いた。
『なんだと!?』
驚きを隠せないドクター。
『そうかそうか、全く運命とは面白いものだ』
オール・フォー・ワンと呼ばれた男は、どこか楽しそうに呟く。
『死柄木弔、今回のことは悔やんでも仕方ない。決して無駄ではなかったハズだ」
そして、優しい口調で語り続ける。
「精鋭を集めよう、じっくり時間をかけて。我々は自由に動けない。だから君のようなシンボルが必要なんだ。死柄木弔、次こそ君という恐怖を世に知らしめろ」
オール・フォー・ワンはそう告げた。
【デクの現在所持ガシャット】
・マイティアクションX
・ゲキトツロボッツ
・シャカリキスポーツ