「黒の剣士」と「緑の戦士」と「幼馴染」の協奏曲   作:ルコルン

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は~い、ルコルンです。
今回は、35層での出会いです。新キャラも出でます(原作通りなので分かり易いかも)。
それでは、本編へ……Go!


11話:森の中の迷子と出会う

~35層迷いの森~

 

「ぜぇ、ぜぇ。きりが無いよ。なんでこんなことになったんだっけ……。」

 

ここは、35層の森林系ダンジョンである。大きな木々が立ち並ぶこの森には、厄介な点がある。それは……

 

”無作為にこの森の隣接エリアの連結点が無作為に変わってしまう”

 

ということが挙げられている。だから、このダンジョンに入る場合は地図を持って入ることが大前提なのである。これは、キリトから聞いた話なのだが……”ここのダンジョンの中では、転移結晶が機能せず、この森のどこかへワープすることになっており、攻略組でもここのマッピングは断念した。”と聞いている。地図なしで自力の脱出はほぼほぼ不可能になっている。だからこそ、ここを通る人はみんな地図を持って入ることが多いのだが……この少女は違った。どういう思いでこの森に入ったのかは分からないが、このダンジョンに地図なしで入るのは無謀だということに今更気づいたようだ。

 

「そんなことを考えるまえに、目の前の状況をどうにかしないと。」

 

そう。今彼女の前にいるゴリラみたいな敵。通称≪ドランクエイプ≫3体と戦闘中なのだ。彼女のレベル的には、苦戦するような敵ではないはずなのだが、今まで1人で戦ってきた疲労が蓄積しているので、苦戦していた。

 

「せりゃあ!!」

 

彼女は疲れた体に鞭を打ち、戦闘を開始していた。初めの方は彼女が優勢だったが、いくら倒しても敵が減らないことに違和感を覚えたのか。又、蓄積してきた疲労の反動がここできたのか。どちらかわからないのだが、彼女の動きが止まった。その隙をモンスター達が見逃すこともなく……

 

『グオオオオォ!!』

 

「きゃあっ!?」

 

モンスターの攻撃がクリティカルヒットしたようで、彼女のHPは3割削られていた。減ったHPを見た彼女は背中に悪寒が走った。それもそうだろう、レベルは高くても死ぬ時は死ぬ。この感じの攻撃をあと3回喰らうと……そう考えると、体が動かなかった。辛うじて動いた右手を腰まで持っていき回復アイテムを使おうとしたが、今までの戦闘で全て使い切ってしまったようで、中には何も無かった。逃げようとしても、体は動かない。彼女は死の恐怖を感じたことはなかったからだ。

 

「あ、うぅ。」

 

『グルオォォォ!!』

 

「がッ__!?」

 

また、HPは減った。先程よりも多く減ったのだろう。残りHPは3割を切って、イエローゲージに差し掛かっていた。同じ攻撃を受けると終わってしまう。恐怖が大きく、目を閉じた。その時……

 

「キュルルルッ!____キュッ!」

 

鳴き声と共に何かが、鈍器のようなもので殴られた音共に苦しそうな声が聞こえた。彼女はゆっくりと目を開け、何が起きたかを確認した。信じたくなかった。彼女の目の前に落ちてきたもの、それは……

 

心と体も預けあった彼女の《相棒》だった。

 

〜sideルッコ〜

 

俺は意識を取り戻してから、最前線についての話をした。

 

「(´-ω-`)ふーん.....今は55層ね〜。俺が倒れてた1ヶ月の間に進みすぎな気がするけど……俺戻らん方がいいんかな?」

 

「そ、そんなことはないと思うよ( ˊᵕˋ ;)進めにくかったけど、他のみんなが頑張っただけだよ。」

 

「さいでっか。」

 

俺が倒れてる間に20層くらい進んでたらしい。(-ω-;)アレ?1層の突破までに2ヶ月かかったはずでは……そんなことを考えている時にふと思い浮かんでしまうたことがある。それは…

 

“俺、意識なかった時に突破された層を突破してくるわ”

 

何故かこんなことを言った俺を、俺自身で殴り飛ばしたいと思いつつ、35層の攻略をしていた帰り道、俺はあるこの叫び声が聞こえてきた。俺がそこにたどり着いた時、彼女は力なく泣いていた。

 

(このままじゃやばいよな……)

 

こう考える前に体は動いていた。彼女を助けるために。

 

「せりゃあ。君、早く逃げるんだ。」

 

「でも、ピナが……ピナが。」

 

「あの子は君に生きてもらいたくて行動したんだと思う。だから、その子の思いを無駄にしちゃダメだ。」

 

「っ、はい。ありがとうございます。」

 

「少し物陰に隠れてろ。」 「はいっ。」

 

隠れたことを確認し、俺は短剣を抜いた。

 

「さてと、彼女から何を奪ったかは知らないけど、女の子を泣かすことは重罪たからね。死んでもらうよ。」

 

〜side???〜

 

“さてと、彼女から何を奪ったかは知らないけど、女の子を泣かすことは重罪たからね。死んでもらうよ。”

 

そういった後の彼の剣さばきは異常なまでの速さでした。私が苦戦した敵もあっさりと倒してしまいました。

 

「あの、助けていただいてありがとうございました。」

 

「お礼を言われるなんて。それに、君の《相棒》を助けれなかった。俺がもう少し早く気づいていれば助けれたかもしれなかったのに。」

 

彼は、そう言って頭を下げました。私だけでも助けて貰えただけでもありがたいのに……

 

「そういえば、《相棒》のフェザーリドラが倒れた時に何か持っていた気がしたんだが……」

 

そう言われて、《相棒》のピナが倒れた時に出てきたこのアイテムを見せた。

 

「それに名前は付いてるかな?」

 

「あっはい。ええと……《ピナの心》ですね。」

 

このアイテムを見ると胸が締め付けられそうになる……今にも泣いちゃいそうだ。

 

「っ、そのアイテムがあれば蘇生出来るかもしれない。」

 

「ほ、本当ですか?」

 

「ああ。ただし、47層の《思い出の丘》にあるそうだ。しかも、飼い主の方が行かないと花が咲かないらしい。」

 

「47層ですか。今は無理でもいつかは……」

 

「蘇生できるのは亡くなってから3日間らしい。それを超えると、アイテム名の《心》の部分が《形見》に変わって蘇生が出来なくなる。」

 

「でも。俺と行けば無理な層じゃない。」

 

そう言って彼はアイテム欄をあさり始めました。そして、いらない武器や防具を私にトレードしようとしました。しかも、私が今装備しているものよりかなり強いものをです。

 

「あの。どうして私のことを助けてくれるんですか?」

 

「何でだろうね。でも、助けたくなったんだよね。」

 

そう言われてしまった。ここまで話してから、名前を言っていないことに気づいた。

 

「そういえば、名前言ってなかったですよね。私シリカって言います。」

 

「俺はルッコ。ピナが生き返るまでよろしくね。」

 

こうやって臨時ですが、パーティーが組めました。

 

〜sideルッコ〜

 

シリカと森を出るまでにはそこまで時間がかからなかった。その後、シリカが色んな人からパーティーに誘われてたが、俺とピナを生き返らせる旨を伝え、やんわりと断っていた。

 

「シリカって人気者なんだな。」

 

「いえ、私の事なんてマスコットとしか思ってないですよ。私が入った大体のパーティーがそうでした。」

 

本人は気にしていないのだろうか。シリカはシリカなりに生きているはず。だから、相棒と言って差し支えないくらいのピナが死んだ時涙を流したんだと思う。だから、ピナを生き返らせることが今の俺の使命。なんて考えていると……

 

「あーら、シリカちゃん。よく1人であの森を抜けられたわね。お疲れ様。」

 

「ロザリアさん。」

 

この2人を見ているとわかる。仲はたぶん険悪と言って差し支えないだろう。

 

「あら〜、あのトカゲはどうしたの〜。もしかして……」

 

「確かにピナは死にました。でも、絶対に生き返らせます。」

 

「(´-ω-`)ふーん.....じゃあ、《思い出の丘》へ行くんだ〜でも、あんたのレベルでどうにかなるところじゃないと思うけどね。」

 

(ただのウザイおばさんってところか。そういえば、こいつどこかで……まぁいい。さすがに言い返すか。)

 

「行けるよ。あそこはそこまでレベルが高くなくても行ける場所だ。」

 

「いい装備してるけど、アンタ彼女にたらし込まれたくちかしら。」

 

「そんなことない。彼女から依頼を受けてやってるんだ。何が目的だ?」

 

「何も無いけどね〜。せいぜい頑張ってちょうだい。」

 

そう言ってアイツは去っていった。

 

「(。-ˇ.ˇ-。)フゥゥ⤵︎アイツみたいな奴の前で平常心維持は大変だ。シリカ、行くよ。」

 

「はっ、はい。今行きます。」

 

俺たちが向かった場所は、この層にあるレストラン。そこに二人で話していた。

 

「どうしてあんな事が言うのかな……」

 

「シリカ、VRMMOは初めてかい?」

 

「そうですね。もしかしてルッコさんも……」

 

「そうだね。まぁVRじゃないMMOならね。この世界にいる人の中でも、あんな奴は久々に見たな。どの世界でも、性格が変わる奴がいるんだ。その中にも進んで悪役を演じる奴もいる。詳しいことは言えないんだが。」

 

「そうなんですね。」

 

こんな話がしたくてここにやってきた訳では無い。俺が話したかったのは……

 

「なぁ、シリカ。シリカはこの世界にいる君と同じくらいの女の子に会いたいとは思わないかい?」

 

「急にどうしたんですか?」

 

「単に気になっただけだ。」

 

「そうですか。気にならないって言ったら嘘にならないですね。」

 

「わかった。少し待ってろ。」

 

そう言って、俺はメールをした。

 

〜sideツグミ〜

 

私は今特に何もしてないです。さっきまでみんなと話してたんですけどね。急にメールが届きました。

 

「こんな時間に誰なんだろう……ってルッコさん!!」

 

「ツグーどうしたー。」

 

「な、なんでもないです。」

 

急に来たからびっくりした〜。なになに中身は〜…

 

「夜分遅くにごめん。今から1人お客さん行くけどみんな大丈夫そうかな?」

 

( *'ω')ファッ!?ルッコさんがお客さん連れてくるの?ととと、とりあえずみんなに大丈夫か聞いてみよう。

 

「みんな〜聞いて〜。」

 

「ツグーどしたー。」

 

「こんな時間にどうしたの?もしかしてルッコさんからなんか来たの?」

 

「なぜ分かった。」

 

「だってね〜顔に出てるから。」

 

「「「( ゚ー゚)ウ ( 。_。)ン」」」

 

「ガーΣ(`・ω・Ⅲ)ーン。それより、ルッコさんが、お客さん連れてくるらしいんだけど、今から大丈夫?」

 

「「「「大丈夫だよ〜」」」」

 

「了解。」

 

「行けるってさ。いつぐらいに来るの?」

 

「10時くらいかな?日付が変わらないうちに行くよ。」

 

「了解。誰も泊まらない?」

 

「(・ω・`)ソウダナーじゃあ2人泊まるかも?」

 

「了解。じゃあ、準備しとくね〜。」

 

「(>人<;)オネガイ」

 

私は急いで準備を始めました。

 

〜sideルッコ〜

「行けるってさ、シリカ。」

 

「ホントですか?」

 

「そこで明日のことも話そう。結構距離あるからそれ食ったら早く行くぞ。」

 

「分かりました。」(´〜`)モグモグ

 

あまり待たずに出ることが出来た。目的の場所に向かっている途中、なんで出逢えたのかの説明を求められたが、時間がかかるのが明白なので、着いてから色々と説明することにした。

 

||☆\“(・_・。)コンコン「俺だ、ルッコだ。」

 

俺は目的の場所に着いてドアをノックしていた。

 

「はーい。ちょっと待っててねー。」

 

|*´ー`*)ノ|Ю ガチャ「ルッコ君いらっしゃい。それでお隣にいるのが……」

 

「あっ、えっと、し、シリカです。」

 

「うん、シリカちゃんね。とりあえず上がって。」

 

「「お邪魔しますm(_ _)m」」

 

多分質問攻めにされるんだろうなー

 

「それでなんだけど、なんでここに来たのかな?」

 

やっぱりか〜腹くくって言うか。

 

「それはだな……《迷いの森》の中で、この子と出会ったんだけど、その時には、この子の《相棒》のピナっていうペットが亡くなってしまってたんだ。蘇生アイテム自体はあるんだけど、この子だけじゃもしもの時に対処できないと思って臨時パーティーを組んでるんだ。」

 

「それだけじゃないよね?」

 

うへぇ怖い。なんで分かるんだよ。ちゃんと返答しようそうしよう。

 

「後、この子の交友関係を広げるためにって思ってここに来たんだ。」

 

「なんだ〜そういう事か〜。じゃあいいよ。みんな降りてきて〜」

 

何とか許された。最近何かあったのかな?またご飯かおやつ差し入れしとかないと。

 

「そういえば何人いるんですか?」

 

「増えてないなら、前にいる子含め5人かな。」

 

「そんなにいるんですか。もしかしてh「違うから。」を、そうですか。」

 

こんなことを話してたらみんなが降りてきた。

 

「んじゃ自己紹介を順にして言ってくれ。」

 

〜少女達説明中〜

 

「みんな終わったようなので本題に入る。今日出合ったシリカなんだが、この子の《相棒》と言えるほど仲がよかったフェザーリドラのピナを助けれなかった。だから、明日中に蘇生アイテムである。《プマウネの花》を47層にある《思い出の丘》に取りに行こうと思うんだが、ついて来たい人はいるか?」

 

「47層(°m°;)ゴクリ…。そういえば、ルッコ君レベル的に大丈夫?」

 

「俺なら心配するな。ちょっとむしゃくしゃしてるけどな。」

 

(主にロザリアと言うやつのせいだがな。アイツは明日黒鉄宮に放り込んでやる。)

 

「まぁいいや。明日は……私以外フリーじゃないんだよね。」

 

「まぁ急に言ったから、仕方ないか。じゃあトモエ、ついて来てくれるか?」

 

「任せろ(*•̀ㅂ•́)و✧。多分だけど、ルッコのできないことをしたらいいんだな。」

 

「そうだ。後、シリカの護衛だ。めんどくさいやつに追われる可能性があるからな。」

 

「了解。よろしくな、シリカ。」

 

「はい。よろしくね、トモエ。」

 

(いつの間にか呼び捨てで呼ぶようになってた。)

 

「じゃあ、トモエだけ残ってくれ。あとの人は自由にしてていいぞ。」

 

「「「「「了解。」」」」」

 

そう言って、みんなは戻って行った。だから、ここにいるのは、明日行くメンバーである俺、トモエ、シリカの3人が残った。

 

「んじゃ明日のことについて話す……ぞ。」

 

「どうした、ルッコ。」

 

「しっ。誰かが聴き耳を立ててる……多分外から。ちょっと待っててくれ。」

 

俺は外に歩いていって……

 

「誰だ!!」εε=(((((ノ・ω・)ノスタタタタタタタタタタタ「チッ。逃げたか。」

 

俺は中に戻った。

 

「さて話を戻そう。」

 

〜少年説明中〜

 

「注意点はこんな所かな。明日頑張るぞ!!」

 

「「おー٩(´・ω・`)و」」

 

その後、俺とシリカは、トモエたちの家に泊まることになった。その後、俺はキリトにメールを送った。

 

「キリト。前に言われたロザリアって奴と話したぞ。明日は多分47層の思い出の丘に現れると思う。先回りして待っててくれないか?」

 

「了解。でも、なんで分かるんだ?」

 

「アイツは俺のパーティーメンバーの1人にビーストテイマーがいて、その子の蘇生アイテムである《プマウネの花》を狙ってくるだろう。」

 

「ん?お前のパーティーにビーストテイマーなんていたか?」

 

「一時的に入ってるだけだ。またすぐ抜けると思うな。」

 

「そうか。まぁ、とりあえず明日は思い出の丘にいとけばいいんだな。」

 

「ああ。恩に着る。」

 

明日はやる事が多すぎて遂行できるか分からないが、頑張ってみようと思う。




今回はここまで。ここまで読んでくれた人ありがとうございます。
私事なんですが、大学の授業が始まっておりますので、投稿が遅くなることがございます。
それでは次回をお楽しみに(*^^*)

オリ主たちの日常みたいなサイドストーリーみたいですか?

  • みたいです!!
  • 別小説に分けるならみる〜
  • 要らないかな......

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