モンハン世界に成り行きで転生した中身おっさん   作:びびんば

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05人里を見つけましょう。

爆風は、本当に凄まじいものだった。

 

15mくらいは離れていたはずの俺が吹っ飛ばされたのだ。

 

 

「…………背中いってえ……指は…動く…頭も足も平気か……。」

 

 

思わず受け身を取ろうと体を丸めたのがよかったのか、背中に痛みがある程度で済んだ。

 

 

「……そんなことより、バサルモスは!?」

 

 

まだ煙と火薬の臭いが残る爆破跡に目を凝らす。

草原の風で、徐々に視界がよくなってきた。

 

 

バサルモスは、爆破跡の土の上に横たわっていた。

 

 

爆破の影響で翼がひしゃげている。モンスター情報の通り腹部が弱かったようだ、血が流れて大きな傷になっている。

 

 

「クオオオォォォ……!!」

 

 

苦悶の声を漏らしているバサルモスだが、立ち上がる様子は見られない。

 

まだまだ生命力にはあふれているようにみえるが、すぐに逃げた方がよさそうだった。

 

 

「すまん……これも俺が生きるため……!すまん!!」

 

 

心なしか憎々しげに俺を見つめてくるバサルモス。

相当のダメージを食らわせることができたと思うが、俺はもうこれ以上、こいつを傷つけることはできない気がした。

 

こっちが勝手に岩場と間違えたのだ。だからあっちはこっちの命を狙ってきた。

 

 

「喧嘩両成敗ってことで……許せ。」

 

 

そう言って俺は振り返り、全速力で駆け出した。

 

 

 *  *  *  *  *

 

 

「はぁっ……はあっ…!!こ、ここまで来ればっ!!大丈夫だろっ!!」

 

 

とにかく一目散に逃げてきた。もはやバサルモスなどどこにいるかわからない。

 

ここに来る途中、遠目に小さなモンスターが見えたりしたのだが、スルーしてきた。

バサルモスと比べて小さいというだけで、子どもぐらいの大きさはありそうだったが。

 

 

「暗くなってきたし……何とかしのげるところは無いかな……?」

 

 

困ったときに役立ちそうな情報画面を確認してみる。

もはやドラ〇もんの四次元〇ケット状態である。

 

できたら休むことができそうな場所に行きたい。

あわよくば、村や町なんかの人の住む場所ならなおよし。

何か情報はないか、情報画面をくまなく探してみる。

 

 

「お?そういえば<マップ>があったような……。」

 

 

バサルモスと戦っている時は無我夢中でスルーしたが、<マップ>があった気がする。

この情報画面があれば、この見知らぬ世界でも何とかなりそうな気がしてきた。

 

 

マップの中を見てみる。

まず今自分がいるところ、現在地が赤くマップ上に点滅している。

<ザキミーユ平原>か。マップには大陸全体が写っているが、その南東部に位置している。

 

中央南から北東部にかけては火山地帯と山脈が連なり、平原は大きく山と海に囲まれているようだ。

 

近くに何か町は無いものか探してみる。

タブレット端末のごとく、頭の中でスワイプしてみるとマップが拡大して表示された。

一番近いところに<ワサドラ>という村があるようだ。

 

この地図の縮尺がよく分からないため確証は持てないが、そこの村を目指して歩いてみよう。

 

何せ現在地が分かるのだ、迷うことはないだろう。

 

 

* * * * * *

 

 

途中できれいな小川を見つけた。

なるべく上流の水を汲んで飲んでみる。

非常においしい。

生水はよくないのかもしれないが、四の五の言ってはいられない。

 

異世界に来たからには、腹に寄生虫の一匹や二匹、飼う覚悟でいなければ。

そもそもこの体はなんだか丈夫な気がする。

 

ポーチの中の携帯食料を手早く食べ、再び街を目指すことにした。

 

転生初日に、大岩モンスターのバサルモスから逃走してかなり疲れはあるが、今日中にワサドラとやらに着きたい。

 

俺は少し疲れた足に気合を入れて、歩き出すのだった。

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