灰と四方世界   作:楽しく遊びたい一般不死人

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更新が遅れに遅れてしまいすみません。一般不死人です。
待って頂いていた方、お待たせ致しました。
更新頻度を上げられる様に頑張ります!




第十一話 過ぎ去る時間

「昇級審査?待ってくれ。聞いていた話と些か違うと思うのだが、私はまだここに来て一ヶ月程度も経っていないと記憶しているが、」

 

その時の私はいきなりの事で理解が追いつかなかった。確か昇級にはもっと時間がかかるものだと騎士と女神官の二人から聞いていたのでどういう理由か気になった。

 

「はい。その通りです。ですが何事にも例外があります。試しに聞きますが貴方は日に何度依頼を受けているか分かりますか?」

 

その時の受付嬢の表情は恐怖を感じた。表面上は笑顔だが目が笑っていない上に圧がある。こちらに来てから恐らく一番の恐怖だといえるだろう。

 

「朝に一件、昼に一件、夕方に一件。確実に白磁の方のペースではありません。しかも多い時は五件も受ける時がありますね?」

 

受付嬢の圧に押され受け答えしか出来ない私はその言葉に同意を示すが、同時に弁解する。

 

「ああ、だが私はこの通りいたって問題無い。今まで一度も体調を崩したり失敗もしていない。それならば問題は無いと思うのだか、」

 

そう言った時だった。ピシリと音がなった気がした。

 

「確かにそうですね。万器使いさん。貴方は一度も依頼を失敗していません。それどころか依頼先で見つけた村などで孤児になった子供や、他の冒険者の方の救出及び保護もして下さっていますね。」

 

早い。口調がより早くなった。

 

「確かにそれは素晴らしい事ですよ?ええ、確かに素晴らしい事です。ですが貴方は白磁です。白磁等級なんです。万器使いさん、貴方のその活躍は銅等級の方の様なベテランの方と遜色ありません。救出され保護された方々は口々に貴方の等級が詐称された物では無いかと言っています。分かりますか?そういった事はほとんど私に集まってきます。ギルド内でも貴方は問題視されています。なので一足早い昇級になったという話なのですが、

理解出来ましたか?」

 

「りょ、了解した。その、すまなかった。」

 

「はい。分かって頂けたなら良かったです。私も説明した甲斐がありました。あと、謝る必要はありませんよ?」

 

このままのこの会話を続けるのはあまりよろしく無いようだ。

 

「それで審査はいつだろうか。」

 

「早ければ明日を予定していますが、恐らく二日後になると思いますので今の内に準備をしておいて下さい。簡単な確認が多いですがしておいて損はありませんから。」

 

「なるほど。では準備をしてくるとしよう。ありがとう。」

 

「はい。ああ、それと先程はあの様に言いましたが貴方の活躍は本当に素晴らしい事です。胸を張って下さい。」

 

「分かった。その評価に見合うように私も心掛けよう。」

 

酒場に移りこちらに気づいた騎士と女神官にいつものように招かれる。

 

「ハハハ!受付さんに大分言われてたな。さすがに万器使いも受付さんには敵わないか。」

 

「そうですね。でも受付さんの仰っている事も分かりますけどね。」

 

「ううむ。私は私の出来る事をしようと思っていただけなのだが、彼女には悪い事をしたな。」

 

「まあ、とりあえず飯にしないか?それから話にしようぜ。」

 

「そうだな。二人はもう決まったのか?」

 

「応!俺は決まってるな。」

 

「はい。私も決まっています。」

 

「そうか。ならば頼むとしようか。」

 

その後は二人と情報を交換したり他愛ない話をした。二人は私の依頼に良く付いて来てくれることが多く、この最近は一人の時が多いが今もこうして時折り一党を組むことがある。

 

「それで、次の依頼は下水道の方だっけか?」

 

「ああ、巨大鼠と巨大蟲だな。」

 

「巨大鼠は平気ですが、巨大蟲は苦手ですね。」

 

そう言う神官の顔は少し困ったような表情だった。

 

「まあ、俺もアレはキツイな。万器使いは平気なのか?」

 

「私も苦手だ。だがやはり人気が無いからな。誰かがやらねばならん。放置した結果もし街に出たら不味いからな。」

 

「相変わらず真面目だな。まあ何事も経験だしなぁ。」

 

「そうですね。私もこの最近は少しは戦えるようになってきたので頑張りますね。」

 

食事を済ませた私達は下水道へ歩みを進めた。








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