タイトルが思いつかなくなって来た。
「・・・なるほど。スライムの大量発生、ですか。」
私の報告を聞き受付嬢は重々しく言葉を発した。
どうやら今回の出来事はそう簡単に済ませて良い案件では無いらしい。
「私から出来る報告に関してはここまでだ。先程保護した魔法使いの彼女に聞けば他に分かる事もあるかもしれんが、今の状態ではおすすめできんな。」
「そう、ですよね。・・・ありがとうございました。万器使いさんにはまたお聞きする事があるかもしれないのでその時はよろしくお願いします。」
「承知した。」
一党の元へ戻ると今日はもう休む事になり解散となった。私自身暇を持て余すのもどうかと思ったので町へ足を向けた。
「ふむ。家を買うというのも視野に入れた方が良いか?」
町を歩いている時に私はふと篝火について考えていた。今は人気の無い森に刺してあるが家を買えば堂々と篝火を灯せる。だが私はまだ冒険者になったばかりの新参者。今家を買っては色々と目立ってしまう可能性がある。
「目星だけでも付けておくか。」
そう思い町を歩く。私が買うとすれば余り人が多くない、端の方が望ましいだろうか?利便性という面に重きを置かなければ案外直ぐに見つかるかもしれない。
「ふむ。買うとしたらこの辺りか。」
下見に来たつもりが存外あっさりと見つかってしまった。
「そこを買うのかい?」
「いや、まだ決まった訳ではないが。」
「そうかい。なら早く金を集めて買ってくれないか?正直そこは人気が無くてね。全然買い手がつかないんだよ。」
「ほう。ではしばらくは取られる心配は無いか。」
「だな。あんただったら直ぐ金を用意出来ると踏んでるからな。早めに頼むぜ?」
「何故そう思うのだ?私は黒曜の冒険者だが。」
「勘だな。そこそこ冒険者を見て来たが、あんた、訳ありだろ?黒曜の冒険者ってのはもっと動きがうるさいんだよ。あんたにはそれが無いからな。」
「なるほどな。であれば私は依頼でも探すとしよう。資金が用意出来たらまた顔を出すのでよろしく頼む。」
「あいよ。待ってるぜ。」
店主との会話も切り上げ私はギルドに戻っていった。
「はあ〜、スライムの大量発生。原因を探る為には、規模的に最低でも紅玉以上の一党が必要ですよね。どうしましょうか。」
受付では万器使いの報告を受けた受付嬢が頭を抱えていた。
「・・・いや、でも。確かこっちに、ありましたね。あの人は色々心配なので合同依頼にした方が良いですよね。」
そう言った受付嬢は上司に確認を取るため受付の奥へ歩を進めた。