お嬢様は暇をもて余したようです   作:グラマン・カーティス

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どうもこんにちは

お待たせしました後編でございます

今回はお嬢様メインですぞ


第13話:初出撃だ! 後編

急げ!

 

玲美「…」

 

玲美は執務室から水平線を睨む

 

玲美「気配からして…おそらく一匹ってとこか」

 

500年もの長い時を生きてきた経験からこちらに近づく不穏な気配の主の数を判断、即座に愛用の鉄パイプを手に取る

 

玲美「白露と電が帰投するまでは…間に合わない…な」バッ

 

 

 

壁にかけられた時計をチラリと見た玲美、自分の直感と白露達からの報告を受けた時間から敵の到達時間の予想をたてた玲美は執務室の窓から外に飛び降りると一気に海岸めがけ走り出した

 

 

ガチャッ

 

 

古鷹「提督?何か大きな音がしましたが…あれ?」

 

玲美が地面に着地した音に気づいた古鷹が執務室を訪ねてくるが既に誰もおらず机に走り書きのメモ書きが残されていた

 

『ここに何かが迫っているから迎撃してくる。留守を頼む』

 

古鷹「提督…?」

 

 

 

玲美「はぁっ、はぁっ!」

 

吸血鬼の身体能力をフルで使い玲美は高い崖を一気に飛び越し海岸へ通じる道へ着地した

 

玲美「早くしねえと…何が来るかわからんが嫌な予感がする…!」

 

着地した衝撃で足がしびれるが玲美はすぐに再び走り出した。港へ向けて

 

 

鎮守府へ迫る何か

 

深海棲艦「…」

 

幌鎮守府へ向け一つの影が静かに忍び寄っていた

 

深海棲艦「…オノレカンムスメ…コノウラミ、ハラサズニイラレヌ…」

 

どうやらこの深海棲艦は先程電達と交戦した深海棲艦の生き残りのようだ。鎮守府へ向かっているのは復讐のためなのだろう

 

 

白露「電ちゃん!どうして急いでるの!?」

電「なのです!気のせいだといいのですが、さっき一瞬だけ敵艦の反応があったのです!」

白露「たまたまなんじゃないの!?」

電「だといいのです!でも予想進路の先には鎮守府があるのです!司令官さん達が!」

白露「え!?」

 

 

一方で白露と電も最大舩速で鎮守府を目指していた

 

電が感じた不穏な予感は…実は的中していることに彼女達はまだ気づいていない

 

間に合った!

 

玲美「何とか…間に合ったか」

 

玲美が港へ到着したのは鎮守府を出てから6分が経過した頃だった

 

玲美「少し無理しすぎたか…」

 

普通ならどんなに急いでも20分はかかる道を吸血鬼の身体能力をフル活用し6分に短縮した反動は大きく既に立つのがやっとなまでに体力を消費していた

 

ハーヴェイ『あれ、玲美!どうしたんだ?』

鳳翔「え?玲美さん?あら、ほんとだわ」

 

クタクタな玲美の元へ鳳翔とハーヴェイが合流する

 

ハーヴェイ『どうしたんだよ』

玲美「ハーヴェイか…、いいか、よく聞けよ…」

 

 

ーー少女説明中ーー

 

 

ハーヴェイ「何かが?ここに?」

玲美「あぁ…、憶測でしかないがおそらく電達が仕留め損ねたやつの生き残りだろうな」

鳳翔「そんな…今ここに戦える艦娘は…?」

玲美「…艦娘はいません。電も白露も出払ってますから」

ハーヴェイ『(古鷹は?)』

玲美「(彼奴はまだ戦える状態じゃない)」

ハーヴェイ『(まじかよ…)』

 

玲美は少しでも体力を回復させるために地面に寝そべり安静にしていた

 

ハーヴェイ『じゃあどうするんだよ!』

玲美「決まってるだろ…私が倒す」

鳳翔「そんな!無茶です!」

 

何と玲美は自分が深海棲艦を倒すつもりだった。しかし当然鳳翔がそれを否定する

 

鳳翔「玲美さん!深海棲艦は生易しい相手じゃないんですよ!?私達艦娘でも時には敗北することだってあるくらい恐ろしい存在なんです!そんな命を無駄にするようなことを!」

玲美「でも…白露と電がいない今は私しか…いないんですよ」

 

玲美は鳳翔に優しく笑みを浮かべそう返した

 

ウーーーーーーーーーーーーーー

 

玲美「っ!!」

ハーヴェイ『なんだ!?』

鳳翔「これは…!?」

 

その最中サイレンが鳴り響く。そして港がざわついた

 

現れる深海棲艦

 

島民A「深海棲艦だー!」

島民B「はやく逃げろー!」

 

どうやらあの深海棲艦が島の近海にまで到達したらしい

 

玲美「…来やがったな!」

ハーヴェイ『玲美!』

鳳翔「玲美さん!」

 

玲美は消耗が残る身体を起こし立ち上がる、そして港に姿を表した深海棲艦を睨み付けていた

 

玲美「…あれが深海棲艦か。いかにもヤバそうなオーラを出してやがる」

 

鳳翔「玲美さん!危険です!あなたも早く逃げてください!」

玲美「…鳳翔さん、さっきも言いましたがいま戦える艦娘は出撃していていません、帰投するまでまだ少し時間がかかります。その間に奴が攻撃を始めたら大惨事になる、私はそれを防がなければいけません」

鳳翔「でも!あなたは人間!勝てる相手じゃ…!」

玲美「それでも私は提督、戦う義務があります。ハーヴェイ!鳳翔さんを頼むぞ!」

ハーヴェイ『お、おう』

 

\アッ!チョットハーヴェイチャンハナシテ…/

 

ハーヴェイは鳳翔の裾を引っ張り無理矢理つれていった

 

玲美「…さて、いくか!」

 

激突! 玲美VS深海棲艦

 

玲美はそう言うと堤防から一気に姿を見せた深海棲艦…軽巡ヘ級目掛け跳躍、がら空きの背中に挨拶代わりに踵落としを仕掛ける

 

ガキィィィィン!!

 

玲美「(ぐっ…!?何て固さだ…!)」

 

しかしその攻撃は硬い艤装に阻まれダメージどころか傷ひとつなかった

 

ヘ級[ォォォォォォォ!!]

 

いきなり背中に攻撃を受けヘ級は玲美を視認、カトンボが来たとばかりに玲美を弾き飛ばす

 

玲美「なんて頑丈な野郎だ…。ならこれならどうだ!?」

 

空中で体勢を立て直した玲美は何処から取り出したのか長い鉄の棒をヘ級の顔面に振り下ろす

 

ギンッ!!!

 

金属音が響きヘ級がのけぞる、少し効いたようだ

 

玲美「やべっ…鉄パイプが折れた…」

 

しかしそれより先に鉄パイプが音をあげポキンとおれてしまった

 

ヘ級[ォォォオオォォォオォォォ!!]

玲美「…オラッ!!」

 

顔面を殴られ怒りを露にし、襲いかかってくるヘ級のみぞおちに玲美はローリングソバットを決める。艤装に守られていない部分にもろに入ったようで今度は通用した様子、しかしのけぞりこそしたものの大したダメージは無いようだった

 

玲美「…格闘はダメか!ならこれで!紅魔:スカーレット・シュート!!」

 

思わぬアクシデント

 

シーン…

 

玲美「なっ…!?」

 

踵落とし、鉄パイプ攻撃の不発を見て玲美は弾幕を使った遠距離戦に切り替えるべくスペルカードを掲げ詠唱した、しかしその弾幕が手から放たれることはなく明らかな隙が露呈する

 

ヘ級[ォォォォォォォ!!]ガシッ

玲美「ぐあっ!?」

 

ヘ級はその隙を見逃さず玲美の右腕を掴み

 

ヘ級[ォォォオオォォォオォォォ!!]ベキィ!!

玲美「ぐぁぁぁあぁああぁ!?」

 

なんとヘ級は力任せに玲美の腕をへし折り更にぶんぶんと振り回し始めた。どうやら玲美の右腕を引きちぎろうとしているようだ

 

大苦戦

 

玲美「この…離せっ!!」

 

玲美は左腕でヘ級に打撃や手刀を繰り出すも振り回されていてはまともに当たらない

 

玲美「(駄目だ…!このままじゃ腕が引きちぎられる…!何処かに弱点は…!!)」

 

右腕の感覚が消えつつあるのを感じた玲美はどうにかヘ級の弱点を見つけようとする

 

ヘ級[ォォォォォォォ!!]

玲美「…!ここならどうだ!!」グサッ!!

 

玲美は左手でヘ級の腕を掴みその鋭い爪を突き立てる。ヘ級の腕から鮮血が吹き出しヘ級は思わず悲鳴をあげ玲美を離した

 

玲美「ぐふっ!」

 

その拍子に玲美は海の中へ落ちた

 

ジュウゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥ!!

 

玲美「がぁぁぁぁぁあぁぁぁぁぁあ!?」

 

たちまち玲美の身体に焼き付くような痛みが走る。玲美ことレミリアは吸血鬼であり流水が大の苦手、海水が身体にかかれば一溜りもないのだ

 

ヘ級[ォォォォォォォ!!]

 

海水に蝕まれ苦しむ玲美にヘ級が逆襲の体当たり、玲美は吹っ飛ばされた

 

ヘ級「ォォォォォォォォォォォォ!!」ドォォォォン!

 

さらに追撃の砲撃がくるが、玲美に回避する体力はなく魔力で身体を強化し防御姿勢をとるのが精一杯だった

 

ガシャァァァァン!!

 

砲撃が命中し更に吹っ飛ばされた玲美は堤防に全身を叩きつけられる

 

玲美「…この…やろ…!」

 

肉体に大ダメージを受けまともに動けない玲美、絶体絶命であった

 

ヘ級[ォォォォォォォォオォォオオオ!!]

玲美「(身体が…動かん…!)」

 

ヘ級が止めを刺そうと襲いかかってくる!しかし玲美は指を動かすのがやっとだ

 

玲美「くそったれが…!」

 

 

助け船

 

ハーヴェイ『これでもくらえぃ!』ブスッ

 

その時、なんと逃げていたはずのハーヴェイが現れ持っていた鋭利な鉄棒をヘ級の右脇腹に突き立てた!

 

ヘ級[ヴァァァァァァァァアァァァアァ!?]

 

あまりの傷みにヘ級はのたうち回る。その隙にハーヴェイは玲美を介抱する

 

ハーヴェイ『大丈夫か!?』

玲美「すまんハーヴェイ…助かった…」ハァハァ

 

口から血を流しかなり苦しそうな玲美だが何とか自力で立つ

 

ハーヴェイ『逃げようぜ!!その腕じゃもう戦えないだろ!』

 

紫に変色し、関節ではない部分で不自然に曲がった玲美の右腕を指差し撤退を提案するハーヴェイ、しかし玲美は首を縦にふらなかった

 

玲美「駄目だ…、今私が逃げたらあの深海棲艦を食い止める奴がいなくなる…」

ハーヴェイ『だからって死んだら終わりだろ!まだストーリーも序盤も序盤だぞ!』

玲美「メタい話すんじゃねぇよ…。それにこれが邪魔なんなら…」

 

ザンッ!!

 

玲美「折れた腕なんざとっちまえばいi…ゴフッ!!」

 

右腕を躊躇なく切断した玲美、だがその拍子にか口から更に血を吐く

 

ハーヴェイ『バカ!やっぱり限界じゃねぇか!!』

玲美「うるせぇ!!それに勝機が見えてきた…」

ハーヴェイ『お前に必要なのは勝機じゃなくて正気だよ!』

玲美「見てろよ…これであいつの息の根を止めてやる…」スッ

 

玲美はさっきの折れた鉄パイプの片方を左手に持ち

 

玲美「地獄に行けやぁぁぁぁぁ!!!」ブンッ!!!

 

へ級「!!」

 

グサッ!!

 

玲美はのたうち回るヘ級の艤装に守られていない剥き出しの胸目掛け鉄パイプを投げつける

へ級はそれに気付き回避をしようとするが間に合わず、右肩に深く鉄パイプが突き刺さった

 

ヘ級[ヴァァァァァァァァアァァァアァ………]ブクブク

 

肩を貫かれヘ級は暫く小刻みに震えていたがやがて自分が甚大なダメージを負った事を悟ったか海の中へ潜りながら撤退していった

 

無理をした代償

 

ハーヴェイ『か…勝っちまったよ』

玲美「な、なんとか退けた…な…。どうだ…、これが私の…」

 

まさかの勝利に驚くハーヴェイに玲美はこれが実力だと言い終わる前に膝をつく

 

玲美「(やべ…流石に無理しすぎた…駄目か…)」バタッ

ハーヴェイ『玲美!?』

 

そのまま玲美は倒れてしまった




今回はここまで
倒れてしまった玲美はどうなるのか

また次回もゆっくりしていってね!!
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