こうなったら、そうなれたら   作:月島柊

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第2話 同じ苗字

 まさかだった。

 

 俺は関係の無い一般人を殺してしまったらしい。なんてことをしてしまったんだ。無関係の人を殺すって、殺人だ。

俺はそこから動けなくなり、その場で立ちすくんでいた。

 

 

 

 「能力者」。

 

 それは、能力を使う人間のこと。その上に、ただ1人、桁違いの能力を持つ人間がいた。それが「QUEEN」。

 

 ただそう言われているだけで、性別は誰も知らない。誰も会ったことが無いのだから。もちろん、能力者はこの立場を目指す。

 

「俺もそうなれたらな……」

 

俺はふと声を漏らした。しかし、もう無理なのだろう。俺は人を殺した。QUEENにはもうなれないのだろう。

 

俺は帰ることにした。もうここにいる意味が無いから。もちろん今回の依頼は達成できていない。他の奴に手柄をあげた。といってもいいだろう。

 

相変わらずのEクラス。早く依頼を受けないと脱却はできないか。

 

俺がそう思っているところに、依頼は飛び込んできた。その依頼は、強盗の確保。随分簡単になったな。俺はすぐに現場に向かった。

 

現場は普通の住宅街。こんな町中にいるのか疑うほどだった。俺はいつも通り屋根の上に登り、偵察を始めた。

 

しかし、意外とそんなことあるものだ。自分から強盗犯は出てきてくれた。今回はターゲットかを確認し、すぐに拘束した。俺は拘束したまま転移して、牢獄の中に突っ込み、依頼を達成した。

 

すると、強盗犯は急に言いだした。

 

「待て」

 

俺は再び強盗犯のところに戻った。

 

「なんだ」

 

俺が聞くと、強盗犯は意味の分からないことを言いだした。

 

「君は、QUEENがいると思うか」

「……いるんじゃないか、きっと」

「そうか。いないと言ったら」

 

強盗犯はまるで俺たちのことを知っているかのように言っていた。俺はそれに答える。

 

「信じる。絶対いるって訳じゃないし」

「やっぱりな。君だったらそう言うと思った」

 

こいつ、何か知っている気がする。

 

「何が言いたいんだ」

「意外と、QUEENに会ってるかもしれない。それを言いたかった」

「そうか。じゃあな」

 

俺はEクラスに戻った。

 

しかし戻る途中、俺は理事長に呼び止められ、理事長室に入った。

 

「なんですか、理事長」

「Cクラスに上がってもらおうと思ってね」

 

Dクラスじゃないのか?

 

「Dクラスでは」

「君は今回の依頼を達成したからな。今まで3年近く捕まえれなかったんだ。その成果を認めてな」

 

理事長は、書類を渡してきた。

 

「サインを書いてくれ」

 

俺は書類にサインを書いた。理事長はそれを貰うと、Cクラスに案内し始めた。

 

CクラスはEクラスの教室よりよっぽど広かった。おそらく1.5倍はある。

 

「紹介する。Eクラスから上がってきた、如月柊君だ」

「如月柊。Eクラスから上がってきた」

 

俺はそれだけ言って、礼した。

 

「如月柊君の実績は大変優秀だ。仲良くしてやってくれ。如月柊君、君の席はあそこだ」

 

席は1番後ろの、女子の隣の席を指された。

 

「あの女子はソロなんだ。ソロ同士、仲良くね」

 

理事長はそう言って出て行った。どうして理事長は俺のことをずっとフルネームで呼んでたんだろう。

 

俺はその女子の隣に座った。

 

「君が如月柊くん?私、如鈴月。よろしくねっ」

 

待て、如月って、俺と同じ苗字じゃないか!

 

「苗字同じで結婚してるみたいっ」

「冗談言わないでくれ」

 

如月鈴はしゅんとして落ち込んだ。

 

「あー、えっと……」

「じゃあ結婚しちゃえばいいんだ!」

「……え?」

 

鈴はいたずらっ子のように俺を見た。

 

「冗談だよぉ。あ、そうだ。コンビ組も!」

「俺、滅多に君の前で攻撃しないよ」

 

如月鈴は知っているかのように言った。

 

透明(インビジブル)攻撃(アタック)。でしょ?大丈夫だよ」

「あ、あぁ。じゃあ、よろしく」

「あと!(きみ)って呼ばないで。なんか赤の他人みたい」

「じゃあ、鈴?」

「それでよし」

 

結構会話が多くなりそうだ。と思いながらも、俺はコンビの結成に理事長室に向かった。

 

 

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