まさかだった。
俺は関係の無い一般人を殺してしまったらしい。なんてことをしてしまったんだ。無関係の人を殺すって、殺人だ。
俺はそこから動けなくなり、その場で立ちすくんでいた。
「能力者」。
それは、能力を使う人間のこと。その上に、ただ1人、桁違いの能力を持つ人間がいた。それが「QUEEN」。
ただそう言われているだけで、性別は誰も知らない。誰も会ったことが無いのだから。もちろん、能力者はこの立場を目指す。
「俺もそうなれたらな……」
俺はふと声を漏らした。しかし、もう無理なのだろう。俺は人を殺した。QUEENにはもうなれないのだろう。
俺は帰ることにした。もうここにいる意味が無いから。もちろん今回の依頼は達成できていない。他の奴に手柄をあげた。といってもいいだろう。
相変わらずのEクラス。早く依頼を受けないと脱却はできないか。
俺がそう思っているところに、依頼は飛び込んできた。その依頼は、強盗の確保。随分簡単になったな。俺はすぐに現場に向かった。
現場は普通の住宅街。こんな町中にいるのか疑うほどだった。俺はいつも通り屋根の上に登り、偵察を始めた。
しかし、意外とそんなことあるものだ。自分から強盗犯は出てきてくれた。今回はターゲットかを確認し、すぐに拘束した。俺は拘束したまま転移して、牢獄の中に突っ込み、依頼を達成した。
すると、強盗犯は急に言いだした。
「待て」
俺は再び強盗犯のところに戻った。
「なんだ」
俺が聞くと、強盗犯は意味の分からないことを言いだした。
「君は、QUEENがいると思うか」
「……いるんじゃないか、きっと」
「そうか。いないと言ったら」
強盗犯はまるで俺たちのことを知っているかのように言っていた。俺はそれに答える。
「信じる。絶対いるって訳じゃないし」
「やっぱりな。君だったらそう言うと思った」
こいつ、何か知っている気がする。
「何が言いたいんだ」
「意外と、QUEENに会ってるかもしれない。それを言いたかった」
「そうか。じゃあな」
俺はEクラスに戻った。
しかし戻る途中、俺は理事長に呼び止められ、理事長室に入った。
「なんですか、理事長」
「Cクラスに上がってもらおうと思ってね」
Dクラスじゃないのか?
「Dクラスでは」
「君は今回の依頼を達成したからな。今まで3年近く捕まえれなかったんだ。その成果を認めてな」
理事長は、書類を渡してきた。
「サインを書いてくれ」
俺は書類にサインを書いた。理事長はそれを貰うと、Cクラスに案内し始めた。
CクラスはEクラスの教室よりよっぽど広かった。おそらく1.5倍はある。
「紹介する。Eクラスから上がってきた、如月柊君だ」
「如月柊。Eクラスから上がってきた」
俺はそれだけ言って、礼した。
「如月柊君の実績は大変優秀だ。仲良くしてやってくれ。如月柊君、君の席はあそこだ」
席は1番後ろの、女子の隣の席を指された。
「あの女子はソロなんだ。ソロ同士、仲良くね」
理事長はそう言って出て行った。どうして理事長は俺のことをずっとフルネームで呼んでたんだろう。
俺はその女子の隣に座った。
「君が如月柊くん?私、如鈴月。よろしくねっ」
待て、如月って、俺と同じ苗字じゃないか!
「苗字同じで結婚してるみたいっ」
「冗談言わないでくれ」
如月鈴はしゅんとして落ち込んだ。
「あー、えっと……」
「じゃあ結婚しちゃえばいいんだ!」
「……え?」
鈴はいたずらっ子のように俺を見た。
「冗談だよぉ。あ、そうだ。コンビ組も!」
「俺、滅多に君の前で攻撃しないよ」
如月鈴は知っているかのように言った。
「
「あ、あぁ。じゃあ、よろしく」
「あと!
「じゃあ、鈴?」
「それでよし」
結構会話が多くなりそうだ。と思いながらも、俺はコンビの結成に理事長室に向かった。