saoから”ログアウト”できたプレイヤー 作:土ラグーン
後2人でお気に入り60人です!うっしゃああああああ
「ふわあああああ・・ねみい・・」
俺は、ベッドから起きあがって、あくびをする。眠気覚ましに、近くにあるヘッドホンを携帯端末につけて、音楽を聴いた。ちなみに聞いているのは、10年前くらいの2次元アニメ、「THE IDOL M@STER」の曲だ。俺は結構気に入ってる。
そして5分聞き終わって、リビングに降りて、朝飯を食う。
「みんな。今日は講義だ。9時から始めるから、5分前には講義室に来るように」
「はい!」
「へ~い」
おやじの言葉にうなずいて、味噌汁をすすった。時計をみる。現在は8時だ。後30分後にきっと、俺の親戚たちがくる。この石田家で行われる講義は、3ヶ月に一回で、4月から始まっているので、講義がある月は、4,7,10,1となっている。俺は、5月にSAOから帰ってきたので、親戚たちに合うのが久しぶりとなるわけだ。
元々石田家は、江戸時代から続くお金持ちの家で、今日まで生き残っている。しかも、家に生まれてくる連中がほぼ全員優秀で、親戚も例外ではない。まずトップレベルの学校のクラスでトップは当たり前で、それに、プラスアルファのステータスを追加していく。例えば、どっかのスポーツ大会で優勝したとか、どっかの全国模試でトップクラスに入ったとか、そんなもんだ。
そんなことを考えながら、朝飯を食べ終わり、ソファーに座っていると、玄関のチャイムが鳴り響いた。お袋が玄関を開けるとぞろぞろと、人が入っていった。総勢30人だ。俺は逃げるように、講義室へと行く。話したくもないのだ。
「おっ翔悟じゃん」
親戚の息子の一人に呼び止められた。
「ああ・・学秀か」
こいつーー浅野学秀は、俺の親戚の一人で俺と同い年だ。現在は、筑波大学付属駒場高校に通っている。この高校は国立ナンバーワン高校だ。
「あのゲームからよく脱出できたな~君でも」
「黙っとけがり勉が。テメエなんか最初のイノシシに殺されるかもなw」
俺はこいつとは気が合わなかった。何でも人を見下すのだ。
「なっ・・!君の父さんに言いつけるぞ!?」
「オオコワwじゃあ失礼するぜ」
その上こいつは、臆病だ。見下すなら少しはくだらない挑発に乗るんじゃないと思った。
そしてやっと講義室につく。総勢50人が入れる教室のようだ。俺は一番後ろの席に座る。そして全員が所定の位置に座ると、ざわざわと話し始めた。
「お宅の息子さん、早稲田行ったんですって?」
「ええ!早稲田実業いったんですよ」
「私の息子は、慶應志木行ってるんですよ!しかも医学部クラス」
「あらあら~すごいわねえ!私の息子もそこ行くかもしれないからよろしくお願いしますね~」
「石田さんのあの"真ん中の子"は?」
「あの子はどうでもいいわよ」
"真ん中の子"とはすなわち俺のことだ。この中で一番の出来損ないだ。まあもはやきにしてないが。
「なんか、彼女さんと同じ学校行くらしいわよ?」
「あら、彼女いたの?」
「どうせ出来損ないよ~」
俺の中で何かが切れた。
「あったことは?」
「ないけど?まあどうせ、頭悪いわよ~名門の家でもないわ。やだやだ」
「っ・・」
ーーーーだまれっ・・!
「まあ真ん中の子にふさわしいのではないでしょうか?きっとだらだらしてて、出来損ないでしょう?」
「そうだわ~きっt・・きゃあっ!?」
俺はぶん殴っていた。全身の怒りを込めて。太ったババアの骨が砕けるかのように。
「黙ってろクソババア・・!少なくともテメエなんかよりはいい奴だよ。陰で悪口をたたくことしかできねえようなゴミやろうとは違うんだよ!カスが!!」
「な、何てことを・・!」
「殴られたからってうめいてんじゃねえよ。ゴミが!」
倒れているババアのわき腹を蹴り続ける。
「や、やめなさい!」
お袋が突進してくるが、俺は、そのババアの近くにいる奴の消しゴムを奪い、投げつけて、牽制する。そして、そのババアの息子が、殴りかかるが、
「甘いな」
俺は、がら空きになっている腹に向かって、思い切り蹴り飛ばした。すると、おもしろいほど吹っ飛ぶ。
そして俺は、教卓においてある、指示棒をとってまわりのババアどもを蹴散らす。
「ほら、立てよゴラ!」
「や、やめて!!」
懇願するババアに、あっちの世界で使っていたソードスキル《バーチカルスクエア》を放つ。パチンパチンとなってババアが痛がる。そして、目をつぶそうかと考えたそのときーーーー
「やめたまえっ!!!!!!!」
おやじの怒声が聞こえた。俺は、指示棒を放り投げ、戦いをやめた。
「・・わるかった」
俺は頭を下げ、席に戻る。そして、机に突っ伏した。
「君は何てことをしてくれたんだ!」
おやじが俺をひっぱたく。俺はなにも言わない。
「・・・・」
「おばさんに謝りなさい!」
ーーなんでだよ・・
「・・ああ」
俺は未だ激痛に耐えている、ババアを見下ろす。服が破れてしまっている。
「・・ごめんなさい」
「・・この出来損ないが・・」
「・・」
俺は自分の席に戻る。しばらくおやじが俺をにらんでいたが、お客さんが来ると知るや、すぐに柔和な顔に戻り迎えていた。あわてて全員席に戻り、姿勢を正す。教卓についた来客は、俺たちに礼をした。
「みなさんこんにちは。本日はお呼びいただき、ありがとうございます!私は、レクトのフルダイブ技術研究部門の須郷伸之と申します。よろしくお願いします!」
ぱちぱちと、まるで先ほどの俺の暴走を打ち消すかのような拍手が響く。須郷と呼ばれたその男は、めがねをかけていて、すらっとしていて、スーツもきちんと着こなしていた。好青年っぽい印象だ。
「現在は、フルダイブゲームALOを運営しています。ただ、ここに集まっているみなさまは、ゲームには縁がないでしょうから、今回はフルダイブ技術の実用性についてお話しします。」
ーーまじかよ・・
「では、まずフルダイブ技術とは何か、答えられる方はいますか?」
すると、俺の隣の奴が手を挙げる。
「はい、君」
須郷が指す。
「はい。フルダイブ技術とは、全身の神経をシャットアウトし、仮想世界に信号を送り込むことによって、仮想世界に全身ダイブすることです」
「正解だよ。座りたまえ」
隣の奴が座る。
「さて、現在では、ゲームジャンルとしてしか活用されていない。しかし、現在では、医療目的に使われる研究も進んでいます。確か名前は、「メディキュボイド」でしたね」
須郷が、ホワイトボードにその単語を書き込む。ぶっちゃけ俺はこのことを知っていたから書かないが。
「それでだ、メディキュボイドを使えば麻酔もいらない・・・・」
そして、須郷の講義が続いて2時間。ようやく終わりにさしかかった。
「・・以上で僕の話は終わりです。では、何か質問がある方は?」
すると、たくさんの手が伸びた。
「質問は一人一つとしますね」
須郷がそう補足した。そして数々の質問に答えていく。
「これで全員かな?おや、まだいたか。君、どうぞ」
全員が終わったタイミングで俺は手を挙げた。俺が聞く内容は、優子の質問でもある。
「あなた、ALOのGMですよね?」
「・・あ、ああそうだけど」
「俺、ALOで遊んでいるんですけど、バグを発見しました。」
「その手のことなら、僕じゃなくて、運営に直接・・」
「もうとっくにいったさ。だけどいつまでもレスがかえって来ねえから、あなたに聞いたんです。」
「・・ではきこう。」
「ツバメっていうプレイヤー知ってます?」
俺がそういうと、須郷の顔が少しひきつる。しかし、すぐにいつもの好青年な顔に戻る。
「いや、知らないよ。いちいち覚えてられないからね」
「だよな・・じつはそいつがログアウトできないんだ。」
「なんだと?そんなはずは?」
須郷は驚いていた。しかし、何か引っかかる。
「とりあえずどうしてだ?」
「・・わからない。調べてみないと何ともいえない。」
「そうですか・・わかりました。」
俺は席に座る。
「こほん。以上で私の講義を終えます。御拝聴ありがとうございました。」
再び、拍手が鳴り響く。俺は、ある疑惑を持ちながら、須郷を見送った。
その後、俺はおやじやお袋に怒られ、自分の部屋に行ったのは、午後1時だった。そして、ベッドに寝ころんで、今日のことについて考えていた。
(何で、あの須郷という奴、ツバメの名前を出したとたん顔をひきつったんだ?そしてなぜ、プレイヤーがログアウトできないという事実を把握してないのか?あいつが管理してないのか?)
そうおもい、俺は携帯端末を開く。そして、GOOGLE検索し、ALOの公式サイトを開いた。制作スタッフに目を通すと、技術部門に須郷伸之の名前があった。
(技術部門なら、そういう問題を解決をすべきじゃないのか?いったいどういうことだ?)
とりあえず俺は、優子に講義の質問の回答を送る。そして、ALOにダイブしようと伝えた。
3分後、返信が来る。
『そっか・・やっぱわかんないんだね‥ あ、ALOいくよ!待ってるからね』
ーー了解。
俺は、早速ナーブギアをかぶった。ラフな格好にして俺は叫ぶ。
「リンク・スタート!」
意識が、現実から離れ、妖精の国に移る。そこに、ほぼ同タイミングでユウコが現れた。
「ヤッホーロックァ!」
「よっユウコ。・・あーだるかった・・」
俺が、ユウコのためにキレてババアをぶん殴ったことは言わないでおこう。
「・・なんか元気ないよ?」
「そりゃあな・・」
「講義のことじゃなくて」
「え・・?」
ユウコは真剣な顔で俺をみる。
「なんか、戦って負けたような顔してる。」
「え・・いや・・その・・」
まさか見抜いたのか?
「喧嘩したんでしょ?」
もう、隠さなくていいだろうな‥
「ああ・・したよ。今日親戚がたくさん集まったんだ。おれ、一番できないやつだからさ、バカにされるんだ。まあ俺はそんなことは気にしない。だけどな、そいつらはユウコのことまでバカにした。俺のことはいいけど、おまえのことまでバカにする奴は許さない。そう思ったよ。だからおばさんを思いっきりぶん殴ったんだ。そんで、いろんな奴を指示棒でたたきまくっちゃってさ、結局おやじに怒られた。ユウコはこんなこと望んでいないこともわかってた。けど・・」
俺はふと涙をこぼしていた。
「おやじに怒られてわかったよ‥俺は弱いんだ。拳で訴えるしかできないんだって・・SAOでは腕力や技術に任せれば何でも解決できた。けど、、ここは違うんだよ・・俺、ばかだ・・」
あふれる涙をどうすることもできず、ただ泣いていた。己の矮小さに。ユウコはそんな俺を、暖かく、抱きしめてくれた。
「そんなこと言われたんだ・・私も確かに暴力はいけないけど、私のためなんだよね?だったらいいとは言わないけど、私は許すし、愛してる。」
「・・っでも」
「大丈夫。翔悟君はちゃんとわかってる。強さとは何か?弱さとは何か?をね。もしいやだと思ったら、ちゃんと、訴えるんだよ?それが強さだと私は思うから。」
「・・・・ありがとう・・はなしてよかった。おまえが俺のそばにいてよかった。」
「私もだよ。翔悟君がいなかったら、私は死んでた。命の恩人のためなら何でもするよ」
その後、俺は彼女の胸の中で泣き続けた。彼女はそんな俺の頭をなで続けていた。
「ごめんな。カッコ悪いとこみせて。」
「いいよ。大丈夫っ」
「ありがとう・・さてと、ツバメはどこだ?メールでも送っておくか」
そういうとおれはウィンドウを開き、メール送信した。すでにフレンド登録してあるので、メッセージが送れる。
やがて返信が来て、「後30秒待って!」と来た。
「結構正確だなおい」
「あはは・・」
そして俺たちがバカ正直に30秒数えていると本当にジャストにきてしまった。
「すげえ・・」
「おまたせ!久しぶりだね!」
「といっても昨日あったばかりじゃん・・」
「まあそうだけどさ~」
俺たちは小さく笑う。
「それで、今日は何の用件?」
「ああ・・今日は、何でおまえがログアウトできないのかって聞いてきた答えを持ってくるつもりだったけど・・」
ツバメは、俺の表情から察したらしい。
「・・誰もわかんないよそんなのっ。しょうがないよ!」
「そっか・・でも運営がこれを知らないって変じゃないか?」
「そうだよね・・」
「まあ・・わかんないことはあるかもだけどね」
「あの須郷と言うやろう、どっかひっかかrーーーーーー」
突然俺は、肩をつかまれる。
「今なんていった!?」
かなり必死そうな表情で俺を見つめる。
「・・あ、ああ須郷って言ったんだ。須郷伸之って奴だけどそれがどうしたんだ?」
「・・・・あ、あれ?なんか思い出してくる・・?」
ツバメは、須郷の名前を聞いたとたん、足がふるえ、顔面蒼白になった。
「おい・・どうしt---」
「そうだ・・!思い出した・・!」
「何かわかったの・・!?」
俺たちは、ツバメが次にでる言葉をまつ。
「あの男だ・・あの男が僕をとじこめたんだ・・この世界に!」
「なっ・・」
「うそっ・・」
俺たちはもう、なにもいえなかった。
いかがでしたか?ちなみに、現在ジャンプで連載中のマンガ「暗殺教室」にでてくるキャラと同名のキャラを入れましたwまあ所詮モブですがwwww
毎度感想などお待ちしております!
また、オリキャラ、オリジナル魔法なども募集していますので!よろしくお願いします!
[追記]
xデュオxさんのオリキャラは次回あたりに出します!遅くなりましてすみません!