saoから”ログアウト”できたプレイヤー   作:土ラグーン

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こんにちは!アズマオウです!

今日は、ちょっとユウコちゃんが熱だしちゃいます・・


看病中のプロポーズ

俺たちはあのクレイジー野郎を倒してスイルベーンの街へと入っていった。そしてそこで、プレイヤー武器屋へと入り、俺はこの貧相な武器を変えることにした。ユウコは、軽めの片手剣を選び、ツバメは、投擲用のピックを補充していた。俺は、パワータイプの片手巨剣を選んだ。スピードとパワー両方あれば有利に運ぶからだ。

 その後、ツバメのアドバイスで、スイルベーンの中央にある塔へと行く。そこから飛べば、高度が稼げて羽の滞空時間が過ぎても滑空できるからだ。そして、塔のてっぺんへとたどり着く。

「わたし、飛べるかな‥」

 ツバメは、ははっと笑う。

「大丈夫!最悪コントローラー使えばいいから。」

「それに俺が運んでやるよ」

 俺は、自分が随意飛行できるかやってみた。大丈夫だ。

「それじゃあ!一気に飛ぶよ!」

「よし、行くぞぉ!目指せ、世界樹!!」

「お~~~~!!」

 俺たちは、塔のテラスの手すりに乗っかって、そこから一気に飛んだ。羽を鋭角に畳み、一気に加速する。

「きもちいーねぇ~!」

 ユウコが心から笑っていた。ツバメもそんな彼女にほほえんでいる。そして俺は彼女の手をつかむ。

「気持ちいいよな!いつかまた飛ぼう!」

 俺は、足を直角に曲げて空を蹴り、さらに加速した。ギュオオオオオオン!という音が聞こえ、空気を揺らす。ツバメも、同様にして加速する。ユウコもだ。

「ちょっとぉ~早いよ2人とも~」

 そういい、俺の手につかまる。

「しょうがねえな・・うし、俺に掴まってろ!ツバメ、一気にとばすぜ!」

「僕に勝てるかなっ!?」

 そういい、互いのフルスピードを出す。風切り音がけたましく鳴り響く。ユウコの悲鳴が全く聞こえないくらいだ。そして同時に、人類が成し得なかった感覚を心から楽しんでいた。まず、人は飛べない。翼がないから。その空へのあこがれを実現したのは飛行機だ。しかし、それは乗り物が、俺たちを空へと導いているだけにすぎない。自分の力では空にはまだいけないのだ。けれど、ALOはそれを可能とした。もちろん、これも擬似的感覚だが、それでもいい。

 無限に広がる青空がとてもきれいだ。まるで、飛ぶことに取り付かれた妖精たちを見守るような表情をしている。そして下を見下ろすと、雄大な、ALOの世界が広がっている。そして、正面には天をも貫く、世界樹が高く高くそびえていた。俺たちは無言で、その世界を楽しみながら、レースを楽しんでいた。

 

「ふう・・やっと休憩だぜ・・」

 俺たちは、シルフ領内からかなり離れた森へと着陸して、伸びをする。

「羽も疲れてきたしね~」

 ツバメも、首を左右に傾け、ぽきぽきならしていた。

「二人とも早いよ~!」

 そういえば、ユウコはおいていかれそうになったんだということを思い出した。まあ俺がずっと手をつないでいたから問題はないが。

「わるいわるいっ。けどすっごく気持ちよかったんだ。」

「そういえばロックァ。君ものすごく早いね?よくまああんなに早く飛行できるよ。」

「まあ、気持ちよかったしな」

「そんなに飛行が好きな人間って、なかなかいないね。僕が知っている人だと、シルフの《リーファ》っていう女の子かな。剣の腕も素晴らしいし、結構かわいいことでも有名なんだよ」

「そうなのか?会ってみたいnーーーんぎゃあっ!?」

 俺は足元を見る。ユウコに足を踏まれていた。そして俺の顔をじとっとにらむ。

「ちょっとぉ・・!」

「い、いや、深い意味はないぞユウコ!やましい理由なんかないぞ!?ただ、戦いたいなぁって思ったわけで・・」

「ふうーん」

「大丈夫・・ユウコのこともちゃんとわかってるから。」

「そ、そこまでいうならしょうがないわね!」

「・・なんか僕だけ話についていけてない」

ツバメがボソッというと俺たちはくだらない話を中断させた。

「い、いや、大したことじゃないんだ。それでこれから、どういけばいい?」

 ツバメはあきれた表情をやめ、にっこりと笑った。

「ええと、まずはあの山脈を越えなきゃいけないんだ。あの山脈は、プレイヤーが飛べる最大高度を超えているんだよ。」

「そうなんだ・・」

 ユウコは、首を限界まで上に向けるがすぐにいたくなったらしく、諦める。

「どちらにしても、この洞窟に行かないといけないな。うへえ・・飛んでいきたかった」

「しょうがないよ。さっ、早くいこ!」

「うい・・」

 俺はのろのろとした足取りで、洞窟へと向かった。

 

「やあっ!」

 ユウコの素早い一撃が、洞窟にうろついているオークを吹き飛ばす。

「グッジョブ!」

 俺は、そう背中でユウコにいいながら、別のオーク集団が振り上げてくる包丁を受け止め、一気になぎ払う。ツバメは、ピックを投げてオークどもを牽制し、一気にクリティカルポイントを突いて散らせていく。

「ふう・・これで5回目だ。オーク多いな‥」

 俺はそうグチった。

「まあね・・。なんせこの《ルグルー回廊》は、オーク大量出現スポットなんだから」

「オークは強くないけど、めんどくさいよね。」

 ユウコも少しずつ息が乱れてきている。

 俺たちは、いま世界樹ヘの難関な道のりである洞窟、その名も《ルグルー回廊》ヘときている。とてつもなく長く険しい道だ。途中に中立都市《ルグルー》があるが、やはり遠かった。

「なあ・・後どのくらいだ?」

 俺は、背中を丸めていた。

「うーんと、後ここの廊下を抜けたら、ルグルーだよ」

「やったぜ!そんじゃ動くか・・ーーーーーーユウコ!?」

 俺は、後ろにいる少女に声をかけた。明らかにつらそうな顔をしている。

「はぁ・・はぁ・・」

「ユウコさん!?」

 ツバメが彼女の元へと近寄る。よく見ると、彼女の顔がかなり赤くなっている。

「・・まさかこれって・・」

「リアルで熱だしてやがる!」

 俺はウィンドウを操作して、ログアウトしようとした。しかし、ツバメが俺の手をつかむ。

「待って!両親はいないの!?」

「優子の母さんも父さんも仕事だ!今誰もいない!だから俺が行かなきゃ!」

「だけど君たちのアバターはどうするの!?僕一人だとさすがに厳しいよ!」

「俺のアバターはいいからユウコだけ守れ!早く俺をログアウトさせろ!」

「・・でも・・なら急いでルグルーにいこう。そこなら大丈夫だ。」

「そんな時間ねえよ!!アバターにまで支障きたすくらいだ!やべえぞこれ!」

 そう、このアミュスフィアはセキュリティ強化を図っているため、リアルで熱だしたり、異常を起こすと、アバターが停止してしまい、熱などの症状がでてしまう。さらにひどくなると、強制ログアウトされる。ちなみにユウコは、親が反対して、ナーブギアからアミュスフィアに変えさせられたが、データは移行したので大丈夫だ。

「でも、強制ログアウトまでは時間がある!早くいこう!」

「・・くそっ!わかった!トレインしてでも行くぞ!!」

「そりゃあダメだって・・」

 俺はユウコをおぶり、ダッシュする。なぜか疾走スキルが高いので、ツバメを追い越してしまった。

「は、はやっ!!?」

 俺はかまわずおいていく。途中オークどもがドドドドと、音を立てて追いかけてくる。これは俺たちが反応させてしまった敵どもで、もしこれがほかのパーティとかに擦り付けてしまったら、立派な迷惑行為だが、幸いそんな不幸な奴はいなかった。ツバメもようやく追いついたらしく、

「は、はやいよ・・!」

 俺はそれには答えず、洞窟を抜けた。一気に世界の色が変わり、目を思わず細めるが、足の速度はゆるめなかった。ルグルーへと続く橋を走破し、門へと滑り込む。オークどもは、洞窟の出口でうろうろとさまよっていた。

「ツバメ!後は頼んだ!俺は一回ユウコの家へ行く!」

「えっ・・!?わかるの!?」

「当たり前だ!俺とユウコはリアルでもう会ってるんだ!・・あっ・・悪いな。俺、あいつのことになると何でも気が立っちまう。悪い癖だよ・・」

 ツバメはそんな俺を見つめている。

「ごめん・・一回落ちる。」

 俺は、悪いことしたなと思いながらログアウトした。

 

 

 

 

 

「・・くそっ!またやっちまった・・」

 俺は頭を抱えた。ベッドに寝ながら。以前優子のことで、キレておばさんをぶん殴ったんだ。反省してないじゃないか!

「・・ごめんツバメ。おまえもおまえでつらいことはわかってる。でも今だけは俺のわがままにつきあってくれ!」

 俺は急いで、タオルやミネラルウォーターを持ち出し、自転車にまたがる。そして俺は、現実の乏しい敏捷力パラメータで、全速力でこいだ。そして、10分後、彼女の家につくと、インターホンのボタンに飛びつく。俺は殴るようにボタンを押す。ドアの向こうから音が聞こえた。

「優子!いるか!?優子!!開けてくれ!」

 ガガッというノイズ音がかすかに聞こえ、声が外のスピーカーに聞こえる。

「どちら様で・・?」

 俺は、インターホンに取り付けられているカメラをのぞき込んでいった。

「俺だ、翔悟だ!たのむ!開けてくれ!」

「ん・・いいよぉ・・」

 声も明らかに元気がない。俺は思い切り地面を蹴って、玄関のドアへとたどり着く。ガチャリッと解錠音が聞こえた瞬間にドアを開け、靴をそろえるのももどかしかったので脱ぎ捨てる。そして、2階の優子の部屋へと駆け上がる。ドアをバタンと開けると、ベッドに彼女がいた。どうやら、強制ログアウトされたらしい。

「来てくれたんだ・・メールしよっかなって思ってたけど・・」

「こないわけねえだろ・・大丈夫か?」

 俺は荒い息を何とか押さえていった。

「ちょっとだるいかも・・」

「そうか・・ほれ、スポーツドリンクだ。これのんで治せ。」

 そういって、俺は家から持参したスポーツドリンクのボトルから、紙コップへと注ぐ。そして、彼女の口に当てて飲ませた。

「・・ありがとう」

「・・汗かいてるな。拭いていいか?」

「・・うん」

 俺は、汗だくになった彼女の顔を、念入りに拭く。首筋もぬれており、優しく拭いてあげる。そして俺は、首に熱冷まシートを貼ってあげる。これで幾分か楽になったはずだ。

「冷たっ!」

「だろうな・・じゃあもう寝ろよ。俺がずっとそばにいてやる。あ、でもちょっと待っててくれないか?ツバメに今日はインできないって伝えてくる。」

「・・なんかごめんね?」

「いや、いいんだ。優子が大変なときは俺もがんばる。そう決めたんだ。」

「ありがとう・・それと、ツバメ君にもごめんっていっておいて。」

「わかった・・すぐ戻るから、待っていてくれ。」

 俺はバッグから、ナーブギアを取り出した。そして、小さく叫ぶ。

「リンク・スタート」

 

 

 

「あ、おかえり!」

 ツバメは俺に挨拶した。

「おう、ただいま!さっきは悪かったな。」

 俺は先ほどの非礼をわびた。自分勝手に振り回してしまったことを。

「いいっていいって。そんなことより、彼女はどうなんだい?」

「少し楽になったけど、今日は俺が看病するから、悪いけど・・インできない。ごめん」

 俺はうつむく。

「・・大丈夫。君たちはどこかへ行ってしまうような人じゃないことはよくわかってる。僕待ってるよ。ここ結構遊べるしね!」

 俺はほほえみいった。

「悪いな‥何でも大変な目にあわせちまって。彼女からも、ごめんだってさ。」

「そっか・・わかった!じゃあまた明日!」

「ああ!また明日な!」

 俺は再びメニューを操作して、ログアウトした。ツバメはいつもの、さわやかな笑顔を浮かべていた。

 

 

 

「ただいま」

「おかえり、翔悟君。」

 俺は、ベッドに寝ている彼女を見ている。また汗をかいていたので、拭いてあげた。

「ありがと・・」

「どういたしまして。お嬢様」

 俺はふざけて、執事のまねをした。彼女がくすくすと笑う。

「さて、もう寝ろ。さっき寝てなかったろ?」

 俺は、ユウコの額に手を当てる。熱い。

「うん・・だって、なんか不安だったんだもん・・」

「・・そっか。でも俺はどこにも逃げない。どこにも行かない。俺はユウコのそばしかいない。」

「・・ねえ、手握って・・私が寝るまで。」

「わかった」

 そういうとユウコは目をつぶる。俺は、優しく、けどしっかりと握ってあげる。彼女は安心したかのように、すぅすぅ寝息をたててしまった。

「・・さて、お粥でも作ってくるか。」

 さっき優子のお母さんに電話したが、今日はかえってこれないらしいので、俺に頼んできってしまった。よっぽどいそがしいのだろう。

 俺はキッチンへと入り、野菜を少し入れたお粥を作った。お粥は正直俺も好きではないが、我慢して食べてほしい。そう願いながらできあがったお粥をユウコの部屋にこっそりおいた。

 

 

 

 

 

(あれ・・?)

 私は、布団をはいで起き上がる。時計をみるともう5時だ。

(だいぶ寝たなあ‥ん?)

 私は、私のベッドの隅で寝ている男の子をみつけた。

「翔悟君・・あ・・」

 そして、私の部屋にある勉強机にはお粥とミネラルウォーターがおかれていた。お粥は、ラップされていて、その上に置き手紙があった。

 

『優子へ

 

 起きたらお粥食っとけよ。あと、ミネラルウォーターも飲んどけ。お粥はまずかったら残していいからな。まあお粥なんてうまいもんじゃないしな。無理して食わなくていいぜ。それと、汗かいたらタオルあるから、拭いてな。まあとにかく寝れば治るからな。治ったらまたツバメと一緒に遊んだり、デートしたりしようぜ!じゃあお休みなさい。

 

 翔悟より』

 

 

「・・ありがとう・・ほんとにありがとう・・」

私は涙が少しでた。けど、それをこらえ、お粥を手に取った。スプーンですくって食べた。

「おいしい・・こんなお粥初めて食べた・・」

 前にお母さんが作ったお粥とは大違いだった。お母さんのつくったお粥もまずくはなかったけど、食欲もないので1口しか食べられなかった。翔悟のお粥は、非常に口当たりがよく、進んで食べられるが、翔悟なりの気遣いだろう、量は少な目だった。スプーン10杯くらいしかない。きっと大方まずいだろうと思って少なくしたのだろう。けど私はすぐにばくばくと食べてしまった。そしてミネラルウォーターを飲んで、再びベッドに戻る。

「すぅ・・すぅ・・優子・・」

 翔悟が私の名前を呼びながら寝ている。夢を見ているようだ。

「なに・・?」

 私が呼んでみた。するとーー

 

 

 

 

 

 

 

「結婚・・しよう」

 

 

 

 

 

 

「ふえっ!?」

 いきなりのことで驚いてしまった。まさかそんなことを・・!熱がまた上がっちゃう・・!

 私は顔が爆発しそうだった。問題発言したとうの本人は、未だに幸せそうに眠っている。

ーーゆめ、みているんだろうな…

 私はそう思ってにやけてしまった。翔悟との結婚生活を想像しただけで赤くなる。

「はうっ・・・・」

 私はそんな思いを消そうと、素早くベッドに寝た。しかしーーーーーーーー

 

「ん・・ぐぁ・・ふわああ・・あっ!!やべっ!」

 

 翔悟が起きた。私はあわてて寝ようとしたが寝られなかった。

「ごめん・・俺も寝ちまった・・大丈夫か?」

 私は、諦めて起き上がった。翔悟が心配そうな顔でのぞき込む。

 

 

 

 

「うん・・大丈夫だよ!・・看病ありがとう!"旦那様"!」

 

 

 

「な・・・」

 

 

翔悟の顔が真っ赤になっていた。でもね、あなたは先に言ってたんだよ?夢の中でね!




結婚宣言ですwwwwいつか結婚式やりたいなw

毎度ながら、オリジナルキャラ、感想などお待ちしております!
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