インフィニット・ストラトス ~原子力艦隊の父~   作:Bradford

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第3話

原子力空母 デリック・R・メイナード、艦長室

 

レイ「"IS学園、並びにIS委員会の決定は絶対であり、それに従わない場合は罰則を科せる"ねぇ…」

 

副長「艦長、またそれ読んでるんですか?」

 

レイ「ああ、うち(アメリカ)が出した条件をただの脅しだと思ってるらしい」

 

副長「みたいですね」

 

レイ「まぁ、連中(女尊主義者)のことだ。IA機関(イリュージョンアームズ)の技術目当てだろう」

 

レイ「副長。この船は任せるぞ」

 

副長「アイ、サー!」

 

レイ「いい返事だ。着任した時よりもましになった」

 

副長「…それは言わない約束でしょう」

 

レイ「気にするな」

 

副長「全く…とにかく、頑張ってくださいね」

 

レイ「分かっている」

 

 

 

 

 

 

1年1組、教室

 

山田「入学おめでとうございます。私は副担任の山田真耶です。皆さん、これから1年間一緒に頑張りましょうね!」

 

「「「…」」」

 

IS学園登校初日。

朝1番に思った事。それは「これはひどい」の一言だった。

 

あろうことか副担任の挨拶を無視し、織斑一夏に視線を向けている。それも全員が。

 

眩しい笑顔で挨拶した副担任の顔から笑顔がどんどん消えていく。

 

山田「えっと…あのぉ……」

 

半泣き状態である。

 

レイ「フッ…」

 

ここまで無視されていると流石に笑えてしまう。

 

流石に誰か返事をするだろう。

 

一夏「よ、よろしくお願いします」

 

そうすると全員が我に返ったのか。

 

「「「……よ、よろしくお願いします!」」」

 

返事をする。

 

これでまともにSHR(ショートホームルーム)が進められるだろう。

 

それからは副担任が注意事項などの説明を始める。

 

先ほど(副担任の無視)とは違い、この説明を聞いていない者はいない。それもそのはず、この学校はその性質上、普通の学校よりも色々な面で規則が厳しく、行動の全てが評価される。つまりここでの規則は生活とこれからの人生に直結するのである。

 

山田「それでは皆さん、出席番号順に自己紹介をお願いします」

 

順調に出席番号順で自己紹介をしていく。

 

山田「織斑一夏くん。織斑一夏くんっ!」

 

一夏「は、はいっ!?」

 

レイ(あれがあのブリュンヒルデの弟?随分と情けないな)

 

山田「あ、あの、大声出しちゃってごめんなさい。お、怒ってる?怒ってるかな?ゴメンね、ゴメンね!でもね、あのね、自己紹介、『あ』から始まって今『お』の織斑くんなんだよね。だからね、ゴメンね?自己紹介してくれるかな?ダ、ダメかな?」

 

レイ(あれで元日本代表候補生とは…)

 

一夏「いや、あの、そんなに謝らなくても自己紹介しますから、先生落ち着いて下さい」

 

一夏「え、えっと…織斑一夏です。よろしくお願いします」

 

「もっと色々喋ってよ」的な視線が集まる。

 

一夏「えっと…」

 

この教室にいる全員(副担任も)が期待する。

 

一夏「以上です!」

 

ガタッ!と女子がコントのように盛大にこける。

 

えっ、ダメでした?と言わんばかりの表情をする一夏の頭に"何か"が凄まじい速さで振り落とされる。

 

バァンッ!!

 

レイ(わーいたそ)

 

一夏「ううっ...痛った...げえっ、関羽!?」

 

 

 

バァンッ!!

 

 

 

二発目が一夏の頭にヒットする。

 

一夏の前にはスーツ姿の女性が立っていた。

 

 

千冬「誰が三国志の英雄か、馬鹿者」

 

山田「あ、織斑先生。もう会議は終わられたんですか?」

 

千冬「ああ、山田君。クラスへの挨拶を押し付けてすまなかったな」

 

山田「い、いえ、副担任ですから、これぐらいはしないと…」

 

千冬「諸君、私が織斑千冬だ。君達新人を一年で使い物になる操縦者に育てるのが仕事だ。私の言うことはよく聞き、よく理解しろ。出来ない者には出来るまで指導してやる。私の仕事は弱冠十五歳を十六歳までに鍛え抜くことだ、逆らっても良いが、私の言うことは聞け。いいな」

 

周りが静かになる。すると…

 

 

 

 

「キャアアァァァァァ!!」

 

 

 

 

レイ(ファッ!?)

 

「千冬様、本物の千冬様よ!!」

「ずっとファンでした!!」

「私、お姉様の為なら死ねます!!」

 

 

千冬「毎年よくもこれだけの馬鹿者が集まるモノだ。感心させられる・・・それとも何か?私のクラスにだけ馬鹿者を集中させているのか?」

 

 

「キャアアァァァァァ!!お姉様!!もっと叱って!!罵って!!」

「でも時には優しくして!!」

「そして、つけあがらないように躾をして!!」

 

 

レイ(クソッ!!この学校には変態マゾヒストしかいないのか!?)

 

千冬「ハァ…で?挨拶も満足に出来んのか、お前は?」

 

一夏「い、いや千冬姉。俺は――」

 

バァンッ!!

 

千冬「織斑先生とよべ」

 

一夏「はい。織斑先生」

 

「え? 織斑くんって、あの千冬様の弟?」 

「じゃあ、ISを使えるって言うのも、それが関係してるのかな?」

 

彼等の姉弟関係で教室がザワつき始める。しかし、千冬の声で再び静まった。

 

千冬「静かに! まだ自己紹介は終わってないぞ!」

 

そしてそのまま自己紹介が続く。

 

山田「えっと…レイ・メイナード君?」

 

レイ「…はい?」

 

山田「ご、ごめんね…そ、そのー…自己紹介…してくれるかな?」

 

レイ「…チッ」

 

山田「ひっ!?」

 

レイ「気にしないでくださいよ、山田先生。貴方に向けてしたわけじゃないので」

 

レイ「"貴方は"ね?」

 

山田「…」プルプル

 

教壇に上り、自己紹介をする。

 

レイ「デリック・レイ・メイナード。出身はアメリカのカリフォルニア州。所属はノースアイランド海軍基地。年齢は22で階級は大佐。今は艦隊司令官をやってる。イリュージョンアームズのテストパイロットでもある。以上だ」

 

そんな時、誰かが質問をしてくる。

 

「えっと…質問って「受け付けてない」はい…」

 

きっぱりと断る。

 

千冬「一夏。自己紹介はこうやってするんだ。いいな?」

 

一夏「は、はい…」

 

千冬「よし。では、諸君らには半月でISの基礎知識を学んでもらう。その後の実習だが、基本動作は半月で身体に染み込ませろ。いいか? 良いなら返事をしろ。良くなくても返事をしろ」

 

 

「「「はい!!」」」

 

 

レイ(まるで暴君だな…)

 

こうしてSHRが終了した。

 

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