元幼馴染の娘を   作:スノーウィンド

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元幼馴染の娘を

元幼馴染視点

エチエチはないよ


夫を失ったあと ~元幼馴染の娘を~

お母さんが夏季のためにと家を空けるようになってから早一月。

私は日々のパートで忙しい。

正社員になるため面接を複数応募してみたけどどこもダメ。

 

離婚して性名が藤林 夏海に戻り、実家に引っ越ししてパートに慣れ始めたころに出会い系や婚活パーティーに手を出してみたけど…30半ばに近い私に声を掛けてくるのは油ぎったおじさんばかりで。

 

 

 

 

元夫の秀季君があんなことしていなければ、今も順風満帆な結婚生活を続けていられたと思う。

 

中学生の時に憧れの彼に告白されて、同じ高校に進学してからは毎週のようにデートを繰り返した後は彼に何度も求められて…結婚後も回数は減ったけど私を求めてくれてたのに。

 

まさか既婚者に手を出していたと聞いたときは頭が真っ白になってしまった。

その後、娘が彼に不潔と言って毛嫌いしだした頃には離婚のことを考えるようになっていた。

 

 

あれだけ私を求めていてくれたのにとは思っていたけど、彼の親族は私のことはどうでもよかったのではと思うことがある。

 

初めは彼のことを謝ってくれていたけど、次第に離婚を薦められるようになっていった。ちょうど同じ頃に私自身離婚を考えていたので話しはスムーズだったと思う。ただ彼一人離婚に反対の姿勢を崩さなかったため、親族側が説得に必死だったのには違和感を感じていたのだけど。

 

確信したのは彼との愛の巣だったマンションを慰謝料として売却するため家財の整理をしているときだった。

ほとんどの物は彼が買ってくれた物だったため、それらも慰謝料の足しになると中古業者にほとんどの物を持っていかれ残っていたのは私と娘の僅な身の回り品だけ。

そして、追い出されるように…

 

頼る相手がいなかった私は母に連絡を入れ実家に娘と共に引っ越すことに。

その後、彼がガンで亡くなったとあまりにも簡単な内容で手紙が届いた後は連絡が来なくなってしまった。

 

 

呆然としていた私に母が向ける視線はとても怖かった。

そして今まで何も言ってくれなかった母が突然パートに出て忘れなさいと言ってきたのには驚いたが、娘を育てるためにはお金も必要だったので従うしかなかった。

 

今まで働いたことがなかったので慣れない仕事に追われる日々だったけど、それでも彼との間にできた娘のためならと必死に頑張った。

 

引っ越して数ヶ月が経った大晦日、仕事を終えて帰ってきたら娘が家の前で若い男性と腕を絡ませていたのだった。

 

短く整えられた髪、スッキリした顔立ち、そして引き締まっている体型にはじめは大学生かと思った。けど顔をよくみると左目の下に泣き黒子。どこかで見た記憶があったのでとりあえず久しぶり?と声をかけてみた。

 

すると「はぁ、どちら様でしょう?」と、

人違いだったかと思っていたら娘が隣の家のお兄さんだと紹介してきた。

 

ちょっと待って。隣の家は兄弟は居なかったはず。まさか…

そのまさかはアイツに名乗られたときに的中してしまった。

 

でもなんで?

どうして娘とそんなに…

いつから…?

 

娘とアイツのことを考えていると家の中からお母さんが出てきたのだ。

 

「あら、お帰りなさい。久しぶりね」

 

お母さんにはアイツのことがすぐにわかったようだった。

お互い懐かしそうに話す母とアイツ、それにぴったりとくっつく娘。しばらく話した後3人は一緒に入っていく。

 

 

「ちょっと、お母さん!?」

「どうしたの?久しぶりなんだし一緒にご飯でもと誘ったのよ?」

 

アイツのことなんて今まで忘れていたけどフッたことは覚えている。ただでさえ私に対してあたりが強い母、たぶん私達の関係はバレてる。

気まずさでいっぱいになった私は部屋に引きこもり一人で食事をするのだった。

 

 

 

それからというもの娘は食事のたびにアイツの話しをするようになった。アイツの良いところを嬉しそうに話す娘、それを聞いて微笑ましげに聞いているお母さん。

引っ越してしばらくは娘に対し素っ気なかった母がこんなにも変わるとは思わなかった。

 

なんで?

なんで、そんなにアイツのことで?

まさかお母さん、アイツと私が結婚するのがよかったと?

あんな頼りなさそうなアイツなんて…

 

私は間違ってない!

かっこいいと評判で女子みんなに人気があったなかで私を選んでくれて、彼の一族が経営する会社はこの地域で有名になっていて、彼も役員として勤めるほどだったのに。

 

 

 

ある時、自室での食事を終えてキッチンへと食器をさげているときだった。

 

「あの子があんな男と結婚してしまってごめんなさいね?」

「いえ、フラれた僕が悪いんですから」

「それでもよ。まさかご近所でいい話を聞かない男に靡くなんて…育て方間違ったのかしら」

「その話しは僕も聞いたことがあります。ただ人気はありましたからね、恐らく盲目になっていたのでしょう」

「子供を作ったと聞いたときは、どれだけ殺してやりたいと思ったか……まぁ亡くなってしまったと聞いたときは…罰があたったのでしょうね」

「日頃の行いでしょう」

 

「それにしても家の娘はこれからどうするつもりかしら?…セイジ君はあの子とは結婚する気がないのでしょう?」

「はい。これっぽっちも興味がありませんので」

「仕方ないわよね……それで夏季さんのことなんだけど…」

 

ここまで立ち聞きしてしまっていたたまれなかった私はそっと自室に戻るしかなかった。頬に流れる涙に気付かないまま…

 

 

 

あれからアイツのことに関わらないようにしていたけど、娘が進学のためにアイツと同棲すると言い出した。もちろん私は反対した、でもお母さんは乗り気。なんでもアイツは有名大卒で仕事も昇進して時間もできるから娘の面倒をみることができるらしい。最近は勉強も見てもらって成績が上がっているそうだ。

 

結局パートで忙しいし大学も行っていない私の意見は通らず娘を見送るしかなかった…

 

 

 

彼があんなことをしていなければ…

彼がいなくなってしまわなければ…

どうして私がこんな目に…

 

 

 

 

 

 

とあるSNSグループ

 

キリリん:なぁ藤林のこと覚えてるか?

南方無敗:高校卒業してすぐデキ婚したアイツのことか?

キリリん:そうアイツ

彼女募集中:アイツがどうした

キリリん:今日な、ウチの会社に面接に来たんだけどよ

南方無敗:アイツ金持ちと結婚したんだろ?

彼女募集中:だよな

キリリん:どうも別れたらしい

彼女募集中:まじか!

南方無敗:食い付きいいなw

キリリん:でな本題はコレ

キリリん:(写真)

南方無敗:ん?

彼女募集中:誰?

キリリん:藤林ご本人

南方無敗:マジかーw

彼女募集中:おいw個人情報

キリリん:面接落ちてシュレッダー逝きだから問題なか

南方無敗:コイツ婚パで見たぞ

彼女募集中:なんだと!?

キリリん:うわっマジ?

南方無敗:派手な格好でアピってた

彼女募集中:ないわー

キリリん:うんないな。俺結婚してるし

南方無敗:まさかアイツとはなー

彼女募集中:劣化しすぎ

キリリん:俺も最初見たときわからんかった

南方無敗:だよなーw

彼女募集中:彼女欲しいけどコイツはイラン

キリリん:俺んとこもイラン

南方無敗:とりあえず拡散しとく。俺の知り合いが被害に合わないように

キリリん:被害w

彼女募集中:www




駄文
覚え書き程度

元幼馴染の末路
浮上する展開はありません
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