神様「特典はまぁ…我慢強いブラウンが合っている」 作:ユフたんマン
1:鎧の巨人
助けてください何でもしますから!
2:名無しの巨人
鎧の巨人はまぁ…我慢強い>>1が合っている
3:名無しの巨人
お前が始めた物語だろ
4:名無しの巨人
本当にかっこいいよ
5:名無しの巨人
お前が出来るだけ苦しんで生きるように努力するよ
6:名無しの巨人
ライナァァァァァァァァァァァァァァァァァ!!
7:名無しの巨人
英雄ごっこは楽しかったか?
8:名無しの巨人
神に愛された男がついにきたか
9:鎧の巨人
みんなワイというかライナーに厳しすぎない?
10:名無しの巨人
>>9
愛してるからに決まってんだるぉお!?
11:名無しの巨人
で、>>1がいる世界はどこなんだ?
12:鎧の巨人
>>11
それがわからんのや
現代日本で高校生してるけどわかりやすい特殊能力とか怪物とかの話も聞かんし
13:名無しの巨人
転生者は絶対原作に何らかの形で関わるからな
もしかしたら大人になってから話が始まるのかも
14:名無しの巨人
高校生だしラブコメとかの学園ものでは?
まあ>>1はライナーだから幸せにはなれんかもやけど
15:名無しの巨人
なんか同じクラスとかに主人公っぽい奴いる?ヒロインでも可
16:鎧の巨人
>>15
おるで
主人公っぽい奴
・天之河光輝
イケメン、悪いことは許さないモテ男
ヒロインっぽい奴
・白崎香織
清楚系美少女、オッパイプルンプルン、そしてオタクにも優しい聖女結婚したい
・八重樫雫
クール系美少女、剣道してるサムライガール、オッパイプルンプルンでお姉さまファンクラブみたいなのが出来てる結婚したい
ちなみにどっちも天之河の幼馴染、羨ま死ね
17:名無しの巨人
>>16
あーわかったかも
18:名無しの巨人
>>16
おそろしく何気ない結婚したい、俺じゃなきゃ見逃しちゃうね
本当に気持ち悪いよ
19:名無しの巨人
>>16
お前にはパンツガビガビにしたガビ山先生がいるだろいい加減にしろ
20:名無しの巨人
>>16
これってありふれじゃないの?
21:鎧の巨人
>>20
なんやありふれって
22:名無しの巨人
>>1
今日って何曜日なんや?
23:名無しの巨人
>>21
ありふれた職業で世界最強っていうなろう作品や
24:鎧の巨人
>>22
今日は月曜日の昼や
昼飯食いながらスレ立ててる
>>23
見たことないわそれ
教えてくれてありがとナス!ちなみにどんな内容?俺ツエーものか?
25:名無しの巨人
>>24
あ…フーン(察し)
26:名無しの巨人
>>24
いってら
27:鎧の巨人
>>25>>26
は?どういうことやって…なんか教室の床が光り輝いてんねんけどなんやこれ!?
28:名無しの巨人
ありふれは集団転移系の作品や
ちなみに天之河は勇者やけど主人公じゃないから
29:鎧の巨人
>>28
うせやろ!?あんな主人公オーラ放ちまくってるやつが!?うおっ、眩しいッ!!
30:名無しの巨人
勇者(笑)は序盤というか本編じゃかませやしな
31:名無しの巨人
僕の腕を食べたぁぁぁぁぁああああああああww
32:名無しの巨人
>>31
やめろwww
33:名無しの巨人
>>31
黒歴史を晒すなww
34:名無しの巨人
>>31
ありふれ太郎で草
35:名無しの巨人
>>34
僕の腕を食べ太郎だろww
36:鎧の巨人
何かよくわからんことで盛り上がってるとこ悪いんやがここどこや?何か召喚されたっぽいんやが
37:名無しの巨人
>>36
そこはトースト、異世界や
38:鎧の巨人
何や、美味しそうな名前やな
39:名無しの巨人
>>37
そうそう、朝にバター塗って食べると美味しいんや…ってトースト違うわ、トーマスや!!
40:名無しの巨人
>>39
トータルだ二度と間違えるなクソが
41:鎧の巨人
まてまてどれが本当のこと言ってるんや
42:名無しの巨人
みんな嘘ついてて草
そこはトースター
43:名無しの巨人
いやいやトヨタだろ
44:鎧の巨人
現地人っぽい爺さんがトータスってるんやが…
誰も合ってねーじゃねえか!!
45:名無しの巨人
草
46:名無しの巨人
まあまあ落ち着け>>1
お茶でも飲んで話でもしようや
47:鎧の巨人
>>46
アバ茶じゃねえか
お前の町の近くの壁の扉破壊すんぞ
48:名無しの巨人
>>47
扉www
49:名無しの巨人
>>47
扉←ここ重要
50:名無しの巨人
>>47
扉にしか勝てなかった男
51:鎧の巨人
あーあ、しっかり相談に乗ってくれたら安価しようと思ってたんだけどなあ…
52:鼠の巨人
>>51
何の情報が入り用だイ?
53:名無しの巨人
>>51
そこはトータスって言うんですぜ兄貴!
54:名無しの巨人
>>51
神の箱庭みたいなとこやからエヒトを信じちゃならんぞ
あとそのエヒトがボスや
55:名無しの巨人
手のひらくるー
56:名無しの巨人
>>52>>53 >>54
見事な手のひら返し、俺じゃなきゃ見逃しちゃうね
57:名無しの巨人
>>52
アルゴ湧いてて草
58:名無しの巨人
今までのこと謝るから安価してください何でもしますから!
59:鎧の巨人
>>52
欲しい情報は
・ここがどんな世界なの
・主人公は誰なのか
・大まかな原作での流れ
60:鼠の巨人
>>59
ゴメン、オレっち実は内容しらないからわからん
61:名無しの巨人
>>60
草
62:鎧の巨人
>>60
わからんなら出てくるなよw
コテハンまでつけやがって
63:名無しの巨人
>>60
情報屋として恥ずかしくないの?
64:名無しの巨人
>>59
・人間と魔族がドンパチしてて、人間側が不利になったから異世界人である>>1達を神であるエヒトが召喚
実際はエヒトが両者を唆してそのドンパチを見て楽しんでるだけ
ちなみにケモミミ達を迫害
・南雲ハジメ
・南雲崖落ちる、死にかける、頑張る、ヒロインGET、ハーレム達成、神殺し
65:名無しの巨人
>>64
最後くそ適当で草
66:名無しの巨人
>>64
頑張るで端折られる南雲くん可哀そう
67:名無しの巨人
>>64
有能
まあ話長いし端折るのも仕方ない
68:鎧の巨人
>>64
ファッ!?あのいつも寝てるオタクが主人公なの!?うせやろ!?
69:名無しの巨人
>>64
ケモミミ迫害は許されない怒震涙止
70:名無しの巨人
>>68
白髪赤目義眼義手というガチガチの厨二になって帰ってきます
71:鎧の巨人
>>69
ツイフェミ構文やめろwww
まあ南雲が主人公ってのはわかったわ
この爺さんたちはワイらに戦争に参加してほしいってことやな把握
72:名無しの巨人
>>71
人間VS魔族VSダークライ
73:名無しの巨人
>>72
ダークライ死ね
74:名無しの巨人
>>72
失せろとんがりまっくろくろすけ
75:名無しの巨人
>>73>>74
オーマ大戦の被害者いて草
76:名無しの巨人
>>75
あれはガチで害悪
77:名無しの巨人
ここは皆の庭だッ!!(迫真)
78:名無しの巨人
>>77
ガチでやめろ
79:鎧の巨人
ダークライ滅茶苦茶嫌われてて草
前世じゃ皆ダークライ構文使ってたのに
>>75
オーマ大戦ってなんや?
80:名無しの巨人
>>79
オーマ大戦ってのはちょっと前にワイらを転生させた神を殺すために仮面ライダーのオーマジオウを筆頭にした奴らと、それを阻止するために集まった転生者たちのいろんな世界を巻き込んだ戦争のことや
81:鎧の巨人
>>80
はえー、そんなことがあったんだ
けど神を殺そうとした目的はなんなんや?
82:名無しの巨人
>>81
人によるが殆どの転生者は方便
大半の転生者は大方貰った力で思う存分暴れたかっただけなんやろうな
それ以外は醜い姿に転生させられた奴や鬱作品とかろくな世界に送られなかった奴が多い
83:名無しの巨人
>>81
しかもオーマジオウの他にも五条悟や殺生院キアラとかチートの中でも上位の奴らが多いのが余計タチ悪い
あいつらが好き勝手暴れたせいで他の世界が干渉しあって崩壊、融合していったからな
最後の最後にギャグ漫画のキャラが援軍で来てくれたから助かったけど、援軍がなかったらどうなってたかわからん
ボーボボに無限破られて焦る五条には笑ったww
84:名無しの巨人
>>83
無領空処を
バトル漫画のキャラはギャグ漫画のキャラに勝てない、はっきしわかんだね
85:鎧の巨人
>>82>>83>>84
オーマ大戦については分かったけど何故そこでダークライが出てくるんや?
86:名無しの巨人
>>85
ダークライに転生した奴がその状況を面白がってロールプレイしてたんや
オーマ軍VS転生者連合VSダークライ的などちらの味方でもない第三勢力ポジ
87:名無しの巨人
>>85
戦場ど真ん中でここは皆の庭だ!とかここから去れとか言いながらブラックホールをばら撒くだけばら撒いて寝た相手に悪夢を見せてニコニコで帰る糞
映画での感動を返せ
88:鎧の巨人
>>87
そら嫌われるわw
そろそろスレチなりそうだから安価取る
戦争に参加するか >>95
89:名無しの巨人
>>88
いきなり!?
90:名無しの巨人
>>88
唐突で草
91:名無しの巨人
>>88
まあオーマ大戦についてはまだまだ話してるスレがあるからそっち見たらいいと思う
92:名無しの巨人
>>88
待ってましたー!!
93:名無しの巨人
しない
94:名無しの巨人
する
95:鼠の巨人
する
96:名無しの巨人
する
97:名無しの巨人
よりにもよってアルゴネキがとってて草
98:名無しの巨人
>>93以外全員参加で草
戦士だからしょうがないね
99:鎧の巨人
言いたいこともあるが参加するね、おかのした
参加する理由 >>104
100:名無しの巨人
>>99
おお、まさかの二つ目!!
101:名無しの巨人
というか助けてもらうためにスレ立てしてそこで安価って…本末転倒では?
102:名無しの巨人
戦士だから
103:名無しの巨人
戦争にはまぁ…我慢強いブラウンが合っている
104:名無しの巨人
故郷に帰るため
105:名無しの巨人
まんまライナーで草
106:鎧の巨人
参加するで理由は故郷に帰るためね、ちょうど天之河が参加表明してるから参加してくるわ
>>101
ライナーである限り碌な人生になりそうにないからせめて楽しく生きようとする意志の表れやで
ところで今日のイベントは終わり?終わりなら疲れてるし休みたい
107:名無しの巨人
イレギュラーでもない限りこれから国王に謁見、親交を深めるための食事会しかなかったはずやからゆっくり休んどけ
108:鎧の巨人
>>107
サンクス、ならいったん落ちるわ
明日起きて何かあったらスレ戻るわ
乙
109:名無しの巨人
>>108
乙
110:名無しの巨人
>>108
乙
楽しい夢見ろよ
—―――---------------------------
誰もが憂鬱となる月曜日。南雲ハジメも例外なく怠い体に鞭を入れ、欠伸を嚙み殺しながら学校に登校する。
いつも通り時間ギリギリに教室に着き、扉を開けるとクラスメイト達の視線が集まり、南雲だとわかると舌打ちや馬鹿にする声が聞こえてくる。
「よぉ、キモオタ!また徹夜でゲームか?どうせエロゲでもしてたんだろ?」
「うわっ、キモ~。エロゲで徹夜とかマジキモイじゃん~」
一体何が面白いのかゲラゲラと笑い出す男子生徒たち。声をかけてきたのは檜山大介を筆頭にした四人組で、南雲は心の中では子悪党組と呼称している。いちいち反応するのもめんどくさい、無視して席に座ろうとすると、そこに第三者が乱入する。
「おい大介、そのくらいにしておけ。侮辱するのはいいがそれでお前たちの品位が落ちてちゃ世話ないだろう。それに俺たちは同じ学び舎で勉学を共にする言わば同志ってやつだ。仲良く出来ないのか」
南雲を馬鹿にする檜山達との間に割り込んできたのはクラスの兄貴分と呼ばれるライナー・ブラウンだ。日本人離れした顔立ちであり、日本人の血は混じってはいないが、日本生まれ日本育ちなため日本語はペラペラ。日本に染まりきっており、親の故郷の国の言語よりも日本語の方が得意というのは本人の弁だ。同い年なはずなのに、彼と話していると年上と話しているような感覚になり、また面倒見もよいため、クラスの生徒たちは皆ブラウンを兄のように慕っている。
彼は誰とでも分け隔てなく関わり、南雲のようなクラスのほぼ全員から嫌われている生徒にさえ友好的な関係を持っている。南雲の立場をどうにか上げてクラスをいい雰囲気にしたいようだが、南雲から言わせてみれば余計なお世話である。しかしそんな彼の行動を嬉しく思う気持ちも大きかった。
「南雲君おはよう!今日もギリギリだね。もっと早く来ようよ」
ライナーと檜山達が言い合っている中、一人の少女が南雲に話しかける。少女の名前は白崎香織、学校で二大女神と呼ばれるほどの美少女である。そんな彼女が不真面目な南雲によくかまうのだ。そんな白崎やライナーが構っているのにもかかわらず、ほんの少ししか態度が改善しない南雲。
二人にこれだけ面倒を見てもらいながらも、基本的な態度を改善しないため、他の生徒たちは不快感と嫌悪感を抱いている。
白崎が南雲に話しかけると、生徒たちはぎろりと南雲を睨みつける。それを見たライナーはまたかと諦めの溜息を吐いた。
▽▽▽
一限目終わり、南雲は何者かに肩を揺さぶられて目を覚ます。
「おい、起きろ。また夜更かししたのか?」
ライナーだ。呆れたような表情で南雲に話しかける。
「ちょっと父さん達の仕事を手伝ってて…」
「やはりか…全く、高校は義務教育じゃないんだぞ…今はテストで点数を取れてはいるが、一度落ちてしまえば取り返しが着かんぞ。親の仕事を手伝うなとは言わん、ゲームもするなとは言わん。だがそれで学業をおろそかにするのは違う。お前のご両親も学業をおろそかにしてまで仕事を手伝ってほしくないだろう。趣味の合間に人生だったか、いい言葉とは思うが趣味に没頭して人生をおろそかにしちゃあ不味いだろ、人生ありきの趣味なんだからな」
「うん…ゴメン…」
「何回目だこのやり取り…」
ライナーはハァ…と大きなため息を吐きながら、南雲に一冊のノートを手渡す。
「さっきの授業のノートだ。これを写しとけ、次の授業の日までに返してくれよ」
「うん、分かった…ありがとう」
「おう、もうあんま寝んなよ」
ライナーは呆れた顔をしながら自分の席へと戻っていった。
南雲は流石に今さっき注意された手前、なんとか寝ないようにコーヒーでカフェインを摂取する。しかし寝不足への睡魔の攻撃には抗うことが難しく、こっくりこっくりと船を漕いだりもしたが何とか昼休みへとたどり着くことが出来た。
やっと眠れると、昼ご飯のゼリーを飲み、寝ようとすると、白崎に捕まり眠れなくなった。さらに弁当を分けてあげるということでまたクラスからの殺気が南雲に送られる。
そして南雲の態度に天之河が注意をし、「せっかくの香織の美味しい手料理を寝ぼけたまま食べるなんて俺が許さないよ?」とキザなセリフを吐くが、「なんで光輝くんの許しがいるの?」と返され撃沈していた。
そんなある意味日常的?と言ってもいいのかは疑問だが、そんな日々は突如終わりを告げた。
天之河を中心に白く輝く魔法陣が現れたのだ。その魔法陣は徐々に輝きを増していく。
「皆!教室から出て!」
教室にいた教師の畑山愛子が声を荒げ叫ぶが時すでに遅く、魔法陣から放たれた光は教室を包み込んだ。
光が収まる。まず生徒たちの目に入ったのは博物館などで展示されているような、どこか神々しい中性的な顔立ちをした人物の絵画だった。
そして辺りを見渡すと、大理石のように白い光沢のある床に、ドーム状の広間のような場所におり、生徒たちは何が起きたのか理解出来なかったが、何かが起こったということを否応にも理解させられた。
コツコツと足音が聞こえる。生徒たちは困惑し、悲鳴を上げる者もいる。そんな中、彼の言葉を聞けた者は何人いただろうか。
「ようこそ、トータスへ。勇者様、そしてご同胞の皆様。歓迎致しますぞ。私は、聖教教会にて教皇の地位に就いておりますイシュタル・ランゴバルドと申す者。以後、宜しくお願い致しますぞ」
そう言って、イシュタルと名乗った老人は、好々爺然とした微笑を見せた。
▽▽▽
イシュタルと名乗る老人に案内され訪れたのは10m以上はある長机がいくつもある大広間のような場所だ。生徒たちが席に座るのと同時に、絶妙なタイミングでメイドたちがカートを押しながら入ってきた。しかもリアルでよくあるおばさんメイドではなく全員美少女メイドだ。男子たちの視線が磁石のように吸い寄せられていく。それを女子たちが絶対零度の視線を向けるという奇妙な光景が出来上がり、一人八重樫雫は苦笑いする。
南雲はというと、他の男子同様視線が引き付けられたが、どこからか鬼のような視線を感じ、身震いしながらメイドたちから視線を逸らす。ちょうど視線をそらした先にはライナーが座っており、かなり真剣な表情で物思いにふけっていた。
南雲は珍しいこともあるもんだなと思った。ライナーは硬派で頼れる兄貴肌な一面、異性関連の話には目がないのだ。修学旅行の際にも、檜山達とだれだれが可愛い付き合いたいなど部屋で話し合っていたほどだ。よく日常生活でも、白崎が彼に優しくした時、八重樫と彼が談笑した時などに、本人や女子たちに気付かれないように結婚したいと言っているのは男子たちの中でも周知の事実である。
そんな彼が美少女メイドに見向きもしない…
(妙だな…何故だ…?)
某少年探偵のまねごとをするもわかるはずもなく、イシュタルの説明が始まった。
「あなた方を召喚したのは〝エヒト様〟です。我々人間族が崇める守護神、聖教教会の唯一神にして、この世界を創られた至上の神。おそらく、エヒト様は悟られたのでしょう。このままでは人間族は滅ぶと。それを回避するためにあなた方を喚ばれた。あなた方の世界はこの世界より上位にあり、例外なく強力な力を持っています。召喚が実行される少し前に、エヒト様から神託があったのですよ。あなた方という〝救い〟を送ると。あなた方には是非その力を発揮し、〝エヒト様〟の御意志の下、魔人族を打倒し我ら人間族を救って頂きたい」
大げさに、仰々しく語っているが、実際はかなり単純なことで、人間と魔人族が争っており、負けそうな人間たちを見かねた神エヒトが人間を救うために生徒たちを召喚したということだ。
小さなロリっ子先生こと愛子は、ふざけるなと声を荒げ元の世界へと返せというが、イシュタルが返したのはまさかの返すことはできない、否。我々人間には生徒たちを元の世界に返すことは不可能だと言う。
それを聞いた生徒たちは騒ぎ始め、パニック状態に陥ってしまう。
そんなパニック状態の生徒たちに一石を投じたのは天之河だった。
ドンッと机を叩き、その音に反応した生徒たちからの注目が集まる。そんな中、持ち前のカリスマを発揮し、高らかに声を上げた。
「皆、ここでイシュタルさんに文句を言っても意味がない。彼にだってどうしようもないんだ。……俺は、俺は戦おうと思う。この世界の人達が滅亡の危機にあるのは事実なんだ。それを知って、放っておくなんて俺にはできない。それに、人間を救うために召喚されたのなら、救済さえ終われば帰してくれるかもしれない。……イシュタルさん? どうですか?」
「そうですな。エヒト様も救世主の願いを無下にはしますまい」
「俺達には大きな力があるんですよね? ここに来てから妙に力が漲っている感じがします」
「ええ、そうです。ざっと、この世界の者と比べると数倍から数十倍の力を持っていると考えていいでしょうな」
「うん、なら大丈夫。俺は戦う。人々を救い、皆が家に帰れるように。俺が世界も皆も救ってみせる!!」
ギュッと握り拳を作りそう宣言する光輝。無駄に歯がキラリと光る。そんな彼に希望を見出したのか、パニック状態の生徒たちは落ち着きと活気を徐々に取り戻し始めた。
「へっ、お前ならそう言うと思ったぜ。お前一人じゃ心配だからな。……俺もやるぜ?」
「龍太郎……」
「今のところ、それしかないわよね。……気に食わないけど……私もやるわ」
「雫……」
「え、えっと、雫ちゃんがやるなら私も頑張るよ!」
「香織……」
このクラスのカーストトップの四人が戦争に参加することを決めた。その事実が他の生徒たちが戦争への参加を後押しし、ほぼすべての生徒が戦争に参加するということになった。
「発言いいか?」
天之河は先ほどから一言も話さず、未だ参加すると公言していないライナーに君も参加するだろうといい笑顔を見せ答える。
「雫、ちょっとの間光輝の口を抑えておいてくれ」
「?わ、わかったわ、ちょっとゴメンなさいね」
いつも以上に真剣な表情で頼むライナーに断れなかった八重樫は天之河の口をふさぐ。モガモガと抵抗しているが相手が幼馴染の八重樫だからだろう、無理に引きはがすことはなく少しすると大人しくなった。
「なにか疑問でもございますかな?」
「いやなに、少し疑問に思っただけです。先ほど人間と魔人の他に亜人がいるとのことでしたがこの世界での扱いはどのようなもので?」
「どのようなものとは…」
「我々の世界にも亜人が存在するのですよ。奴らは奴隷として扱われていたのですがこちらでは…?」
ライナーがニヤリとあくどい笑みを浮かべる。天之河は何かモゴモゴと何かを言うが、八重樫に抑えられているため何も言えない。イシュタルはライナーが何を聞きたいのか理解しニヤリと笑う。
「ご安心ください、扱いはそちらの世界と何ら変わりませぬ。魔力を持たぬ奴らは神から見放された獣もどき、どの世界でも変わらぬ事実ということなのでしょうなぁ。王国では汚らわしい亜人族はいませんが、ご入用とあればヘルシャー帝国と呼ばれる国から取り寄せることも出来ましょうぞ」
「そうか…まぁ皆、そういうことらしい。彼らと俺たちはだいぶ価値観が違う。人種も考えれば当然のことだがな。片方の意見を聞いて、それを鵜呑みにして信じるのはやめておいた方が身のためだろう。戦争を始めた時点でどちらも悪って言うしな。
ここの奴らは大体が流されて戦争への参加を決意しただろう。だがこれだけは思い出しておけ、戦争は殺し合いということを。
俺は戦争に参加する。だがそれは人を救うためじゃない、故郷へと帰るためにだ。見ず知らずの人間を助けてまで俺は殺戮者にはなりたくないからな。だからもう一度考え直してほしい。周りに流されることなく、何でもいい、参加するのなら明確な理由をもって、参加するのか否か決めてほしい」
「プハッ、ライナー!なんで今言う!?皆の意思が纏まりかけていたのにまた乱す気か!?」
「大切なことだからだ」
流石に黙っていられなかったのか天之河は八重樫の腕を振り払いライナーに噛み付く。
「人を救うためじゃないって!?この世界の人たちがどうなってもいいって言うのか!?」
「光輝はすげえよ、そんなことは普通の人間には出来ない。だがその思想を押し付けるのは良くない。全員が全員見ず知らずの人のために命を懸けることはできない。それに故郷で家族が待っているからな」
二人で言い争っている中、ひとり呆然としていたイシュタルが口を開く。
「あー…どういうことですかな…?」
その疑問に八重樫が答える。
「私たちの世界に亜人なんていないし、奴隷制度もないんですよ」
「なんと…」
色々といざこざはあったものの、ひとまず国王との謁見ということでこの場から移動することになった。現在の場所は教会本山の頂上付近であり、幻想的な世界が広がっているがはしゃぐものは誰もいない。皆が戦争へ参加するか否か悩んでいるのだ。
そんな中、八重樫はライナーに話しかける。
「貴方しっかり考えてたのね…けどあの奴隷の件要らなかったんじゃないの?」
「あれはイシュタルに悪印象を与えるためには必要なことだった。俺はクラスメイトに人殺しになってほしくはないからな」
「優しいわね」
ライナーは優しい笑みを浮かべて答えた。