前話も言いましたが、1.2.3巻を持っていないので4巻までグダグダです。
今回は6000字です。
編集しました。
第8話* 7階層 エイナさんとのデート
side:ベル
《
ギルドに入り、僕の担当のエイナさんに挨拶をする。
「おはようございます。エイナさん」
「おはよう、ベル君。早速なんだけど、昨日シルバーバックが逃げ出したの知ってる?」
「え、ええ、知ってますよ。僕も近くにいましたから」
早口でそう言ってくるエイナさん。その問に答えると、身を乗り出し、恐る恐るまた聞いてきた。
「昨日のシルバーバックの件でね、『紅い目で白髪の少年とツインテールの少女が、シルバーバックに追いかけられていった』っていう情報が届いてね。それで、もしかしてって思ったんだけど。それって、ベル君のことじゃないよね?」
「えっと....僕のことですね....」
「.....。」
「...エイナさん?」
「.....や....」
「や?」
「やっぱりそうだよね!紅い目で白髪の少年って、私、ベル君しか知らないもん!いや、もしかしたら違う人かな、って思ったりしたんだけど!やっぱりそうなんだ!大丈夫だったの!?見たところ怪我はしてなさそうだけど!あのシルバーバックだよ!私........」
捲し立てるエイナさん。色んな感情と表情でどういう状態なのか分からない。落ち着かせないと。
「え、エイナさん!落ち着いてください!ほら、深呼吸!」
「落ち着いてなんていられないよ!もしかしたら、ベル君はもう来ないかもしれないなんて思ったりしたんだから!本当に心配してたんだよ....!」
「し、心配をかけてすみません。このとおり、僕は何ともないので」
「....本当に大丈夫なの?」
「はい。」
「.....そっか〜。それなら安心したよ」
ふぅと息を吐き椅子に座るエイナさん。なかなか心配をかけてしまっていたようだ。昨日、刀の興奮でギルドに報告するのを忘れていた僕の失態だ。
「それで、ベル君。無事なのは分かったけど...、シルバーバックはどうしたの?」
「それはですね〜....」
腰巾着に入れていた魔石を取り出し、台にのせる。昨日、初めて『ダンジョン』のシルバーバックの魔石を見たが、大きいなとちょっと驚いた。
「倒しましたよ。これが、シルバーバックの魔石です」
「....倒した...?」
「はい」
「......」
また、固まってしまった。多分エイナさんは、上級冒険者にでも助けてもらったと考えていたのだろう。だから、混乱しているんだと思う。
「ど、どうやって倒したの....?」
「神様がくれたこの刀のおかげですね」
「....そ、そうなんだー。それは凄い刀だねー」
「...大丈夫ですか?」
ちょっと虚無っているエイナさん。その後も、意識がどっかいっていたが、僕は昨日のことを説明し続けた。
_______________
「コホンっ。...もう一回いうけど、本当に無事で良かったよ」
「ご心配をお掛けしてすみませんでした」
虚無りから戻ってきたエイナさんは、少し顔が紅くなっていた。僕に変なところを見られたことに恥ずかしくなっているのだろう。それを隠すように、改めて無事で良かっと言い安堵する。
「それでね、話は変わるんだけど。ベル君って、ギルドの防具を借りて探索してるよね。そろそろ自分の防具を買ってた方がいいと思うんだけど?」
確かにエイナさんに言われた通り、僕はギルドの貸し出しの防具を借りて探索してる。最近は、防具なんてあまり買うことがなかったので、持っていないし、ギルドの防具でいっかとも思っていた。
「あー、そうですね。でも、どこでどんなのを買おうか迷ってるんですよね」
「迷ってるか〜...あ、それならさ。私が教えてあげようか?」
「え?い、いや、悪いですよ!」
「全然大丈夫だよ。それに、私はベル君のアドバイザーなんだよ。担当冒険者さんのことはしっかりサポートするよ。
ここまでするものなのか?と疑問に思ってしまうが、こう言ってくれるなら、好意に甘えよう。
「分かりました。それでは、お願いします」
「うん!任せて!それで日時なんだけど...、明日はどうかな?私、明日は休みなんだ。ベル君はどうかな?」
「明日ですか?...そう、ですね。特に何もないので明日で構いませんよ」
「じゃあ、広場の噴水前に集合ね」
「分かりました」
明日の集合場所と時間を決め、行き違いがないようにする。
その話が終え、今回から7階層に行ってもいいかとお願いした。少し渋られたが、むりをしないのならいいよ。と許可をもらい、ありがとうございます。とお礼をいい、ダンジョンへと入った。
_______________
今は、7階層まで降りている。これまでの階層でのモンスターで、感覚を少しずつ戻していった。もう少しかかりそうだか、地道にやっていこうと思っている。
そして、目の前にはキラーアントがいる。初めて戦うモンスターだ。
全部で六本足に上半身部分が起き上がり上半身の手には4本の鉤爪がある昆虫型モンスター。とにかく硬く、その強さは六階層から出るウォーシャドウと呼ばれるモンスターと同じ、『新米殺し』の別名がついているほどの強さをもつモンスターだ。
僕を斬り殺さんと襲いかかってくるモンスターらを、断ち葬る。
「物足りない....」
そう呟いた。前に考えていた、ウラノス様に説明書を貰って中層以降に行く。という考えを本当にしようかなと本気で思い始めるのだった。
______________________________
あの後、モンスターを倒し続け魔石やドロップアイテムを回収しダンジョンをでた。換金して、得られたヴァリスは五万。
キラーアントやウォーシャドウの魔石の多さに心配されたときは、やってしまった。と思った。初めてのウォーシャドウのときも心配されたのだ。今回は、されないなんてことはない。すっかり忘れていた。
エイナさんを宥め落ち着かせて、明日はよろしくお願いいたします。と言い、ホームへ帰る。
夜は、小説を読んだり、刀、ナイフの手入れ、神様と談笑したりといつものように過ごす。
だが。明日、エイナさんと防具を見に行くことは言わなかった。言ったらめんどくさいことになりそうだと、勘がそう言っているからだ。
______________________________
翌日。身だしなみを整える。神様は、バイトだそうで先にでていった。僕もそろそろ時間だし行こうかな。
昨日決めた集合場所、広場の噴水前にてエイナさんを待つ。こういう、女性と待ち合わせする際は相手より早く来ないといけない。これ当たり前。そんなことを誰かに言っていると声を掛けられる。
「ベル君。おはよう」
背後からエイナさんが来たので振り返り返事をする。
「おはようございます。エイナ...さ...ん...?」
「どうしたのベル君?」
この人は誰だろうかと思ってしまった。そう思ってしまったのは、眼鏡をかけていないからだ。そして、エイナさんの服装は、白いシャツと赤いスカートで胸元にリボンがついており。V字ネックなのか、胸元が見えている。
いつもと違う姿に見惚れてしまう。
「綺麗です....」
「え!...あ、ありがとう...」
あ、無意識に言葉が出てしまった。自分でも少し恥ずかしくなってしまう。
「眼鏡外してるんですね」
「うん、そうだよ。プライベートのときは外してるんだ」
「そうなんですね。いつもと違う雰囲気なので、一瞬誰か分かりませんでした。すみません」
「いいよいいよ。よく言われるからね。よし!この話も終わりにして行こっか!」
「はい、行きましょうか。....あ、それと。ちゃんと言えてなかったので言いますね。...綺麗ですよ。エイナさん」
「ありがと!ベル君もかっこいいよ!」
「ありがとうございます!」
お互いを褒め合い防具店へと歩を進めた。
_______________
「それでエイナさん。どこで見るつもりなんてすか?」
「《ヘファイストス・ファミリア》で見ようと思ってるよ。」
「へ、『ヘファイストス・ファミリア》ですか....?僕、そんな代物買えるヴァリスなんて持ってないですよ」
《ヘファイストス・ファミリア》はどれも素晴らしい性能なのだが、やはり高い。新人冒険者に買える装備なんてないだろうおもっていた。
「それはね〜....、ついてから言うよ」
「わ、分かりました」
よく考えてみれば、Lv.1の人が作ったのは高くはないと思う。なぜなら、鍛冶師はLv.2になってとれる《発展アビリティ》の〈鍛冶〉を持って、1人前と呼ばれる。と聞いたことがあるからだ。
一人前にもなっていない者の武具を高く売るはずがない。
《バベル》に入り、昇降機で防具店にへと上がる。
「さっきの続きなんだけど、《ヘファイストス・ファミリア》の武具は新人冒険者では買えないの。でも、それはLv.2以上の鍛冶師の製作品のことであってね。ほら、これを見て」
「12000ヴァリスですか...。これなら僕でも買えますね」
「そうなの。ここのスペースはLv.1の鍛冶師の製作品が置いてある場所。ここなら買えるでしょ」
「はい」
「よし!じゃあ探そっか!どうする?一緒に見て回る?」
「うーん...、一人で探してみようと思います」
「そっか。じゃあ、私もおすすめなの探してくるね」
「ありがとうございます」
二手に別れて武具を見る。
僕が求める条件は、軽くて動きの邪魔にならないものだ。これじゃないこれじゃない、と物色するが、なかなかこれだ!というものがない。
そして、ふと奥にあるものを見つけた。
「これ、いい.....」
と、無意識に呟いていた。しっくりくるし、なんか懐かしい気がする。どことなく、クロッゾやあの人に似ている。とにかく、これに決めたのでエイナさんと交流する。
それにしても、ぴょん吉か。ワードセンスもクロッゾやあの人に似ているな。
「あ、ベル君。この防具がいいとおもったん...、もしかして、自分で見つけた感じ?」
「ええ。これを持ったとき、これがいいと思いましたので」
「そっか...。どんなものなの?ちょっと見せてみて?」
防具を渡し、じっくり見たり強度を確かめるために叩いたり重さを測ったりするエイナさん。
「うーん...ちょっと頼りない感じがするけど」
「まぁ、そうですね。けど、軽くて動きの邪魔にならない、が僕の条件で、これがぴったしだったので。」
「まぁ、ベル君がいいのならいいんだけどね」
「それじゃあ僕はお会計してきますね」
「うん」
防具を持って会計口へと向かう。
「あの、すみません。この防具の会計をお願いします」
「はい。分かりました。この防具で...す....ね....」
「.....神様。何してるんですか?」
「....や、やぁ、ベル君。朝ぶりだね。防具を買いに来たのかい。この防具はだね....」
「神様」
「.....バイト、です。」
眷属がいる神様がバイトしてるなんて初めてみた。いやまぁ、神様が借金してるから仕方ないことではあるけど。
「そうですか。あまり無理しないでくださいね」
「う、うん。ありがとう。....それで、この防具の値段なんだけど、10000ヴァリスだね」
「分かりました」
「...うん。お買い上げありがとうございました」
なかなか様になってる。
このあとは、エイナさんと来ていたことがバレたこと以外は何もなく、エイナさんにお礼を言って別れた。
ホームで、いろいろめんどくさくなりそうだなぁと虚空を見る。最近、虚空を見る回数がなんか多い気がするのは気の所為だよね?
それと、エイナさんから篭手を貰ったのだ。僕のためだそうで、本当にありがたい。
_______________
裏路地を通っていると、一つの気配が一つの気配に追いかけられながら、こっちに走ってきていた。
うーん。助けるべきか、どうしようか。と数瞬考え、助けることにした。
「おっとっと....」
「っ」
T字路になってるところをちょっと出ると、小さいことぶつかりそうになる。その子は、びっくりしてこちらを一瞬見た後、すぐ走っていった。
「
一瞬だが見えたのは
「おい、そこの奴。そっちに外套を被ったやつが行かなかったか?」
「ええ、いましたけど」
「そうか。ありがとよ」
「ああ、でもちょっと待ってください。あの子を追いかけるなら、僕は止めますよ?」
「は?止めるだって....。ぷっ!クッハッハッ!おいおい!お前みてぇなヒョロくさいやつが、Lv.2の俺たちに勝てるってのか?」
「ええ、女の子がピンチなので」
「はっ、王子様気取りかよ。なら、止めれるもんなら止めてみな!」
振り下ろしてくる剣をナイフで受けとめ牽制し合っていると、突如、女の声が響いた。
「やめなさい」
声がした方向を向くと、『豊穣の女主人』の店員の、確か、リューさんと言う人だった。
「街中で剣を交えるとは、穏やかではありませんね」
「...なんだテメェ?」
「その方は、私の友人の伴侶となる方です。傷つけることは許しません」
「...何言ってんだ?」
本当に何いってるんですか?伴侶?誰の?もしかして、人に化けている女神の?やめてください、違いますから。僕の伴侶はアイズさんだと決めてるんです。
「ひきなさい」
「あぁ?テメェもボコされてぇのか?」
「ひけといってる」
リューさんから威圧が放たれる。男の冒険者はその威圧の前にビビる。
やはりリューさんは、なかなかの強者だと思われる。
「私はいつもやりすぎてしまう」
「......チッ」
舌打ちをして場を離れる男。
はぁ、めんどくさいことになりそうで危なかった。リューさんには感謝だね。
「大丈夫ですか、ベルさん」
「ええ、大丈夫です。助けていただきありがとうございます」
「いえ、ただ私は、シルの伴侶がきずついてしまえばシルが悲しむので助けただけです」
うん。正直言って、助けた理由は僕にとっては悲しすぎる。否定しておこう。
「そ、そうですか。...それと、僕。シルさんの伴侶じゃないんですけど」
「....いずれそうなるでしょう」
あ、ダメだこの人。多分何を言っても意味が無いことをこの数回で分かった。
それと、本当になりませんからね?
「...そ、そうですか。えっと...、僕はホームに帰るので。ありがとうございました」
「はい。シルのことをよろしくお願いいたします」
何言ってるの?よろしくしないよ?と内心言い、さっさとその場を離れホームへと帰る。
はぁ、今日もいろいろ疲れた。帰ってからは、神様に、また女をつくって!!、と言われなきことをいわれ、宥めるのが大変だった。
でも、この日常が楽しいのは間違っていない。
そうしてまた、日が過ぎていく。
追記
リューさんも、なかなか頑固なのね。まる。
ありがとうございました。
次回は 小人族の少女 消えたナイフ
では、さようなら。