道化の元仲間は天寿に囚われる   作:時雨シグ

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全然進まない。

1万字とか書いてる人凄いなぁって実感しました。






第2話* 冒険者登録と初ダンジョン 後お説教

side:ベル

 

 

昨日ぶりに訪れたギルド。今回は正門から入り、ギルド職員に声をかけた。

 

 

 

「あの、すみません。冒険者登録をしたいのですが」

 

 

「冒険者登録ですか?分かりました。では、こちらに名前、《ファミリア》、Lvを御記入ください」

 

 

「はい」

 

 

「私はエイナ・チュールと言います。私がアドバイザーになると思うのでよろしくお願いします 」

 

 

「エイナ・チュールさんですか。うーん、では、エイナさんって呼びますね。僕はベルと言います。よろしくお願いします」

 

 

 

自己紹介を終え、紙とペンを受け取り書こうとしたら、エイナさんが声をかけてきた。

 

 

 

「ベルさん、本当に冒険者になるんですか?冒険者というのは危険なものです。命を落とすことなんてよくあります。それでも、本当になるのですか?」

 

 

 

真剣な表情でまた、苦しそうな表情でそう言うエイナさん。

エイナさんは、ギルド職員になってからたくさんの死亡報告を受けてきたのだろう。だから、こうやって確認する。これ以上、担当冒険者さんや他の冒険者が死んでいくのを見たくないから。

 

 

「ええ、僕はなりたいんです。英雄譚のあの英雄(道化)のように。みんなが笑顔になったように。それに僕はまだ死ぬつもりはありませんよ」

 

 

 

なりたいかはともかく、あのときような冒険をまたしたいと思っている。

それと、あるヤツとの約束をまだ果たせていない。だから、まだ死ぬつもりはないのだ。

 

 

 

「そう、ですか。じゃあ、 これだけは言わせて『冒険者は冒険しちゃダメ』」

 

 

 

『冒険者は冒険しちゃダメ』か、この言葉は冒険者にとって矛盾していると思われるだろう。でも、僕にはしっくりくる言葉だった。

 

 

 

「いい言葉ですね。その言葉を忘れずに冒険したいと思います」

 

 

「うん、ありがとう。頑張ってね」

 

 

 

そう弾けた笑顔で言ったエイナさんはとても可愛かった。

 

 

 

記入を終え、ダンジョンに入っていいのかと質問した。

 

 

 

「早速ダンジョンに入るんだね。それなら、ダンジョンについて説明しないといけないから、応接室に行こっか」

 

 

_____________

 

 

 

「ダンジョンには『上層』『中層』『下層』『深層』があってね.、ベル君はLv.1だから今回は『上層』だけ説明するね。『中層』はLv.2になってから教えるよ」

 

 

「ええ、お願いします」

 

 

「うん。じゃあまず、モンスターについてだけど........」

 

 

応接室に案内された僕は、エイナさんにダンジョンを説明してもらった。

説明されたモンスターはやはりどれも知っているものだった。しかし、それらはだんだんと弱ってきている『外』のモンスター。『ダンジョン』のモンスターはもう少し強いだろう。どれほど差があるかちょっと楽しみだ。

 

 

 

「これで説明しないといけないのは全部かな。何か質問とかある?」

 

 

「いえ、特にはないです。とても分かりやすかったです」

 

 

「ありがとうね、そう言ってくれるとアドバイザー冥利に尽きるよ。で、ダンジョンに行きたいだったよね。もう1回言うけど、『冒険者は冒険しちゃダメ』だからね!」

 

 

「はい、分かってます。ありがとうございました!では、行ってきますね!」

 

 

「うん、気をつけてね!行ってらっしゃい!!」

 

 

 

神様につづきこうも、行ってらっしゃい、を言われると改めていい言葉だなと思った。いつ結婚できるか分からないけど、奥さんに「行ってらっしゃい」って言われたいなぁ。

 

 

_______________

 

 

 

「うーん、所々明かりらしきものはあるもののちょっと暗いかな。

それと、地中だから湿気てるのかと思ったけどそんなに気にはならない」

 

 

 

呑気に感想を呟く。初めてのダンジョンということもありテンションが上がっている。これは仕方がないことだ。

はやる気持ちを抑え、エイナさんから貰った地図を見ながら歩を進める。

 

 

 

少し歩いたとき、モンスターの気配を感じた。足を止め待っていると、現れたのは三体のゴブリンだった。

 

 

 

「最初の相手はゴブリンか。『外』のゴブリンとどれほど違うのか、早速試してみようか」

 

 

 

ゴブリンらは僕を確認した瞬間走り出した。太い木なのか石なのか分からないけど棒を振り下ろしてくる。それをナイフで受け止め、ふむ。と呟き、棒を流し蹴りを放つ。

他の2体には、ナイフで首を裂きそのゴブリンを起点に回転し、もう一体のゴブリンの心臓部に蹴りを放った。

 

 

 

「うーん、まぁいくらかは強いかな。ゴブリンだからあんまりわからなかったけど。やっぱりミノタウロスぐらいじゃないとはっきり分からないかもね」

 

 

 

そう感想をもらし、起き上がってはまた襲いかかってきたゴブリンを一閃する。消滅して落ちた魔石を拾い、また歩を進めた。

 

 

_______________

 

 

 

3階層まで進み今まで倒したモンスターは、ゴブリン、コボルト、ダンジョン・リザード、フロッグ・シューターと、どれも生息域は主に1〜から5層までのモンスターだ。やはり、この程度では『外』との違いははっきりとは分からなかった。

 

 

 

「ふぅ。袋ももう一杯だし、そろそろ帰ろうかな」

 

 

 

魔石や数多のドロップアイテムを持ってダンジョンを出た。

 

 

_______________

 

 

 

「エイナさん。ただいま帰りました」

 

 

「あ、ベル君!大丈夫なの!?いつになっても帰って来なかったから、心配したんだよ!?」

 

 

「あはは〜、えっと...ちょっとテンションが上がってしまいまして...」

 

 

「ダンジョンに行く前に、『冒険者は冒険しちゃダメ』って言ったでしょ!早速忘れちゃって、ベル君は新人冒険者なんだよ!分かってるの!?」

 

 

「ご、ごめんなさいぃ」

 

 

 

恐ろしい剣幕で怒られてしまった。

ちゃんとした新人冒険者なら長時間ももぐらないよね。うっかりしていた。

エイナさんは怒ると怖い、と分かったのでこれからは気をつけるとしよう。...フラグじゃないよ?

 

 

 

「もう、ホントに心配したんだからね。...でも、生きて戻ってきてくれて嬉しいよ」

 

 

 

本当にいい人だ、とエイナさんがアドバイザーで良かった、と思った。説明も分かりやすかったし、このように冒険者に真剣に向き合ってくれる。こんなにも心配されて嬉しい気持ちもあった。

 

 

 

「心配かけてすみませんでした。それと、ありがとうございます!」

 

 

「うん!....よし!お説教も終わりにして。どうだった初ダンジョン?」

 

 

「そうですね、思ってた感じとは違いましたがなかなか興味深くてよかったです」

 

 

「そっかそっか〜、前向きな意見でよかったよ。たまに、トラウマを抱えて冒険に支障がでる人もいるからね。で、ベル君。魔石とかドロップアイテムあったら換金するよ?」

 

 

「あ、はい。じぁあ、出しますね」

 

 

台にパンパンに膨れた袋を置いた。

あ、あれ、もう置いちゃったけどこれ、まずいんじゃない?

 

 

 

案の定固まっていたエイナさんだったが、次第にプルプルと震えてきた。

あ、ヤバ。終わった。

 

 

 

「ベ、ベル君。この袋は何かな?」

 

 

「え、えっと、も、モンスターを倒してたらいつの間にかこんなになってまし、た...」

 

 

「...べ〜〜ルゥゥゥくぅー〜ん〜〜〜〜、ホントに何やってんのよぉぉぉ〜〜〜〜!!!!

 

 

「ご、ごめんなさぁぁぁぁぁぁぁぁぁいぃ!!」

 

 

 

あの後、追加の説教をくらい帰るのが遅くなったのは、また別のお話。

あと、他の人あんまり見ないで!!公衆の面前で土下座とか恥ずかしいからぁぁぁ!!

 

 

_______________

 

 

やっと説教が終わり、ギルドでシャワー浴びてホームへと帰った。

いや〜、本当に怖かった。トラウマを持ったのってダンジョンじゃなくてエイナさんじゃないかなって思ったけど、なんか寒気が走ったので、違うよね。と考えを否定した。

 

 

 

「おかえりベル君!」

 

 

「ただいまです、神様!」

 

 

 

笑顔で迎えてくれた神様に癒されながらホームへと入った。

 

 

その夜はダンジョンのことや、エイナさんについて語った。神様は笑って聞いてくれて穏やかな夜を過ごせた。

 

 

明日からはもうちょっと自重しようかな。

 

 

 

追記

ベットがひとつしかないので仕方ないかもですが、あまり抱きついて寝ないでください。僕が寝れないです。

あと、最高でした。まる。

 

 

 

 

 

 




次は

アイズとの出会い


酒場でのロキ・ファミリア

では、さようなら
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