ダンジョンで正義の味方を目指すの間違っているだろうか   作:ミズキ1627

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白兎との出会い

<??サイド>

『ヴォムゥンッ!!』

「うわああああ」

突然だが僕は今、死にかけている。具体的に言えば牛頭人体のモンスターのミノタウロスに襲われている。今日冒険者登録をしたばかりの僕では一切歯が立たない化け物に殺されようとしている。

『ヴヴォオオオオオ!!』

叫び声と同時に怪物の一撃が繰り出される。危機一髪で回避できたがミノタウロスの一撃は大地を砕き、足場が崩され転んでしまった。ミノタウロスの攻撃を惨めに転がりながらなんとか避けることができたが避けた先にもう道はなかった。

(もうだめだ、死んだ)

『オオオオオォォッッ!!!!!』

僕がそう諦めた時2本の剣がミノタウロスあたった。それと同時にミノタウロスにあたった剣とまったく同じ剣を持った赤髪の少年がこちらに向かってきて

「早く逃げろ!!」

と叫んだ。僕は逃げようとしたが腰が抜けてしまいミノタウロスの前から逃げることができない。なかなか動かない僕を見て赤髪の少年は再び日本の剣をミノタウロスに向かい投擲した後なんの躊躇いもなく僕の前に立ちはだかった。

<??サイドアウト>

 

 

<シロウサイド>

俺が、いや俺たちがオラリオに帰って来てから2週間たった。この二週間は新しく始める店の準備で忙しかったがなんとか昨日には開店準備を終わらせることができ、ついに今日が初ダンジョンだ。団長たちの訓練という名のしごきや前世からやってきた魔術の鍛錬でステイタスは上がっているし5層くらいまで行ってみるか。

 

 五階層まできたがまだまだ余裕だな。出て来るモンスターはゴブリンやコボルドばかりだしもう1階層降りてみるか。

『ヴヴォオオオオオ!!』

なんだ?この階層にこんな鳴き声のモンスターはいなかったはずだが。とりあえず行ってみるか。っとあれは確かミノタウロスだったか。確かここにはいないはずだがもしかしてこれが団長たちが言っていた異常事態ってやつか。もともとの目標はクリアしたし早く戻ってギルドに報告するか。いやミノタウロスに襲われている奴がいる。やばいぞあいつ、殺される。とりあえず助けないと。

『トレースオン』

そう呟くと2本の剣が生成された。この距離じゃ直接攻撃できないしそもそもまともにダメージを与えることができない。なら剣を投擲する。

『オオオオオォォッッ!!!!!』

ダメージはほとんど入ってないが襲われている奴が逃げ切れるくらいの余裕はできたはずだ。後は俺が囮になれば逃げ切れそうだな。

『トレースオン』

もう一度2本の剣を投影し少年の方へ向かいながら叫ぶ。

「早く逃げろ!!」

なんであいつは逃げないだ?いや逃げられないのか。ならもう一度投擲して少しでも隙をつくる。さすが中層のモンスターだ。今までのモンスターとは桁違いのプレッシューだ。だが、

「英雄と比べたらかわいいものだ」

干将と莫耶だけではこいつにはまったく通じない。なら

『トレースオン』

英雄王が所有していた名も知らない剣を投影する。

『ヴヴモォォォ』

怪物の一撃を受け止める。剣は無事だが骨にたぶんヒビが入った。次の攻撃を受け止められるか分からないが敵はもう次の攻撃を繰り出そうとしている。何とか受け止めようと剣を構える。が、次の瞬間怪物の体に線が走った。その直後ミノタウロスの体にいくつもの線が走りミノタウロスはただの肉塊となった。

『グブゥ!?ヴゥ、ヴゥモオオオオオオオオオオォォォーーー!?』

叫び声と共に大量の血を噴出したミノタウロスはそこで完全に死んだ。ミノタウロスの血を浴びた俺と少年は呆然とする。

「・・・・・大丈夫ですか?」

怪物の代わりに現れたのは銀の鎧を着た金色の髪の少女だった。

「ーーーーーー」

声が出ない。突然目の前でミノタウロスが倒されて混乱しているわけではない。ただ、目の前の少女が昔共に戦った少女に似ていいて思わず

「セイバー?」

と言ってしまった。少女は首を傾げて不思議そうにしている。背後にいる真っ赤に染まった少年に再度声をかけている命の恩人を見ながらどのように声をかけようか考えていると少年は

「うわあああああああああああああっ!」

と叫びながら走り去ってしまった。

状況はよく分からないがとりあえず唖然としている少女にお礼を言うことにした。

「助けていただいてありがとうございます。助かりました。お礼をしたいのでよければうちのお店に来てください。ご馳走します。」

「別にいいよ。冒険者として当たり前のことをしただけだし。」

「いえ、こちらの気がおさまらないのでぜひ。」

「じゃあ、お願いしようかな?」

「ありがとうございます。店の名は紅の天秤亭です。今日から開店するので聞いたことがないかもしれませんが味には自信があります。楽しみにしていてください。名前を聞いてもいいですか。」

「私の名前はアイズ・ヴァレンシュタイン。君は?」

「俺の名前はシロウ・エミヤです。本当に今日はありがとうございました。」

もう一度頭を下げ俺は急いで地上に向かった。

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