セイバーアート・オンライン   作:ニントという人

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どもども、作者でっせ。
次回予告とはちょっと変わっちゃったかも(主にセリフ)。
ってわけで、本編どうぞ。


復活の狼煙、真の英雄。

突如生まれた真の王に、攻略部隊全員、一時硬直する事態に陥った。

何が起きたかは明らかだ。俺やキリト、ディアベルの三人、あるいはその他にも居るであろうベータテスターを含めた攻略部隊の全員がボスだと思っていたバラン将軍は、この正式サービスに於いてはナト大佐と同格の取り巻きでしか無かったのだ。真のボスたるアステリオス王の出現条件は、バラン将軍のHPバーがラスト一本の半分に到達するまで。

だがそんな事を考えていても仕方がない、今大事なのはこれからどうするか。

────そんな事はわかりきっている。ボス部屋からの退避、それしか道はない。

このバラン将軍とナト大佐戦ですら、数人が麻痺する事態になったたのだ、そこに何も情報のない新規ボスが参加すれば、敗戦、下手すれば全滅もありうる。

ディアベルという絶対的なリーダーが居るとはいえ、そのリーダーが知らないボス相手には、たとえ指示能力が卓越していても意味はない。

─────────まずは、ナト大佐を倒す。

同じことを考えていたであろうキリトとアイコンタクトすると、俺は後ろに、キリトは前に動いた。

キリトはナト大佐に向かうと、高く跳躍した。

…トーラス族には、ボスも雑魚も同じように、ある一つの弱点が存在する。

それは……額。全身を鎧で囲っている奴らはともかく、ナト大佐やバラン将軍は鎧がないため、キリトはそこを狙いに行ったのだ。

キリトの持つアニールブレードが青く輝き、通常の速度の数倍で振るわれる。

片手剣単発スキル、《スラント》がナト大佐の頭を据え、当のナトは後ろによろめく。

それを、俺は指を加えて見ていたわけではない。

「──────変身!」

【烈火抜刀!】

【ブレイブドラゴン!】

俺は歴代1のスピードで腰のホルダーからライドブックを取り出すと、バッバッ!とページを開いて閉じベルトに装填、納刀してあった烈火を引き抜き、セイバーへと変身した。

俺は本当の緊急時でなければ、通常の戦闘で仮面ライダーには変身しない。

だが、今回は一層での危機に匹敵、いやそれ以上の危機だ。

そのため、俺は急いで変身し、手段を選ばずに闘うことを決めた。

「キリト!」

俺はキリトに叫ぶと、キリトは打てば響く速さで飛び退く。

「はぁーっ………」

俺は走りながら烈火を必冊ホルダーに納刀し、トリガーを引いた。

【烈火居合!】

「烈火・緋龍一閃!」

叫んだ俺は烈火を引き抜き、以前編み出した居合技を放った。

【読後一閃!】

「ブモォォォォ!?」

胴を一瞬にして切り裂かれたナト大佐は、悲鳴を上げ……爆散。ポリゴンへと姿を変えた。

「みんな!」

「おいおいラルト!どうすんだこの状況!?」

「分かんねぇよ…キリト!」

「……現時点の話だけど、あのアステリオスの移動速度はまあまあ遅い。だから、その間に何とかバランと戦ってる本体に合流して、バランとアステリオスを撒きながら撤退する。」

「…それしかないみたいね。」

アスナも同意し、エギル組の3人も、もちろんエギル本人も賛成している。

そして、俺も。

「…行こう。」

「……ああ。」

俺達は、バランと戦闘する攻略組本隊の元へと向かった。

 

◆◆◆◆

 

向かう、と言っても、そう簡単にたどり着けるわけではない。

出現したアステリオス王の攻撃圏(アグロレンジ)、つまり俺達に反応する範囲を避けながら、今までのボスであったバランと闘う攻略組本隊の元へと向かう必要がある。

俺たちは、アステリオス王の動きを横目に抑えながら、バランのもとを目指した。

───だが。

俺達が目算で測った限りでは、アステリオス王が動き出すまで、あと僅か30秒程度しかない。

「……っ!」

俺とキリトはアイコンタクトすると、俺は烈火を納刀してトリガーを引き、キリトはアニールブレードを肩に背負うように構える。

【必殺読破!】

俺は烈火を抜刀し、キリトは緑色に輝くアニールブレードを振りながら跳躍する。

【ドラゴン!一冊斬り!】

「「ハアァァァァッ!」」

俺の放った火炎十字斬と、キリトが放ったソニックリープが、のこりHPが少なくなったことによりバーサク状態となったバラン将軍を切り裂く。

しかし、この2つの同時攻撃でもHPを削りきれずに、数ドットのみ残る。

「くっそ…」

キリトが上空で毒づくと、空中にとどまったまま左拳を握る。

すると彼の拳が赤く発光し、そのままバランの胴へと打ち込まれる。

体術スキル基本技、《閃打(センダ)》。

キリトも、俺が習得した翌日にあのヒゲ師匠の元へと向かい、2日ほどかけて体術スキルを習得した。

キリトの拳を喰らったバランは、そのまま仰け反ると硬直し────爆散。ポリゴンの欠片を撒き散らしながら、その存在を消した。

「────全員、新mobのアグロレンジを避けながら退避!」

俺はバランが爆散したのを見届けた瞬間、そう叫んだ。

───だが。俺はまたしても、肝心な未来(原作知識)を見ることはできなかったようだ。

アステリオス王を見た俺の視界には、口にピリピリと帯電させたアステリオスが。

「……っ!まさかっ!」

そう叫んだ俺より一瞬早くキリトが、

「…!アスナ!右へ避けろ!」

総叫び、その声にアスナだけでなく他のプレイヤーも反応し、アステリオスが口を向ける方向から次々と回避を試みる。

だが、現実はそう簡単ではなかった。

アステリオスは、俺達が回避するのを待たずに、口から黄色い光線……雷ブレスを放った。

ビシャアアアアンッ!という擬音がふさわしい音を上げ、発射された雷は一瞬にして直線状を駆け抜けた。

その瞬間、視界の左上に浮かぶ数多のHPバーの半数以上に、緑枠の阻害効果(デバフ)アイコンが浮かぶ。

そのアイコンが示すデバフは────麻痺。

俺は仮面ライダーの装甲の力で麻痺こそ避けられたものの、他のプレイヤーはほとんどが倒れ、俺自身もその攻撃の物理ダメージをいくらか負った。

「おいおいマジかよ…」

俺は思わず毒づくが、そうするのも仕方ないほどの状況なのだ。

「…ディアベル!残ったメンバーを退避させてくれ!」

と、そう叫んだ時。

俺は、新たな絶望の種に気がついた。

なんとディアベルまでもが、雷ブレスの餌食となったのだ。

「…ちょっと冗談きついぜ…」

そう俺はまたしても毒づき、烈火を構えてアステリオスへと向き直る。

戦える人員が限られる中、この中で一番装甲が厚い俺が前衛で闘うべきだ。

そう思ったのだが。

「ブモォォォッ!」

アステリオスは、先程までの遅さはどこへやら、恐ろしいほどのスピードで巨大ハンマーを振り下ろした。

「(この感じ…まさかイルファングと同じ…!)」

俺はそう感じたが、だからどうしたと言わんばかりのペースで奴は連撃を繰り出す。これでソードスキルを発動していないのだから恐ろしい。

その速さに負けじと、俺も烈火を縦横無尽に振るいながら迎撃するも、奴の重さに対抗しきれず、徐々に押されていく。

「くっそ…フォームチェンジもできねぇ…」

そのあまりの速さに、他のライドブックを取り出す余裕もなくなり、そして。

「グアッ!?」

とうとうハンマーの一撃が俺の胴体に命中し、俺はかなりの距離を吹き飛ばされる。

「くっそ……このままじゃ…」

俺の力を過信しているわけではないが、いくら基本フォームのブレイブドラゴンとは言え、ライダーの防御力を持ってしても防ぎきれない攻撃なんて狂っている。

俺は再度立ち上がろうとするが、とうとうダメージの許容量を超えたのか、俺の装甲が紙のようにパラパラと崩れ、変身が強制解除される。

「ぐっ…」

変身解除の反動によって、猛烈な疲労感…言い換えれば負傷による体力消耗に襲われることが律儀に再現されていることに、そこまでしなくても良いんだよ!と誰かに心中で叫んだが、その叫びは新たな叫び声にかき消される。

「ブモォォォォッ!」

障害を排除し叫ぶその姿は、まさしく野生のようで。

しかし、先程までの戦術的なハンマー捌きから感じる理性が、こいつはまさしくモンスターであると認識させられる。

「やばい……マジで全滅しちまう…」

そんな絶望の最中(さなか)

一条の光が、俺の視界に写った。

その光は、アステリオス王の王冠…つまり額に真っすぐ伸び……

ガァン!という音を立てて、王の額を打った。

……あの光、あの起動は、武器種投剣カテゴリのソードスキル。

だが、本来ならあの場で地に落ちるはずの光は、軌跡を描き直すかのように再び舞い戻る。

そして、戻った先には─────

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「お待たせしました!」

一人の少年と、青い鍔の剣を持った青年が立っていた。

少年は、飛んできた光を掴むと、そのまま奴の注目を引くように走り出す。

そして、青年の方は…

「…ラルト君!」

「……リ…リント!?」

俺の数少ない友人(フレンド)にして、この世界に存在するもうひとりの仮面ライダーの変身者、リントだった。

「なんでお前……レベリングとかは…」

「とりあえず、その話は後です。今は彼が囮を買って出てくれている間に戦況を建て直さないと…」

「…ああ、そうだ。それであいつは…」

そういって、俺は先程の少年を見ると、驚愕のあまり目を見開いた。

「アイツ、まさか…!」

同じタイミングで気づいたのだろう、エギルも驚嘆の声を上げる。

驚くのも無理はない。なぜなら彼は、つい数日前まで村や町でハンマーをカンカンしていた鍛冶屋…即ち、鍛冶屋ネズハだったからだ。

もっとも、今の服装は鍛冶屋のものではない。茶色のエプロンは銅のアーマーに、ハンマーを握っていた手には刃を円状に成型した武器が。

「あいつ…もうヒゲ師匠の試練終わらせたのかよ…」

俺達は、あの時に彼が今握っている武器と、あるNPCの位置座標を渡したのは覚えているだろうか。

彼は今まで戦闘職についていなかったにもかかわらず、俺が1日、キリトが3日かかったクエストをキリトと同じ3日で終わらせたことに対しての驚きなのだが…

「…リント、なんでお前がネズハといっしょに…ってのは良いや。とりあえずアイツの援護行ってから、そのまま戦闘に入るぞ。」

「了解です!」

「おお良い返事。大丈夫そうだな。」

「当然です。行きますよ。」

「おう…」

そう会話を交わした俺達はお互いベルトを腰に装着する。

【【聖剣ソードライバー!】】

そうしてから、お互いのライドブックのページを開いて閉じ、それぞれのスロットに装填する。

【ブレイブドラゴン!】

【かつて世界を滅ぼすほどの偉大な力を持った神獣がいた…】

【ライオン戦記!】

【この蒼き鬣が新たに記す、気高き王者の戦いの歴史…】

そして……

【烈火/流水刀!】

「「…変身!」」

【ブレイブドラゴン!】【ライオン戦記!】

聖剣を抜刀して叫び、各々が剣舞を舞う。

剣の軌跡はマスクとなり、お互い仮面ライダーへの変身を完了する。

「「…ハアッ!」」

俺達は、同時にボスへと向かっていった。

 

◆◆◆◆

 

「リント!負傷者を頼む!俺はボスを!」

「了解しました!」

言葉をかわした俺達は、俺はボスへと向かい、リントは立ち止まるとライドブックを取りだした。

【ピーターファン!ふむふむ…】

「フッ!」

【習得一閃!】

リントは、水勢剣にピーターファンタジスタを読み込ませ、剣先からフックを射出、ボスの周りに倒れているプレイヤーの救助を始めた。

その間に俺は、アステリオス王と対峙していた。

「さあ…第二ラウンドだ!」

そう叫んだ俺は、アステリオスへと駆け、烈火で攻撃を試みる。

「ハアッ!」

俺が烈火を振るえど、奴はハンマーの面で的確に防御。逆に弾き返され、俺は数メートル後ずさる、

「くっそ…ならこれで!」

そう俺は叫ぶと、ホルダーからニードルヘッジホッグを取り、それを剣先にかざす。

【ヘッジホッグ!ふむふむ…】

「これでも…食らっとけ!」

【習得一閃!】

俺が烈火を振るうと、そこから無数の黄色い針が射出される。

針をその胴に受けたアステリオスは、数歩後ずさったものの、効果的なダメージを与えられた様子はない。

そして、再び奴の口に稲妻が走る。

「やべっ…!」

俺は思わず回避しようとするが、それより一瞬早く、ある一方から光が飛び、アステリオスの額に命中。するとどうだろう。奴は仰け反ると、口に迸っていた雷も消滅した。

「まさかあいつ…」

ブレスのタイミングを…知ってるのか…?

俺のその問いに答えるように。

「ブレスを吐く直前、ボスの目が光るんダ。」

この場所で聞くはずのない、だが聞き慣れた声がした。

「あ…アルゴ!?」

ボス部屋入口に立っていたのは、俺やキリト、アスナよりも小柄な女性プレイヤー、情報屋《鼠のアルゴ》。

「お前…なんでここに!?」

「何でも何も、オレっちがここに二人を連れてきたのサ。オレっち、ボス攻略に行った少し後にいまラー坊が戦ってる相手のことを知ったんダ。それで、二人と一緒ンに助太刀に来た、ってわけダ。」

「そうだったのか…ってうわっ!?あっぶね!?」

ついつい会話に夢中になってボスの存在を忘れていたが、アルゴの話を聞く限り、ネズハはアルゴから事前にブレスのタイミングを聞いていたのだろう。だからこそ、奴が雷ブレスを放つ前に彼の持つ武器を投擲し、奴の攻撃を失敗(ファンブル)させることができたのだ。

「そういうことね…」

納得した俺は、その立役者であるネズハに話しかける。

「ネズハ!ブレス潰しは任せていいか!?」

「…はい!任せてください!」

「よし任せた!」

俺はネズハにブレスの処理を任せると、アステリオスが弱スタンに陥っている間にニードルヘッジホッグのページを開閉し、ソードライバーのスロットに装填する。

【ニードルヘッジホッグ!】

「ハァッ!」

【烈火抜刀!】

俺は納刀しておいた烈火を引き抜くと、横一文字に振るう。

【二冊の本を重ねし時、聖なる剣に力が宿る!】

【ワンダーライダー!】

【ドラゴン!ヘッジホッグ!二つの属性を備えた刃が、研ぎ澄まされる!】

ドラゴンヘッジホッグに変身した俺は、変身が完了すると同時にニードルヘッジホッグのページを押し込む。

【ニードルヘッジホッグ!】

「リント!俺が針を打ったらピーターファンでアイツを拘束してくれ!」

「え?……あ、分かりました!」

リントが俺の策に気づいてくれたようで、剣先にピーターファンタジスタをかざす。

「喰らえこの牛野郎!」

俺は叫び、烈火から黄色い針を射出する。

先程は一回振るって終わったが、今回は幾度も振るい、ノックバック効果で壁際に追い込む。

「オォ…ラァ!」

奴が完全に壁際まで到達すると、俺は先程よりも、少し太め、長めの針を射出した。

それは俺の狙い通り、アステリオス王の両腕と両足を貫通し、そのまま壁に突き刺さった。

「ハァッ!」

【習得一閃!】

壁にアステリオスが固定された瞬間、俺の後方に立っていたリントが伸ばしたチェーンフックがアステリオスの身体に巻き付き、更に身体を固定する。

「みんな!この間に回復しろ!」

そう、俺は倒すためではなく、メンバーが体制を整え、撤退にしろ応戦にしろ時間を稼ぐために、アステリオスを固定したのだ。

通常、ボス部屋の壁は破壊不可能だが、システムを超えた街の消滅を可能にするブランクライドブック、それの同種類であるワンダーライドブックならば、多少はシステムを超えられるだろうという仮説の元、壁に杭で打ち込むという戦法を思いついたのだ。

俺が杭を打ち込み、リントがピーターファンタジスタの鎖で更に拘束する。一度死地を共に過ごしたからこそできる協力プレイ。

「済まなかったラルトくん、リントくん!リーダーでありながらまんまと麻痺してしまった!」

「気にすんなディアベル!今はこれからどうするからだ!」

「ああ!みんな!回復が済んだ者から戦闘に復帰!見てわかるように奴の攻撃力は桁違いだ!防御重視の戦法で行くぞ!」

「「「おう!」」」

再起したディアベルの指示に、その場の全員が了解する。

「それからH隊の三人とリントくんは、当初の予定通り遊撃を頼む!」

「そして(ネズハ)!雷ブレスが打たれそうになったらその武器で潰してくれ!」

「…っ!はい!」

ネズハは返事を返すと、その手に握る武器……チャクラムを高く掲げた。

現在、二層迷宮区にPOPする《トーラス・リングハーラー》からしかドロップしない、ナックルとブーメランを合わせた武器。

ナックルとブーメランの名が示す通り、通常の投剣のように投げて攻撃するだけでなく、手に握ってナックルのようにも扱える。だからこそ、投剣スキルはすでに習得済みであったネズハに、新たに体術スキルの習得を求めたのだ。

またこの武器の特性として、投げてもブーメランのように武器が戻ってくるというのがある。これなら、残弾を気にすることなく戦闘ができる。

鍛冶ハンマーに変わる、新たな相棒を得たネズハの顔は、すでに一人の剣士の顔であった。

「ディアベル!とにかく複数で攻撃を防御してくれ!そこを狙って俺たちは攻撃する!」

「了解した!みんな今聞いたとおりだ!必ず複数人で攻撃を防いでくれ!」

ディアベルの指示に従って、各々の隊で固まり、防御態勢をとる。

「リント!ネズハ!俺達のH隊に入れ!」

俺はそう叫ぶと、ウィンドウを素早く開き、パーティー招待を二人に送った。

それはすぐに受理され、視界にHPバーが2本増える。

「ブモォォォッ!」

「来るぞ!」

ディアベルが、雄叫びを上げたアステリオスに反応し、メンバーは防御を固める。

アステリオスが振り上げたハンマーには雷が宿り、そのまま振り下ろされる。

トーラス族の将軍と王にのみ扱えるスキル、《ナミング・デトネーション》が、ディアベルたちに襲いかかる。

「くそ、麻痺するのはまずい!レジ(デバフ耐性)値が低いものは退避!」

「「「了解!」」」

ディアベルの指示に従って、タンク型以外のプレイヤーは一度離れる。

アステリオスが振り下ろしたハンマーを中心として、放射状にスパークが広がる。

それに当たればスタンの危険があるが、レジ値が高い者のみが残っているので、スタンの影響を受けるものは居ない。

「キリト!アスナ!リント!一発打ち込むぞ!」

「了解!」

「分かった!」

「分かりました!」

俺は三人に指示すると、俺は必冊ホルダーに、キリトは体の上方に、アスナは身体の前に、リントはライオン戦記を剣先に押し当て、構える。

【烈火居合!】

【ライオン! ふむふむ…】

「「「「ハアッ!」」」」

俺は炎をまとった斬撃、キリトはバーチカル、アスナはリニアー、リントは水を纏った斬撃を繰り出し、アステリオス王のHPが確実に減少する。

「よし!一旦後方退避!タイミング狙うぞ!」

「OK!」「了解!」「了解です!」

俺の指示で、三人が一度ボスから距離を置く。

その後は、ある程度パターン化された戦闘が続いた。

H隊以外がアステリオスのヘイトを稼ぎ、奴が技後硬直に陥ると、俺達がソードスキルやライドブックなどの攻撃でHPを削っていく。

「ブ…ブモォォォッ!」

「…!ディアベル!バーサクだ!」

「ああ!全員耐えろ!回避しても構わん!」

HPが減少し、バーサク(狂乱)状態になったアステリオスがハンマーを振り上げるのを見て、俺はディアベルに向かって叫び、ディアベルもまたメンバーへと叫ぶ。

アステリオスは、横薙ぎや振り下ろし、そして的確なタイミングで挟んでくるナミング・デトネーションで攻略部隊を攻撃した。

だが、やられてばかりの俺達ではない。ディアベルの的確な指示によって、避け、防ぎ、また反撃を繰り出す。

そして……

「ラルト君!あと一発だ!四人で派手に決めてくれ!」

「了解!みんな……決めるぞ!」

「おう!」

「ええ!」

「はい!」

俺達は、各々大技の準備に取り掛かる。

キリトは、背中に剣を回し、スキルが発動する一歩手前まで持ってくる。

アスナもまた、舞うような構えを行い、スキル発動の準備を整える。

そして、俺とリントも。

【必殺読破!】

俺達はそれぞれの聖剣を納刀し、トリガーを一度引いて待機状態に、そして再度引いてから高く飛び上がる。

「ハアッ!」「ハッ!」

そして、キリトとアスナも跳躍し、剣を振りかぶり、突き出す。

そして俺達は、己の力を溜めた右足を突き出した。

「緋龍蹴撃破!」「レオ・カスケード!」

「ソニックリープ!」「シューティングスター!」

俺達は、下からの斬撃と上からのライダーキックで挟み撃ちにし、その攻撃の全てが奴の弱点────王冠に守られた額を貫く。そして────

【ファファファイヤー!】【ウォーター!】

ポリゴンの欠片と変わった奴の胴を通り抜け、俺たちは着地した。

…こうして、この世界第二回目のボス戦は終わった。




いやー…戦闘シーン難しい!(バカ大声)
やっぱり練習がもうちょっと必要ですね。(もうちょっと?)
まあとりあえず、予告でもどうぞ。

次回、セイバーアート・オンライン。
「あんた、この前までタランでやってた鍛冶屋だよな?」
「お前…何やったかわかってんのか!」
「…皆さんの、どんな裁きにも従います。」
第12節 英雄の真実、罪の代償。

オリジナルのブック組み合わせを出そうと思ってます。基本は赤いブックとの組み合わせです。

  • ヘンゼルナッツとグレーテル
  • 猿飛忍者伝
  • 昆虫大百科
  • 天空のペガサス
  • トライケルベロス
  • 玄武神話
  • 昆虫大百科
  • オーシャンヒストリー
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