セイバーアート・オンライン   作:ニントという人

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皆さん、もう一月も終わりですがあけましておめでとうございます。
僕はお年玉で過去最大額をもらいました(現役高校生)。
ってわけでそのおかげでメンタルが過去最高なハイテンションで書いた本編どうぞ。


次なる目標、有毒の害虫

俺たちが天幕に戻った時、先程まで爆睡していたはずのアスナとリントは武装をきっちり用意した状態で俺たちを待ち構えていた。

二人は……というかアスナはノー装備の俺たちを見ると、「出発の準備しに行ったんじゃなかったの?」と懐疑的な視線と声を向けてきたが、俺たちの後ろから現れた薄着のキズメルを見た瞬間、俺たちを見る目が疑念から軽蔑へと変わった………気がしたので、俺たちは無言でとりあえず「準備はとっくに出来てる。」と無理矢理にでも言い張るしかなかった。……おおリントよ、そんな目で俺たちを見ないでくれ。

ともかく、俺が何故か暫定パーティーリーダーを務めているプレイヤー4人+NPC1人の計5人のパーティーは、エルフ戦争クエストを進行すべく野営地を後にした。

アスナは、天幕から出てからもずーっと俺たちを疑惑の目で見ていたが、野営地を抜けて外の風景が広がった途端、その目はそちらへと向けられた。

まあ、そうなっても仕方がないほどに幻想的で美しい風景が、俺達の視界には広がっている。

日頃はプレイヤーたちを脅かす天然トラップである《迷い霧の森》が、今だけはプレイヤーに癒やしを与えるかのように美しい風景を俺たちに見せる。

アスナはしばし、森の木々と霧、そして星星が織りなす風鶏に心奪われていたものの、不意に自分を取り戻したかのようにこちらを向いた。

「あの子も、夜の森が好きだった………さあ、出発しよう。」

キズメルが、どこか懐かしげにそう言い、俺たちは新たな冒険へと向かった。

 

◆◆◆◆

 

俺たちが司令官から任ぜられたのは、第一章、《翡翠の秘鍵》から続く第二章《毒蜘蛛討伐》だ。任務の最中に、このあたりで出没する毒蜘蛛が障害となるので巣を特定し、調査してきてくれということ。タイトルは討伐だが、いきなり殲滅とならないのはストーリー上の都合だろうか。

キリトに聞いたところ、問題の巣はランダム配置ということでベータの知識は当てにならない。残念。

……さて、今回のメインとなる敵mobが毒蜘蛛ということで、クエスト中に毒状態になるのは一度や二度どころではない。

そういうわけで、必然的に解毒ポーションの消費が以上に増えるというわけだ。

ダメージ毒はRPGではポピュラーなデバフだが、それの影響は意外と大きい。SAOは5段階に毒の強さが別れているが、レベル1や2の毒でも、対策を怠れば脅威となりうる。

俺たちはチリンと音を立ててメニューウィンドウを開くと、そのままストレージに移って在庫を確認する。

「お前ら、解毒ポーション何個持ってる?」

「私は…ポーチに三個と、ストレージに16個。」

「俺はポーチ4個とストレージに12個だな。」

「僕もそのぐらいですね。」

「そうか。俺も同じぐらいだし、そんだけあれば大丈夫だろ。」

キリトはそういうものの、何かに気付いたかのようにふと顔を見上げる。その目の向かう先を見て、俺もその気付きの正体を悟った。

半ば忘れかけていたが、キズメルはNPCで、ポーションなどの解毒手段は自分で使って貰う必要があるが、それをNPCたるキズメルにどう伝えるか……というか、キズメルはポーションを持ってるのか…?

「キズメル、解毒ポーションの持ち合わせは…」

「何個か持っていはいるが、特に必要はないぞ。私にはこれがあるからな。」

キリトの問いにそう答えたキズメルは、レザーグローブに包まれた右手を俺たちに向けた。その人差し指には、緑色に輝く宝石が嵌められた指輪が。

その色は、俺たちが今持つ解毒ポーションと同じ色で……

「…その指輪は?」

「コレは私が近衛騎士に叙任された折、剣と一緒に女王陛下より賜ったものだ。十分間に一度、解毒のまじないがつかえるのだ。」

「「すっ…………」」

すっげーーーーーーーーーーーーーー!

俺とキリトの廃人ゲーマー組が、絶叫を無理やりこらえることになった理由は至極単純、あの指輪がとんでもないレベルのアイテムだからだ。俺の記憶が確かなら、ベータテストのときも含めて毒をノータイムノーリスクで治療できるアイテムなど聞いたことがない。もしあれが、最大レベルであるレベル5のリーサル毒をも解毒できるならば、三層二存在するアイテムとしてはとんでもない逸品だ。正しく、レアアイテム・オブ・レアアイテム。

俺たちがいかにもくれないかなぁ…って顔で見るものだから、キズメルはコホンと一度咳払いをすると言った。

「そんな顔をされても、コレを譲るわけにはいかん。第一、この指輪は我らリュースラの民の血にわずかながら残る魔力をまじないの源泉とするゆえ、人族のお主らには使えんよ、恐らくな。」

おそらく…?と俺もキリトも一瞬疑念を抱いたが、その欲求は流石に喉元から胃の中に押し戻しておいて、キリトがとりあえず口を開く。

「い、いや、ほしいだなんてこれっぽっちも思ってないよ。ただ、キズメルに解毒の準備があるなら、それでいいんだ。」

キリトはまるで台本を読んでいるかのごとく爽やかさで先程の疑惑を否定すると、それに同調したアスナが

「そうよね、君たちも一応男なんだから、女の子に指輪をねだるような真似はしないわよね。」

「も、もちろん……ちょっと待って、それだと逆は許されるみたいな…」

キリトに指摘に、アスナが珍しく浮かべていた笑顔が掻き消える。

「別にあなたのこととは言ってないわよ!私がいつあなたに指輪ねだったのよ!」

「べ…別に俺だって、アスナの事とは言ってないだろ!」

「あの…フィールドで喧嘩は流石に…」

…うん、リント、大正解。

「あー…キリト、アスナ、談笑中すまない」

キズメルさん、別に談笑中ってわけじゃないかと…

「何かが近づいてくる。足音からして、エルフでも獣でもないようだ。」

………うん?

「しかも前と右から二匹。前方の敵は任せたぞ」

……あっとキリアス?喧嘩しとる場合じゃないっぽい。

先程までガンを飛ばし合っていたキリトとアスナはそれを中断すると、その視線を俺たちの前方へと向けた。

その先には、俺達よりも多くの足を持ち、横の幅はも俺たちより大きいものの、全体的なサイズは俺達より小さい節足動物。

俺たちがその影を完全に認識した途端、ソレの上部にカラーカーソルがスッと浮き出た。

色は薄いものの敵対色の赤で、表示される名前は【Thicket(シケット) Spider(スパイダー)】。

「皆、戦闘準備!」

脳を戦闘モードに瞬時に切り替えたキリトの指示で、俺たちは一斉に愛剣を抜剣する。アスナのウインド・フルーレは、このクエストの最中に素材を集めて新たな剣へと鍛え直すので、ここが最後の活躍だ。

「直接攻撃は牙オンリーだけど、ケツから出す糸に触れると動きを阻害されるぞ!」

「了解!」「オッケー!」「わかりました!」

俺たちはキリトの声に一斉に頷いたものの、アスナは一瞬の間を挟んでからキリトを再びじーっと睨む。

なんでだろと思ってから、先程のキリトの発言に含まれる不適切要素に思い当たり、内心、あー………と唸る。

「あ、えっと…ケツじゃなくて……ええと…」

「ああ、なんでもいいわよ、もう。」

アスナは改善策が思い当たらないキリトに言語で一発入れておいてから、向かってきた毒蜘蛛の攻撃をステップで避け、続けてフルーレを構えると単発突き技の《リニアー》を叩きこむ。

「スイッチ!」

アスナの声で俺が飛び出し、続けざまに単発上段斬りの《バーチカル》で追撃。

このmobは正直、スイッチせずともアスナが戦い続ければ普通に倒せるようなmobだ。だが、奴が発射する糸が周囲の木に絡みつき、気がつけばどこにも移動できない、という自体にもなりうる。それを回避するために、適度にタゲを変えながら戦闘地点を変える、というわけだ。

「キリトスイッチ!」

「ああ!」

キリトが俺の後を追うかのように駆け出すと、剣を振り上げ……なぜか一瞬だけ止まった。

「…?」

その隙きを狙うかのごとく、クモはキリトへと飛びかかり、上空から襲撃する。

「ふっ……」

謎の硬直から立ち直ったキリトは、奴からだんだん離れていくかのように仰向けに倒れる。

そして、クモの牙がキリトに届く……という、その瞬間。キリトの足に紫色の光が宿り、キリトは空中で後方宙返りしながらの蹴り上げをクモの柔らかい腹に叩き込む。

あのモーションは、体術スキルの……《弦月》。確かキリトも、二層攻略初期に習得していたはずだ。

「リント!スイッチ!」

「はい!」

リントは右手に持った水勢剣を左腰に構えると、剣に水色の光が宿る。

「ハァッ!」

彼の気迫とともに打ち出された剣は、左から右へと水平に一閃、振り切ったところで急静止すると、先程の軌道をなぞるかのように右から左へと斬り裂いた。

「キシャァァァァァッ!」

いかにもゲームのクモ、というような声を残して、奴はポリゴンの欠片となって消えた。

「……で、キリトさんよ。さっき何を考えてたんだい?」

「うっ…い、いや、別に大したことじゃないんだけど…」

「大したことじゃないことを戦闘中に考えるのってどうなの?それでさっきも危なかったし…」

うん、アスナさんど正論。

「えーっと……アスナがクモとか平気なの、以外だなーって思って…」

「…ハァ!?そんなどうでもいいこと考えてたの!?」

「はい……」

「お前さぁ………」

「……あれだけ大きかったら、獣も虫も一緒よ。いちいち怖がってもられないわ。」

「まあ、たしかに……」

………キリト……考えたら今って俺のほうが年上なのか…?

「頼もしい限りだな、アスナ。」

そう思っていると、向こうでもう一体のクモを倒し終えたキズメルがこちらに寄ってきた。

「あの子も……私の妹ティルネルも、実態がある怪物なら虫だろうとウーズだろうと苦にしなかったものだ…」

懐かしむような微笑みを浮かべながら言うキズメルを、俺たちは直視できずに目を伏せる。

キズメルの妹であるティルネルさんに関しては、道中で二人にもそれとなく耳打ちしてある。

俺たちの表情を見てキズメルは、「すまん、余計なことを言った」と一言謝ってから、

「ともかく、あのクモ共の巣を探さぬとな。」

「ああ。あいつらが出てきた方向に巣があるはずだから、えっと……」

「こっちよ」

……キリトの尊厳がだんだん破壊されてる気がするのは…気のせいかな、多分。

 

◆◆◆◆

 

俺たちはあの後、クモにエンカウントしてはその方向へと進行方向を微調整することを何度も繰り返し、ようやく目当てのクモが潜むであろう巣へとたどり着いた。

「…あのちっこいのも、いちいち倒さないといけないの?」

アスナが、巣の周りでうろちょろしている小グモ───まあそれでもリアルで言うタランチュラ位あるんだが───を見て、思わずげんなりしながら言った。

それに対して、キリトはあくまでも冷静に

「いや……ありゃクリッターだろ。」

と返した。

「クリッター……じゃらじゃらしてるってこと…?」

アスナはそう返したものの、今度は俺たちが首を捻る番で、

「だって、英語でclitterって『じゃらじゃら』っていう擬音のことでしょ?」

「あ、そうなのね……でも、ネトゲのクリッターはそういう意味じゃなくて……背景扱いの小動物…みたいなことかな。」

「ふーん…街にいる猫とかがそういう扱いってこと?」

「そゆこと。相変わらず飲み込み早いな…」

と、俺が感心する中。

「ふぅん…ねえ、いちいちあなた達に聞くのも手間だから、今度そういう用語まとめた単語帳みたいなの作ってよ。」

「「えぇ……」」

うへぇめんどくせえ……アルゴ姐さんに頼んでくれよお金は飛ぶけど…と俺とキリトが同時に思っていると。

「そなたらの言語は今だ未統一なのだな……古の《大地切断》の折、人族は9つの国に分かれていたから仕方ないのかもしれないが。」

……ごめんキズメル、クエスト中に新情報突っ込んでくるのやめてくれるかな?

…………キズメルが言った大地切断、俺たちはそれに近しい名前である《大切断》ならば知っている。決して6人目の仮面ライダーの必殺ではなく、SAO初期に起きた現象のことだ。どのプレイヤーも、約2時間弱接続が強制切断される事があったのだ。二時間以上切断されれば脳がナーヴギアで焼き切れるので、あのときは本当に背筋が凍る思いをしたものの、今となってはその二時間で各地の病院に搬送したのだろうという説が定着している。

……だが、キズメルはこの世界にナーヴギアで接続しているわけではないので、そのこととは全く別の事象であるのは間違いないだろう…

つまり、今まで手に入れた情報と照らし合わせると、大地切断とはアインクラッドの創生に関わる…

俺たちがキズメルに聞こうとした質問をどれにするか選ぶうちに、キズメルの思考は新たなものへとすでに更新されていた。

「さあ、あの横穴を調べに行こう。司令にクモ共の巣を発見したと報告するには、もう少し確たる証拠が必要だからな。」

 

◆◆◆◆

 

キリトから聞いたところでは、この章は前後編の2つに別れているらしい。前編ではこの巣穴であるものを探して司令に報告し、後編でここに眠るボス蜘蛛と対峙する…らしい。

というわけで、こんな湿った薄暗い洞窟に最低二度は潜る必要があるわけだ。

「…わたし、こういう天然系ダンジョン好きじゃないわ……」

「ねー……せめてもう少し明るけりゃマシなんだが……」

「濡れてる、暗い、奇襲し放題……こんな悪条件揃ってるところはなかなか無いだろうなぁ……」

「松明も限界ありますしね…」

そう言う俺たちの片手には火の着いた松明が握られ、申し訳程度にあたりを照らしている。迷宮区タワーなどの人工ダンジョンならば、壁面にあるカンテラなどで十分照らされるのだが、洞窟などの天然ダンジョンでは自力で照らさなければほぼ見えないレベルで暗い。ついでに言うなら、松明を持っているとソードスキル発動時に謎の違和感がある。まあ、いちいち戦闘時には松明を落とす必要がある両手武器戦士には何を贅沢な、という話なんだろうが。

で、そんな不満を垂れ流しながら素材回収とマッピング、そして鉱石素材を収集しながらある程度進んだところなのだが。

「そういえば、このダンジョンって例のインスタンスなの?それとも……」

「あー……インスタンス・ダンジョンの反対はパブリック・ダンジョンかな。で、こっちはパブリックのほう。」

キリトがアスナの問いに答えると、キリトは続けた。

「なんでパブリックかって言うと、ここはオレたちの毒蜘蛛討伐の他にいろんなクエの目的地になってるからなんだ。」

「へえ、クエストってどんな?」

「たとえば、森の先の村で受けられるペット探しのクエとか、あとは主街区で受けられる……」

と、キリトはそこまで言うと口を閉じた。

「ちょっと、どうしたのよ?」

「…なあ、俺たちが3層に上がって何時間ぐらい経ったっけ?」

「えーっと……一回寝てますし、大体14時間ぐらいじゃないですかね?」

「う、まずいな…ちょうどそれぐらいか……」

「……なるほど、たしかにそのぐらいで…」

「だから何がそのぐらいなのよ…」

アスナが少々苛立ったかのように言うと、俺たちは口を開いた。

「ここ、主街区で受けられるクエのキースポットなんだ。色々ルートがあるから絶対じゃないけど、大抵のプレイヤーがここに来る。パーティーの規模にもよるけど、だいたいこのぐらいで……」

と、そこまで言った時。

遠くの方で、カン、カン、カン、と、金属がぶつかる音がした。

その音が幻聴でない証として、キズメルもそれに気付き、立ち止まる。

「4人共、どうやら我々の他にも訪問者がいるようだ。」

「ああ、多分プレイ……人族の剣士だ。ちょっと事情があって俺たち、彼らとあまり顔を合わせたくない。」

「ほう、実は私もだ。」

キズメルはニヤリと笑うと、壁面の窪みを指差すと、

「ならば、あそこに隠れてやり過ごそう。」

「え……でも、あそこじゃあ照らされたら一発で…」

「我ら森の民には、いろいろと手妻があるのさ」

キズメルはそういうと、有無を言わさず俺たちを窪みへと押し込んだ。どう考えても5人が入るスペースではないが、無理やり押し込まれてなんとかぴっちり入る。

そのたびにキズメルのあれやそれが俺の体に触れ、キズメルさんハラスメントコードが発動しちゃうよ俺消えちゃうよと思ってしまうが、幸いNPCから来た際には発動しない設計らしい。そんなシステム的な心配をしている俺の感情など知らないとばかりに、キズメルは真剣な声色で言った。

「松明を消せ」

俺たちは言われるまま、松明を近場の水溜りへと落とす。

するとあたりは真っ暗となり、同時にキズメルが俺たちをマントで覆う。

勿論俺たちは何も見えなくなるが、何ということだろう、すぐにマントがすき通り、周囲がマントにプラネタリウムのように映る。しかも、視界の端には隠蔽スキルを使っていないのに《隠蔽率95%》の文字が。数値もとんでもないが、まずこのマントがそういう効果を持っていることが驚きだ。そういうまじないが掛けられているのだろうが、例の指輪といい恐るべしエルフのまじない……

「で、さっきの話だけど。」

「ああそうだった。いま来てる面子が受けてるのはあれだよ。三層目玉の……ギルド結成クエスト。」

「…っ!」

「静かに、もうすぐ傍を通り過ぎる。」

キズメルの声がした直後に、俺たちの正面に6人の人影が通り過ぎた。

前二人は似たような装備で、片手剣に形状は違うものの盾を装備したシンプルな剣士タイプ。後ろには両手剣の重戦士が続き、その次には前線では珍しい片手斧。その後ろの二人は、俺たちが何度も見た青髪のイケメンとモーニングスターのようなトゲトゲ頭。

彼らは、この最前線を攻略するトップグループである『アインクラッド開放隊』だ。俺たちとは別に敵対でもなければむしろ友好的な関係なんだが、ちょっと今会うのは色々と気まずい。

最後尾を走るトゲトゲ頭……片手剣使いのキバオウが俺たちのいる窪みを一瞥すると、右下の隠蔽率が90%までさがる。

だが、彼はそれ以上俺たちのいる場所を見つめること無く、前にいたイケメン……ディアベルの後を追いかけていった。

足音が聞こえなくなると、キズメルはマントを自分の背後に戻し、俺達の視界からも隠蔽率の表記が消え去る。

「ふぅ……なんか見つかっても特に無いとは思うけど、結構緊張したな……」

「そうね……というか、なんで隠れたの?別に仲悪いわけじゃないでしょ?私達とディアベルさん達…」

「あー……後で話すから、今はとりあえず任務を遂行しようぜ。」

「まあ、それもそうですね。次はどこでしたっけ?」

「えーっと……」

リントに聞かれたキリトがメニューウィンドウを開くと、それをキズメルがじーっと見つめていた。

考えたら、手を動かして魔法の板を呼び出す行為をキズメルたちはどう認識しているんだろうか…と思っていると。

「人族の使うそのまじない、久しぶりに見たな。」

「ま…まじない?」

キリトがオウム返しにキズメルに言うと、

「ああ。ほぼすべての魔法を失った人族が、今尚使うことのできるまじないの一つ、《幻書の術》であろう?知識のみならず、品物すらも幻想の書物の中に収めるという……」

……なるほど、そういう解釈ね。

「そ…そうそう。ゲンショによれば、こっちをまだ探索してないみたいだから…」

………こういうのを見ると、覚えたての言葉を使いたがる子供の姿を思い浮かべるのは俺だけだろうか。

……他二人も笑ってるあたり、俺だけではないようだ。




次回、セイバーアート・オンライン。
「あんなクソでかいクモおるなんて聞いてへんぞ!」
「こっちにひきつけて戦おう。」
「それを早く言いなさいよ!」

第18節 洞窟の女王、剣の新生。

オリジナルのブック組み合わせを出そうと思ってます。基本は赤いブックとの組み合わせです。

  • ヘンゼルナッツとグレーテル
  • 猿飛忍者伝
  • 昆虫大百科
  • 天空のペガサス
  • トライケルベロス
  • 玄武神話
  • 昆虫大百科
  • オーシャンヒストリー
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