攻略会議その二とボス戦です。
かなり長くなりました…
今回もオリジナル展開マシマシでお届けします!
それでは、本編をどうぞ!
ここは、アインクラッド第一層、トールバーナから少し外れた森。
ここで、一人の青年がモンスター相手に剣を振っていた。
「ぜあぁぁぁっ!」
彼の振るう『火炎剣烈火』が、ハリネズミ型モンスター、『リトルヘッジホッグ』を切り刻む。
「ギィィィ!」
リトルヘッジホッグも、負けじと幾つもの針を飛ばすが、青年はそれをなんなく回避し、火炎剣烈火を頭上に掲げ、一瞬溜めた。次の瞬間、火炎剣がキィィィンといったSEとともに青く輝き、これ迄の数倍にもなる速度で切りかかった。
「はぁぁぁっ!」
「ギッ!」
発動した、片手剣垂直単発技、『バーチカル』に切り裂かれたリトルヘッジホッグは、数センチノックバックし、そこで不自然に静止したかと思うと、青い硝子片となって崩れ落ちた。
青年は、表示された獲得アイテム、経験値のウィンドウを覗き込むと、アイテム取得欄に、あるアイテムが表示されていた。
そのアイテムの名は──────『ニードルヘッジホッグワンダーライドブック』。
「よっしゃぁあ!」
◆◆◆◆
62:スレ主
新しいライドブックゲットしました!
63:鬼殺隊の柱
お、何が落ちたんだ?
64:名無し
スレ主、折角だから画像で見せてよ。
65:スレ主
そうですね。じゃあ…
ほい!
[画像]
66:名無し
おお!ニードルヘッジホッグ!
67:名無し
赤いライドブックは取らなかったんだな。
68:スレ主
はい。相性がいいやつだと、負担も大きいので。
69:名無し
そっかー、それもそうだね…って、その設定も反映されてるの?そこ仮想世界でしょ?
70:平成の化身
いや、あり得ることだぞ。第一、その世界には『疲労パラメーター』がある。
71:スレ主
はい。リファレンスマニュアルにも、そう書いてありました。
72:名無し
そうかぁ…てか、今は何時なの?
73:スレ主
今は攻略会議後の夜ですね。
75:名無し
そうか。
じゃあ、スレ主はもう寝るの?
75:スレ主
はい、明日も会議なので。
では、お休みなさい。
76:名無し
お休み~
◆◆◆◆
頭に流れ込む、音の濁流で目が覚めた。
自分にしか聞こえない、起床アラームだ。
時刻は、午前7時。
今から、迷宮区に向かい、攻略を開始する。
といっても、攻略集団────アルゴ風に言えばフロントランナー────の大多数はまだ寝ている。
俺がこんな時間に起きる理由は1つ。
新しいライドブックを入手するため。
そんなこんなで、俺は今の拠点である宿屋から退室し、すぐそばのレストランに向かった。
席についてNPCウェイターを呼び、黒パン、オニオンスープ、サラダのセットを注文する。
それもほんの数秒で届き、早速朝食を開始する。
そうこうしてい居るうちに、見覚えのある顔が顔をだす。
キリトだ。彼も朝食の前なのだろう。席を探しているようなので、手招きで呼び寄せる。
「よう、キリト。飯か?」
「ああ。お前もか、ラルートス。」
「ブルータスみたいにいってんじゃねぇ」
軽口をたたきあいながら、キリトも俺と同じものを注文する。
「なあキリト、今日一緒に迷宮区いかね?」
「え……まあいいけど……どうして急に?」
「いや……最近ずっとソロだったしさ……もうレベルも事実上限界だし……」
「まあそれは俺も同じだしな……」
そう。もうSAOの正式サービスが開始してから1か月がたつが、その間で稼いだ経験値が積み重なり、一層のモンスターで得られる経験値ではもうEXPバーが全く動かないのだ。
「じゃあ、飯食ったら行くか。」
「そうだな。」
そうと決まれば話は早い。俺たちはハイペースで朝食を食べ終え、いそいそとレストランを後にした。
「あ、キリト、迷宮区の前にフィールドでちょっと寄り道していい?」
「ああ、いいけど、どこに行くんだ?」
「スキルの特訓!」
頭に?を浮かべているキリトは放っておいて、目当ての場所に向かう。
「ここは……?」
「ここに、目当てのmobが湧くんだけど……あ、いた」
そこにいたのは、青く透き通った羽、少し小柄な体、1層産の妖精型モンスター、『ウィングフェアリー』だ。経験値も多く、1層の経験値稼ぎ要因としては迷宮区を除いて最高クラスである。
「……おまえ、レベルは限界とか言ってなかったか……?」
「まあ確かにこいつは経験値なかなかもらえるけど、本題はそこじゃないのだよ。」
本題とはもちろん、
「ピュイ!」
ウィングフェアリーが特有の鳴き声を発し、こちらに気付く。
「ぜあぁっ!」
俺も負けじと声を上げ、烈火を振りかぶる。
「ピュピュ!」
mobが突進してくるが、それをステップで回避し、『バーチカル』で切り裂く。
俺は技後硬直を課せられるが、俺はウィングフェアリーの弱点である羽の付け根を切ったため、向こうも硬直している。
俺は技後硬直が解けると、すぐさま剣を引き戻し、先ほどよりも深く構えた。
俺の身体が、見えざる手によって加速され、フェアリーを垂直に切り裂いた。だが、そこでは止まらない。何かにぶつかったかのように剣が止まり、跳ね上がる。片手剣2連撃技、『バーチカル・アーク』。
合計三回、火炎剣に切り裂かれたフェアリーは、硬直し────爆散。
硬直から解けた俺は、キリトの元に駆け寄った。
「で、今の戦闘で手に入ったのが、これ。」
そういって、先ほどドロップした本───ピーターファンタジスタワンダーライドブックを見せる。
「へー、こうやって手に入れてんだ。」
「ああ。っと、悪いな。迷宮区行くか。」
「ああ。」
うなずき、俺たちは迷宮区へと向かった。
◆◆◆◆
「ふぃー、結構稼いだな、キリト。」
「ああ。今日は黒パン3つぐらいいけるかもな」
俺たちは、狩りを終えて帰路についていた。
しかし、時刻はまだ午後四時。攻略を終えるには早い。
そんな時間に帰っている理由はただ一つ。
ボス部屋が見つかったのである。
ということで、たった今から第二回攻略会議が開始されるので、急いでトールバーナへと帰っているわけである。
「なあ、キリト。今回のボス戦どうなると思う?」
「どうなるって……、そりゃあ、厳しい戦いになるとは思うけど……」
「ああ。ただ、問題が一つある。」
「何だ?」
「ベータとの変更点。」
「!!……失念していたな……でも、どうする?」
「……攻略会議の場で、俺が発言する。」
「……頼んだ。」
キリトも、俺にだけやらせたくはないだろうが、この場は元ベータテスターだと判っている俺が言った方がいい。
◆◆◆◆
俺たちが広場に着いた時には、もう大多数のプレイヤーが集まっており、すぐに会議が始まった。
大胆なことに、ディアベル御一行はその場でボスの顔を拝んできたらしい。
ボスの名は、『イルファング・ザ・コボルドロード』。武装は斧とバックラー。
俺は、本戦前に偵察戦を何度かするものと思っていたが、それをなくすモノが発見された。
〈アルゴの攻略本・1層ボス編〉が販売されていたのである。値段は最初から0コル。これはということで一旦会議を中断し、全員が本を買って───というか貰って───、中身を熟読した。中には、ボスの名前から行動パターン、取り巻きの湧く数とタイミングなど、あらゆることが網羅されていた。
そして、ボスのHPが残り1段になると、武器を
「みんな、今はこの情報に沿って、作戦を組もう!」
ディアベルの発言に、ベータテスターからの情報を信頼しない要素がなくて、安心したのもつかの間───
「じゃあ、みんなレイドを組もう!知り合いや、周りの人とパーティーを組んでみてくれ!」
───爆弾が投下された。
そんなみんなすぐには組めんだろ、などとタカをくくっていたが、
なんということでしょう。みんなが6人パーティーを組んでいるではありませんか。
これはおれがボッチルート……では、なかった。
「お前らもアブれたのか。」
「ああ。」
「あぶれてないわよ。周りがお仲間同士みたいだから、遠慮しただけ。」
キリアスもアブれてるか……
「なら、二人とも俺と組まないか。レイドパーティーは8パーティーまでだから、そうしないと入れなくなる。」
「俺はいいぞ。」
「……あなたから申請するなら、いいわ。」
おー、ツンツンしてんねぇ
一先ず、二人にパーティー招待を送り、視界の左上に新たなHPバーが表示された。
一つは『kirito』。
もう一つは『asuna』。
「あんたは、……アスナでいいのか?」
そう聞いた瞬間、アスナの肩がピクリと震え、こちらを睨んできた。
「……何で知ってるの」
「え」
「は⁉」
ああ、やっぱりそうか……
「キリト、頼んだ。」
「おっ、おう。───なあ、視界の左上あたりに、追加でHPバーみえてないか?」
「え……」
そう聞いたアスナが、顔ごと左に目を向けるので、キリトが指を添える。
「顔を動かしたら、目線も動いちゃうよ。目だけを動かすんだ。」
「こ、こう?」
はしばみ色の目が、ぎこちなく動き、2つの文字列をとらえた。
「キ、リ、ト。それと……ラ、ル、ト……それがあなたたちの名前?」
「ああ。俺がラルトで、こっちがキリト。よろしく。」
「よ、よろしく……っ!?」
あ。
「ん?」
キリトは気づいてないか……
「キリトさん、手、手!」
「え……おわ⁉」
うん。その体制で手を添えてたらね、その~何かの予備動作みたいだからね。
そんないちゃつきをしてる間に、向こうの整理もついたようだ。
結果として、重装備のA隊、エギル率いるB隊、ディアベル率いるC隊等あってからの……
アブれ3人衆である。
「うーん……」
ディアベルは、考え込むようなしぐさを見せた後、爽やかな笑顔でこう言った。
「君たちは、雑魚コボのつぶし残しが出ないように、E隊のサポートをお願いしてもいいかな。」
要約するとボス戦の邪魔にならないように後ろでおとなしくしてくれというようにも聞こえたが、アスナが1歩前に出かけたので、かぶるようにキリトが答える。
「分かった。大切な役目だな。任せてくれ。」
「ああ。」
「……どこが重要な役目よ。ボスに一回も攻撃できないで終わっちゃうじゃないの。」
「まあ、仕方ないだろ。」
「ああ。3人じゃな……POTローテでスイッチするにも時間が微妙だ。」
「…ポット?スイッチ?」
これを聞いて、改めて思う。
やはりアスナは、何も知らない初心者の状態でここまで来たのだ。
一本の剣と、一つ覚えた剣技だけを頼りに……
「後で、全部説明する。立ち話じゃ終わりそうにないから。」
キリトが言った。かなりの確率で必要ないという気がしていたが、帰ってきたのは
「……わかった」
という小声の返事だった。
そうこうしているうちにも会議は終わりへと近づいていく。
このままだと会議が終わりかねないので、タイミングを見計らって乱入する。
「ちょっといいか?」
「お、ラルト君か。どうした?」
「ひとつ確認したいことがある。今参考にしている攻略本だが、それはあくまでもベータの時の話だ。現行版では変更されている可能性がある。」
「そうか……確かにそうだ。ベータの時の情報で突っ込んで、そのまま行けば……」
「ああ。だから、その情報はあくまで可能性の一部として考えた方がいいと思う。」
「そうなるとラルト君、君は他にどんな可能性を考える?」
「俺なら…そうだな、モンスター限定スキル、刀を可能性の一つに入れるかな。」
「そうか…しかし、それだとスキルがわからないな…」
「ああ。それなら、俺の記憶の範疇なら教えられるが…」
「そうか。よし、みんな!今からはカタナスキルの対策について考えよう!それから、他の可能性も考えてみよう!」
そうして、長い長い会議が始まった。
◆◆◆◆
77:スレ主
お…お疲れさまです…
78:名無し
おいどうした
79:スレ主
いやそれがですね、カタナスキル対策及び他の可能性考えよう会議がかなり長引きまして、2時間ほどかかったんですよ。
80:鬼殺隊の柱
そうか…って二時間!?
81:名無し
それは大変だったな…
82:スレ主
そんなこんなでいまは9時ですよ…もう狩りに行く気も起きないんで寝ます。
83:名無し
おう、おやすみ。
84:鬼殺隊の柱
おやすみ〜
84:フォートしないナイトさん
おやすみ。
◆◆◆◆
「ふー…」
朝の8時に目が覚めた。
もうあと2時間で、第一層のボス攻略が開始される。
この戦闘で、ディアベルが生存すれば歴史は大きく変わる。
なにせ、集団を指揮するのに最高の人材が生き残るのだ。
5層のギルドフラッグの件なども解消されるだろう。
そんなことを考えながら、支度を済ませ、フィールドに出た。
ボス戦前の、最後の熟練度上げだ。
何が何でもディアベルを生存させる。
今回は、カタナスキルの対策もしているため、生存確率はかなり上がっただろう。
…………ディアベルが無茶な特攻しなければ、だが。
そうこうしている間に、トールバーナの方から9時の鐘が鳴り響いた。
あと一時間で、いよいよ本戦だ。俺は決意を胸に、トールバーナへと足を進めた。
◆◆◆◆
此処は、トールバーナ噴水広場。ここで、最後の確認が行われていた。
「ラルト、ちょっといいか」
キリトだ。
「ああ、いいけど。」
「ああ、悪いな。───今までのアニールブレードの買い取りの相手、キバオウだった。」
「はあ!?なんであいつが……いや、待って…なあ、最後の買い取りの値段、いくらだった?」
「ええっと…確か49800コルだったと思うけど…」
「うわ、そんなにか…だとしたら、今日のキバオウは変だよ。そんなに金があるのに、昨日の装備と何も変わってない。」
「え……本当だ…なんであいつは、5万ものコルを使わなかったんだ?」
それに答えようとしたとき、向こうから声が響いた。
「みんな!いきなりだけど…ありがとう!たった今、レイドパーティー45人が一人もかけずに集まった!」
続いて、滝のような拍手。やむなく会話を中断し、手を叩く。キリトも同様だ。
「実を言うと、今回、一人でも欠けたら中止しようと思ってた。でも…それ、みんなへの冒涜だったな!
嬉しいよ、こんな最高のメンバーでレイドが組めて!」
そういうディアベルに、ちょっと盛り上げ過ぎじゃないの、との感想を抱いたキリトの気持ちも理解はできる。
だが、ストッパー的役割のエギル組がいるため、彼らがなんとかしてくれるだろう。
「みんな!俺から言うことはただ一つだ!」
気がつくと、ディアベルが締めに入っていた。
「────勝とうぜ!」
続いた咆哮は、1ヶ月前のはじまりの街で響いた悲鳴と、どこか似ていた。
◆◆◆◆
85:スレ主
というわけでボス部屋に向かってます。
86:名無し
そうか。
87:鬼殺隊の柱
しっかし、この世界線でディアベルが生存すれば、かなり歴史が変わるな。
87:名無し
そうだね〜ディアベルがいなかったから、攻略集団が二分されたんだもんな。
88;スレ主
はい、いざとなったら、変身してでも殺りに行きますよ。
89:フォートしないナイトさん
でも、実際問題ディアベルがスキルわかってるからって突っ込まない?
90:名無し
いや〜大丈夫じゃない?他のメンバーも居るし。
91:スレ主
まあ…ひとまずはその場の状況に応じてやっていきます。
っと、ボス部屋前についたので一旦抜けます。
92:名無し
お、がんばれー
93:名無し
がんば〜
◆◆◆◆
とうとう、決戦の間だ。此処は安全地帯ではないため、さすがのディアベルも「勝とうぜ!」をするわけには行かない。
短く、一言だけを口にした。
「行くぞ!」
◆◆◆◆
広い。
ベータの時にも見たはずだが、その記憶が少し薄れているのもあって、イメージより広く感じる。
────この広さが、曲者なのだ。
ボス戦が始まっても、扉はしまったりしない。だが、撤退できるからと言って、それが簡単とは言えない。
出口まではかなりの距離があるため、その間に止めを刺されることもある。
気がつくと、もう数々の
そして、最奥に居座る、影の招待が明らかになった。
赤い肌の、
この第一層の主。
『イルファング・ザ・コボルドロード』。
奴の持つ骨斧と、A隊先頭のプレイヤーが持つバックラーが、火花を散らしてぶつかる。
それをゴングとして、周囲からボスの
E隊、G隊、そしてアブれ組は、手近のコボルドに突っ込んでいき、A、B、Ⅽ、Ⅾ隊のプレイヤーが、イルファングへと駆け寄り───
第一回、ボス攻略戦が開始された。
◆◆◆◆
アスナside
強い。
二人の戦闘を見て、改めてそう思った。
黒髪の片手剣士キリトは、迷宮から失神したアスナを助け出した。
茶髪の片手剣士ラルトは、はじまりの街を怪物から救いだした。
その時点で、彼ら二人は相当な実力者であると予感していたのだが、そんなものでは片づけられないものだった。
何と言うか、次元が違うのだ。
キリトが敵モンスターの振るう斧を弾き、そこに的確な精度でラルトが攻撃する。
二段構えの攻撃で、アスナが入った時も、まだモンスターはのけ反ったままで、がら空きののどに『リニアー』を入れるのは簡単だった。
これがこの世界の戦いなら、私が今までしていたのは別のなにかだ。
そう思いながら、アスナは自ら「スイッチ!」と叫び、コボルドの前に飛び出していった。
◆◆◆◆
此処まで、死者ゼロ。重症者のおらず、この調子で行けば死者ゼロで行けるはずだ。
ディアベル、頼むから突っ込むなよ…そう思いながら、コボルドを相手していた時、ボスの方から声が上がった。
見ると、ボスのHPバーが残り1本になっていた。
ボスが、斧とバックラーを捨て、腰の武器を抜いた。
それが刀であったことに安堵の息をついたのもつかの間───
ボスは、ディアベルのみを狙いだした。
「……っ!」
それを理解した瞬間、俺は走り出していた。
「ラルト!?どこ行くんだ!?」
「ボスのとこ!ディアベルがやばい!」
俺は走りながら答えると、ソードライバーのベルト部分についている【必冊ホルダー】から青いライドブックを取り出し、烈火の剣先に当てた。
【ピーターファン! ふむふむ…】
そして、ディアベルに向かって、トリガーを引きながら烈火を振る。
【習得一閃!】
烈火の剣先から伸びた変幻自在のチェーン付きフック、キャプチャーフックが伸び、ディアベルの体に巻き付いた。
「ふっ!」
「おわっ!?」
ディアベル本人は驚いているが、これでディアベルをボスから引き離すことに成功する。
「おい、大丈夫か!?」
「ああ。…だが、ボスが」
見ると、残りのC隊メンバーがボスのソードスキル
「いいから回復しろ!「しかし…」いいから!「…分かった。」」
ディアベルに回復
【ブレイブドラゴン!】
ページを開き、再度閉じて、ソードライバーのスロットに装填する。
そして、待機音が流れているソードライバーのグリップを握り、一気に引き抜いた。
「ハアッ!」
【烈火抜刀!】
そして、仮面の剣士の象徴とも言える一言を叫んだ!
「変身!」
【ブレイブドラゴン〜!】
【烈火一冊!勇気の竜と火炎剣烈火が交わる時、真紅の剣が悪を貫く!】
仮面ライダーセイバーに変身した俺は、火炎剣烈火を構え、ボスへと向かっていった。
剣同士を打ち合わせる。
───重い。
ただのモンスターにはない、剣の重さを感じる。
それに、気になったことがある。こいつは、まるで状況を理解しているようだった。
誰がリーダーなのか。どう動き、誰を倒すのが得策なのか。
まるで、本物の知能のように。
しかし、そんなことを考えていても仕方がない。
俺は、思考を戦闘、しかもメギドと戦った時と同等の物へとチェンジした。
俺の振るう烈火を、やつがその巨体に見合わない速度で避ける。
逆に、やつが振るう野太刀を、ギリギリのラインで避ける。
その間に、重症を負ったプレイヤーをキリトやアスナ、比較的無事なB隊を中心に救助していく。
そんな中、一つの疑念があった。
こいつは、プログラムに動かされるmobなのか。
こいつと戦闘していくほど、この疑念が大きくなっていく。
PVEではなく、PVPのような感じがする。
そう、このボスモンスターを、人間のような知性が操っているような……
そんなことを考えていたせいか。
俺は放った斬撃を回避され、カウンターのソードスキル、『浮舟』をモロに食らった。
HPは減っていない。しかし、変身解除へのカウントダウンが進んでいる予感がする。
衝撃で動けない俺を、ソードスキルで切り刻もうとしたそのとき───
「ウオオオオオオッ!」
野太い雄たけびとともに、緑の旋風が巻き起こった。両手斧用ソードスキル『ワールワインド』───
エギルだった。
「大丈夫か、仮面ライダー?」
「ああ。」
エギルはニヤッと笑うと、
「まだ行けるか?」
と聞いてきた。そう聞かれたら
「もちろん……!」
そう答えるしかないでしょ!
「はあああっ!」
俺は、烈火を構え直し、イルファングに向かっていった。
この状況では、生半可な攻撃は通用しない。
そこで、ホルダーから黄色いライドブックを取り出し、剣先に当てる。
【ヘッジホッグ! ふむふむ…】
「いけっ!」
トリガーを引き、剣を振るう。
【習得一閃!】
烈火から無数の黄色い針が飛び、イルファングに突き刺さる。
やつのHPが大幅に減少し、残り3割になる。
────此処で決める!
俺は烈火を納刀し、トリガーを引いた。
【必殺読破!】
続けざまに、もう一度トリガーを引く。
【ドラゴン! 一冊撃! ファイヤー!】
「火龍蹴撃破!はぁァァァっ!」
炎を宿した右足がボスを打ち据え、ボスの背後に出現したページ状のエネルギー体を突き進み、すべてのページを進んだ後───
アインクラッド第1層フロアボス、イルファング・ザ・コボルドロードはその身体をポリゴン片へと変え、そのHPを0にした。
長い、戦いが終わった───
今回は以上になります!
次回は戦後処理と、プログレッシブ1巻の幕間です!
それと更新頻度なのですが、自身が受験生の身であることも含め、1ヶ月に1〜2本が限界になると思われます。1週間に1回投稿を宣言したのにも関わらずすいません。
では、いつもの予告を、どうぞ!
次回、セイバーアート・オンライン。
「なんなんやったんやこのボスは!」
「この情報は売らないでゴザ…じゃない、売らないんだヨ!」
「おのれっ!貴様伊賀者かっ!」
第五節 明かされる、鼠の秘密。
オリジナルのブック組み合わせを出そうと思ってます。基本は赤いブックとの組み合わせです。
-
ヘンゼルナッツとグレーテル
-
猿飛忍者伝
-
昆虫大百科
-
天空のペガサス
-
トライケルベロス
-
玄武神話
-
昆虫大百科
-
オーシャンヒストリー