「なんであんたがここにいるのよ!」
「彼女の随伴でね。ドイツからの出張さ」
喧嘩と手続きを終え、アスカを含めた一行と、おじさん一人はエレベーターに寿司詰め状態になっていた。
この無精髭を生やしたおじさんは加持リョウジ。カミーユ曰く、目の良さが命取りになりそうな人らしい。
因みにそのカミーユは幸運にもミサトの胸に顔を埋めている。
「迂闊だったわ、充分考えられる事態だったのに」
誰かが女性陣の尻を触ってきた。
「「ちょっと、触んないでよ‼︎」
「「仕方ないだろ‼︎」」
ようやく棺桶から解放され、おじさん含めた一行は特にする事なくくつろいでいた。
「今、付き合ってる奴いるの?」
ミサトの足をつつきながら、リョウジが訪ねてくる。
「それが貴方に関係あるわけ?」
「あれ?釣れないなぁ」
すると加持の脛にミサトのキックがヒット。声も出せず痛みに悶えている。肩を震わせるしか無い加持だがそんな状態でもカミーユに話を振って来た。
「君は、葛城と同居してるんだっけ?」
「はい、それが何か」
加持は先程までの痛みは何処に行ったのか突然キメ顔になり、得意げに言った。
「彼女の寝相の悪さ・・・治ってるかい?」
「「「えぇ〜⁉︎」」」
「な、何言ってるのよ⁉︎」
カミーユ除く三人はドン引きし、ミサトが怒りのあまり顔真っ赤になりながらテーブルを叩いた。あまり知られたく無いようだが。
「相変わらずかい?カミーユ・ビダン君」
「えぇ。ところでなぜ僕の名前を?」
カミーユはまだ加持には名乗っていなかった。
「こっちじゃ、君は有名だからね。何の訓練も無しにエヴァを動かしたサードチルドレン。しかもメカニックとしても超一流ときた」
「いや、その・・・ありがとうございます」
少し戸惑いながらもカミーユは褒められるのを嬉しそうにしている。そんなカミーユをアスカは怪訝そうな目で見つめていた。
「それじゃ、また後で」
「悪夢だわ・・・」
厄日だったのはトウジだけじゃなかったようだ。頭を抱えるミサトを横目に加持は何処かへとスタスタ歩いて行ってしまった。
(あの人・・・褒められたのは嬉しいけど、なんか嫌な人だな)
何かを隠しているその煮えきらない態度にカミーユはムズムズしていた。
「どうだ?カミーユ君の感想は」
「乱暴な子。あんなのがサードチルドレンだなんて、幻滅」
アスカと加持は船のデッキに腰掛けていた。アスカに関しては足をぶらぶらさせて今にも海に落ちそうだ。
「しかし、いきなりの実戦で彼のシンクロ率は89.3%。しかもMTで倒したらしい」
「うっそぉ⁉︎」
アスカは驚愕の事実に目を開きながら、先程殴りかかってきた美少年の事を考えていた。
そこでアスカはいい事を思いついたらしい。
「賑やかでしたけど、なんか好きになれませんね。あの加持って人」
「昔からああなのよ」
ミサトは吐き捨てるように言った。何かあったのだろうか。
「サードチルドレン!ちょっと来なさい」
一行がエスカレーターに乗っていると、アスカが高圧的に話しかけて来た。
言われた通りついていくと、船の甲板にたどり着いた。アスカぎが甲板にかけられていた布を少し剥がすと、中にエヴァが見える。
「赤い・・・エヴァ?」
「違うのはカラーリングだけじゃないわ」
アスカがヒョイヒョイっとステップし、あっという間にエヴァの頭上に飛び乗った。するとまた高圧的な態度で話しかけてきた。
「所詮零号機と初号機は開発過程のテストタイプとプロトタイプ。訓練も無しにシンクロ出来たのが、その良い証拠よ。」
一人で語り始めたアスカをカミーユは何か言いたげに見ている。
「けどこの弐号機は違うわ。これこそ実戦用に作られた世界最初の、本物のエヴァンゲリオンなのよ!正式タイプのね」
「・・・つまりは、僕の設計も入ってるって事になるな」
「悔しいけど・・・貴方のスキルだけは認めてあげるわ。よかったじゃ無い、パイロットじゃなくなっても行き場があるわよ」
「こいつ・・・」
と、アスカがカミーユをまた怒らせて修正を喰らいそうになると都合良く船が揺れた。
なにかと思い外に二人とも出てみると、海面が爆発している。
「使徒だ・・・使徒が来たんだ」
「あれが本物の・・・?」
どうやらアスカは本物を見るのは初めてらしい。すると、またまた何か思いついたらしい。行動力と発想はカミーユに劣らないようだ。
「チャーンス」
アスカは獲物を見つけた様な目で、また一波乱起こそうとしていた。
てな訳で原作と比べると弐号機が今の初号機くらい強化されており、それによりカミーユはアスカから少し認められてます。
しかし殴ったせいで無駄にライバル意識が増えてしまいました。
エンディング
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バッドエンド
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ビターエンド
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ハッピーエンド