狂気オカリン「哀ソード」心ベキッ↓~鈴羽ルートIF~ 作:TYPE-HAMELN
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8/12
疲れ気味の紅莉栖、ようやく元気を取り戻したダル、最初からずっと
元気なまゆりの3人が、これまで何百回と見てきたのとまったく同
じ会話を繰り返す。
―――何百回!?
そしてファミレスを探すために歩いていった。
―――最初にこのエンドを迎え、トラウマを作るまでが一周目
オカリン「…………」
俺は3人に背を向け、海の方へと歩きだす。
―――不穏
だがその俺を遮るように、鈴羽が立ちはだかった。
鈴羽「…………」
オカリン「…………」
視線が真っ向から対峙する。
―――鈴羽も流石に気付くか。タイムトラベラーだし
無言でその脇を通り抜けようとした。
が、回り込まれた。
真摯な瞳に真っ向から見据えられても、俺の心は揺るがない。波風は
立たない。
鈴羽「あのさ、あるテレビ記者が雪の街に取材に来て、そこで時間の連鎖
に絡み取られちゃう、って映画、なかったっけ?」
いきなりなにを言い出すんだ、こいつは?
鈴羽「『恋はデジャビュー』だったかな。あたしにとってはすごく古い映画
なんだけど」
―――恋はデジャビュー:ビル・マーレイ主演のアメリカ映画。1993年公開。
鈴羽「あたしがいた2036年ではさ、SERNの検閲があって、新しい映画は
どれもこれもつまんないんだよね。だから古い映画ばっか見てた」
鈴羽「『恋はデジャビュー』もそのうちの1本」
オカリン「知らないな」
鈴羽「あの映画、あたしは納得いってないんだよね」
知らないと言ったのに、鈴羽は話を続ける。
―――アニメでは絶対描けないなぁこのへん...
鈴羽「だって主人公が特になにかしたわけでもないのにさ、時間の無限
ループはきれいさっぱりなくなっちゃうじゃん。で、主人公は善人に
なってハッピーエンド」
鈴羽「なんかいまいちな脚本だった」
―――ループものは理論に拠らないから、極論「神様の思し召し」も成立
しちゃうからね
鈴羽「今の君。ううん、今のあたしたち、映画と同じ状況に置かれてるん
じゃない?」
オカリン「…………」
鈴羽「なんとか言いなよ岡部倫太郎」
―――なんか言えよ変態
鈴羽「君はこの世界を"識ってる"。そうでしょ?」
すべてを透徹するような眼差し。
なぜか、意志とは無関係に、俺は何度もまばたきを繰り返す。
―――この時点でオカリン、心が×んでる
そのまま視線を足許に落とした。
オカリン「なにが……言いたい?」
喉の奥からひび割れた声が漏れる。
―――鈴羽と1975年にいきたい!!!
自分の声じゃないように聞こえた。
鈴羽「あたしはこのビッグサイトを今初めて見た。でも、あたしがビッグ
サイトを見たのはこれが初めてじゃない」
心臓が一泊飛ばしで脈打った気がする。
あるいは思い過ごしかもしれないが。
オカリン「言葉遊びか?」
鈴羽「あたしたちは前にもここに来たんでしょ?」
鈴羽「君は、何度も今日という日を経験してるんでしょ?」
鈴羽「いったい、何度目なの?」
―――何×回目です
―――鈴羽どアップ
鈴羽「答えて!」
鈴羽が俺の腕をつかみ、問い詰めてくる。
鈴羽「今の君さ、死んだような目をしてる」
鈴羽「分かるんだ。その目。あたしがいた2036年の人たちと、同じだか
ら……!」
―――ディストピアの人々はこんなことばかり考えてるのか
―――ディストピアの人々への風評被害やめーやww
―――管理社会だし、目とか色々死んでそう
鈴羽「岡部倫太郎! あたしを見て! 心を殺さないで!」
気持ちが。
少しずつ
動く。
―――大粛清時代のソ連とかそりゃもうやばかったらしいな・・
―――鈴羽いいやつだ
動き出す。
油を差された機械のごとく。
―――むしろ心壊さなかったらこんな地獄耐えられないだろうな・・・・
鈴羽「牧瀬紅莉栖が完成させた……完成させる予定の、タイムリープマシ
ン。それを使って君は、何度もこの時間をループしている。そうだよ
ね!?」
―――るー↓ぷ↑
オカリン「だから?」
鈴羽「なんでこんなこと……!?」
オカリン「……さあな。もう、その理由もどうでもよくなってきている」
鈴羽「君はなにから逃げてるの?」
オカリン「……そう、確かに逃げている。逃げ込んだ」
オカリン「まゆりを殺させないために――」
鈴羽「それはあたしが1975年へ跳べば、解決されることで――」
―――あ
―――アカンって
オカリン「いいや、お前は失敗する」
―――急転
鈴羽「な……っ!?」
オカリン「そして孤独な25年を過ごした挙げ句、首を吊って死んでいくんだ
よ」
鈴羽「え? なにを……」
―――うわ...
―――悲しい
オカリン「だから俺は、このループに逃げ込んだ。まゆりも、お前も死なせない
ために」
そう。そんな理由だった。
とても遠い昔に、そんな決意をして、俺はこのループに入ったんだ。
けれどその決意はいまや、すっかりぼやけてしまっている。
オカリン「この2日間を繰り返してさえいれば、なにも変わらず、誰も死なな
い」
オカリン「俺はその繰り返しを受け入れた」
鈴羽「それは君の主観だよっ!」
鈴羽「世界は君に関係なく、未来へと続いてくの。君がこの2日間を何千
回、何万回ループさせたって、椎名まゆりが死ぬことに変わりはな
い」
―――でもそれってあなたの主観ですよね
鈴羽「根本的解決にはならない!」
オカリン「俺は別に……」
唇を歪め、自嘲気味に笑う。
オカリン「根本的解決をしようなんて思わない」
鈴羽「いつまでもこのループを続けるつもり?」
オカリン「そうだ。それを受け入れた」
鈴羽「なにが"受け入れた"なの!? 自分がおかしくなり始めてることに気
付いてないの!?」
オカリン「おかしくなったとしても、世界は続く。2日間のループは、続く。俺が
おかしくなっても、ループは止めない」
―――宮野さんすげえよ...
鈴羽「時間の止まった世界で、このまま生きていくことに耐えられるの?」
鈴羽「君はこの環を、永遠に終わらせることはできないんだよ?」
―――プレイしてるとここの鈴羽が女神にさえ見える
鈴羽「肉体的には死ぬことはない。でも、岡部倫太郎。君の心は死に始め
てる」
オカリン「だって、しょうがないだろ……」
オカリン「俺には、誰かを無慈悲に犠牲にする覚悟なんて、ないんだ……」
―――この辺オカリンの人の良さが滲み出て辛い
オカリン「まゆりも、鈴羽も、仲間だ。どちらも失うわけにはいかない……」
―――おかりん...
―――相談できないってつらい
―――善意や使命感から始めたループだから止めろとも言えないよな...
鈴羽「…………」
鈴羽は切なげな表情でうなだれた。
もう俺への問い詰めは終わりか。
話を切り上げようと、再び海へと歩き出そうとした。
しかし手をつかまれ、引き留められる。
オカリン「まだなにか、あるのか?」
鈴羽「あたしは、首を吊って死ぬって……ホント?」
―――ここ、Dメールを送らなかったプレイヤーを非難してるんだよな・・・
―――←ただ、1周目だとDメールポイント表示されないから、普通にクリック
進めて何となくこのルート入ってしまう人は多い
オカリン「ああ」
鈴羽「……IBM5100を手に入れるのを失敗するのも?」
オカリン「ああ」
鈴羽「…………っ」
鈴羽は唇を噛み、うなだれた。
その事実は言うべきではなかったのかもしれない。
だが結局はどうでもいいことだ。
またタイムリープして、なかったことにすればいいだけの話なんだ。
―――なかったことに、してはいけない...
―――急転
鈴羽「ねぇ、岡部倫太郎」
―――ん?
鈴羽「……だったら、一緒に行く?」
オカリン「……何?」
鈴羽「一緒にいくかって聞いたの。1975年へ」
それは予想外の提案だった。
1975年へ一緒に行く……って。
オカリン「俺が行って、どうなる?」
―――希望の光・・・・・・
鈴羽が、ギュッときつく俺の手を握りしめてくる。
鈴羽「あたしが失敗しないように、助けてもらう」
―――女神様や
鈴羽「あるいは……未来を変えるための"別の方法"を探す」
オカリン「できるのか……?」
心が、動き出す。
世界に、色が戻ってくる。
刺激が、俺の目を開かせる。
―――このルート結構好き
鈴羽「世界線は、もしかするととんでもない方向へ分岐するかもしれな
い」
鈴羽「あるいは、君の知ってる世界じゃなくなるかもしれないし」
―――まぁ救いではあるが・・・
―――悲哀
鈴羽「みんながラボメンとして君の仲間になるかどうかも、分からなくな
るし」
鈴羽「そもそも椎名まゆりも、橋田至も、牧瀬紅莉栖も、生まれないかも
しれない」
鈴羽「生まれたとしても、違う名前を付けられるかもしれない」
―――このルートを正式に作ってほしいわ
鈴羽「でも、1975年なら、2010年のアトラクタフィールド大分岐に到達す
るまで、35年もある」
鈴羽「どうやればいいのかは分からないけど、世界線を変えるための準備
期間はたっぷりできるよ」
―――大分救われた
鈴羽「それでもいいなら、一緒に行かない?」
鈴羽「ううん、本音は……誰かに、一緒に来てほしいんだ」
―――これ結局二人で記憶失ったのかな
―――オカリンが過去に飛んで記憶失うことになっても記憶を失ったまま
生涯を終えることになればそれはある意味オカリンにとっての救いなんじ
ゃないのかなって思った
"誰か"。それはつまり、俺じゃなくてもいいということか?
鈴羽「あたしは、失敗すると分かっているのに跳ぶのはヤダよ。それこそ
犬死にだもん」
―――鬱病を克服するために休みを取るみたいな話だな()
鈴羽「だから、一緒に来て……あたしを、助けて」
鈴羽「それに、今の君を見てられない。君をこのループから助け出したい」
―――・・・・・・・・・
鈴羽「このループを続けて、心が擦り切れるのを待つ? それは来るはず
のない終わりで、その終わりが来ればさ、また時間は動き出すんだ
よ?」
―――ダルの修理を完璧にするというルートはないのかなぁ
鈴羽「君の心が完全に死んだとき、椎名まゆりは予定通りに死ぬ。あたし
は予定通りに失敗し、首を吊る」
鈴羽「君は、緩慢に自殺をしようとしてるだけ」
鈴羽「そんなことするぐらいなら、一緒に来て」
鈴羽「あたしを、助けて」
オカリン「…………俺は」
俺の中で止まっていた時間は。
オカリン「お……れ……は……」
まばたきを繰り返す。
モノクロだった世界に。
色が、戻って―――
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鈴羽を助ける ← 鈴羽ルート
ビビッ……
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鈴羽を助ける ← 鈴羽ルート ザザッ……
ザザッ…… ループを続ける ← 鈴羽ルートIF
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…… 鈴羽を助け ザザザッ……
ループを続ける← 鈴羽ルートIF ピコッ
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オカリン「……すまない」
オカリン「お前と一緒に、行くことはできない。……すまない」
鈴羽「…………」
鈴羽「…………っ」
鈴羽は唇を噛み、切なげな表情でうなだれた。
―――無限ループって怖くね?