13話
朽ちた大地でハデスを倒した後、調査で見に来た町の宿に泊まり、廃世除く3人が会議をしていた…………。(廃世本人は寝た)
「今回の議題は言わずもがな、そこで寝ている廃世さんのことです…………。」
「うん、あれは流石に…………………。」
「ですね………………。」
「あいつは絶対にブチギレしては行けないタイプだと思った瞬間でもあったな。」
「そうです。なので、これから廃世さんの逆鱗考察しないといけません。そのための会議です。意見は?」
「「ありません。」」
「ですよね………………。」
「当たり前だ、あんなの見たら人によってはトラウマになるぞあの変わりよう。」
「あれは勝った気がしなかった。むしろ罪悪感に襲われた。」
「zzzzz。」
「にしてもよく寝てんなぁ、コイツ。」
「あはは。」
「まあ、話を本題に戻して、早速言動などから考察を立てようではないか。」
「賛成ー。」
「意義なし。」
「我慢していたと言っていたな、ということは、いつもキレるの耐えてたということか?」
『我慢してる分キレると凄いっやつか?』
「我慢してる分キレると凄いっやつか?」
珍しい組み合わせが同じことを言う。だが本人にとっては内側と外側
「同じことを言うな、紛らわしいではないか。」
「「??? 」」
「こちらの話だ。」
「まぁ、リギルさんの立てた考察のほうが現実的ですね。」
「そうか?あいつそんなふうには感じなかったけどな〜」
「そう言われてみればそうですね…………。でも、廃世さん割と嘘つくのうまいと思いますよ?」
『性格も意外と悪そうだよな〜。腹黒そうだし。』
「君は黙ってなさい。ややこしくなるから。」
「「????」」
「いや、大丈夫、こっちの話だ。」
「なるほどな。」←察した
「そう、なんですね?」←ちょっとピンときてない
「zzzz。」
「しっかしよく寝るなこいつ。」←コイツ人のこと言えない
「あはは………」←苦笑い
「いいではないか、それくらい。それより、我はもう寝る。」
「そうだな、俺も眠たくなってきた。そろそろ寝るか。」
「ですね。」
こうして、全員は眠りについた─────────────
が、
ドゴォォォン!!!!
「「「!?!?!?!?!?」」」
「ヴァー‼」
そこにいたのはアンデッドだったそれもざっと50体くらいの
次の瞬間廃世を除いた全員が全力で馬車のある場所に向かって走った。(本人まだ寝てる。)
「ヤバいヤバいヤバいヤバいヤバいヤバいヤバいヤバいヤバいヤバいヤバいヤバいヤバいヤバいヤバいヤバいヤバい!」
「なななななッ何故あんな数が!?」
普通なら当然出る疑問を翔真が言う。
『恐らく町で飼ってたか、それともあのハデスって奴が管理してたんだろう。それくらいしか考えれん』
動揺している翔真とは対象的に、リベリオンが冷静な回答をする。
「冷静な解説ありがとう。だが助けてはくれないのか?」
『いや、無理だろ、あの数は。魔物時代の俺でもきついぞ。』
「マジかよ…………。」←素
それを聞いたとき、普通に絶望した翔真。
「なぁ、あれなんとかなんねぇ?」
そんな翔真の会話からなんにも察せなかったアベルが自らの魔剣に話しかける。
『今の会話の雰囲気で察せ!あいつでも無理なら出来ねぇよ!』
「マジかよ………………。」
『全くおんなじこと言ってんじゃねぇ!?テメェが死んだら誰が俺使うんだボケェ、さっさと逃げろぉ!』
「うわ、口悪ぃな、聖剣なのに。」
『テメェが勝手に聖剣にしたんだろうボケェ!』
「そうなの?」
『そうだよ!ってか、廃世ってやつはどこいった!?全然魔力感じねぇんだが!?』
「まさか…………………………まだ寝てる?」
アベルが、問に対して答えると、今度はそれが聞こえてないのか、オールが疑問を言う。
「あれ?廃世さんは?」
「まだ寝てるんじゃないか?
ちょっと待って、連れてこなきゃやばくないか?コレ」
翔真がそう言うと、今度は全員が、元いた場所に向かって全力疾走した。
「ヤバいヤバいヤバいヤバいヤバいヤバいヤバいヤバいヤバいヤバいヤバいヤバいヤバいヤバいヤバい!」
─────────だが、そこにあったのは、アンデッド10体くらいを血祭りに上げてる廃世だった。
「人の眠り妨げやがって、クソが!!」
(((えぇ……………。)))←軽く引いてる
『『うわ、すげぇな、コイツ。』』←感激
流石にこの短時間でアンデッド10体血祭りに上げたのにはヘールもリベリオンも感激した。
『お前の眠りに対する執着、すごいな。』
「んなこと知らんよ。それより今は機嫌が悪い。あと2,30体は締めとくか。」
『勝手にしろ。サポートはしてやる。』
「はいよ。」
───────結局全員でアンデッド狩りをし、その狩りは5時間後には終わった。
「zzzz。」←廃世また寝た。
「「「zzzz。」」」←その他も全員寝た。
────────────────────────────────
「ご苦労だった。勇者達よ。まさかあの町を四天王が支配していたとは………………。」
実際には支配ではなく管理に近いが、まあ、仕方ないことである。
「そうだな………………。」
「どうかしたのか?元気がないぞ?」
「いや、ちょっと疲れた…………………。」
「ならもう休め、聞きたいことは一通り聞いたからな。」
「そうさせてもらうよ。」
───────────────
「昨日はなかなかハードでしたね………………。」
「ああ、連日であのイカれようは流石にキツイアンデッドの戦闘中だって…………」
─────────回想
「クヒヒヒヒヒwwwヒャッハー!死体共!僕のストレス解消のために死に晒せぇー!!!!今ハイになっててめちゃくちゃ調子良いんだよぉ!もっと暴れさせろよぉ!オラァ!」←キャラ崩壊
大量のアンデッドを斬りながら廃世は笑ってた
(((うわぁ)))←ドン引き
『『これは…すごいな。』』←ドン引き
─────────回想終わり
「あれはもはや狂気でした。」
「…………だな。」
当然過ぎるので、アベルはうなずくしかった。
「ところで、廃世はどうしたのだ?」
「寝た。」
「また!?」
「いや、何気に帰るときのルート整備とか交渉とか全部あいつがやってんだよ。………だから、疲れたんじゃねぇの?」
「そうだったのか…………。」
「行くときに使ったルートじゃだめだったんですか?」
「それでも行けたんだが…………疲れ切ってるときに朽ちた大地なんか通れるかってことで遠回りした。」
「なんで交渉が必要なんですか?」
「なんか本人いわく、簡単に言うと正規ルートと裏ルートがあって、正規ルートだとめちゃくちゃ手続きに時間かかるらしい。それに比べ、裏ルートは正規ルートよりも距離近いし、金と話術さえあれば行けるらしい。その分金は高いらしいが………。それはなるべく抑えるってよ。」
「いくらだったんです?」
「30万」
「高っ!道通るだけで!?」
「これでも最初は50万だったらしいぞ?」
「かなり抑えましたね………それでも高くないですか?」
「不公認だから仕方ないでしょう。」
「「「うわああああああああ!!!???」」」
突然声をかけられ、みんなが驚いて声を上げる。
「今起きました。」
「びっくりしたぁ!せめてひと声かけて!?」
「かけましたよ?今。」
「そうゆうことじゃなくてさ…………。」
「?」
不思議そうに首を傾ける廃世に、アベルたちは思いっきりため息をついた…………。
「ってゆうか、非公認って平気なんですか?」
「ああ、バレなければ平気です。」
「「「それって平気じゃない(ですよね!?)(だろ!?)よな!?」」」
「どんな犯罪も、バレなければいいんです。大事なのは、バレないためにどう行動するかです。」
「具体的にどんなことしたんだ?」
「簡単です。朽ちた大地ルートと、同じくらいの時間帯につかせましたし、裏ルート通るときも馬車の気配はなるべく消しましたし、それに囮で朽ちた大地に僕たちに変装した馬車に通らせました。これであとは同じ場所に集合し、変装を解いてもらい給料払って馬車を行かせれば解決です。」
「それって協力してもらった人たちに裏切られたら終わりじゃ…………。」
「彼らもプロです。よっぽどのことがなければ口割りませんし、万一捕まったら口封じします。」
「おい!?それ絶対やめろよ!?それやったら俺もうお前のこと仲間って思えなくなる!」
周りのみんながアベルの言葉に頷く。
「冗談ですよ。先程も行った通り彼らもプロです。逃げ道くらい用意してありますよ。」
「だといいんだが…………。」
コイツなら本当にやりかねないな…………そう思いながらも、みんなは黙ってた………………………。
魔法がァ何度も言ってるけど魔法の名前がァ
補足…魔剣の意思と会話してるときは脳内に直接伝わります。
イメージ…普通の会話は、鼓膜が音を拾う→脳に伝わる→理解するですが、魔剣の意思との会話は、直接音を脳に伝わる→理解というふうに、鼓膜で音を拾うというのをスキップしてます。(内側って言ってたのはこういうこと。)なので、耳が聞こえなくても魔剣とは会話ができます。ちなみに、同時に喋られるとかなりややこしくなりがちです。
最近思ったこと、アベルのキャラがつかめなくなってる。