「山本、ちゃんと始解を物にして帰ってきやがったな。
さて第二陣は…二箇所か。
こっちに出てくんのは霊圧からしてメノスか、沢田、獄寺。
山本は大物をお前らにやらせるための露払いに徹するらしいからおまえらでメノスを倒せ、やれるか?」
一護からメノスと呼ばれる大虚の討伐命令がくだされた。
その間一護はもう一つの出現ポイントを叩くらしい。
「やれます!」
「ま、十代目と俺、ついでに山本も入れりゃその程度なら倒せますよ。
見ててください副隊長!」
その返事に頼もしさを感じながら一護は瞬歩でその場から消える。
そしてその直後空間を切り裂いて巨大な虚が出てくる。
カオナシのような見た目に虚の面、そして見上げなければならないほどの巨大な図体。
だが、そんな物十代目ファミリーにとってはただのハリボテでしかない。
「隼人、でかいので仕留めるから足止めお願い!
武、露払いは頼んだよ!」
そしてツナは大技の用意に入る。
「任せてください十代目!
ガトリングアロー・トリアイナ!」
嵐、雨、雷の炎を纏った矢を連続で足元に叩き込む隼人。
さしもの大虚もたじろいだ。
まとわりつく雑魚どもは武が瞬歩で移動し霊圧で巨大化した刃による篠突く雨で薙ぎ払っていく。
そしてツナは…大虚の真上にいた。
「やはり感覚だと調整に手間取るな…
こいつなら炎圧は30万くらいで跡形もなく消えるな。
生きている間も感覚で50万までは加減して使えたんだ、これくらいなら…
よし、スタンバイ!
隼人!武!離れろ!」
2人が近くから離れたのを確認して大虚と周りの雑魚に向けて放つのはボンゴレ十代目の代名詞とのちに呼ばれる一撃必殺の大技だった。
左手の炎を支えにし右手の莫大な炎を相手に放つ奥義、名を
「うぉぉぉぉ!
Xバーナー!」
そして極大な炎がすべての虚を焼き尽くし、後には何も残っていなかった。
「久しぶりに打つと疲れる〜…」
打った後、疲労で始解が解けたツナ。
2人も解いてツナに走り寄る。
「お疲れ様でした、十代目!
流石の威力、まさか死んでも見れるとは…」
「ははっ、やっぱでかいのは任せて正解だったな!
ツナさすがだぜ!」
「何いってんの⁈
隼人も武も本気出したらあの程度なら倒せるでしょ?」
どれだけ年月が過ぎても、たとえ死んでファミリーから同じ隊士に変わっても3人の絆だけは変わらない。
そこにはいつもの光景が広がっていた。
静寂はいつも突然にさかれるものだ。
「なんだぁ?
うまそうな匂いがしてきてみれば、先に行った虚ども全滅してんじゃん。
やったのはお前らか?あん?」
気配はなかった。
しかし凶々しい霊圧だけは現れた瞬間から感じていた。
3人は即臨戦大勢に入るが、霊圧だけで相手が格上だと分かる。
振り向くとそこには上下白い学ランのようは服を着て、顔の一部に虚の仮面をつけている男が空中に立っていた。
「武、こいつって…」
「あぁ、おれも話でしか聞いたことないけど間違いねえ。
こいつはアランカルだ。」
破面、それは大虚を超えた存在。
仮面を剥ぎ取り、人型となっているが強すぎて隊長格でないと歯が立たないほどだ。
そして破面の男が喋り出す。
「俺はジョニー・ハードロック。
見ての通り破面だ。
しかしお前ら、新人隊士?
その割にはいい霊圧してんじゃねえか。
喰いごたえありそうだな。」
ジョニーはにぃっと口角を釣り上げると予備動作なしに大量のセロを放ってきた。
小ぶりながらも一撃一撃が全て大虚を超える霊圧を放ち、着弾した場所から大きな土煙が舞う。
「あらぁ、消し飛んじまったか?
あいかわらず加減下手か俺。」
しかし土煙が晴れた場所には巨大なマントを翻すツナの姿があった。
「獅炎丸、守りの型
一式・獅子纏」
そしてその左右から無傷の2人が飛び出してくる。
当然3人とも始解済みだ。
武が三本の小刀から炎を逆噴射させ切り込む。
「蒼燕・二式
大太刀・雨月」
小次郎と斬魄刀が重なり合い大太刀となる。
これも修行の成果の一つだ。
そしてその勢いのまま
「時雨蒼燕流、1の型
車軸の雨・逆流星」
青い炎の塊が強力な突きとなってジョニーに吸い込まれる、が
「な、硬ぇ⁈」
その刃は薄皮一枚傷つけて溜まっていた。
「うぉ、こわ⁈
でも残念、この程度じゃかすり傷だぜ。
三人がかりでいいから、もっと楽しませろよ」
「隼人、武!
硬いなら動きを止めるぞ!
3人で撹乱してきめる!」
ツナの掛け声で3人は高速で移動しヒットアンドアウェイを繰り返す。
最初のうちは黙って受けていたジョニーだったが少しずつダメージが通るようになったようで途中から刀を抜き迎撃を始めた。
そして武が仕掛ける。
「時雨蒼燕流総集奥義
時雨之化!」
莫大な量の雨の炎によりジョニーの動きは鎮静化する。
そこへ隼人が位置を変えつつ複数属性の矢を叩き込み、
「果てな、赤炎の矢・五重奏廻」
5属性の炎を捩れるように束ね、回転を加えた新技できめる。
流石のジョニーも鎮静されたせいか硬さも少し落ちてガードした左手が吹き飛ぶ。
そして
「これで終わりだぜ。
Xバーナー!」
ダメ押しのXバーナーを叩き込むツナ。
本日2発目の大技のせいでもはや気力も尽きかけていた。
爆炎が晴れるまで倒したかはわからない。
そう思っていると爆炎が晴れ
白く大柄な鎧に身を纏ったジョニーが無傷で立っていた。
しかも吹き飛ばされたはずの左手まで生えていた。
「危ねぇ、確かにお前ら3人合わせると隊長格にも匹敵するな。
でもな、俺もまだ奥の手を出しちゃいなかったからな。
俺の帰刃『爆炎蜥蜴』を思わず出しちまうほどにはお前ら強かったぜ。
じゃあ、殺すわ」
気づけば3人ともコンクリートの上に叩きつけられていた。
「がぁ!
なに…が…」
息も絶え絶えにジョニーを見るツナ、そこにはマンモスの前足のような腕から煙が出ていた。
おそらく3人ともアレで殴られたのだろう。
しかし、誰一人捉えられなかった程の速さ。
厄介極まる能力に対応策を巡らしていると隼人と武の腹部に隕石のような極炎の岩が撃ち込まれる。
明らかにすぐ治療しないといけないレベルの怪我だが、目の前のジョニーがそれを許すとは思えない。
「おれの『爆炎蜥蜴』はこのでけえ手の穴から熱々の岩を打ち込めてよう、残念だけどもうお前さんらに勝ち目はねえわ。
諦めて死んでくれ。」
そしてツナにも岩が打ち込まれ
たが、その岩は空中で静止する
そして、岩は凍りだす。
「あん?
おいチビ助、てめぇなにしやがった?」
死ぬ気の零地点突破・初代エディション
ボンゴレボスに伝わる奥義にして、ツナがこの1ヶ月修行して取り戻した技だ。
しかし、もうツナも限界。
次を防ぎ切る自信はなかった。
「テメェは燃えてるから炎熱系だと思ってたんだがな。
氷を使うなら仕方ねえ、セロで終わらすか」
そして腕から大量の虚閃をツナに向けて打ち込む。
これは流石にダメだわ…
諦めた瞬間巨大な刀をツナは見た。
「…変な霊圧感じてきてみれば。
てめぇ、どこのアランカルだ?」
そこには一護が斬月を構えていた。
虚閃は斬月で弾き飛ばしてしまったらしい。
そしてツナを見るといつものように一護が笑った。
「沢田ぁ、獄寺、山本!
よくやったなお前ら!
あいつらは鋼皮ってめちゃめちゃ硬い皮膚を持ってて硬いんだがそれでもお前ら3人で帰刃まで引き出したか。
しかも沢田、お前氷まで使えるとか聞いてねぇぞ!」
怒涛の如く褒めた一護は一息ついて
「まぁ、こっからは隊長格案件だ。
俺に任せとけ。」
そういってジョニーに向き直った。
「ジョニー・ハードロックだ。
初めましてだな、黒崎一護。
嬉しいぜ、かの伝説の英雄とやりあえるとはな」
「うるせぇよ、テメェはネルやハリベルのとこのアランカルじゃねえな?
どこの回しもんだ、テメェのボスはだれだ?」
「ほう、奴らの名を知ってるのか。
ご想像通り、俺は奴らの配下じゃねえ。
それだけは教えといてやるよ、さあ、殺し合おうぜ。」
そしてジョニーは霊圧を高ぶらせる。
「獄寺と山本が早く治療しねえとやばいか。
悪いが速攻で決めさせてもらうぜ。」
そして一護はツナにチラッと視線を投げて
「沢田、元気がありゃ俺の戦いを見とけ。
今から見せるのは普段の特訓じゃ絶対に見れねえもんだからな。」
そして斬月の切先をジョニーに向けると静かに、だが確かに莫大な霊圧を放ち、目の前の破面を葬るが如く力強い言葉を発した。
「卍解
『天鎖斬月』」