剡斬
超圧縮した炎を刃のうちに潜ませる斬魄刀。
始解状態は刃の厚い短剣になり、リーチは不利になるが
『リーチの意味がない⁈
まとった炎が距離を潰してくるし、短剣のみがるさとはやさがやばい!』
ツナの得意な速度で翻弄することができずにいた。
しかし世界とて、同じことだった。
『体感だと天鎖斬月と近い速さだな。
正直打ち合うのがやっとか…
近接戦だとツナの方が経験値は上、ならば』
「纏・黒曜剡斬」
途端に黒曜石を固めたような大剣に変わる焔斬。
さっきまで捌くだけだった世界がツナの拳を受け止める。
「これでパワー負けはしないよな!
いくぜ、月牙、
炎衝!」
受け止めた体制で大出力の炎を纏い、袈裟に切り上げる。
咄嗟にかわすツナだが、あまりの威力に警戒して空中で距離を取る。
「副隊長と同じ技だと⁈
世界、お前…」
「言ったろ、一護の兄貴は親戚なんだ。
だから俺たちの技が似通ってもおかしくはねーさ。
しかしツナよく避けたな!
あの体制で避けれたやつなんかほぼいないぞ!
でもツナの本気、まだ見てねーからな。
ガンガン行くぜ!
覇炎流、奈落炎牙!」
そう言って炎を纏わせた斬魄刀を地面に突き刺す世界。
そうするとツナの真下から炎の竜の顎がゆっくりと姿を表す。
でかい、空中にいるツナすら飲み込もうとするその力に恐怖を覚えさらに高く逃げようとするも
「覇炎流、旋風嵐炎斬り!」
世界から放たれた炎の竜巻により進路を妨害され、2発目の竜巻が下から現れ吸い寄せられる。
そして炎の顎が一気に閉じられる。
「ありゃぁ、やりすぎたかな。
でもさすがだなツナ。
逃げそうになるから咄嗟に嵐炎斬りを出させるとはな。
初見で出させたのなんかほとんどいないぜ。
でも、俺の勝ちだな。」
そう言って一護の方を振り返ろうとする世界、だが
「おい
まだ終わってないぜ…
俺との戦いに集中しろ。」
声が聞こえて慌てて振り返る世界、そこには無傷のツナと凍りついた炎の顎、もとい氷の顎があるだけだった。
「おいおい、奈落炎牙を吹き飛ばされるのは経験あるけど凍らされるのは初めてだぜ…しかもツナ、お前炎熱系だろ⁈
なんで氷が使える⁈」
「さて、なぜだろうな。
それより、まだ奥の手があるんだろ?
まさかこんなもんじゃないよな。」
煽るツナに燃える世界。
こうなってはもう誰も止められない。
「いいぜツナ!
とっておき同士の一発勝負といこうじゃねーか!
覇炎流奥義!」
「見せてやるぜ、俺の本気を!」
世界は全身から霊力を炎に変え、刀に集める。
ツナも特大の炎を後方に放ち右手に炎を溜める。
「おいおい、
これじゃ演習場ぶっ壊れるぞ。
流石に止めるか。」
そして一護が動き出そうとした瞬間、世界とツナからそれぞれ大技が放たれた、が…
「写せ『満月』
雪月花」
2人の一撃が放った瞬間凍りつく。
そして2人の間に1人の死神が降り立った。
「ふぅ、間一髪!
隊舎に来たらすごい霊圧感じてきてみて正解だったね!
お、探したよ!ここにいたんだね!」
その死神は明るい茶髪の死神で、どこかで感じたことのあるような温かい霊圧だった。
始解が解けてその場にへたり込むツナと世界。
「誰、なの?
あ、の、人」
息も絶え絶えに世界に尋ねるツナ。
しかしその正体は一護から明かされることとなった。
「一勇!
相変わらずマイペースなのはいいけどよ!
一輝1人で昨日遊びに来てたんだぞ、ちゃんと見とけ!
それから止めてくれたのはナイスだ!」
「ごめんよ、父ちゃん。
一輝は目を離したらいなくなってたんだけど、ルキアさんが連れてきてくれたよ。
ほんとは昨日顔出そうと思ってたんだけど、恋次さんたちとお屋敷でゆっくりしてたら今日になっちゃった。」
え、今父ちゃんって言った?
その疑問を感じたのか一護がツナに説明してくれる。
「あぁ、沢田は初めましてだな。
こいつは黒崎一勇、俺と織姫の息子だ。
ちなみにまだ生きてるから死神代行だな。
昨日お前らがのされてる間に遊びにきてた一輝の親父で、あいつは俺らの孫になるな。」
え、黒崎ファミリーって死神一家なの?