BLEACH Xoversoul   作:カチドキホッパー

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25話

「なんでだ…!

 どうしてこんなことをしてるんだ…

 答えろ!

 

 

 

 

 骸!」

 

 ツナの叫びが並盛の空に響く。

 かつての自分の守護者が、破面として牙を剥く。

 

「何度も同じことを言わせないでください、ボンゴレ10代目。

 気安く僕の名を呼ぶな、マフィアの分際で。」

 

 かつて黒曜ランドで初めて向かい合った時のような冷たい殺気。

 自分はファミリーではないと言いながらも、時に守り合い、時に酒を酌み交わした時の温かさはまるで感じなかった。

 

 俺にファミリーは、友は殴れない…

 

 ツナの炎は次第に小さくなり、形として卍解を維持してはいるがまるで始解程度の力しか出なくなっていた。

 そこへ骸が霊圧を込めた有幻覚の火柱でツナを焼こうとする。

 炎の逆噴射でかろうじて避けるツナ、しかし次第に袖や、髪を焦がしていく。

 

「おやおや、かつて僕を倒したことのあるマフィアのボスがこの程度とは。

 君の肉体をまた手に入れる算段でしたが、その程度では不要ですね。

 いや、今は魂だけの状態でしたね、クハッ。」

 

 今の骸はツナを相手にして笑う余裕がある。

 右目を覆う虚の面の中から赤い瞳が光る。

 そこへ卍解した一護が突っ込んで骸と鍔迫り合いになる。

 流石の骸も一護相手に幻覚を維持できないようで火柱が瞬時に消える。

 

「来ましたか、黒崎一護。

 彼らと共にあなたが来たのは嫌な誤算でした。

 あなた相手では、僕も手加減ができませんからね。」

 

「うるせえよ。

 テメーが誰だか知らねえが、うちの部下馬鹿にしてんじゃねえよ。」

 

 そういうと、刀身に月牙を纏い骸を弾き飛ばす一護。

 そして地面に叩きつけられた骸の首に刃を添える。

 

「答えてもらうぜ、テメーは愛染の手下の生き残りか?

 それとも別もんか?」

 

 しかし骸の表情は変わらず不敵な笑みを浮かべていた。

 

「やれやれ、虚化もせずにこの強さとは…

 男子3日会わざればかつ目してみよ、とは正にこのことですね。

 ジョニーハードロックとの戦闘データも当てにはならなさそうだ。」

 

 ジョニー、つまりあの破面はこいつが…!

 

 その時上空から殺気を感じた一護はその場から飛び退く。

 次の瞬間、その場には一振りの剣が刺さっていた。

 

「…六道骸、黒崎一護の相手は私がしよう。

 貴様はあれの回収を…」

 

「おやおや、やはりあなたも剣士ですね。

 わかりましたよ、雑用は僕が引き受けましょう。」

 

 そう言って霧の中に消える骸。

 

「私も生前は剣士として多くの者と立ち会ってきた。

 貴様の剣、見せてもらおうか。」

 

「わりーけど、ご期待には添えそうにないぜ。

 一瞬で終わらせる。」

 

 そして嫉妬と名乗る破面と一護がぶつかり合う。

 

 

 場所は変わり並盛墓地。

 そこは骸は降り立っていた。

 そして、以前とは比べ物にならないほどツナの墓からはオレンジ色の炎が噴き上がっていた。

 骸は墓を蹴り倒すと骨壷の中から肋骨を拾い上げる。

 

「神はアダムの肋骨からイヴを作り上げた。

 そして肋骨にはその者の起源が宿る。

 クフッ、どうにも馬鹿にできない話ですねえ。」

 

 それを持ち去ろうとする骸の前にツナが追いつく。

 

「骸、俺の墓から骨を取り出してなにをするきだ!」

 

「答える必要はありませんが…まぁ、いいでしょう。

 見ての通り君の遺骨は生命エネルギーを垂れ流している、それも莫大な量をね。

 そして、肉体と魂が近づく時その力は跳ね上がる。

 その力を少し借りるだけですよ、彼を目覚めさせるためにね。」

 

 彼?

 いかぶしむツナの表情を見た骸は

 

「おっと喋り過ぎてしまいましたね。

 僕はこれで帰るとしましょう。

 もっとも、君が立ちはだかるのなら別ですがね。」

 

 相手は骸だが、何かを企んでいる以上そんなことは言っていられない。

 

「お前は俺が止める!

 卍・解!」

 

 再び天獅子死炎丸になるツナ。

 しかし、やはり霊圧はそれほど上がらない。

 

「クフフ、君の卍解はなんとも矮小ですね。

 その霊圧をみればかろうじて至っていると言うのが丸わかりですよ。

 どれ、遊んであげましょうかね。」

 

 その仮面を闇色のオーラで覆い、骸の刀とツナの拳がぶつかり合う。

 何度か撃ち合うが

 

「惰弱な。

 そんなもので僕を倒せるのですか?」

 

 とうとう地面に叩き落とされる。

 霊圧の出力が違いすぎる。

 何よりツナは思うように力を発揮できていなかった。

 

「はぁ、まぁいいでしょう。

 君との遊びもこれで終わりにしてあげましょう。

 堕ちろ、輪廻」

 

 刀を解放しようとした骸が一瞬で弾き飛ばされた。

 

「…ねえ、綱吉。

 なにやってんの?」

 

 刀を振り抜いたままの恭弥が立っていた。

 喋ることままならないツナに再び語りかける。

 

「君の炎は、仲間を守る時に燃え上がる。

 だから骸の姿をしたあれを前に死ぬ気で戦うのなんかできないはずだよ。

 破面の霊圧感知の報告を受けて飛び出してきて正解だったね、あとは僕に任せな。」

 

 そして骸に向き直る恭弥。

 

「おやおや、アヒル君…雲雀恭弥ですか。

 もう一度、僕が桜を咲かせて跪かせてあげましょうか。」

 

「よく喋る南国果実だね。

 生前はファミリー内での不殺の掟なんてのをボスが作ったから困ってたけど、今ならいいよね。

 六道骸、君を噛み殺す。」

 

 

 

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