「頭が高い、頭が高い、すなわち、
頭が、so-highーーーぃ!
十、九、八、七、六、五枚!
終いに三枚、二枚屋oh-etsu!
シクヨロでぇーーす!」
零番隊・鳳凰殿まで連れてこられたツナが最初に目にしたのはやたらテンションの高いDJ風な死神だった。
「久しぶりだな王悦さん。
相変わらずで何よりだよ。
今日は頼みがあってきたんだ。」
「随分ご無沙汰じゃないka!
しかし、ちゃん僕に頼みがあるなんてNE!
チャン一にはあの時の借りがあるからSA!
頑張っちゃうZE!」
零番隊と和やかに話す一護をみて、改めて一護の存在のデカさを感じる。
千年血戦と呼ばれるクインシーとの戦いで英雄と呼ばれた男は伊達ではないと改めて知らされる。
そして、不意に王悦と目が合う。
「なぁチャン一、この坊やはなんでここにいるのかNA?」
「あぁ、コイツはウチの隊員の沢田で、今回の頼みもこいつに関係が」
「違うよチャン一。
チャン僕が聞いてるのは、
なんで斬魄刀の魂をちゃんと見てない雑魚がここにいるのかって聞いているんだYO」
瞬間王悦から放たれる殺気と霊圧に即座に始解して警戒するツナ。
王悦がその場で空を掴む。
その刹那、始解は解け、ツナの手に握られていた斬魄刀が掻き消える。
次の瞬間、王悦の手に獅炎丸が握られる。
「沢田ちゃん、最初に言っておくぜ。
アイアム、ナンバーワン斬魄刀クリエイラァー。
十、九、八、七、六、五枚!
終いに三枚、二枚屋oh-etsu!
雑魚に握らす刀は無ぇ。
てめぇの斬魄刀の魂の在り方すら理解できてねぇうちには、ここに立つ資格はねえZE」
そして獅炎丸を持ち去ろうとする王悦。
「ま、待ってください!
獅炎丸は、ナッツは俺の!」
「魂?斬魄刀?
どっちも間違いじゃねえ。
それが分かっているのに、何故沢田ちゃんの斬魄刀の魂は泣いているんだろうNA。
なんで簡単にチャン僕の手元に来たんだ?
見な、短期間でこんなに刃がこぼれてやがる。
その意味が、魂で理解できるまでは斬魄刀はお前の元に戻らねえYO。
考えな。」
そしてツナの目の前が暗闇に包まれる。
「沢田!」
急に意識を失ったツナに一護が駆け寄る。
そこへ王悦が語りかける。
「大丈夫さ、そいつは今斬魄刀の中へ潜っている状態DA。
チャン一、この坊やはとんでもない力を持っている。
だからこのままじゃダメなのSA。
何があったかはしらねぇが、あいつの魂も斬魄刀も弱ってやがる。
その状態が理解できてねえのに、本当の卍解に辿り着くのは無理だ。
だから今一度向き合わせるZE。
あいつらの中に眠ってる、本当の力を目覚めさせるためにNA」
かつて王悦の試練を体験した一護には、ツナが新たな力を得るために必要なことだと信じた。
「わかった。
なら先にあんたへ頼みたいことの話をしたい。
この虹の欠魂で、あいつら7人を強化する方法を考えて欲しいんだ。
世界創造の力、魂に宿る獣、そんで持ってあいつらの遺灰と命の炎の結晶らしいんだが、魂に溶け込むわけじゃねえんだ。
だから、斬魄刀を強化するのか、あいつらを強化するのかわかんねえがこれの存在自体に意味があるはずなんだ。
あんたにしか頼めねえ。
浦原さんにも聞いてみたんだが、あんたの方が適任だろうってさ。」
王悦は七つの琥珀を手に取る。
「ほぅ、コイツはなかなかに難しいお題だNA。
これが斬魄刀の力と融合できるようにか。」
斬魄刀を作り出した男が、死ぬ気の炎という概念に触れた瞬間だった。
暗い、どこまでも暗い。
落ちていくような闇。
ツナは自身の魂が奥底へ沈んでいくのを感じていた。
そしてたどり着いたのは、落ち葉が降り積もる山の中の東屋だった。
その東屋に腰掛ける1人の男が話しかけてくる。
『やっと来たか、デーチモ。」
「プリーモ、貴方が獅炎丸の本体ってことなんですか?」
座っていたのはボンゴレプリーモことジョット。
ツナの卍解の修行で具象化した際に現れたため斬魄刀の中にいるのは知っていたが、あらためてそう問いただした。
『そうとも言えるし、そうでないとも言える。
俺は、お前がボンゴレリングを継承した時から常にそばにいる。
そして、ボンゴレギアから元に戻した時、アニマルリングにも我ら初代ファミリーの魂が混じった。
そしてお前と共に葬られ、魂の一部として存在している。
だがデーチモ、いや綱吉。
お前にはもっとも近しい相棒がいたはずだ。
先日の霧の守護者との戦いで深く傷ついたお前と心を共有する優しき獣が。
向き合ってくるといい。
今の卍解は、俺の力とお前の力が混じり合ったものだ。
更なる力を欲するなら、あの獣を従えるといい。』
プリーモはそういうと再び椅子に腰掛け眠り始めた。
この世界に着いた時から感じている。
この森の奥に、あいつが、ナッツがいる。
まずは何から話そうかな。
そう考えながら一歩を踏み出した。