ドヴァキンがオラリオに行く前に何をしていたかの話です。
<ハーフィンガル ドラゴンブリッジ近郊>
空が白んできた。
厚い雲に覆われてはいるが、夜明けが近い。
白い雪が吹き荒れる山道に二人の影があった。
一人は全身に黒い鎧を纏っており、顔はヘルムで隠れているが、体格から男であることがわかる。
背には両手剣と弓、腰には片手剣と戦斧、胸と腰には短剣を忍ばせ、左手には盾を携えていた。
夜通し歩いてきたのか、鎧の所々に雪がこびりついている。
もう一人は黒と暗い赤を基調とした軽装を身に纏った女性で、黒く長い髪と整った顔は美しいが、肌が驚くほど白く、目が赤く輝いている。
腰にはかつてブレイズが使用していた、刀身の細い片刃の剣を携えており、男の後を追うように歩いている。
「もうすぐ太陽が出てきますわね」
女が空を見上げ、赤い目を細めながら言った。
男が振り返ると、女は男の顔を見てにこりと笑いながら言葉を続ける。
「太陽はお肌の大敵ですのよ。分かっているとは思いますけれど……」
男も笑いながら答える。
「まるで思春期の乙女のようだな、セラーナ。もちろん分かっている。少し急ぐぞ。暖かいベッドが私達を待っている」
顔は見えないが、セラーナには男が笑ったことが分かった。
男の隣に追いつくと、二人は歩くペースを早めた。
*
「ご覧になって。あそこに洞窟がありますわよ」
セラーナが指を差す。
草に覆われてわかりにくいが、洞窟の入り口が見える。
「あの洞窟は確か……以前、死霊術師共がポテマを復活させる儀式を行なっていた洞窟だな。もう何十年も前の話だが」
男が答える。
「ポテマ? ……あの狼の女王ポテマですの!? 本で読みましたが、強大な死霊術師だったと書いてありました。それを蘇らせようとするなんて!」
セラーナは驚いて男を見た。
その子供のような反応を見て、何十年一緒にいても見ていて飽きないなと男は心の中で可笑しく思った。
「それで、貴方が阻止したのかしら? そうでなければ、私は今こうして貴方とお話ができておりませんわ」
話の続きが気になり、セラーナは目を輝かせている。
ドラゴンブリッジまで、まだ少し距離がある。
男は記憶を辿りながら話し始めた。
「儀式の途中で乱入して、阻むことには成功した。だが、儀式は半分成功し、ポテマは霊体として復活してしまった。それで……」
*
メリディアの像を横目に少し急な坂を下る。
もうすぐドラゴンブリッジだ。
ここ数日、野宿が続いたので暖かいベッドが待ち遠しいと男が思っていると、空から咆哮が聞こえた。
空を見上げると巨大な影がこちらに向かってきた。
「【
男が咄嗟にその場を飛び退くと地面が爆発し、凍りついた。
着地と同時に剣を抜き、敵に目を向ける。
細長い体に巨大な翼。
全身を覆う金色の鱗。
鋭い牙と長い角、鋭い眼光を備えた恐ろしい頭部。
ドラゴン。
かつて伝説として語られていた生き物。
強大で美しく、不死身に近い存在。
自由に空を飛び、強靭な尾で敵を薙ぎ倒し、鋭い牙や爪で獲物を仕留める。
だが彼らの何よりも恐ろしい武器がその"声"だ。
ドラゴンの話す言葉はスゥーム、シャウトとも呼ばれ、彼らの声には強大な力が秘められている。
その力によりドラゴンは火や氷を吐き、天候を変え、人々を支配してきた。
ドラゴンは地面に降りると、男に語りかける。
「我が名は……
ドヴァキン。
男は久しぶりにそう呼ばれ、何故だか嬉しく思った。
「いいだろう。かかってこい。私を殺してみせろ」
*
「させませんわ!」
セラーナが
雷撃は顔に当たり、
男は走って近づき、勢いをつけて斬りつける。
体重の乗った一撃がドラゴンの硬い鱗を切り裂いた。
そのまま今度は低い体勢から切り上げる。
しかし今度は翼によって防がれてしまう。
鋭い牙をシールドバッシュでそれを防ぎ、回転を加えて横に薙ぐ。
顔に命中し、傷を付ける。
立て続けに剣撃を浴びせると、
「【
再びフロストブレスを放つ。
男が盾を構えて防ぐが、盾と鎧が凍りついた。
セラーナがライトニングボルトを放つが、
「セラーナ、手を出すな! これは私と奴との闘いだ!」
男がそう言うと、剣と盾を置き、両手にマジカを込める。
両手から放たれた火球は一つに重なり、ドラゴンの腹部に命中する。
大爆発が起き、
男は鎧魔法を使い防御を強化する。
剣を拾い、さらに腰の斧を掴むと、土埃の中に突っ込む。
巨大な影が見えると、男は迎え撃つべく、息を吸い込んだ。
男と
「【
「【
男の放った【揺るぎなき力】が【ファイヤブレス】を押し返す。
そのまま土埃を吹き飛ばし、
すかさず懐に入り込み、連撃を叩き込む。
「Pruzah……(素晴らしい)! 流石だドヴァキン……。Joor……定命の者にしておくのが惜しいな……」
男も笑いながら答える。
「俺もお前と闘えて楽しいぞ! もっと楽しませてくれ! その牙で俺を噛み殺してみせろ!」
*
男は構わずファイヤブレスに突っ込み、頭に両手剣による兜割りを入れた。
体には剣や斧が突き刺さり、翼も破壊魔法でボロボロになっている。
対して男も体中に火傷を負い、鎧の至る所が凍りついている。
口から血を流している、何本もの骨が折れていた。
マジカもほとんど残っていない。
だが、勝敗は決した。
「我の負けか……。良い闘いであった……」
身体中から血を流し、息も絶え絶えではあるが、
「ドヴァキン……。お前のスゥームは強大だ……。もはや、我々ドヴァの中に、お前に勝る者など居ないのかもしれないな……」
男も答える。
「私も久々にお前達と殺し合いができて楽しかった。素晴らしい闘いだった」
男には
「そう言ってもらえて光栄だ……。最後に……お前の名前を教えてくれ……。ドヴァキンではなく
「私の名はエルディン。エルディン・ホワイトメーンだ」
「エルディン……。頼む……」
男が両手剣を
やがてその光が男の体に吸い込まれ、
魂の吸収。不滅とされているドラゴンを完全に殺す方法。
それができるのがドヴァキン、ドラゴンボーンと呼ばれる存在である。
この男、エルディン・ホワイトメーンはかつて、アルドゥインを打ち倒し、世界終末の危機を救ったドラゴンボーンだった。
*
魂を吸収し、その場に座り込むエルディンにセラーナが話しかける。
セラーナはドラゴンとの無謀な一騎打ちをしたエルディンに怒りを感じていた。
「貴方という人は……どうしていつも勝手に死のうとするのです!?
今回は危なかったですわよ! エンシェントドラゴンとたった一人で闘うなんて!」
珍しく声を荒げるセラーナだが、エルディンは悪びれもせず答える。
「セラーナには悪いが、これだけは譲れない。奴は私との一騎討ちを望んでいた。それに応えなければ真のノルドとは言えない」
それに、とエルディンが続ける。
「栄誉ある闘いで死ななければソブンガルデに行けない。私は死後、ソブンガルデに行きたい。……父と約束した」
全く反省の色を見せないエルディンにセラーナは呆れる。
「貴方とはもう何十年も共に居ますけど、その考えだけは未だに理解できませんわ。……私を置いていくつもりですの?」
「安心しろ。私はそう簡単には死なない。お前の気が済むまでこの世に居続けるさ」
セラーナがため息をつく。
「全く……今にも死にそうになっているのに、何を仰りますの。こっちにいらっしゃい。手当を致しますわ」
エルディンは頷いて立ち上がり、セラーナに一歩近づいた。
*
目の前に高く伸びる木々が広がっていた。
周りには蝶が飛び回り、夜空には星が輝いている。
夜空。
おかしい。
夜明けが近かったはずだ。
それにここは明らかにスカイリムではない。
そこまで考えてエルディンは後ろに気配を感じた。
セラーナか、と思い振り返ると、豪華な食事が並べられたテーブルが置かれており、王座に1人の老人が座っていた。
「誰だ!! 儂は食事中だぞ!! いきなり現れるなんて無礼ではないか!!」
狂乱のデイドラの王子、シェオゴラスがニヤニヤと笑いながらエルディンを見ていた。
「おや、なんだ、その顔は? 空飛ぶマッドクラブでも見たか?」
大体シェオゴラスのせいです。
下記にキャラ設定を書いときます。
名前 エルディン・ホワイトメーン
種族 ノルド 吸血鬼
性別 男
肩書き
最後のドラゴンボーン
元同胞団のサークルメンバー
元ウィンターホールド大学のアークメイジ
元帝国軍兵士
元盗賊ギルドのギルドマスター
聞こえし者
吸血鬼の王
黒檀の戦士
ドヴァキンの強さってダンまちの世界だと、どれくらいのLv.だと思いますか?(ドヴァキンは全スキルを習得済みとします。)
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Lv.8以上
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Lv.7
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Lv.6
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Lv.5
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Lv.4
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Lv.3
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Lv.2
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Lv.1