【WR】虹ヶ咲RTA_称号『虹の楽園』獲得ルート   作:一般紳士君

22 / 99
月末なので初投稿です。


歩夢ちゃんは実はエッチな子だと私は思います。異論反論は大歓迎です。


サイドストーリー Part6/m

「―――っていうのが筆者の主張なの。わかったかな?」

「わかりました!」

「ん、よかった」

 

 あまりにも満面の笑みで即答するもんだから、実はわかってないんじゃないかと勘繰ってしまう。でももと君がわかったふりをするような子とは思えないしなぁ。……私に勉強を教えてほしいと電話してくるくらいだし、やる気満々のもと君がわかったふりをするはずがないよね。きっと私の考えすぎだ。

 

 不意にもと君のお腹が鳴った。

 

「お腹空いたぁ……」

「あっ、もうこんな時間……。休憩なしにやっちゃった。ごめんね」

 

 私ももと君も集中しすぎて時間を忘れてやっちゃった。持ってきてくれたお菓子にも手をつけなかったし。私も少し疲れたけど、もと君はもっと疲れてるよね。

 

「もう12時前で、勉強の方もキリがいいし、そろそろお昼にしよっか。何食べる?」

 

 近くにお店とかあるかな?

 

「冷蔵庫に材料ならいっぱい入ってますよ」

「じゃあ私が作ってあげるね。何かリクエストあるかな?」

「うーん……ない! 俺はなんでもいいですよ。特に好き嫌いはないので」

「そっかぁ……」

 

 なんでもいい、が一番困っちゃうんだよね……。

 

「じゃあ冷蔵庫の中見せてもらってから決めようかな」

「歩夢先輩's セレクション楽しみ」

「ふふっ、期待に応えられるように頑張るね。……そうだ。料理の前に少しお手洗い借りてもいいかな?」

「いいですよ。玄関の手前の左の部屋がトイレです。俺はリビングで待ってますね。トイレの向かい側がリビングなので」

「うん、わかった。戻るのが遅くなっちゃったらごめんね」

 

 

 

「やっぱり湿っちゃってる……」

 

 あの漫画と私の妄想、そして少し触っちゃったせいだ。気になるから拭いておこう。

 

「んっ」

 

 どうしよう……中途半端なところでお預けしちゃったせいか敏感になっちゃってる……。それにさっきまでは別のことに集中してたから気にならなかったけど、すごく続きがしたい気分……そういうつもりではなかったけど、さっき触っちゃったから尚更抑えられない。

 

「もと君に聞こえちゃうから……家に帰るまで我慢……」

 

 そうやって自分に言い聞かせるも、やっぱり抑えられない。どんどん下に手が伸びていく。家に帰るまで耐えられる気がしない。もと君で妄想しちゃってるのに、当の本人がずっと隣にいるんだもん。

 ……もと君に聞こえないように声を抑えながらすれば大丈夫かな……? 短い時間なら怪しまれないはず……。ちょっとだけ、ちょっとだけだから……。

 

「もと君……もと、君……!」

 

 誰にも届かないくらい小さな声でもと君を呼ぶ。どうしてかはわからないけど、それだけで動画を見たりするよりも気分を高められた。

 

「も、とき……くんっ……!」

 

 

 

「お待たせ」

「おかえりです」

 

 平然を装い、もと君のいるリビングに入る。上気していた顔もいつも通りに戻ったのを確認してから来たから、私がヘマをしなければ何も問題ないはず。もと君はたまにすごく鋭い時があるけど、基本は鈍感だから大丈夫。

 

「……なんかさっきより上機嫌ですね。何かありました?」

「えっ!? な、何のことかなぁー? 別に私は何も変わってないよー」

 

 お、終わった……誤魔化そうとしたらとてつもない棒読みになっちゃった……。

 

「ふーん……」

 

 もと君も怪しむような目で私を見ている。この状況をひっくり返すことができる一言、そんな一言が欲しい。何か……何か見つけないと……。

 

「なるほど。トイレに籠っていた時間が少し長かったこと。戻ってきた歩夢先輩が上機嫌なこと。これらを合わせて考えると……でっかい大が出たんですね。おめでとうございます。そりゃ上機嫌になりますよね。俺だってなりますもん」

「えぇと……」

 

 なんだか酷い勘違いをされてる……本当のことがバレてないから私にとっては好都合だけど、でもさすがにこれを素直に認めることもできない。女の子としての大事な何かが壊れちゃう気がするの。

 

「も、もと君はデリカシーっていうものを考えないとダメだよ?」

「???」

「さっきのは本当のことじゃないし、悪意がないのもわかってるから私は怒ってないけど、かすみちゃん辺りに同じことを言っちゃったら絶対すごく怒るよ?」

「かすみが怒っても怖くないし、むしろ多分可愛さが増すと思うんで。仮に殴りかかってきても抑えればいいし」

「もと君力でかすみちゃんに勝てないよね?」

「言葉の暴力。真実は時に人を傷つける。悪意なき悪意。時には優しい嘘も必要。事実陳列罪」

「ちょっと違うけどこういうことだよ。今もと君が傷ついたように、もと君の言葉で誰かを傷つけちゃうかもしれない。だからちゃんと配慮しなきゃダメだよ? 女の子と話す時だけじゃなくて男の子と話す時もね」

「……なるほど、わかりました。以後気を付けます」

「うん、よろしいっ」

 

 これでさっきの勘違いを否定しつつ、あのことについて上手く誤魔化せたはず。……少しお説教みたいになっちゃったけど、今の私にもと君を叱る資格はないよね……ごめんね、もと君。

 

「少し変な空気になっちゃったけど、料理しよっか。私は怒ってないから、もと君も落ち込まなくていいんだよ?」

「全く落ち込んでないですけど?」

 

 それはそれで少し問題があるような気がするけど……。

 

 

 

「ふんふんふーん♪」

 

 お昼ご飯はチャーハンを作ることにした。でもそれだけじゃ少ないから、簡単に作れてチャーハンとも合うインスタントラーメンも作ろうと思う。時間があればインスタントラーメンじゃなくて別のちゃんとしたものを作るんだけど、いろいろあって時間がなくなっちゃったから。あともと君の希望でインスタントの味噌汁も。といってもこれは味噌汁の素にお湯を入れるだけでできちゃうけどね。

 

 私が料理の準備をする中、もと君はリビングのソファーに座りながら私のことをずっと見ていた。エプロン姿が気になるのかな? もし見たいなら後でたっぷり見せてあげよう。

 少しすると私を見ることに飽きたのかキッチンの方まで歩いてきた。

 

「手伝いますよ」

「手伝ってくれるの? ありがとう」

「白菜洗いますね」

「白菜は使わないかな……」

 

 どうして白菜なんだろう。好きなのかな?

 白菜は使わないと告げると、残念そうにするでもなく、むしろ満足気にもと君は白菜を冷蔵庫に戻した。何がしたかったんだろう……。もしかしてこのやり取りがやりたかっただけ……?

 

「もと君は冷凍のご飯をチンしてくれる?」

「了解です」

 

 もと君は手早く冷蔵庫から冷凍ご飯を取り出し、ささっと設定をして電子レンジに放り込む。そんなにお腹が空いてたんだね。早く作ってあげないと。

 少し急ぎつつ材料を洗っていると、背中に軽い衝撃を感じた。何事かと後ろを振り返るよりも早くお腹に手が回された。私の顔のすぐ横にあるもと君の顔を見てようやく状況を察した。私はもと君に抱きしめられている。

 

「わわっ! もっ、もと君!? どどどどうしたのっ!?」

 

 返事は返ってこない。もとくんも興奮しちゃってるのかな……。

 私のお腹に回された手はもぞもぞと小さく動いている。さっきの余韻もあり、それだけで私の体は熱くなってしまう。

 

「これ以上はダメっ……!」

 

 けれどもと君の手は止まらない。それどころか少しずつ下がっているような感じがする。止めたいけど、私の手は動いてくれない、きっと私の体はさっきのだけじゃまだまだ満足していない。もと君を求めてるんだ。だって私も興奮してきちゃったから。抑えようとしても抑えられない。まだかまだかと待ち望んでいる。早く欲しい。もと君に気持ちよくしてもらいたい。右手をもと君の右手に重ね、下に導く。止めるためじゃなければ体は動いてくれた。

 

「もと君……?」

 

 もと君の手が小刻みに震えてるのに気が付いた。先程からもぞもぞ動いていたのはただの震えだった。手だけじゃなくもと君の体も震えている。緊張、してるのかな……? でももと君の寂しそうな表情、緊張しているようにも、ましてや欲情しているようには見えない。

 

「……もしかして、甘えたくなったの?」

「……はい」

 

 そっか……もと君は私としたかったんじゃなくて、ただ甘えたかっただけなんだ。それがわかった途端、何故か先程よりも体が熱くなり、嬉しさが溢れ出してきた。

 

「しずくちゃんや彼方さんを1人で連れ戻してくれたり、璃奈ちゃんや愛ちゃんを同好会に誘ったり、もと君ってすっごく頼りになる存在だよね。璃奈ちゃんなんて誰よりももと君のこと信頼してるし、もちろん私も信頼してる。きっと昔の同好会でも頼りにされてたんだと思う」

 

 もと君は小さく頷く。私だってもと君みたいな子が近くに居たらついつい頼ってしまう。

 

「けど、そんなもと君も誰かに甘えたくなっちゃう時もあるよね?」

 

 今度は小さくゆっくりと、けれど力強くもと君は頷いた。

 もと君は誰からも頼られる存在。きっとそれがもと君を縛る鎖になっちゃってるんだ。自分は人前で誰かに甘えたりなんてしてはいけない。ずっと頼りになる存在でならなければならない。きっとそういう考えがもと君の中に染みついちゃってるんだと思う。

 だけど積もっていた甘えたい気持ちが我慢できなくて、私に甘えたくなってしまったんだ。もと君は今家族がいないから、きっと寂しくて甘えたくなっちゃったんだと思う。もと君はまだ1年生。時々年相応の子供っぽさを見せる、私の可愛い後輩なんだ。

 

「……いいよ。私がいっぱい甘えさせてあげる。先輩だもんね」

 

 空いている左手でもと君の頭を撫でる。少し水で濡れちゃってるけどもと君は嫌がらない。むしろ気持ちよさそうに目を細めている。

 今のスクールアイドル同好会にもと君を甘えさせてあげられる人が何人いるだろう。かすみちゃんも璃奈ちゃんも子供っぽくて多分甘えさせてあげられない。しずくちゃんは大人っぽいけど、もと君といる時は少し子供っぽくて、たまに甘えたりしてるから、多分できない。愛ちゃんは甘えさせてあげそうだけど、もと君と話しているところをあんまり見ない。もしかしたらもと君は愛ちゃんが少し苦手なのかもしれない。だからダメ。彼方さんは……よくわからない。私の膝を枕にして寝たり甘えたがりなところがあるけど、かすみちゃんを甘えさせたりもしてるから、もしかしたらもと君を甘えさせてくれるかもしれない。だけど彼方さんにその役割は譲りたくない。もと君を甘えさせてあげるのは私1人で十分だ。

 

「それに、今の私にはそれくらいしかしてあげられないし……」

 

 部員集めでは何も貢献できてない。スクールアイドルとしてもまだまだ未熟だから何もしてあげられない。勉強は教えてあげられるけど、多分同級生のしずくちゃんでもその役割はできる。だから今の私にできるのは甘えさせてあげることだけ。

 

「でも、今は料理中だから、また後で……ね?」

「わかりました……」

 

 名残惜しそうに私から離れていくもと君。それが可愛くてついつい頭を撫でてしまう。

 

 多分私がもと君に抱いていた気持ちは限りなく母性に近いものなんだと思う。恋愛よりもこっちの方がしっくりくる。もと君を甘えさせてあげたくて仕方がない。ふふっ、何してあげようかな♪




感想とか評価とかいっぱいほしいな。
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。