【WR】虹ヶ咲RTA_称号『虹の楽園』獲得ルート   作:一般紳士君

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本来はもう1人分のサイドストーリーと合わせて投稿するはずでした。が、まだまだ書きたいことがあって6話に間に合いそうにないこと、来週は忙しくて投稿できるか微妙なので、もう1人分は来週へのストックにすることにしました。
まぁストックも書きたいことの3分の1くらいしか書けてないんですが。



いつも通り後書きは5話感想回です。まだ見てない人は見て♡


サイドストーリー Part19/m

「栞子ちゃん、今日なんだか楽しそうだね」

 

 いつも通り元樹さんが登校してくるまでの時間を席で本を読みながら待っていると、隣の席の藤崎さんに突然そんなことを言われた。

 

「そうでしょうか?」

「楽しそうっていうよりは……なんだろ、ワクワクしてる感じというか……」

「わくわく……」

「おっ、もしかして心当たりある感じ?」

 

 心当たりはある。むしろ心当たりしかない。

 

「栞子ちゃんが何にワクワクしてるのか知りたいなー」

「興味をそそるような内容ではありませんよ」

「そんなことないよ。だって元樹君関連でしょ?」

「……」

「図星なんだね……」

 

 やはりクラスの方達にはバレてしまいますよね。皆さん私の想いを知っているので当然といえば当然ですが。いつもいろいろ協力してくださるのですごく助かります。本当に大事な場面では私1人の力でやらせてくれますし、感謝してもしきれません。まぁ時々やりすぎることもありますが。この前もバスの座席を交換して私と元樹さんを隣に座らせようとしてましたから。その気持ちはすごくありがたいですし、魅力的な提案ではありましたがくじで座席を決めた以上不正に当たるのでお断りさせていただきました。とてもとても魅力的な提案でしたが。

 

「それで今日は元樹君に何してあげるの?」

「私が元樹さんに何かしてあげる前提なのですね」

「だって栞子ちゃん尽くすタイプじゃん」

 

 そうなのでしょうか……自分ではよくわかりませんね。

 

「それと、私が元樹さんに与えたものよりも、元樹さんが私に与えてくれたものの方が圧倒的に多いですよ」

 

 まずこの大きすぎる想いが元樹さんからもらったものです。そしてそこから派生した幸せな時間。一緒にご飯を食べたり、一緒に勉強したり、休み時間に他愛もないことで笑いあったり、放課後一緒にお出かけしたり……今では当たり前の、何気ない幸せな時間だって元樹さんに与えてもらったものだ。今こうしてクラスの方とお話しできているのも元樹さんのおかげ。あの日元樹さんが私に話しかけてくれなかったら、今頃私は教室で1人ぼっちだったでしょう。

 それから物理的な話になりますが、今日つけてきた髪飾りも元樹さんからもらったものですね。強風で飛ばされて行方不明になった髪飾りの代わりに買ってもらった私のお気に入りです。その時飛ばされた髪飾りは後日一応見つかったのですが、校内にいた猫が大事そうに持っていたので、そのまま猫にあげてしまいました。ちゃんと大切にしてくれているでしょうか。

 私はこんなにもたくさんのものを元樹さんからもらっている。それに比べて私からは? 私から元樹さんへしてあげられているものは? プレゼントをあげたこともありませんし、精神面で支えてあげられることもないと思います。元樹さんにも幼馴染の方がいるようですから。だから私から元樹さんになんて……いえ、そういえばあれがありましたね、宿題。これは立派に私が元樹さんにしてあげられていることだと思います。宿題を忘れた元樹さんが真っ先に頼ってくれるのは私ですから。

 

「いやぁ……なんかもう、表情だけで……ごちそうさま、って感じだわぁ……」

「ごちそうさま……? おにぎりか何か食べたのですか?」

「何でもないよ。栞子ちゃんは今の純粋なままでいて」

「? ……よくわかりませんが、わかりました」

 

 藤崎さんは時折変なことをおっしゃるんですよね。本人に聞いても教えてくれませんし、元樹さんに聞こうとすると本能が警告してきますし……。

 

「あ」

 

 扉をガラガラと開ける音がした。いつもより少し時間が早いなと思いつつ後ろを振り返ると、いつもと変わらない私の好きな顔が見えた。

 

「ふふっ、じゃあまた別の機会に話そうね」

「……え、あ、すみません」

 

 藤崎さんとのお話の途中だったのにまた元樹さんに気を取られてしまいました……。私のダメなところですね。

 

「いいのいいの、気にしないで。好きなんでしょ? 元樹君のこと」

「……はい

「うんうん、だったらどうすればいいかわかるよね? じゃあ私はお花摘みに行ってくるね~」

「あっちょっと……」

 

 止める間もなく藤崎さんは教室を出ていってしまった。わざわざ席からもお手洗いへも遠い前の扉から出ていったのは元樹さんに会わないよう配慮してくれたのでしょうか。

 

「栞子、おはよう」

 

 藤崎さんが出ていった扉を見つめていると、後ろから元樹さんに声をかけられた。

 

「元樹さん、おはようございます」

 

 折角の厚意を無駄にしないよう、感謝の気持ちも込めながら自分にできる最大限の笑顔で元樹さんを迎える。すると元樹さんも笑顔で返してくれた。たったそれだけのことなのに胸の奥が温かくなる。

 

「はぁ~、今日もいい日だなぁ。な、栞子?」

 

 自分の席に座ってニコニコと支度をしながらそう言う。今にして思えば教室に入ってきた時もニコニコとしていましたね。今日はご機嫌なのでしょうか。

 

「なんだか嬉しそうですね。何かいいことでもあったのですか?」

「いやね、実はね、俺に宿題を見せてくれる女の子を見つけちゃったんだよ」

「はぁ、また宿題を忘れたのですか……」

「当たり前じゃん」

 

 逆にちゃんとやってくるのが当たり前なのですが……まったく、元樹さんは仕方ありませんね。

 

「一応聞いておきますが、その女の子というのは私のことではありませんよね?」

「栞子以外誰がいるんだよ」

「そうですよね……」

 

 私が元樹さんに甘くしてしまうせいか、宿題を忘れた時は真っ先に私の下に来ますもんね……。

 

「見せることは絶対にしませんが、前と同じように私が教えながら宿題をやるのであればいいですよ」

「よしっ!」

 

 子供っぽくガッツポーズして喜ぶ元樹さんが微笑ましい。宿題を忘れても開き直るところも子供っぽいですし。まぁここに関してはいずれちゃんと直さないといけませんね。

 

「そちらの方が元樹さんのためになりますし、それに私にとっても……」

 

 宿題が終わるまでずっと一緒にいられますし、タブレットの画面が横からだと見にくいからという名目でくっつくことができます。それに、何かに集中して取り組んでいる時の元樹さんの横顔が一番好きですから。そんな一番好きな顔を特等席から見られるのは宿題を教える私だけの特権です。

 

「私にとっても、何?」

「い、いえ何でもないです……」

「そう?」

 

 あなたの横顔が好きです、だなんて言えるわけないじゃないですか。

 

「さぁ、時間もありませんし早速始めましょう。元樹さんも早く準備してください」

「はーい。栞子先生、今日もオナシャス」

 

 栞子先生、ですか……悪くない響きですね。財閥は元樹さんに継いでもらって、私は教師を目指すのもいいかもしれません。私に教師としての適性があるかは別ですが。勉強を教えるだけならできるかもしれませんが、生徒から好かれるような愛嬌満載の先生になるなんて私には無理です……。

 

 

 

「終わった~!」

「お疲れ様でした」

 

 今日もなんとか授業開始までに終わらせることができました。これで元樹さんの評価が下がることもありません。力になれてよかったです。

 

「それにしても依然と比べて遥かに理解度が上がっていますね。ほとんど私の教えなしに解けたじゃないですか」

「そうかなぁ?」

 

 20分くらいかかると想定していましたが、なんとその半分の10分で終わらせてしまいました。多少手が止まる場面がありましたが、それもほとんど自力で考えて解いてしまいました。私が教えたところといえば応用問題くらいでした。

 言い方が少し悪いですがほんの少し前まではダメダメでしたが、基礎はもう完全に身についたのかもしれません。

 

「これも全部元樹さんが努力した結果ですよ。やはりあなたには誰よりも努力する適性がありますね」

「いーや、栞子のおかげだよ。いつもいつも宿題とか優しく丁寧に教えてくれるし、俺に合った参考書も選んでくれたじゃん。あの参考書わかりやすくて結構助かってるぞ。それに風呂を中断させちゃったのに最後まで勉強教えてくれたし」

 

 最後のはあの日のことですね。あれはとてつもなく恥ずかしい出来事なのであまり思い出したくないのですが……まぁ元樹さんの力になれたのであれば我慢しましょう。あれをもう一度となると絶対に嫌ですが。お風呂上がりという言い訳もかなり苦しいものでしたからね。何をしていたのかまではわからなくても、嘘をついていたことくらいわかりそうなものですが……時折鋭い元樹さんですが、あの時ばかりは鈍感で助かりました。

 

「そういう栞子の優しさがあったからこそだよ。ありがとな」

「ふふっ、そう言っていただけると嬉しいです。元樹さんのためにといろいろ考えた甲斐がありました」

 

 距離を詰め、元樹さんの肩に自分の頭を乗せる。元樹さんから感謝の気持ちを受け取りましたし、今日くらいはこんな贅沢しても許されます……よね?

 

すんすん……」

 

 元樹さんが何か匂いを嗅ぐ音がする。おそらく私の髪の匂いを嗅いでいるのでしょう。そういえば元樹さんはよく何かの匂いを嗅いでいたりしますね。これが『ふぇち』というものなのでしょうか? ……私にはよくわかりませんね。

 

「あんまり匂いを嗅がないでください。恥ずかしいですから」

「そういう割には全く恥ずかしくなさそうだけど」

「ふふっ、やはりわかってしまいますか」

 

 そう、本当は恥ずかしさなんて全くない。むしろ嬉しい。ただこういうことに恥ずかしさを感じない、誰にでもこういうことをするえっちな女の子と思われたくないだけ。元樹さん相手にしかやらないのに……まぁ鈍感な彼はそんなこと考えもしないでしょうが。大好きなはずなのに時折イラっとしてしまう私は間違っているのでしょうか……。

 

「……なぁ、少し離れてくれないか? 周りの目もあるしさ……」

「それがどうかしましたか? ほら、周りを見てください。誰も私達のことなんて気にしていませんよ」

 

 クラスの方達に聞こえるようわざとらしく少し大きな声で言う。こうすればちゃんと視線を逸らしてくれるはずです。

 

「まぁ……確かにそうだけど……」

 

 どうやらちゃんと伝わったようです。元樹さんがクラスを見回すまでほんの数秒しかなかったはずですが、その数秒でちゃんと理解して実行してくれるのはさすがとしか言いようがありませんね。

 皆さんの協力を無駄にしないよう、腕を絡めて逃げられないようにする。さすがにここまですると多少の恥ずかしさがこみ上げてきますが、これもいずれ必要なことだと耐えましょう。

 

「元樹さんの体、すごく温かいです」

 

 姉さんやランジュに抱きつかれた時とはまた別の温かさがあります。

 

「なんか今日の栞子いつにも増して甘えんぼだな」

「そうでしょうか? いつも通りだと思いますが」

「いーや、絶対違う。昨日強い甘酒でも飲んだのか?」

「確かに昨日甘酒を飲みましたが……甘酒に強いも弱いもなくないですか?」

「飲んだことないから知らん」

「そうですか……」

 

 甘酒、とても美味しいのですが……。

 

「あの、もしよければ今度一緒に甘酒を飲みに行きませんか?」

「甘酒を?」

「私の好きなものをぜひ元樹さんにも体験していただきたいんです」

 

 今後お付き合いする上で相手の好きなことを知らない、やったことがないというのは悲しいですから。

 

「いいよ、一緒に行こう。約束してるお出かけの日にな」

「ありがとうございます! ふふっ、また1つ楽しみが増えてしまいましたね」

「そうだな」

 

 一緒に映画も見たいですし、美術館……は元樹さんに行きたいかどうか確認するとして、レジャー施設に行ってボウリングやカラオケもしてみたいです。それに加えて甘酒……少々時間が心配ですね。

 

「元樹さんも行きたいこと、したいことがあれば遠慮なく言ってくださいね。私も元樹さんの好きなものを体験してみたいですから」

 

 時間は心配だけど、元樹さんの好きなものも体験したい。理由はさっきと同じ、元樹さんの好きなものを知らないというのが悲しいから。時間なんてスケジューリングを頑張ればどうとでもなります。2人で一緒にスケジュールを考えるのもきっと楽しいでしょうから。それに一晩どこかに泊まって1泊2日にしてしまえばもっといろんなところにも行けます。もしかしたらその一晩で間違いが起きてしまうかも……。

 

「そうだな……俺が行きたいのは」

『キーンコーンカーンコーン』

「……あ、もう授業が始まってしまいますね」

「そうだな。また後でな」

 

 元樹さんが何かを話そうとしたタイミングで予鈴が鳴ってしまった。間が悪いですね……学校なので仕方のないことだとは思いますが、今だけはチャイムというものを恨みます。……でも最後に一言くらいはいいですよね?

 

「今日も一日一緒に頑張りましょうね」

「ああ、頑張ろうな」

 

 頑張ろう、元樹さんの口からこの言葉を聞くだけで、今日1日を乗り切るには十分すぎるほどの元気を貰えます。私は予想以上にチョロいのかもしれませんね。

 

 

 

「はぁぁぁぁつかれたぁぁぁぁ」

 

 午前の授業が終わり、隣で元樹さんが大きく息をついている。そういえば今日はあまり眠たそうにしていませんでしたね。昨日はよく眠れたのかもしれません。以前不眠症を解決する方法を探してみますとは言いましたが、何の知識もない私では調べてもありきたりなことしか見つからないんですよね……やはり一度病院で診察してもらうべきなのでしょうか。

 

「腹減ったなぁ……」

 

 その言葉を聞いて急いでカバンからお弁当を取り出す。朝からこの時間をどれだけ待ち望んだことか。

 

「元樹さん! 一緒にお昼……」

 

 このタイミングで昨日の元樹さんの言葉を思い出してしまった。()()()約束がある、確かにそうおっしゃっていました。

 

「……は今日もダメなんでしたね」

「そうだよ」

 

 どうして忘れてしまっていたのでしょう……。きっと昨日の私はいいことを思いついたと浮かれてしまったのでしょうね。元樹さんにバレないようそっとお弁当を撫でる。

 

「楽しんできてくださいね。何か嫌なことがあればすぐにここに戻ってきてくれればいいですから」

 

 笑顔を意識しながら伝える。ここで寂しがる素振りをしてしまえば元樹さんの邪魔になってしまいますから。

 

「ああ、もし喧嘩したら栞子のところに戻って泣きつくよ。まぁ多分そんなことにはならないだろうけど」

 

 そんなに仲のいい方達なのですね。たとえ男性だったとしても、元樹さんがそこまで言うとなると少し嫉妬してしまいます……。

 

「さあ早く行ってあげてください。お友達の方達も元樹さんのことを待っていますよ」

「じゃあ行ってくるよ。じゃあな」

 

 元樹さんは軽く手を振って教室から出ていってしまいました。

 

「はぁ……」

 

 完全に彼が見えなくなったのを確認して、風呂敷に包んだままのお弁当を見て軽くため息をつく。あんなにもウキウキしていた自分が馬鹿らしいです……。

 風呂敷をほどいていつものお弁当箱、それから1つのタッパーを取り出す、

 

「ポテト、サラダ……折角作ったのに……」

 

 元樹さんの大好きなポテトサラダを作ってあげよう! これを思いついたところまではよかった。けどその後よく考えずウキウキで布団にもぐり、翌朝ウキウキで料理を始めてしまったのが間違いだ。ちゃんと予定表を確認しておけばこんな思いをすることなんてなかったのに……。

 

「なんだかしょっぱいです……」

 

 おかしいですね、ポテトサラダに塩なんて入れてないはずなのに……。

 

 

 

『キーンコーンカーンコーン』

「遅いですね……」

 

 次の時間は体育、予鈴も鳴ってもう皆さん着替えてグラウンドに行ってしまいました。それなのにまだ元樹さんは戻ってきません。私ももう着替え終えていますが、元樹さん1人だと寂しいだろうと思い教室で待つことにしました。けれどなかなか戻ってきてくれないので、結局私だけが寂しい思いをすることになってしまいましたね。

 

「たーだいまー! あれ、皆は?」

 

 後ろの扉をバンッと勢いよく開けて元樹さんが入ってきた。本来はそんな乱暴な開け方をしたことを注意すべきなのでしょうが、今は彼が戻ってきてくれたことが嬉しくて注意する気なんて起きない。

 

「元樹さん遅いですよ。早く着替えないと次の授業が始まってしまいます」

「へっ? 着替える? なんで?」

「もう、寝ぼけているのですか? 次は体育ですよ。担当の先生の事情により来週の体育が今日に変更になったと昨日のHRでおっしゃっていたじゃないですか」

「そうなの? 聞いてなかったから知らないんだけど」

「はぁ……まぁそうだろうとは昨日から思っていましたが。なんだかずっと上の空でしたからね」

 

 ずっと足をパタパタさせながら時計を見続けていて、明らかに話を聞いていない様子でした。足をパタパタしているのが可愛らしくてこの時も注意できなかったのですが……。

 

「念のため直接伝えてあげようかと思っていたのですが、HRが終わった途端そそくさと出ていってしまいましたし……」

 

 私が声をかける隙なんて全くなく、今まで見たことないようなスピードで帰り支度をして教室から出ていっていました。

 

「夜とかにでもメッセージで教えてくれればよかったんじゃないか?」

「もちろんそうしようと思っていました! 思っていたのですが……その、私に見向きもしてくれなかったので……」

「それでちょっと仕返ししてみたいなーって思っちゃった?」

「仕返しというと少し語弊がありますが……まぁ、そうですね」

 

 好きな人に一切見向きされなかったのですから、少しくらいムッとしてしまうのも仕方ないと思います。

 

「もちろんそれがいけないことだとはわかってはいたのですが……いえ、ちょっと待ってください。もとはと言えば話を聞いていなかった元樹さんが悪いのでは?」

 

 元樹さんがちゃんと話を聞いていれば私がわざわざ連絡する必要もありませんでした。

 

「正論で刺してくるのやめろ。それならこっちにも言い分があるぞ。俺のことをちゃんと管理するのが栞子の役目だろ?」

「違います。元樹さんのことはちゃんと元樹さん自身で管理してください」

 

 自分のことは自分で、当たり前のことだと思います。

 

「ですが……その、将来……私と結婚してくれるのであれば……元樹さんのことも管理してあげても……」

「なんか言った?」

「い、いえ! 何でもないですから……」

 

 結婚なんてまだ気が早いですよね……。まずはお付き合い! その後お互いのご両親にご挨拶して、家族同士の親睦も深めて……それから結婚ですね。できれば大学卒業と同時に結婚したいです。2人っきりの暮らしもしてみたいですが、姉さんが家を出ていった以上元樹さんには三船家を継いでもらわねばならないので、結婚しても私の家で暮らすことになりそうです。

 

「そんなことよりも、元樹さんも早く着替えてください。授業に遅れてしまいますよ?」

「そういう栞子もこのままだと遅刻だぞ」

「1人だと元樹さんが寂しがるかと思ったので、私でよければ着替える間話し相手になってあげようかと。それに元樹さんがちゃんと着替えてくれれば私も元樹さんも遅刻せずに済みますよ」

「でも俺ジャージ持ってきてないんだよなぁ」

「ご安心ください。そうなることを予想して、私が予備の分を持ってきていますから」

 

 カバンからもう1着ジャージを取り出す。身長も大体同じなので着れないということはないはずです。

 

「それって栞子の使用済み?」

「安心してください。使用済みと言ってもちゃんと洗濯してあるものなので」

 

 私の汗などが染み込んだものをものを着せるのはさすがに恥ずかしいです。

 

「さぁさぁ早くこれに着替えてください。後ろを向いておきますから、私のことは何も気にしないでいいですよ」

「そんなこと言って覗くつもりなんじゃないか?」

「……そんなことないですよ」

 

 そういう欲望が一切湧かなかったといえば嘘になりますが、見る程度のことなら抑えられます。触ってもいいと言われたらおそらく爆発してしまいますが……。

 

「ほれ、着替えたぞ。まぁ多分着替える意味なんてなかったけど」

「……まさかとは思いますが、サボるつもりではありませんよね」

「えっ?」

 

 着替える必要がないということからはそれしか思いつきません。あの元樹さんがサボりだなんて考えられませんが、体育の前になるといつもだるいや面倒などと言っているのでない話ではないと思います。

 

「もし本当にそのつもりであるのなら、元樹さんを引きずってでも授業に参加してもらいますから。元樹さんに力負けするとは思えませんし」

 

 腕相撲でも押し相撲でも元樹さんには負けたことありませんから。ジャージは汚れてしまいますが、サボりを黙認するよりは何倍もマシです。

 

「さ、サボらないって! 授業にはちゃんと出るよ。出るけど足怪我してるから参加できないんだよ」

「えっ!? だ、大丈夫なんですか!?」

「大丈夫。ただ捻っただけだし、痛みはもうないから」

 

 一体いつから……ここ数日で変な歩き方をしているといったことはありませんでしたし、今日もおかしなところは見られません。

 

「今もちゃんと歩けているようですし、酷い状態ではないというのはわかりますが……それでもやはり心配です」

「栞子は優しいな」

 

 私の頭にそっと手が乗せられる。ただそれだけなのに妙に心地いい。

 

「さ、遅刻しちゃうしそろそろ行こうぜ」

 

 頭から手をどけて歩き出す。本当はもっとそのままでいたかったけれど、遅刻するわけにもいかないので元樹さんの横に並んで歩く。

 

「では元樹さんの足に負担がかからないようゆっくりと向かいましょうか。痛んだり辛くなったりしたらすぐに言ってくださいね。肩を貸してあげますから」

「栞子も一緒に行くの? 俺と一緒だと遅刻するぞ?」

「別に構いませんよ。2人一緒の方が先生もすぐに納得してくれるでしょうし、それに今の元樹さんを放って一人で行くなんてこと私にはできません」

「やっぱり栞子は優しいよ。そういうとこ好きだぜ」

 

 両想いですね、そう言えたらいいのに……私ってヘタレですね。




以下5話ネタバレ注意です。





皆さんアニガサキ2期5話はご視聴になられましたか? いやーもう十分堪能したよ……。

・笑いのツボが赤ちゃんな侑ちゃん
これを待ってた。もっと赤ちゃんしろ。

・ミアが他の子の曲聞くなんて
その前に盗撮についてツッコんでくれ……。無断でグッズ販売したりライブ映像をアップしたりする世界では今更なことなのかもしれない。

・ベランダ侑ちゃん
1話のうつ伏せで寝た時の侑ちゃんは寝癖が少なくて、ちゃんと仰向けで寝たと思われる5話では寝癖が多いっていうのを見てはぇ~ってなりました(小並感)

・ストーカーぽむ
お ま た せ。親の顔より見たストーカー。実質スクスタ。でもこれが見たかった。

・しずくちゃんの私服
おいおいおい、その肩出しはなんだい? 君は本当に去年まで中学生だったのかい?

・花丸ちゃんっぽい子
カバンの色が制服と同じで花丸ちゃんっぽく見えてるだけらしいけど、アニガサキなら意図的にそう見せてそうなんだよなぁ。むしろ意図的にやっててくれ。

・せつ菜ちゃんの私服
クソダサパーカーせつ菜ちゃんはどこ……ここ……?

・せつ菜ちゃんに見つかった歩夢ちゃん
かっっっっっわヨ! ここだけ無限回リピートしたい。

・う、羽毛……
せつ菜ちゃん別に大声出してたわけじゃないのに、わざわざ口を押さえる必要あったんですかねぇ……。

・せつ菜ちゃんの本当の用事
何?

・桜坂座長の台本
ヤバイ(ヤバイ) 4話のCパートではあの台本を一生懸命考えていたと考えると草生えますよ。

・歩夢ちゃんが野獣役
1期……11話……あっ、ふーん(察し)

・ぺかぺかせつ菜ちゃん
可愛い。ところで用事はなんだったの?

・プリ〇ュアっぽいポスター
あのポスターに書いてある文字列のほぼすべてがユニット名候補とか初見では気づけないッピ!

・「せつ菜ちゃんとヒーローショーを見に来たの!」
せつ菜ちゃんもちゃんと嘘に乗っかれてえらい! ところで用事は?

・SE「プッピガン」
なんかロボットアニメで聞いたことあるようなSEですねぇ……。トキメキレインボーはガン〇ムだった?

・ヒーローショー
せつ菜ちゃんもしずくちゃんも楽しそうですねぇ。
???「シアターもオススメです♪」

・ジェットコースター
歩夢ちゃんはどこ見てるんですかねぇ……。
???「あそこにジェットコースターが見えます!」

・高いとこに吊り下げられるアトラクション
ご満悦ぽむで私達もにっこり。ところでこのアトラクションってなんていう名前ゾ?

・ホラーハウス
@「ホラーハウスもあるんだよ!」

・薫子さん
ツーリング行く代わりに部屋にセミ放って、役目でしょ。

・直接相談
桜坂座長力作の台本を本人達に見せるのはまずいですよ!

・「てっきりデートかと思いましたよ」
この直後の歩夢ちゃんの声すこすこ。その後のベビーカステラみたいなのを頬張ってご満悦な歩夢ちゃんもすこすこ。

・爆買いランジュちゃん
急にぶっこんでくるのやめてクレメンス。私もあれくらい爆買いするお金と家のスペースが欲しいゾ……。

・ランジュ構文
好き。でもしずくちゃんの他にも私にも少し刺さりました……。小説の進捗を生み出していこう。

・「さぁ、開演です!」
ニコニコだとキリンさんわらわらでオーディション生えますよ。

・野獣さん
本来なんてことない言葉なはずなのになぁ……この単語を聞くだけで笑っちゃうんすよね。

・「傷ついた人を癒してあげたい!」
やっぱりめんどくさいヒーラーじゃないか!(大歓喜)

・たくさんの野獣
BB劇場

・逆光しずくちゃん
作画やっっっっっば。気軽に作画開放するの心臓に悪いからやめちくり~。

・「歌おうよ」
歌えよ。

・観覧車
この時の歩夢ちゃんの中の人のツイート好き。

・Cパート
ん?


あっ、そうだ(唐突)
GW中に友達に気軽に虹ヶ咲を見せました。沼にハマりました。お気に入りの曲はEternal Lightだそうです。わかります。
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