【WR】虹ヶ咲RTA_称号『虹の楽園』獲得ルート   作:一般紳士君

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初新年度です。


サイドストーリー Part23/m

「次は何がいい? そろそろお昼の時間だし、これが最後かなーと思うんだけど……それでいい?」

「そうですね。それがいいと思います。最後何にしよう……うーん、迷うなぁ。愛先輩はどれがいいと思います」

「実は愛さん乗りたいのがあるんだよねー」

「ほう、どれですか?」

「3階にある占いのアトラクションなんだけど、いい?」

 

 かなり前に友達とやってみてすごい楽しかったから、一度元樹ともやってみたいんだよね。時間もちょうどいい感じだし。

 

「占いの……ああ、あれですね。なんとかかんとか、ってやつ。いいですよ、やりましょう」

「やったっ! じゃあ行こー行こー!」

 

 ウキウキで元樹を先導……してたら、いつのまにか元樹に先導されていた。鼻歌なんか歌っちゃったりして、楽しそうにはしゃいでいる。ほんとジョイポリが好きなんだなぁ。

 

「もぉ、あんまりはしゃぐと危ないよ?」

「大丈夫ですよ。ちゃんと周りは見てるので」

「それならいいけど……」

「それにしても愛先輩占いとか好きなタイプだったんですね。ちょっと意外でした」

「うーん、占いが好きというよりは、友達との相性とかがわかるから、そっちが楽しみーって感じかなぁ」

 

 相性占いの結果を見て、その通りだねーとか、感じたことないけどそうなのかもとか、いろいろ話をするのが楽しみなんだよね。もちろん占いの結果を100%信じるわけではないけど。

 

「相性占い、そういえばそんなのもありましたね。確か2人で入ったら遊べるんでしたっけ?」

「そうだよ。どうする? 愛さんと相性占いしてみる?」

 

 受付でアトラクションで使用する石板を受け取り、機械で最初の設定をする前に元樹に尋ねる。

 

「んー……そうですね、しましょう、相性占い。折角の機会ですもんね」

「うん、じゃあアタシと元樹の相性占っちゃおっか」

 

 機械の2つの窪みに元樹とアタシ、それぞれの石板をはめ込む。ここからニックネームとかを入力していくのだけれど、元樹はどんな名前にするのかが気になってジロジロと画面を見てしまう。

 

「……なんですか?」

「えへへー、元樹がどんな名前にするのか気になっちゃって。『もと』って名前使ってるんだね」

「まぁ……『りな』と『もと』だったら同じ2文字でなんかいい感じじゃないですか」

「確かにー。りなりーと合わせてるんだね。かっわいぃ~」

「可愛い……そうですね、考えたの小学生とかまだ純粋な頃ですからね。璃奈と一緒に考えたんですよ」

 

 可愛いし、2人の関係性にキュンキュンしてしまう。ザ・幼馴染って感じですっごくいいよね! 今日だけでも幼馴染エピソードをいっぱい聞けて、思わずニコニコしてしまう。

 

「お気に入りだし、璃奈も喜んでくれてたので今も使ってるんです」

「ぁ……」

 

 そう言う元樹は今までに見たことがない表情をしていた。どう表現すればいいのかわからないけど、昔を懐かしむような、どこか幸せそうな……。

 

「どうかしました?」

「え、う、ううん、何でもないよ! ……って何してるの?」

「秘密のコマンドです」

 

 占う項目を選ぶ画面で、元樹は何やら変なボタン操作をしている。

 

「これをやると……ほら、隠し項目が出てくるんですよ」

「どれどれ……ううぇぇぇ!? な、何この項目!?」

 

 友達とか恋愛とか一般的な占い項目しかないはずなのに、元樹が謎の操作をした後とんでもない項目が表示された。それは……セ、セッ……か、体の相性を占えてしまうというものだ。何、これ……。

 

「隠し要素です。秘密の操作をすると出てくるんですよ。俺も初めてやりました」

「ちょっ、もときっ!」

 

 あまりの事態にアタシが困惑している間に元樹は問題のその項目を選んでしまった。どうしよう!? キャンセルもできないし!

 

「どんな感じなんだろ。普通に楽しみだな」

 

 慌てるアタシを横目に、元樹は暢気にこれからの想像をしている。

 

「な、なんでこんなの選んだの……?」

「え? 面白そうだったので。噂には聞いてたので、一度試してみたかったんですよねー。あと愛先輩との相性も占ってみたかったですし。あと面白そうだし」

「うぅ、そういう意味の相性じゃなかったのに……」

 

 ほんとにどうしてこんなのがあるんだろう……ここ一応小さな子供だって来る場所だよ? カップルだったら問題ないのかもしれないけどさぁ。あー、これからのことを考えるだけで顔が熱くなってくる。

 愛さんがこんなに困ってるのに、そんなこと気にせず元樹はどんどんと進んでいく。暗くてよく見えないけど、この感じだと頬を赤くしてるなんてこともないだろう。

 

「さて、始めていきましょうか」

「う、うん……」

 

 とうとう来てしまった。変な質問じゃないといいんだけど……。

 

『セッ〇スの経験は?』

 

 あー……いきなりこれかぁ……。書き方があまりにも直球的過ぎない?

 

「え、えっと……のー……」

「……」

 

 そっか、元樹もないんだ。よかった、元樹が性欲に身を任せるタイプの男の子じゃなくて。去年のクラスはガツガツしてる男の子が多かったから、そういうタイプの男の子はあんまり得意じゃないんだよね。

 

『オ〇ニ―はどれくらいの頻度でする?』

 

 わぁ、最初から飛ばしてる質問ばかりだなぁ。というより書き方が直球すぎるんだってば。もう少しぼかして書くとかしないの?

 

たまぁに……

「……」

 

 ほんとは声を出して答える必要なんて全くないけど、いつもの癖でついつい声に出てしまう。答えを見られてるだけじゃなくて、聞かれてるというのがたまらなく恥ずかしい。うぅ~ここから逃げ出したい~。

 そんなアタシに対し、元樹は無言で淡々と答えていく。元樹は全くしないんだぁ……。男の子ってそこまでしないのかな?

 

『好きな人とはずっと一緒にいたい?』

「い、いたい! ……あ」

「……」

 

 思わず大きな声を出してしまい、慌てて口を塞ぐ。周りを見ても特に気にする様子はなく、元樹も変わらず淡々と答えている。見逃しちゃったんだけど、元樹はなんて答えたんだろう。気になる……。

 というかちょっと淡々としすぎじゃない? さっきから一言も話してないんだけど……。

 

『恋人との初めてのキスはどんなシチュエーションでしたい?』

 

 やっとまともな質問が来た、と思ったら選択肢におかしいのが混じってた。『ベッドの上で』って何!? もうそういうことする気満々じゃん!

 

「ロマンチックな場所、と」

「……」

 

 元樹は……へぇー、『帰り道に不意打ち気味に』かぁ。確かにそれもいいかも。自分からするには恥ずかしすぎるけど、好きな人からされたらすっごく嬉しいと思う。もちろん誰も見てないタイミングにはしてほしいけど。

 

『恋愛で重視するのは顔? 性格?』

 

 ふぅ、やっと普通の質問だ。何回かやったことと、元樹が特に反応を示してこないこともあって、少しだけ慣れてきちゃった。多少えっちな質問が来てもそれほど動じないだろうという自信がある。こんな自信いらないよ……。あとずっと淡々と答えるばかりで、ちょっと寂しくなってきちゃったなー。

 

「ねぇ元樹、ここからはお喋りしながら一緒に答えていかない? 話せる範囲のことだけでいいからさ」

「いいですよ。愛先輩ずっと1人で恥ずかしそうに話してて寂しそうだなーって俺も思ってたので」

「もうっ、そう思ってるなら話しかけてくれてもいいじゃん!」

 

 あの無表情の裏でそんなこと考えてたなんて……というか内心絶対楽しんでたよね!? ちょっとした抵抗として、元樹の頬を優しくつねる。

 

「いててっ、ごめんなさい俺が悪かったです」

「よろしいっ! 元樹にも謝ってもらったし、まずは愛さんからね。愛さんはねー、重視するなら性格かなー。誰にでも優しくて、頑張る時はちゃんと頑張るぞっ、って人がいいな」

「へぇ、常に全力、みたいな人じゃないんですね」

「うん。だってずっと全力だったら疲れちゃうし、だんだん心もすり減っちゃうでしょ? 好きな人がそんな風には心を壊しちゃうのは嫌だからさ」

「ふーん……」

「次は元樹の番だよ」

「俺かぁ……俺はどちらかというと顔重視ですかね。もちろん性格も大事ですけど」

 

 へぇー、ちょっと意外かも。

 

「じゃあさ、どんな子が好み?」

「うーん、小顔でタレ目で、目がパッチリしてる子が好きですね。あと口が小さめの子」

「なんで好きなの?」

「別に、ただ可愛いからって理由だけですよ。ご飯の時とか小さな口でモグモグしてるの可愛くないですか?」

「わかる! りなりーとお昼食べる時とか元樹と同じこと考えてるよ」

「はい、璃奈の食べ方って昔から超可愛いんですよ。さすがに本人の前では言えないですけど」

 

 そこは伝えてあげようよ……。こういうのを黙ってるからりなりーがヤキモキしちゃうんだよ?

 

「さて、次ですよ」

 

『セッ〇スしたくなった時は自分から誘う? 誘われるのを待つ?』

 

「うぇぇぇっ!? さっきまで普通の内容だったのに、なんでまた……」

「そういう占いなんで。さぁ愛先輩からですよ」

「……誘われるのを待つ」

「その心は?」

「だって相手がその気じゃなかったら申し訳ないし……あと恥ずかしい。も、元樹はどうするの?」

「俺は……誘いますかね。相手の様子を見つつですけど」

 

 確かに元樹は男らしく誘って、上手にリードしてくれそうだ。でもパワーがないから、どちらというと相手に押し倒されてる方が簡単に浮かんじゃうんだよねぇ。すごい勝手なイメージだけど、しずく相手だと押し倒されてそのままいいようにされてそうなんだよね。

 

「お、次がラストみたいですよ」

「そうだね。えっちなのじゃないといいなぁ

 

『フィニッシュの体位は何がいい?』

 

「たっ!?」

「あー、ラストの質問だからフィニッシュの話なんですね。なるほどなぁ」

 

 余裕があるのか、元樹は妙なところに納得している。いつもの精神状態なら愛さんも同じことを言ってると思うけど、今は恥ずかしさで死んでしまいそうで、とてもそんな余裕なんてない。

 

「さてさてさて、愛先輩は最後どの体位がいいですか? どの体位で出されたいですか?」

「な、なんでそんな聞き方するの!?」

「いやー、顔真っ赤にする愛先輩が可愛かったので」

「もぉぉぉぉぉっ!」

 

 元樹の胸をポカポカと叩く。1人だけ明らかにこの状況を楽しんでいる。元樹は性欲に身を任せるタイプじゃないって思ってたけど、やっぱり違うかもしれない……。

 

「ほら、愛先輩が答えてくれないと先に進めませんよ」

「だって、愛さん経験したことないし……」

「それは俺も一緒ですよ。なので想像で答えましょうか」

「うぅ……せ、正常位」

「へぇ」

「……か」

「か?」

「た、いめん、ざい……」

「ほうほう、それはどうしてですか?」

「その、最後は好きな人にギュってされながら、一緒にイ、イキたいな……って。あと、終わった後すぐにキスしてほしいから……」

「え、何ですって? もう1回言ってもらってもいいですか?」

「やだっ! もう絶対に言わない!」

「えー、ケチー」

 

 ケチじゃないの! これでもかなり頑張ったんだから! はぁ、恥ずかしさで死んじゃいそう……顔が熱い、穴があったら入りたい……。

 

「も、元樹は! 元樹はどうなの!?」

「俺は……うーん……俺も正常位かなぁ。終わった後すぐに抱きしめてあげられるし、隣に並んで横になりやすいし。あとは気持ちよさそうにしてる相手の可愛い顔もよく見れそうなので。……どうしたんですか愛先輩?」

「その、聞いてるだけでも恥ずかしくて……最後のとか」

「もう1回言ってあげましょうか?」

「言わなくていい……」

 

 何で元樹はこんなに平然としていられるのだろう……やっぱり男の子はこういうのに抵抗感少ないのかな。

 

「さて、全部答え終わりましたし、結果を受け取りに行きましょうか」

「う、うん」

「あれ、まだ恥ずかしがってるんですか?」

「だ、だって今から占い結果が返ってくるんだよ? どんなえ、えっちな内容が書かれてるか……」

「愛先輩ってピュアで可愛いですね」

「も、もうっ!」

 

 可愛いって言ってもらえるのは嬉しいけど……でも状況が状況だけに素直に喜べない……。

 

「はい、これ愛さんの結果です。中身は外に出てから見ましょうか」

「そうだね。邪魔になっちゃうし」

 

 出口の少し重たい扉を開け、明るい光を浴びると同時に一気に緊張から解き放たれる。アトラクションの中が薄暗くて、その、まるでえっちする時みたいだなぁって考えちゃって、必要以上に緊張してしまった。

 

「はぁ、疲れた……なんであんなのがあったんだろ……」

「さぁ? ただの遊び心じゃないですか?」

 

 単なる遊び心にしてはちょっとやりすぎな気もするけど……。

 

「最後の質問をフィニッシュの話題にするってのをやりたかっただけ説とかもありますね」

「うーん、微妙にありそうなのが……」

「……ま、なんでもいっか。そんなことより占い結果見ましょうよ」

「うん、そうだね」

 

 本当はあんまり見たくないけど、折角占ったんだからちゃんと見ないと元樹に悪いよね。よしっ、ここはしっかり気合い入れて……

 

『相性抜群! もうこれ以上ないくらい! 100点満点中120点!!!』

 

 ……え、嘘でしょ? こんなに相性がいいって結果になるほどだった? 確かに気が合うなーって部分はいくつかあったけど……。と、とにかく続きを見てみよう!

 

『あなたが寂しい時、あなたのパートナーは声や言葉から気持ちを感じ取り、あなたの下を訪ねてくれるでしょう。きっとその日は寝る間も惜しんで情熱的な一夜を過ごすでしょう。コン〇ームは家に常備しておくとよいでしょう』

 

 最後! 最初の1文は思わずドキッとしちゃうような内容なのに、その後で全部台無し!

 

『あなたはセッ〇スの中で愛されてることを感じたいと考えるタイプです。そんなあなたはセッ〇ス中にパートナーに何度もキスを求めるとよいでしょう。あなたのパートナーも同様の傾向が見られるため、あなたの願いに応えてくれるはずです』

 

 これは、その……もしかしたら当たってる、かも。ちゃんと好きでいてもらえてるのかな、っていうのはアタシはすごい気にしちゃうタイプだし。

 元樹のはどんなことが書いてあったんだろう。気になる……ちょっとだけ、ちょっと横からチラ見するくらいはいいよね? 元樹のせいでさんざん恥ずかしい目にあったんだし。

 

「ふぅん、こんな感じか。愛先輩のにはどんなこと書いてありました? 見てもいいですか?」

「だ、ダメ!」

 

 元樹がアタシの用紙を覗こうとしたので、慌てて自分の体で隠す。

 

「えー、愛先輩は俺の見たのにー」

「見てないもん!」

 

 本当に見てない。見ようとして実際チラッと横目で見てみたけど、角度の関係で何も読み取れなかった。だからノーカン!

 

「とにかく、こんなの元樹には見せられないから!」

「えー……」

 

 これを元樹本人に見られたら恥ずかしさでショック死……とまではいかないけど、何日かは寝込んじゃう。それと、これを見た元樹に『この占いが当たってるのか確かめてみませんか』って誘われちゃったら、今はちょっと断れる自信がない。キスくらいはしてしまうかもしれない。なまじ当たってそうな項目がいくつかあるせいで、実際に確かめてみたいという好奇心が湧いてきてしまっている。異性として好きでもないのに元樹とキスなんてしちゃったらりなりーに合わせる顔がないよ……。

 絶対に見られたり落としたりしないように、カバンの奥深く、チャックで開け閉めできるポケットの中に小さく折りたたんで入れる。この占い結果のことは忘れてしまおう、うん。こんな変な気分になったのも全部これのせいだし、忘れてしまえばきっとスッキリするはず!

 

「はぁぁぁ、もう二度とあの項目でやんないよ……」




今回は愛さんデート回の中で一番書きたかったところです。なので筆がノリノリのりすけさんでした。
愛さんとえっちしたい(直球)
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