【WR】虹ヶ咲RTA_称号『虹の楽園』獲得ルート   作:一般紳士君

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スクスタ君サ終悲しいよ……。でもこのRTAはちゃんと完走するよ。でもオフライン版とかがなくてメインストーリーが読めなくなったら完走できないかも。

あとスクフェス2のイベント間隔が短すぎて執筆時間が奪われています。早くバグとかUIを改善してクレメンス。


サイドストーリー Part25/m

「ねぇねぇ、今からどこ行くつもりなの?」

「んー、秘密!」

「え~……」

 

 3人でゆうゆに案内されるがままついていく。歩夢もどこに行くのかわからないみたいで、不思議そうにしながらとことこ歩いている。

 

「ヒント! ヒントちょうだい!」

「今後もと君に必要になるものを見に行くんだー」

「俺に? ……モテオーラとか?」

「そういうのじゃないと思うな……」

「うんうん」

 

 それに元樹はもう十分モテオーラを発してるから、これ以上は増やさないでほしい。お願いだから。

 

「俺にはわからないですね。歩夢先輩は何か思いつきます?」

「うーん、今後のもと君にってことを考えると……作曲に関係するもの、かな?」

「おっ、歩夢正解!」

「あー、なるほどなぁ。完全に意識外だったなぁ。さすが歩夢先輩ですね」

「えへへ、そうかなぁ」

「でも作曲関係のことてわかったところで、これ以上のことは思いつかないんですよねぇ。愛先輩は何か思いつきます?」

「アタシも特には……」

 

 作曲の知識があるわけじゃないから、何が必要とか全く知らないんだよね。

 

「ゆうゆ、もう1個ヒントちょうだい?」

「んー、そうだなぁ……作曲に必要不可欠なものだけど、日常生活でも普通に使えるものだよ」

「日常でも使えるもの……」

 

 日常でも使えるものだとかなり絞れる気がする。アタシも使ったことあるものだろうか。

 

「あー、でも歩夢は持ってないかな」

「うーん、私は持ってなくて、侑ちゃんは持ってるものかぁ」

「あと持ち運びには不便だから、外で使ってる人はあまりいないかも」

 

 持ち運びは不便ってことは多分大きいものなんだよね。それで歩夢が持ってなさそうなもの……なんだろう、パソコンとか? さすがに違うかな。あんまり使ってるイメージはないけど、でも今時持ってないなんてことないもんねぇ。

 

「なぁるほど。俺にはわかりましたよ。パソコンじゃないですか。作曲には欠かせないものでしょうし、歩夢先輩はなんか持ってなさそうだし」

 

 どうやら元樹もアタシと同じことを考えてたみたい。歩夢は不服そうに頬をぷくーっと膨らませてるけど。

 

「残念! パソコンは私もあまり詳しくないから、どれがいいかとかはあまり教えられないんだ。もと君が普段使ってるので多分大丈夫だとは思うけどね」

「いざとなったら璃奈に泣きつくので大丈夫です」

 

 りなりーPCとか詳しいもんね。ちょっと前にオススメのPCを教えてもらったんだけど、何に使うかとか予算とかから丁寧に選んでくれたんだー。

 

「……あっ! もしかしてヘッドホン?」

「歩夢正解!」

「やったっ」

 

 あーヘッドホンかぁ。盲点だったなぁ。確かに作曲の時はイヤホンじゃなくてヘッドホンの方がイメージ強いかも。もっと専門的な道具かと思って考えすらしなかった。ゆうゆに一本取られちゃったなー。

 

「ほんとは私が昔使ってたのを貸してあげるつもりだったんだけど、昨日確認したら壊れちゃっててさー」

「いえいえ、侑先輩のを借りるなんて恐れ多い。ちゃんと自分で用意しますよ。ヘッドホンっていくらくらいするんですかね」

「えっとね、今から行くお店のクーポンがたまたまあったから、なんと50%offで買えるんだー」

「すっげぇお得じゃないですか! そんなの俺なんかが使っちゃってもいいんですか?」

「もっちろん! 少し前に買い換えたばかりだったから私は当分使う予定なかったし、次に買う頃には使用期限過ぎちゃってただろうし」

そろ……た?

……もと君……からね

 

 ゆうゆと歩夢が何かこそこそと話している。断片的には聞こえるけど、さすがに何を話してるかはわからないなぁ。

 

「2人で何コソコソしてるの?」

「な、なんでもないよ!」

「ふーん……」

「あっ、ここがもと君を連れてきたかったお店!」

 

 ばーんっとゆうゆが指差したのは大きなお店。イヤホンだったりヘッドホンだったりスピーカーだったりが数多く並べられている。

 

「ここは……オーディオ専門店?」

「うん、私の行きつけ! ここ品揃えいいし、試し聞きさせてもらえるし、なにより安い! 学生だと特別価格で買えるんだ~」

「それはありがたいですね」

 

 ゆうゆについていきながら、並んでいる商品を眺める。うーん、アタシには違いがわかんないなぁ。どれも同じに見えちゃうよ。

 

「元樹はイヤホンとか詳しい?」

「いえ、全く。璃奈の使い古しをもらって使ってるので、これとか」

「へぇ、りなりーの……」

 

 ポケットからイヤホンを取り出して見せてくれるけど、そんなことより急に出された情報の方に気が行ってしまう。そんな恋人みたいなことしてたんだ……。

 

「えぇっと、私が今使ってるモデルはっと……あれ?」

「どうしたの?」

「とりあえず私が今使ってるのを教えてあげようかなーと思ったんだけど見つからなくて……」

「なんていうやつなの? 愛さんも一緒に探してみるよ」

「ありがと。HighBloomっていうメーカーさんのUPM-0301って型番だったはず」

 

 HighBloom……同じメーカーさんのはいくつも置いてあるけど、ゆうゆが言ってた型番のものは見つかんないなぁ。

 

「そのメーカーのはここに固まってそうですし、ここにないってことは売り切れたってことなんじゃないですか?」

「あーそうかも。この前SNSで話題になってたし……」

「そんなに性能がいいの?」

「そういうんじゃなくて……いやまぁ性能はもちろんいいんだけど、人気の女優さんが使ってるって話題になったんだよねぇ」

「じゃあオシャレアイテムみたいな感じかー」

「そうだね。その気持ちもわかるけど。ヘッドホン首にかけてるとなんかかっこいいし!」

 

 あー、ゆうゆは確かにそういうの好きそう。でもその気持ちはちょっとわかる。愛さんもやってみたいけど、似合う自信がないんだよねー。カリンとか似合いそうだし、一度やってみてほしいなー。

 

「人気になるのは嬉しいけど買えないのは困っちゃうなぁ……。在庫がないかちょっと聞いてくるね」

「あ、私も!」

 

 2人で店員さんに在庫を聞きに行ってしまったので、何もわからない元樹と愛さんが取り残されてしまった。

 

「……とりあえず、適当に店内を回ってますか。とはいっても俺はなんにもわからないですけど」

「うん、それは愛さんも一緒だよ。りなりーいっぱい持ってたからいろいろと教えてもらえばよかったなー」

「確かに。璃奈はいっぱい持ってますからねー」

「元樹はりなりーの影響でオーディオに興味持ったりはしなかったの?」

「俺は……あんまりですね。小さい頃は音楽とか聴くより、むしろ1人で漫画を読む方が好きだったので」

「へ〜、ちょっと意外かも。アタシが知ってる元樹とは全くの逆だ」

 

 愛さんの知ってる元樹は1人でいるときは寂しそうで、誰かと一緒にいる時はとにかく嬉しそう。そんな今からは、元樹の言う昔の元樹は想像ができない。

 

「それにオーディオって璃奈曰く青天井なので、ハマると金が飛ぶんですよね。あと場所、場所がとられちゃうのも問題です」

「確かに、この前りなりーの部屋で見た時も結構大きいの多かったしねー」

「誰かを家に招いた時とか、遊ぶスペースが狭いとなんか嫌じゃないですか」

「そう? 愛さんはあんまり気にしないけどなー。友達と一緒にいれるならそれがどこだって楽しいじゃん」

「あー、愛先輩はそういうタイプでした」

 

 元樹と談笑しながら店内の商品を見て回る。とはいってもほぼ見た目を見てるだけだけどね。……あっ、このヘッドホン元樹に似合いそう!

 

「ねぇねぇ元樹、このヘッドホン試しにつけてくれない?」

「いいですけど、性能がよさそうなんですか?」

「ううん、デザイン的に元樹に似合いそうなの。性能とかはよくわかんないからさ」

「なるほど。アクセ選び対決の延長戦みたいな感じですね」

「あはは、そうかもね。折角来たんだからゆうゆ達が戻ってくるまでそれで楽しんでようよ」

「えー……恥ずかしいから嫌なんですけど……」

「まあまあまあ、そんな恥ずかしがらなくてもいいから! きっともっとかっこよくなれるよ」

「ちょ、ちょっと!」

 

 元樹との距離をささっと詰め、逃げられないよう抱きしめ気味に首へ試聴用のヘッドホンをかけてあげる。

 

「うんうん、思った通りかっこいい! 元樹によく似合ってるよ」

「そ、そうですか……」

 

 照れているのか、そっぽを向いて頬を掻いている。可愛いなぁ~もぉ~。

 

「あっ、そうだ。それでDJっぽいことやってみてよ」

「DJ……? まぁいいですけど……Hey! Yo! チェケラッチョ! ……みたいな感じですかね。合ってるのかこれ……」

 

 また恥ずかしそうに顔をそらす。そんな子供っぽい仕草が可愛くて、見ているとついついニコニコしてしまう。

 

「……あの、折角愛先輩に選んでもらったので、2人で記念撮影しません?」

 

 もじもじと少し恥ずかしそうにしながら、元樹が誘ってきた。そういえば元樹から写真を撮りたがったのは初めてかも。

 

「もちろんいいよ。じゃあこっちおいで」

 

 手招きをして元樹を隣に呼ぶ。元樹がスマホを構えてるから撮ってくれるみたい。画面を見たら少し見切れてたから、半歩分元樹に近づく。すると元樹は悩ましげにしながらも、アタシの肩にちょこんと手を乗せにきた。普段の感じ見てるとこういうのを恥ずかしがったり躊躇ったりしなさそうなんだけどなぁ。まぁアタシの知らなかった元樹が知れたし、可愛いところが見られてるからいいっか!

 

「撮りますね。1+1はー」

「にぃー!」

「……はい、撮れました」

「どれどれ見せてー」

 

 今撮った写真を見せてもらう。

 

「うん、いい感じじゃん!」

 

 元樹の笑顔は少し硬いけど、でも楽しそうなのは伝わってくる。

 

「後で愛さんに送っておきますね」

「うん、ありがとー」

「……あ、折角だから璃奈にも送ろうかな。いい写真が撮れたから共有したい」

「あー……うん、それはやめておいた方がいい気がするなぁ。折角だから2人だけの秘密にしようよ、ね?」

「愛先輩がそう言うなら……」

 

 りなりーが拗ねちゃうかもしれないからね。

 

「あ、いたいた」

「もぉ~、2人とも探したんだよ?」

「侑先輩、歩夢先輩」

 

 ゆうゆと歩夢が戻ってきた、けど……なんか歩夢はむすぅーと頬を膨らませている。もしかして怒ってる……?

 

「2人が急にいなくなるからびっくりしたんだよ? 連絡も返ってこないし……」

「連絡?」

 

 スマホを確認すると、歩夢からの連絡の通知が来ていた。

 

「あっ、ごめん、全然気づいてなかった……」

 

 元樹と一緒にいるのが楽しくて、通知の振動すら気づけなかった。

 

「むぅ……」

完全にご立腹だ……怒り方可愛いけど

 

 元樹の言う通り可愛い怒り方だけど、簡単には許してくれなさそう。ゆうゆも苦笑いしている。

 

もと君、もと君

え、なんですか?

 

 ゆうゆが何やら元樹に耳打ちしている。さすがに聞き取ることはできないけど……むぅ、愛さんにも教えてほしい……。

 耳打ちが終わると、元樹は一瞬だけ考え込んで、歩夢にそぉっと近づいた。

 

「歩夢先輩っ、次は気を付けるので、許してほしいなー」

「……もうっ、今回だけだからね。次からはちゃんと連絡してね?」

 

 2人でこんなこと企んでたのかー。ちゃんと謝るって大事だもんね。アタシのところに連絡が来てたから、本来はアタシが謝るべきなんだけど……うん、後で謝っておこっ。それにしても、あんなに怒ってたのに意外とあっさり許してくれたなぁ。

 

「歩夢ってさ、元樹に対して甘いよね」

「えっ、そうかなぁ。普通に接してるつもりなんだけど……。むしろもと君が将来困らないようにって厳しく接してるつもりだよ」

 

 きび、しい……? そんな風には全く見えないんだけどなぁ。同じことを思っているのか、ゆうゆも首をかしげている。元樹も同じようにしてるけど、こっちは状況がよくわからなくてかしげてるっぽい。まったく、元樹らしいなー。

 

「まぁそんなことは置いといて、侑先輩、さっき言ってたヘッドホンはあったんですか?」

「ううん、今品切れ中だって。いやーまいっちゃうね」

「まいっちゃいますねー。侑先輩オススメのものを使いたかったんですけど……ないものは仕方ないです。他にオススメのものとかありません?」

「そうだなぁ……あ、もう1つオススメできるの知ってるよ」

「え、どれですかどれですか」

「ふふっ、それはね……今もと君がつけてるのだよ」

「あ、これ?」

「うんそれ」

 

 どうやらアタシ達が見てたヘッドホンがゆうゆのオススメだったみたい。性能とかは全く見てないからほんとたまたまなんだけど。

 

「かっこいいよね。もと君にすっごく似合ってるよ」

「オススメの理由ってまさか……」

「いやいや、もちろんそれだけじゃないよ。デザインはもちろんいいし、音質も十分。なによりイヤーパッドがいい!」

「いやーぱっど?」

「イヤーパッドって耳が当たるこの部分のことだよね?」

「うん正解。これがすごいよくてね、つけてると気持ちいいんだ~」

 

 元樹が持ったままのヘッドホンをすっと装着し、ゆうゆは気持ちよさそうに体をくねくねさせている。そんなにいいんだ……というか距離近くない……? 元樹がヘッドホンを抱えたままだから、ゆうゆがほぼ元樹にもたれかかるような姿勢になっている。こんなの恋人同士しかやらないでしょ。

 ゆうゆって誰といても距離が近いし、ときめいた時はもっともぉーっと近くなるけど、元樹に対してはデフォルトで近いというか……なーんか普通とは違う感じがするんだよねー。せっつーやしずくみたいに異性として好きってわけではなさそうだけど、ただの友達では済ませられなさそうな……もう少し様子を見る必要があるかな。

 

「もと君、試しにつけてみてよ」

「はーい。どれどれ……あー、確かにこりゃいいわぁ~……」

 

 元樹は同じようにヘッドホンをつけて、気持ちよさそーうにしている。それ、ゆうゆが今つけてたやつなんだけど……。

 

「でしょでしょ! だから昔は愛用してたんだけどね……」

「え、なんですか、その言い方。何かあったんですか?」

「いやぁ……私が買ったのがたまたまダメだっただけなのかもしれないけど、半年くらいしたら片耳聞こえなくなっちゃってさー。寿命に問題ありかもって感じなんだよね。あと今は値下げされたけど、当時はもっと高かったからさ」

「あー……まぁ半年持つなら今回は十分じゃないですか。なのでこれ買います。愛先輩と侑先輩も似合うって言ってくれましたし」

「本当にこれでいいの? 試し聞きとか他の見たりしないで大丈夫?」

「大丈夫です。信頼してる侑先輩のお墨付きですし、試し聞きなんてしたところでどうせ何もわかりませんし」

「んー、わかった。じゃあ一緒に買いに行こっか」

「はーい」

 

 さっきのヘッドホンの注文カードを持った元樹がゆうゆの後ろをトコトコと歩く。歩夢は2人に手を振って見送っていて、どうやら一緒についていったりはしないみたい。

 

「じゃあ私達はいろいろ見て回ってるね」

「……また連絡見逃して、俺達が探す羽目になりません?」

「だいじょーぶ! 今度は連絡見逃さないようにするからさ」

 

 それに今度は歩夢も一緒にいるもんね。アタシがうっかり連絡のことを忘れてても、歩夢が確認を促してくれるだろうし、きっと大丈夫!

 

「それならいいですけど……」

「もと君何してるの? 早く行くよ」

「はいはーい。ところで……

 

 レジに少し人が並んでる……でも見た感じお会計ではなさそう? 在庫の確認とかかな。この感じだと2人のお会計が終わるまでは少し時間がありそうかも。




にじたび愛知公演現地参加楽しみです。
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