【WR】虹ヶ咲RTA_称号『虹の楽園』獲得ルート   作:一般紳士君

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新作を書いてたらこっちの投稿が遅れました。新作はまだ書き上がりません。悲しいなぁ。
ちなみに新作はえっちなやつです。いつか完成したら出します。

皆さんは虹ヶ咲のOVAはご覧になられましたか? 私はまだ見てないのでネタバレをした兄貴はせつ菜ちゃんの手料理1年分食の後死ゾ。


サイドストーリー Part27/m

「……」

 

 元樹はお腹をさすった後、こちらをチラッと見た。お腹痛いのかな。……あっ、もしかしたらお腹空いたのかも。そんな感じの目してる!

 

「よしっ、小腹もすいてきたしそろそろもんじゃ食べに行く?」

「行きたいです!」

 

 アタシの予想が当たったみたいで、手を挙げて元気に飛び跳ねている。

 

「もんじゃ?」

「アタシの実家がもんじゃ屋さんやってるから、特製のもんじゃを元樹にごちそうしてあげるってことで今日一緒におでかけしてるんだよね。もしよかったらゆうゆと歩夢も来る? 美味しいよ」

「ほんとっ!? 行く行く! 歩夢も来るよね!」

「うーん……今日はもういっぱい食べちゃったからなぁ……」

「そんなに……何食べたんです?」

「少し前にスイーツバイキングの食べ放題無料券もらったから、今日は歩夢と一緒にそれに行ってたんだ~」

「あー、そこでスイーツ食べすぎちゃったわけだ」

「美味しかったからつい……」

 

 わかる! その気持ち、わかるよー。ダメだってわかってても、美味しいと手が止まらなくなっちゃうんだよね。

 

「歩夢ってこう見えて意外といっぱい食べるんだよ」

「へー……あっ、歩夢先輩のお腹柔らかーい」

「もと君、女の子にそんなこと言ったらダメ、だよ」

 

 あーあ、さすがにあれはダメだね。女の子のお腹を触ってあんなこと言うのは絶対に許されない。さすがの歩夢もお怒りだ。離れていても威圧感を感じる。ゴゴゴーという擬音が聞こえてきそうだ。でも当の元樹はキョトンとしている。うーん……。

 

「まぁ多少もんじゃ食べたところで問題ないんじゃないですかね。知らないですけど」

「練習でいっぱい動くから、ちょっとくらい食べ過ぎちゃっても大丈夫だって!」

「むしろ気にしないといけないのは歩夢より私の方なんだよねぇ。体育以外で運動しないし……」

「じゃあゆうゆも練習の時に一緒に走ったりする?」

「そうしたいのはやまやまなんだけど、もと君のお勉強見ないといけないから……」

「あ、そっか」

「侑先輩がいなくなると俺が困っちゃいますので」

 

 作曲できるのゆうゆ以外いないもんね。

 

「あーでももんじゃ食べたいなぁ……うーん……あ、明日ピクニックに行くから、そこで運動すれば大丈夫かも」

「ぇ……」

「そうなの?」

「うん。ねー、もと君」

「へぇ、元樹も一緒に行くんだね」

「はい、侑先輩と一緒にわいわいしてきます」

「ほ、他には誰がいるの?」

「エマさんと彼方さん、それからしずくちゃん!」

「ふ、ふーん、そうなんだぁ……そっかぁ……」

 

 大所帯だなぁ。それにしずくかぁ……りなりーの強力なライバルだからちょっと心配。2人っきりじゃないのだけが安心できるポイントかな。

 

「……よし、行こう! これからのことはまたこれから考えることにする!」

 

 ゆうゆもうちに遊びに来てくれるんだ。嬉しいな。よしっ、気合い入れてもんじゃ作るぞー!

 

「歩夢も行く、でしょ?」

「う、うん。侑ちゃんが行くなら……ありがとう愛ちゃん」

「どういたしまして。美味しいものは友達と一緒に食べたらもっと美味しくなるもん! ね~元樹?」

「そうですよ。4人なら美味しさ4倍です」

「よしっ、じゃあ4人でレッツゴー! あっ、アタシの家まではバスで行くから、まずはバス停まで歩いていくよ」

 

 

 

 

 

 バスに乗ったらすぐにゆうゆが寝ちゃった。穏やかな寝顔で歩夢の肩にもたれかかっている。

 

「疲れてたのかな?」

「そうかもしれません。俺の勉強メニューを夜更かしして考えてくれたって昨日も言ってましたし」

「よかったね、元樹。やりたいことにいろんな人が力を貸してくれて」

「本当にありがたいです。侑先輩には頭が上がりませんよ」

 

 でも夜更かししてるのはちょっと心配だなぁ。美容の大敵だし。ちゃんと歩夢が見てくれるといいんだけど……ってそれだけじゃダメか。何か1つでもアタシもお手伝いして、ゆうゆ達の負担を減らして作曲に集中できる環境を作らないと!

 

「愛さんにできることならなんでも手伝うから、困ったことがあったら何でも言ってね?」

「んー愛先輩に手伝ってほしいことかぁ……。今んところ特に思いつかないですね。PC関係とかも困ったことがあれば璃奈に助けてもらう予定ですし……」

 

 そっかぁ、まぁそうだよね。でも何か力になってあげたいなぁ。

 

「んー、じゃあ詰まった時息抜きとして一緒に運動しよっか。いっぱい体動かして一緒にスカッとしよ!」

「あーいいですね~。悩みとかも吹っ飛びそうですし」

「何かやってみたいことある?」

「んーなんだろ……しいて言えばテニスやってみたいかも」

「あー、元樹見学だったもんねー。もしかしてやりたくてずっとうずうずしてたの?」

「うーん、まぁ。皆楽しそうでしたし。栞子も愛先輩も楽しそうに試合してるし。俺はそれをただ見てるだけでしたし……」

「そっかそっかー。愛さんもすっごく楽しかったなー。……あっ」

 

 三船さんとのテニス楽しかったなー。上手だったのはもちろんのこと、どれだけ疲れてても勝つぞーって意志が伝わってきて、愛さんも最後の最後まで気を抜けなかった。でもあの執念はなんだったんだろう、ほんの少しだけ敵意も向けられてた気もするし……もしかしてアタシと元樹の関係性を勘違いしてたのかな。

 そんなことを考えながらふと元樹の方を見ると、そっぽを向きながら首を軽く掻いていた。これはさっき歩夢が教えてくれた元樹の癖だ!

 

「元樹首掻いてるよ。もしかして拗ねてる?」

「別に……」

「もー、元樹ってば可愛いなぁ」

 

 いつもりなりーにしてるみたいに頬をツンツンしてみた。でも元樹はお気に召さなかったようで、微妙な表情でこちらを見てくる。うーん、これはやめておいた方がいいかも……。

 

「…………もう1回」

 

 愛さんが頬を触るのをやめると、不服そうな顔をしてもう1回同じこと要求してきた。さっきはあんな感じだったけど、実は気に入ってくれてたのだろうか。

 

「これ? いいよ、ほれほれ~」

「ん~……眠いかも……」

 

 さっきと同じように頬をツンツンしてあげていると、元樹が段々とうとうとし始めた。

 

「疲れちゃった?」

「うーん、まぁ……あとそこまで寝てないのもあって……」

「さては夜更かししたな~?」

「愛先輩とのお出かけが楽しみだったので……」

「そっかそっか。それは嬉しいけど、でもちゃんと寝ないとダメだぞ」

「はーい……」

 

 頑張って睡魔に抵抗してるみたいだけど、もう限界に近そう。コクコクと舟を漕ぎ始めている。

 

「あいせんぱーい、肩貸してくださーい……」

「アタシの? いいよ。ちゃんと寝られるかはわかんないけどね」

「失礼します」

 

 アタシの左肩に元樹の頭がちょこんと乗っかる。

 

「どう? 気持ちいいかい?」

「……うん、気持ちいい……」

「よかった」

 

 よほど眠たかったのか、もう目を閉じて眠る体勢に入っている。おねむなせいか話し方もいつもより幼い感じだ。

 

「ゆっくりお休みしてていいよ。着いたら起こしてあげるからね」

「うん……すぅ……すぅ」

 

 頭を軽く撫でてあげてるとすぐに眠りについたようで、穏やかな寝息が聞こえてきた。

 

「もしかしてもと君も寝ちゃった?」

「うん。あっという間にぐっすりだよ。疲れてたみたい」

 

 通路を挟んで隣の座席では、同じようにゆうゆが歩夢の肩を枕にして寝ている。

 

「ゆうゆも疲れてそうな感じ?」

「うーん、疲れてるってよりは寝不足かも。今朝も何度もあくびしてたし……」

「あー、もしかしてゆうゆも夜更かし?」

「そうかも。侑ちゃんって集中し始めたら時間を忘れてやっちゃうから……そこが侑ちゃんのいいところではあるんだけど、たまに夜更かししちゃうのが……」

「それは心配だなぁ」

 

 理由はどうであれ元樹も夜更かししちゃったみたいだし……。ゆうゆのことは歩夢が監視してくれるかもしれないけど、元樹がなぁ。りなりーもよく夜更かしをしちゃう子だから、監視どころか2人一緒に夜更かししちゃいそうなんだよねぇ。

 

「……もと君の寝顔、可愛いね」

「わかる!」

 

 寝顔は幼さが強くて、ただただ可愛い。普段とのギャップというか、異性に囲まれてるいつもの姿は想像できない、とっても純粋な寝顔だ。いやいつもの元樹が純粋じゃないって言ってるわけではないんだけど……。

 

「あ……」

 

 って思わず元樹のそばで大きな声出しちゃった。

 

「ん……すぅ」

 

 アタシの声に反応して少しだけ身じろぎしたけど、またすぐに寝息をたてはじめた。心なしかさっきよりも距離が近くなってる気がする……。

 

「だ、大丈夫……?」

「う、うん。元樹は起きてないみたい。少しもぞっとはしたけど」

「んん……」

「へっ……?」

 

 寝ぼけてぬいぐるみか何かと勘違いしてるのか、アタシの腕に抱きついてきた。わざとかと一瞬思ったが、寝息に不自然さはなく、本当に寝ぼけてるだけだと判断する。さすがに少し恥ずかしいけど、元樹が気持ちよく寝られるのならそれでいい。

 

「ふふっ、もと君って意外と甘えたがりなんだよね」

 

 一連の流れを見ていた歩夢が、優しい表情で、でもどこか羨ましさを含んでいるような表情でこっちうを見てくる。

 

「えー、そうかなぁ? 今のも寝ぼけて抱きついてるだけじゃない?」

「普段璃奈ちゃんとか同じ1年生の子といる時はしっかり者さんなんだけど、私といるときは結構甘えてくれるよ。膝枕とかしてあげたことあるし」

「それって歩夢がただただ甘やかし上手なだけじゃ……」

 

 歩夢自身お世話好きだし。

 

「えぇー、そんなことないと思うけどなぁ……」

 

 でもアタシやせっつー、カリン、それからかなちゃんやエマっちにも甘えてるところなんて見たことないんだよねぇ。

 確かに歩夢にはつい甘えたくなっちゃうようなオーラはあるけど、でもそれはエマっちにもあると思うし、なんで歩夢だけ……それに膝枕なんて、そんなの恋人同士がするようなことじゃん。

 

「りなりーを差し置いて歩夢とそんなことしてるなんて……まったく、元樹は罪な男の子だねぇ。うりゃうりゃ。甘えたいなら、愛さんにももっと甘えていいんだぞ~」

 

 アタシには甘えたくなるようなオーラはないかもしれないけど、でも歩夢だけに負担がかかっちゃうといけないもんね。あと歩夢に甘えてばかりだと、そのまま歩夢に恋しちゃうかもしれないし……。

 

「きっともと君も喜んでくれるよ。私に甘えてくれる回数が減っちゃうのは寂しいけど……」

 

 ……今日一日過ごして感じてたことなんだけど、歩夢ってもしかして元樹のこと好き、なのかな……? 距離感が近すぎるというか、いくら歩夢と元樹が仲良しでも、膝枕なんてさすがに普通じゃないと思う。

 

「どうかしたの?」

「……ううん、何でもないよ。ただゆうゆもぐっすりだなーって」

「ふふっ、そうだね。侑ちゃんは昔から寝顔も可愛いの」

「あはは、そうだねー」

 

 こんなに人がいっぱいいて、しかも寝ているとはいえ元樹がすぐ近くにいる時に「元樹のこと好きなの?」なんて聞けるわけがないよねー。

 

「あゆむぅ……」

「あゆむしぇんぱあぁい……」

「2人とも歩夢の夢を見てるみたい。どんな夢なんだろうね」

「うぅ、ちょっと恥ずかしいよぉ……」

「もとくんとはともだち……」

「うわきしてごめんなさい……」

「……」

 

 これは2人してさっきのことを夢に見てるなぁ? 夢にまで出てくるなんて、2人してトラウマになっちゃったのかな。でもそうなってもおかしくないくらい怖かったもんね……。

 

「私、そんなに怖いかな……」

「あー、うん、さっきのは怖かった、かなぁ?」

「そっかぁ……」

「で、でも普段は怖くないからね! さっきはそういう演技だから怖かっただけで、普段の歩夢が怖いなんて2人とも思ってないよ! じゃないと元樹もあんなに懐いたりしないって!」

「……ほんと?」

「ほんとだって! 歩夢に甘えたりするのが何よりの証拠だよ」

「ふふっ、そっかぁ。よかったぁ」

 

 ふぅ、なんとか機嫌を直してくれた。慌ててたからちょっと大きな声を出しちゃったけど、少し抱きつく力が強くなっただけで元樹は起きてないみたい。

 

「すごいぐっすりだね。きっと愛ちゃんの肩枕が気持ちいいんだよ」

「そうなのかな? 自分だとわからないからなぁ」

「自分の肩を枕にはできないもんね。でももと君がこんなに安心して熟睡してるってことはきっと気持ちいいってことなんだよ」

「そっか。なら歩夢の肩枕も気持ちいいんだね。ゆうゆもぐっすりだし!」

「うん。侑ちゃんはいつもこれでぐっすりなんだー」

「えー、いいなー。愛さんも歩夢の肩で寝てみたーい」

「ふふっ、いいよ。今度貸してあげるね。その代わり、私も愛ちゃんの肩借りてもいい?」

「もちろん!」

 

 元樹が少しずつこっちに近づいてくるのを感じながら、歩夢との談笑を楽しむ。

 

「あっ、もう次が降りる場所だね」

「ほんとだ。んー、楽しいと時間があっという間だ~」

「うん、愛ちゃんと2人で話すのが久しぶりだったから、私もすっごく楽しかったよ! またお話ししようね」

「もっちろん!」




次回愛さんとのデート回完結予定。なお投稿日は未定。
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