艤装提督~提督と艦娘の不思議な物語~   作:yrtohoyr

9 / 39
さて、久々の投稿となりました。
だいぶ話のネタが消えまして、現在何を書こうか、そろそろ山場を出すべきか考えています。
第一話の注意書きを十分熟読した提督は抜錨を許可します。
胃もたれを起こさない程度にお楽しみください。


第九話 予感の日

那珂が公式アイドルになった翌日のことである。

 

提督「ふぅ、ここでよろしいですかね?」

 

明石「はい!ではそっちの艤装はこちらに」

提督は襲撃された工廠の復旧を手伝っていた。

 

提督「よっコラショっと...?なにか顔に付いてます?」

 

明石は自分の作業を止め、艤装を運ぶ提督を見つめていた。

明石「あぁ、いえ提督って力持ちだなぁと思いまして、つい」

 

提督「あぁ、まあ下っ端の時から力だけは自身がありましたからね。」

右腕に力こぶを作り、そこを左手でポンポンと叩いて見せる。

 

明石「いや、さすがの力持ちでも重巡用の艤装を持ち上げられるって相当ですよ。」

 

提督「あはは...」

 

明石「そういえば今日は何で急にお手伝いをしてくれたのですか?」

 

提督「...実は明石、君に伝えておかなければいけないことがあるんだ。」

いつもの朗らかな表情とは違い、鋭い目つきになる提督。

それは、何度も修羅場を潜り生き延びてきた冷血さと生命力を同時に感じられる瞳であった。

 

明石「...それは一体」

明石もいつもの笑顔とは違い真面目な顔をしている。

 

提督「私は、いや、俺は艤装提督だ。」

 

明石「なっ...!?」

明石は思ってもみなかった発言に驚きを隠せないでいた。

 

提督「今まで黙っていてすまなかった。だがこれは工廠係の君にも言っておかなければいけないことだったんだ。本当はもっと早く言おうと思っていたのだが、遅れてすまなかった。」

 

明石「いえ、私こそそうとは知らず度々失礼な態度をとってしまい、申し訳ございませんでした。」

提督に向け深く頭を下げる。

 

提督「なに、そんな事はいいさ。私も約5年、エリートとして艦娘のように深海どもと戦っていたが何度となく侮辱を受けた。そんなことに比べれば大したことはない。」

 

明石「この鎮守府でこのことを知っている者は他にいますか?」

 

提督「他には大淀、たった一人だけだ。」

 

明石「そうですか...」

 

提督「まあ、これからもよろしく頼む。」

 

明石「はい!」

敬礼ビシッ

 

提督「ところでなのですが...」

 

明石「?」

 

提督「私の艤装のメンテナンスをお願いしてもいいですかね、最近自分での整備が行き届かないくらい忙しくなってしまいまして」

 

明石「はい!喜んで!」

話し始めてからの真面目な顔から笑顔の明石に戻った時、提督もそれを見てまた朗らかな表情に戻ったのであった。

 

提督「実は私、皆さんの演習する姿を見るのが好きなんですよね。」

 

明石「電ちゃんの頑張っている姿を目の当たりにできるからですか?」

 

提督「いえ、それもそうなのですが」

 

明石「(そうなんだ)」

 

提督「昔の自分を思い出せるからなんですよ。今でもたまに艤装を展開して構えてはみるのですがいかんせん国家機密ですからそこいらの海でバコスコ撃つわけにはいかないんですよ。」

 

明石「うーん、でしたら...これを。」

そう言うとポケットの中から一本のカギを取り出し、提督に渡す。

 

提督「これは?」

 

明石「これは隠し屋内演習場のカギです。昔からここにいる私と大淀しか場所は知らない、秘密の演習場です!」

 

提督「防音性能や耐久性は?」

 

明石「耐久性は大和型戦艦の砲撃を数百発撃ち込まれても大丈夫な特殊壁に囲まれているので安心してください!防音性能もおおよそ200db、まあ火山の噴火くらいの爆発音までなら外に出ることはありません!」

 

提督「うむ、申し分ないな。広さは?」

 

明石「横幅約100メートル、縦幅約1.5Km、高さ約100mで地下400m地点にあります。」

 

提督「というとこのカギは...」

 

明石「秘密のエレベーターのカギと言うのが正しいですね」

 

提督「ふむふむ、国もよくこれを了承しましたね。」

 

明石「まあすこーし国には...ね?」

 

提督「まあ聞かないでおきましょう...では、これで最後の艤装ですね。」

運んでいた艤装を所定の位置に置く。

 

明石「了解です、ではまた何かあったら遠慮なく仰ってください!」

 

提督「艤装のメンテナンス、しっかりとお願いしますね。」

 

明石「はい、承りました!」

 

工廠を後にする提督。

提督「さて、執務室に戻りますか。」

 

ゴーンゴーンゴーンゴーン...

正午を伝える鐘が鳴り響く。

 

提督「...その前に昼食の時間ですね。」

 

食堂へ向かう提督、その道中に電とすれ違う。

電「あ、司令官さんも昼食ですか?」

 

提督「ああ、電も昼食か?」

 

電「なのです!では一緒に行きましょう」

 

提督「ええ。」

 

電と提督は二人で食堂へと向かう。

ワイワイガヤガヤワイワイガヤガヤ

食堂につくと何やら騒がしい様子であった。

 

提督「おや?何かあったのでしょうか?」

 

電「あれは軽巡の那珂さんなのです」

 

提督「あ...あー、もしかしたらアレかな...」

 

那珂「やっほー!今日は私のために集まってくれてありがとー!!」

 

観衆「「いえーい!!」」

 

提督「やはりそうでしたか...」

 

電「?」

 

提督「いやはや、那珂さんは昨日より正式に公認アイドルとなりましてそれのリハーサルかなと。」

 

電「ついに海軍公認で艦隊のアイドルになったのですね!?凄いのです!」

 

提督「う、うーん?(絶対に長篠さんの趣味だと思うのですが...)」

 

食堂のカウンターでカレーを頼み、近くの空いてる席につく。

だが、席に着いた瞬間

 

ウーウーウーウー

 

敵の接近を知らせる警報が鎮守府内に鳴り響いた。

 

提督「まだ昼食食べていないのですが...ここにいる方々は先に出撃の準備をしておいてください!指示は後々出します!」

 

艦娘's「「了解!!」」

 

食堂にいた艦娘たちには先に出撃準備命令をくだし、提督は食堂の人に頼んで冷蔵庫にカレーを保管してから執務室へと向かう。

 

ガチャバタン...

提督「大淀、状況は?」

 

大淀「はい、戦艦級2隻、空母級2隻、駆逐級2隻です。すでに近隣の漁村には避難命令を出しております。」

 

提督「ふーむ、鎮守府近海に戦艦級とは珍しいですね...ではこちらは陸奥、伊勢、飛龍、龍驤、利根、天龍でいこう。」

 

大淀「こ、この敵に対しては戦力余りが起きそうですが...」

 

提督「鎮守府近海に戦艦ですので、何か嫌な予感がするのですよ。」

 

大淀「...わかりました、では出撃命令を発出します。」

 

提督「まかせた。」

 

こうして6人は出撃した...




何とか第九話も書き終えました。
なんとなく1か月に1本のペースは維持できていますが、いつ止まるか分かったものじゃありません。
これからも不定期で書き続けていきます、よろしくお願いします。
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。