【フレイヤ・ファミリア】の老執事   作:織田三郎ノッブ

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セバス様がオバロで一番好き。


【フレイヤ・ファミリア】の老執事

迷宮都市オラリオ。数多くの冒険者が存在し、その冒険者が得てくる魔石やドロップアイテムの輸出により莫大な利益と恩恵を享受しているこの都市は世界の中心地となっている。そのオラリオには2大派閥と呼ばれる、2つの最上位ファミリアが存在している。勇者(ブレイバー)フィン・ディムナら3首領が率いる【ロキ・ファミリア】とオラリオの頂点たるLV7猛者(おうじゃ)オッタルが率いる【フレイヤ・ファミリア】である。さて、2大派閥と称される程に強者が揃っている【フレイヤ・ファミリア】なのだが、この【フレイヤ・ファミリア】にはもう一人のLV7が存在した。彼は女神フレイヤより全幅の信頼を受けており、オッタルらの師でもあり、なにより長年にわたり女神フレイヤに使え続けている熟練の執事(バトラー)であった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

オラリオのメインストリートリートを白髪白髭の老人が歩いている。その老人は黒の燕尾服を纏っている。その所作や立ち振る舞いは常人のそれではなく高貴さが感じられる。

 

「さて、あとはあの方の確認ですか」

 

彼は予定の確認のため開いていた手帳を閉じ。とある薄鈍色の少女に「夜に来るように」と遠回しに告げられたのを思い出しながら、さて、どう暇を潰したものかと悩みながら歩きを進めた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

日は西へと沈み、魔石灯がその光を灯す頃、彼が目指すのは酒場「豊穣の女主人」。他の商店と同じく石造りとなっていが、2階建てでやけに奥行きのあるその建物は周りの酒場の中でもひと際、存在感を放っている。彼はツカツカと店内に入っていき、勝手知ったようにカウンター席を目指す。

 

「ふむ?」

 

今日は珍しく、カウンターの曲がり角の席が埋まっている。その曲がり角の席に座っている白髪の少年とにこやかに会話をしている少女が彼をこの店に来る様にと脅迫?した張本人であった。呼んでおいてその態度はなんだと常人なら思いそうであるが、彼はそんな思考など一切感じさせず、彼らの会話を邪魔することがないようにと、少し彼らと離れたカウンター席に腰を掛ける。店内を見渡すと、賑やかな雰囲気が広がっている。良い店だ。この店に来るたびそう思う。注文を取りに来た店員へちょっかいを出すドワーフの客に、それを軽くあしらうヒューマンのウェイトレス。運ばれる料理に舌鼓を打つエルフもいれば、テーブルをくっつけお祭り騒ぎのパルゥム達もいる。飯も美味いのだろうが、店のスタッフが全員女性なのも大きな理由だろう。なんせ、店員のウェイトレスはみんながみんな美しい容姿をしているのだから、客のほとんどが男性の冒険者というのも納得するものだ。

 

「ほらよ、やっと来やがったかこの仕事厨め」

 

恰幅のいいドワーフの女将がお冷とメニューを持ってやってきた。

 

「ミアが持ってくるのですか」

 

「あ?なんだい。若い女がよかったって?あいにくだね。年寄りのじじいにはサービスなんかしないよ。そら、頼むならさっさと決めな」

 

付き合いの長さを感じさせる会話をしながら、彼は綺麗に切り揃えられた自身の髭に触れながら、メニューを開いた。この店の料理はそこそこな値段設定となっている。安くても250ヴァリス。普通に食事をするなら安くて50ヴァリスもあれば腹を満たせることができるのを考えると間違いなく高いのだが、金は履いて捨てるほどあるのだから自分には関係ないかと思考をメニューに戻す。あまり腹は減ってはいない。しかし、頼まないとう選択肢は目の前で陣取るドワーフの女将が許さないので何か軽めのものを選ぼうと思ったが....

 

「では、パスタを」

 

…考えるのも億劫なので、曲がり角に座っている白髪の彼が食べているものを頼んだ。もちろん、美味しそうだと思ったというのもあるが。

 

「はいよ、少し待ちな」

彼はテーブルに置いてあるお冷を一口飲むと、視線を会話している薄鈍色の髪の少女と白髪の少年に向ける。彼らの会話を聞く感じ知り合ってまだ日は浅そうだ。

 

「ほれ、パスタだよ」

 

料理が来たので、一旦興味を料理へと移す。金をそれなりに取るだけあって、具材もたくさん入っている。料理を見て腹が減ってきたので、食べ始める。かつてのファミリアで一人で食堂を切り盛りしていたころから腕は衰えていない。体の疲れに染みる、心温まる料理。ふと、大量の人の気配を感じて入り口を見る。十数人ぐらいの多様な種族の集団が店に入ってきた。あの人数を見るに、おそらく事前に予約していたのだろう。その証拠にぽっかりと席の空いた一角に案内されている。

 

『.....おい』

『おお、えれえ上玉ッ』

『馬鹿、ちげえよ。エンブレムを見ろ』

『.......げっ』

 

道化師のエンブレム。オラリアが誇る2大派閥の片割れ、【ロキ・ファミリア】である。店内の客も彼らが【ロキ・ファミリア】だということに、先ほどとは違った尊敬と畏怖のこめられたざわめきが広がっていく。彼らはその視線に慣れているのだろう。気にせずに店内を進んでいく。

 

 

 

見知った顔が何人かいる。バレると面倒なことになるのは嫌なので、目立たないようにひっそりと食事を進める。を。背中に4つの視線が突き刺さるのを感じた。大方、3首領だろうが、後1人は誰か。こちらに来る気配はないので、大事にする気はあちらもないのだろう。件の少年は【ロキ・ファミリア】の1人の少女を見つめていた。まぁ、見惚れるのも納得の容姿だ。彼女の名はアイズ・ヴァレンシュタイン。第1級冒険者(LV5)である。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「よっしゃあ、ダンジョン遠征みんなごくろうさん!今日は宴や!飲めぇ!!」

 

「「「「「乾杯ッ!!!!」」」」 

 

音頭をとっている朱い髪の女性は、【ロキ・ファミリア】の主神たるロキ。他の神に断崖絶壁と揶揄されるこの女神は普段からセクハラを行うのに反して眷属達に慕われている。

 

宴会が始り、その一角はとても騒がしい空間へと様変わりした。けれども、それが不快な空間かと言えばそうではなく。冒険者らしい陽気さが伝わってくる。周囲の客も釣られて、自分達の酒をあおり、追加で何かを頼もうとする。

 

 

 

 

「そうだ、アイズ!お前あの話を聞かせてやれよ!」

 

突如、狼人(ウェアウルフ)の青年が叫んだ。彼の名はベート・ローガ。【凶狼】の2つ名で呼ばれる同じく第1級冒険者(LV5)だ。

 

「あの話...?」

 

「あれだって、帰る途中で何匹か逃がしたミノタウロス!最後の一匹、お前が5階層で始末しただろ!?そんで、ほれ、あん時いたトマト野郎の!」

 

薄鈍色の少女と会話を続けていた少年の動きが止まる。

 

「ミノタウロスって、17階層で襲いかかってきて返り討ちにしたら、すぐ集団で逃げ出していった?」

 

「それそれ!奇跡みてぇにどんどん上層に上っていきやがってよっ、俺達が泡食って追いかけていったやつ!こっちは帰りの途中で疲れていたってのによ〜」

 

「それでよ、いたんだよ、いかにも駆け出しっていうようなひょろくせぇ冒険者が!」

 

「抱腹もんだったぜ、兎みたいに壁際へ追い込まれちまってよぉ!可哀想なくらい震え上っちまって、顔を引きつらせてやんの!」

 

「ふむぅ?それで、その冒険者どうしたん?助かったん?」

 

「アイズが間一髪のところでミノを細切れにしてやったんだよ、なっ?」

 

「.....」

 

少女の容貌に変化はない。もともと、彼女は感情の起伏は乏しく周りにはあまり心情が伝わらない。

 

「それでそいつ、あのくっせー牛の血を全身に浴びて....真っ赤なトマトになっちまったんだよ!くくくっ、ひーっ、腹痛えぇ....!」

 

「うわぁ....」

 

「アイズ、あれ狙ったんだよな?そうだよな?頼むからそう言ってくれ.....!」

 

「....そんなこと、ないです」

 

青年は目元に浮かんだ涙を拭いながら少女に詰め寄った。少女が俯きながら答える。

 

「それにだぜ?そのトマト野郎、叫びながらどっか行っちまってっ....ぶくくっ!うちのお姫様、助けた相手に逃げられてやんのおっ!」

 

「.....くっ」

 

「アハハハハハッ!そりゃ傑作やぁー!冒険者怖がらせてまうアイズたんマジ萌えー!!」

 

「ふ、ふふっ.....ご、ごめんなさい、アイズっ、流石に我慢できない.....」

 

一行から笑いが溢れる。

 

「.....」

 

「ああぁん、ほら、そんな怖い目しないの!可愛い顔が台無しだぞー?」

 

彼らの会話を聞いていたのだろう。酒場の至る所から忍笑いが聴こえる。少年はまだ止まったままだ。間違いなく彼らの会話を意識している。酒場全体が好ましくない雰囲気になり始めた。

 

「しかしまぁ、久々にあんな情けねえヤツを目にしちまって、胸糞わるくなったな。野郎のくせに、泣くわ泣くわ」

 

「.....あらぁ〜」

 

「ほんとざまぁねえよな。ったく、泣き喚くくらいだったら最初から冒険者になんかなるんじゃねぇっての。ドン引きだぜ、なぁアイズ?」

 

「.....」

 

少女は答えない。

 

「ああいうヤツがいるから俺達の品位が下がるっていうかよ、勘弁して欲しいぜ」

 

「いい加減そのうるさい口を閉じろ、ベート。ミノタウロスを逃がしたのは我々の不手際だ。巻き込んでしまったその少年に謝罪することはあれ、酒の肴にする権利などない。恥を知れ」

 

とうとう我慢できなくなったハイエルフの女性が言葉を放つ。

 

「おーおー、流石エルフ様、誇り高いこって。でもよ、そんな救えねえヤツを擁護して何になるってんだ?それはてめえの失敗をてめえで誤魔化すための、ただの自己満足だろ?ゴミをゴミと言って何が悪い」

 

「これ、やめえ。ベートもリベェリアも。酒が不味くなるわ」

 

雲行きが怪しくなり始めたのを感じた主神は2人を宥める。

 

「アイズはどう思うよ?自分の目の前で震え上がるだけの情けねえ野郎を。あれが俺達と同じ冒険者を名乗ってるんだぜ?」

 

「....あの状況じゃあ、しょうがなかったと思います」

 

「何だよ、いい子ちゃんぶっちまって。.....じゃあ、質問を変えるぜ?あのガキと俺、ツガイにするならどっちがいい?」

 

「....ベート、君、酔ってるの?」

 

話の展開がおかしくなり、思わず【ロキ・ファミリア】のメンバーが問いかける。

 

「うるせぇ。ほら、アイズ、選べよ。雌のお前はどっちの雄に尻尾を振って、どっちの雄に滅茶苦茶にされてえんだ?」

 

「...私は、そんなことを言うベートさんとだけは、ごめんです」

 

俯きながらもハッキリと拒絶する。彼女にとっても、この時間は快いものではないのだろう。

 

「無様だな」

 

「黙れババアッ。じゃあ何か、お前はあのガキに好きだの愛してるだの目の前で抜かされたら、受け入れるってのか?」

 

「.....っ」

 

「はっ、そんな筈ねえよなぁ。自分より弱くて、軟弱で、救えない、気持ちだけが空回りしてる雑魚野郎に、お前の隣に立つ資格なんてありはしねえ。他(・)な(・)ら(・)な(・)い(・)お(・)前(・)が(・)そ(・)れ(・)を(・)認(・)め(・)ね(・)え(・)」

 

少年の肩が大きく震える。

 

「雑魚じゃあ、アイズ・ヴァレンシュタインには釣り合わねえ」

 

ガタンッ!!

突如、激しい音が店内に響いた。音の元凶へと視線が集まる中、椅子を蹴飛ばし立ち上がった少年は、店の外を出て夜の街へと消えて行った。彼らの会話の中で出てくる、トマト野郎とは白髪の少年のことなのだろう。酷なことをするものだ。

 

「さて.....」

 

料理を綺麗に食べ終えた白髪の老人は、一息つくと立ち上がり、移動する。そう、【ロキ・ファミリア】が陣取る一角を目指して。

 

「! セバス!」

 

一行の首領が思わず呟くが、酒場の喧騒にかき消される。

 

「あ?」

 

白髪の老人は狼人(ウェアウルフ)の青年の目の前に立ち、座っている青年を見下ろす。

 

「まさか他人を貶めることでしか、好きな女性を口説くことができないとは。同じ男として情けない」

 

「ああ?なんだ?ジジイッ!!」

 

「爺さん!やめときな!ベートもっ!」

 

青年が椅子を蹴飛ばし、立ち上がる。【ロキ・ファミリア】のメンバーが制止の声をあげるが、どちらも聞き入れる気配がない。周囲の客は固唾を呑んで見守っている。

 

「それで答えが気に入らなくて、他人を貶すとは。冒険者としての格が知れるというもの」

 

「ああ?冒険者でもねえジジイが冒険者のことなんざわかるわけねえだろうがよッ!!」

 

「一般人のお年寄りは流石にまずいって!ベート!!」

 

周りの【ロキ・ファミリア】のメンバー達が思わず青年の体を抑える。しかし、老人の口からはまだ言葉が紡がれる。

 

「そういう生き方しかできないのなら、もう一度赤子からやり直してきなさい。駄犬」

 

その声が店内に不思議なくらいに響きわたる。

 

ブチリ、と何かがキレる音が聞こえた気がした。

 

「ッッッ!!てんめぇぇぇえエエエ!!!こォんのクソォォジィジィィ!!!!」

 

「やめい!ベートッ!」

 

「ベートッ!?」

 

「まっッー」

 

誰もがその先に起こる惨劇を思い制止の声をあげる。しかし、我を忘れた青年は1度振り上げた拳を下げることはしない。第1級冒険者のその拳は一般人など容易にその命を刈り取れるだろう。それがお年寄りであればさらに。周囲の客は誰もが白髪の老人に訪れる死を予感した。流れるであろう血の色を幻視して、その顔を悲痛の色に染める。

 

....しかし、惨劇は起こらなかった。

 

静寂が空間を支配する。

 

誰も声をあげない。あげることができない。現実を受け入れられないのだろう。誰もが目を瞬かせ、その顔に困惑と驚きを浮かべている。その静寂のなか、誰かの口から言葉がこぼれ落ちる。

 

「....そんな馬鹿な」

 

老人は五体満足のままそこに立っていた。もっと詳しく言えば、その老人は一切の傷を負っておらず、そこから動いてもいなかった。不動の城の如く第1級冒険者の攻撃を受け止めていたのだ。冒険者は呆気にとられた。【ロキ・ファミリア】のメンバーも例外ではない。無理もないだろう。誰が信じられるだろうか。ガタイはそれなりにいいとは言え、ただの老人が第1級冒険者の攻撃を受け無傷などとは。荒唐無稽にも程がある。

 

老人の目が赤く輝き、拳が振りかざされる。バァンッ!、と激しい音が響き渡り、狼人(ウェアウルフ)の青年が店の端まで吹き飛ばされた。ヒイッと声がどこからかあがる。

 

「セバスッ!僕のファミリアの団員が手を出したのは謝る。頼むから一旦、矛を収めてくれ!頼む!」

 

パルゥムの首領が懇願の入り混じった声を上げる。

 

「セバスゥ?つーとあれか。あんたあの色ボケ女神んとこの【女神の供(アテンダント・フレイヤ)】か。ろくに顔を見せんから、忘れとったわ。」

 

「ああ。さすがに【フレイヤ・ファミリア】との抗争はまずい。オラリオが火の海になる」

 

団長たるフィンの顔は悲痛の表情で歪んでいる。

 

「ふむ。そうですね。流石に気絶した相手に追い討ちをかけるほど捻くれてはいませんし、神ロキ。後日、「ソーマ」を持参します。それで互いに手を打ちましょう」

 

「ええで、間違いなくこちら側にも非はあるしな」

 

「では」

 

セバスは服にかかっているホコリを払うと、カウンター席に戻る。

 

「ミア、これで迷惑料としてください。ついでに彼のお代も」

 

白髪の彼が後々、ドワーフの女将に取り立てられることがないようにとセバスは迷惑料を兼ねて金貨が大量に入った袋を投げつける。重さ的に100万ヴァリスはくだらないだろう。

 

「はいよ。また来な」

 

金貨の入った袋を受け取ったドワーフの女将に見送られながら、セバスは店を後にする。冒険者達の畏怖と恐怖の混じった視線をその身に受けながら。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「まったく、あぶないところだった」

 

フィンがため息を吐く。そんな団長に疑問を持った団員の1人が問いを投げかける。

 

「何をそんなに心配してるっすか?確かにLV7は怖いっすが。【猛者】ほどじゃないっすよね?」

 

彼らは団長がそんなに心配しているのが不思議で仕方ない。自分たちの知る団長は勇敢で頭脳明晰で誰よりも頼りになる傑物だからである。

 

「確かにステータス的にはオッタルの方が上だと思う。けど、セバスを怒らせたらだめだ。僕は少なくとも彼を怒らせて壊滅したファミリアを2つは知ってる。決して神フレイヤを怒らせた訳じゃない。神フレイヤを怒らせたらファミリア総出で壊滅させに行くからね」

 

「つまり?」

 

「うん。彼1人によるものだ。少なくともどちらのファミリアもLV4はいたと思うけど。彼は怒ると徹底的にやるよ。今回みたいのは珍しい。

彼も2大派閥の抗争はまずいって感じてたんだろう」

 

【ロキ・ファミリア】の団員も周囲の客も顔を引き攣らせる。LV4の団員だけならまだわかる。けれど、ファミリア全体となると途方もない。しかも、少なくともLV4が所属してたファミリアだ。規模も相当な物だろう。それを1人で。

 

「彼の目が赤く光ったら全力で逃げろ。もうそんな状態になったらいくら言っても聞きやしない」

 

「それって確か?黒竜に滅ぼされたっていう竜人族の特徴じゃ?」

 

山吹色の髪の色をしたエルフの少女が記憶を思い返す。

 

「そうだね。なんでも、セバスは竜人族の最後の生き残りらしい。黒竜に見逃されたと言っていたよ」

 

「黒竜に見逃された?」

 

「ああ、戦っていたら嘘みたいに急に興味を失ってどっかに飛んで行ってしまったらしい。ただ、その時は、LV4で黒竜とは戦いになっていなかったらしいけど。まぁ、とにかく。【フレイヤ・ファミリア】との抗争もセバスとの諍いもあってはならいと各々、心に留めておくように」

 

「それより、変な空気になってまったけど酒や酒!酒をくれ!」

 

フィン達の会話を終わらすように、彼らの主神が言葉をは放つ。いい加減、この空気が嫌になったのだろう。切り替えるよう彼らに促す。

 

その後は、問題を起こした狼人(ウェアウルフ)の青年を除いて彼らは宴会をおおいに楽しんだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「あら?セバス?貴方今日機嫌が悪いわね。珍しいこと」

 

「申し訳ありません。態度に出てしまっていましたか」

 

「何かあったの?」

 

「少しフィンのところの駄犬が目に障りましたので実力行使を」

 

「あらそう?貴方が望むならロキのところと戦争してもいいわよ?私も気になる子が何人かいるし丁度いいわ」

 

「いえ、それには及びません。神ロキとは神酒ソーマで手を打たせてもらいました。あちらも面子があるでしょうし。それより、フレイヤ様はご機嫌がよろしいようですが。何か良いことが?」

 

「あら?そうみえる?」

 

「はい」

 

「少し気になる子ができたわ。今はまだそっとしているけど、そのうち手に入れに動くかもしれないわ」

 

「了解いたしました」

 

「そういえば、休暇はもういらない?」

 

「ええ、もう十分暇はいただきました」

 

女神の横に控える老人の目は未だ赤く輝いていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

【セバス・チャン】

所属:【フレイヤ・ファミリア】

種族:竜人

職業:執事

到達階層:59階層

武器:短剣

所持金:5699800000ヴァリス

 

LV7

 

力:A893

耐久: A866

器用:SSS1278

敏捷:S982

魔力:B781

耐異常:E

拳打:D

魔防:F

堅守:F

狩人:H

 

 

《魔法》

 

【シャドーデーモン 】

・潜影魔法

・光が少ないほど潜影範囲が拡張。潜影時間は魔力値依存。

 

【リアリティ・スラッシュ】

・速攻魔法

・切断魔法

・『器用』のアビリティ値の効果影響。

 

《スキル》

 

【戦竜招来(ネオ・アルガンチュール) 】

・任意発動(アクティブトリガー)

・竜化。全アビリティ能力超高補正。

・怪物種に対し攻撃力広域強化。

・発動毎に体力及び精神力が大幅減少。

 

【傍在常在(ランド・スチュワート) 】

・戦闘続行時、発展アビリティ『精癒』の一時発現。

・戦闘続行時、発展アビリティ『剛身』の一時発現。

・戦闘続行時、修得発展アビリティの全強化。

・戦闘続行条件は能力(ステイタス)に比例。

 

【拳魂心一(ディア・フレイヤ) 】

・戦闘時、発展アビリティ『拳士』の一時発現。

・補正効果はLVに依存。

 

【気功充填(フィーリング・オーラ) 】

・戦闘時、発展アビリティ『治力』の一時発現。

・戦闘時、精神力(マインド)を消費することで『力』、『耐久』、『敏捷』を上昇させる。

・精神力(マインド)消費量含め、任意発動(アクティブトリガー)。

 

【家令矜持(ノーブル・プレアデス)】

・精神汚染に対する高抵抗。

・『眠り』に対する高耐性。不眠時間の継続力超強化。

・『器用』と『敏捷』の高補正。

 

【天怒逆鱗(ラース・レイジ)】

・精神状態が『怒り』の時のみ発動。

・『器用』が大幅低下し、『力』、『耐久』、『敏捷』が大幅上昇。

・怒りの丈により効果上昇。

 

 

 




アレスの方は明日には出せると思います。

戦竜招来と天怒逆鱗は竜人族の固有スキルです。
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