とあるギンガのPartiality   作:瑠和

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ネタはあるが筆は進まず。ストックが尽きる


EX第5話 新たな戦場

新婚旅行へ向かう途中に次元震が起き、白騎士リュウセイの手により、別次元の地球へと跳ばされたアキラとギンガ。

 

そこは自分たちが知る地球とは異なった歴史を辿っており、自分たちが知る人物が存在してはいるのだが、生まれ方や年齢が異なっていた。

 

そんなもう一つの地球での歴史にて二人が一番驚いたのはあのスカリエッティがなんとクイントの実の兄であるという事だった。

 

(い、いくら別次元の地球とは言え………)

 

(衝撃の事実ね…)

 

こんな事実、JS事件の関係者が知ったら自分たち同様、驚愕モノだろう。

 

「それで兄さん、電話で話した内容だけど、二人を元の世界へ戻す方法について何とか出来ない?兄さん、この前未来から来たあの子たちを元の世界へ戻したでしょう?」

 

「ああ、ヴィヴィオ君とアインハルト君だね」

 

「えっ?ヴィヴィオにアインハルトだと?」

 

スカリエッティの口からは聞きなれた人物の名前が出てきた。

 

「ヴィヴィオとアインハルトはこの世界に来たことがあるんですか?」

 

「ん?君たちは二人のことを知っているのかい?」

 

「えっ?ええ……」

 

「まぁ………」

 

「ふむ………しかし、クイントの話では二人はこの世界とは別の世界から来たと聞いたのだが」

 

「アキラ君、多分この世界に来たヴィヴィオとアインハルトはこの世界の歴史のヴィヴィオとアインハルトじゃないかな?」

 

「ああ、なるほど」

 

ヴィヴィオとアインハルトがもし自分たちよりも先にこの世界に来たのであれば、必ず周囲の人に話している筈だ。

 

しかし、アキラとギンガはヴィヴィオとアインハルトからその様な話を聞いていない。

 

ならば、この世界に来たというヴィヴィオとアインハルトはこの世界の歴史におけるヴィヴィオとアインハルトなのだろう。

 

「二人はどうやってここへ?いまは?」

 

「二人の話ではどうも未来の私の実験によりヴィヴィオ君とアインハルト君をこの時代にタイムスリップさせてしまったようだ。未来の私と協力して何とか未来に戻してやることはできたが」

 

「この子たちも元の世界へ戻してあげられない?」

 

クイントがスカリエッティに聞いてみる。

 

「平行世界から来たのだろう?時間移動ではなく、時空移動となると」

 

スカリエッティは顎に手を当てて考える。

 

未来のスカリエッティがヴィヴィオとアインハルトを過去にタイムスリップをさせたのも偶然の産物というかイレギュラーな出来事であった。

 

しかし、ヴィヴィオとアインハルトからの情報によりスカリエッティは二人を元の時代へ戻すことが出来たが、時間移動よりもこんなんな平行世界との行き来である時空移動に関してはさすがのスカリエッティでも頭を抱える。

 

「ねぇ、兄さん。何とかできない?」

 

「まぁ、待ちたまえ。何分情報が足りなすぎる。それにこの世界を起点として、二人の居た世界……ゴールとなる地点の設定があまりにも困難だ」

 

「じゃあ、二人は戻れないの?」

 

「いや、この世界に来れたのだから出口である元の世界への帰還方法も必ずある筈だ」

 

元の世界へ戻る方法はそう簡単には戻れないみたいだ。

 

「話は変わるが、君たちはもうブレイブ・デュエルはプレイしたかい?」

 

スカリエッティは暗中模索な話題から明るい話題へと変えた。

 

(ブレイブ・デュエル?そう言えば、こっちの世界のスバルが確か言っていたな……)

 

「いえ、今日スバルたちが学校から戻ったら一緒にやろうとって誘われているんですけど…」

 

「それでブレイブ・デュエルって何なんですか?何かのゲームみたいなのはスバルの反応から見て取れすんですけど……」

 

アキラとギンガはスバルたちからブレイブ・デュエルに誘われたのだが、肝心のブレイブ・デュエルがどんなものなのかを知らない。

 

「ブレイブ・デュエルというのは体感型のシミュレーションゲームでアバターと呼ばれる仮想世界の自分を作り、様々な仮想世界を体験したり、アバター同士でバトルするゲームさ」

 

(六課にあったシミュレーション装置と似たようなものか)

 

スカリエッティの説明を聞いてブレイブ・デュエルが六課‥というか、ミッドで周りの景色を変更することが出来るシミュレーション装置に近いモノを感じた。しかし、ミッドにあるシミュレーション装置とこのブレイブ・デュエルにおいての大きな違いは本人か仮想空間のもう一人のアバターでバトルするかの違いである。

 

だが、魔法文化がないこの地球でもブレイブ・デュエル技術は十分に高い。

 

それに仮想空間のアバターならば、訓練中の事故による負傷を防ぐことが出来る。

 

「それで、スバル君たちが帰ってきたら一緒にプレイするのだね?」

 

「ええ、その予定ですけど」

 

「ならば、サプライズをしてみてはどうだろうか?」

 

「「えっ?」」

 

スカリエッティの言うサプライズを聞き、アキラとギンガはその提案に乗った。

 

 

 

◆◆◆◆◆◆◆

 

 

 

「ただいまー!!」

 

中島姉妹が学校から帰ってきた。

 

「おっきなアキラさーん!!おっきなギン姉!!」

 

スバルがアキラとギンガの二人を捜し、

 

「あっ、居た!!居た!!早速、ブレイブ・デュエルをやりに行きましょう!!」

 

二人をブレイブ・デュエルに誘う。

 

「ごめん、スバル。私たちちょっとだけ済ませておかないといけない用事ができちゃって、少し遅れそうなの」

 

「えぇ~」

 

「でも、場所はクイントさんから聞いたら、先に行ってくれ。後から追いかけるから」

 

「わかりました。絶対に来てくださいよ」

 

アキラとギンガの二人と一緒にブレイブ・デュエルを提供しているホビーショップT&Hに行けないことにスバルはちょっと不満そうだったが、後から追いかけるということでとりあえず今はそれで渋々ながらも了承し、スバルたちは先にブレイブ・デュエルをプレイしにホビーショップT&Hへと向かった。

 

「さてと、それじゃ、俺たちも」

 

「行きましょうか?」

 

スバルたちが先に行ったタイミングを見計らってアキラとギンガの二人も移動を開始した。

 

「~♪~~♪~~~♪」

 

ホビーショップT&Hにてスバルは鼻歌交じりでブレイブ・デュエルのプレイ台へと向かっている。

 

「今日は随分と機嫌がいいわね」

 

そんなスバルの隣にはこの世界のティアナが話しかける。

 

アキラとギンガの世界では訓練校、卒業後に任官した救助部隊、六課とコンビを組んできた二人であるが、年齢差はティアナの方が一歳年上であったが、この世界では二人とも同い年だった。

 

「えっ?わかる?」

 

「……それで隠しているつもりなの?あんたの周りからはこれでもかっていうぐらいのオーラが出ているわよ」

 

呆れながらスバルには隠し事は無理だと思うティアナ。

 

その後、中島姉妹とその友人たちは各々でブレイブ・デュエルをプレイし始めた。スバルはティアナと一緒にブレイブ・デュエルをプレイしていた。そんな中、急にシグナルが鳴った。

 

『対戦者が現れました』

 

ブレイブ・デュエルをプレイしているとこのように突然、バトルを申し込まれるのは珍しくはない。

 

「あっ、ティア!!誰かが対戦を挑んできたよ!!」

 

「そうみたいね」

 

「どうする?」

 

「もちろん、受けて立つわよ!!」

 

スバルとティアナは突然の挑戦を受けることにした。

 

やがて落雷のような演出と共に対戦者がスバルとティアナの前に現れた。

 

二人の前に現れた対戦者は白を基調にした鎧に白銀の鉄仮面鉄兜を装備した騎士と青を基調としたボディースーツに、膝、肘、胸部にプレテクター、目にはバイザーをつけ、スバルと同じようなローラーブーツにナックルを装備した高速格闘型の対戦者たちだった。

 

 

 

―数十分前―

 

 

 

この世界のスカリエッティからブレイブ・デュエルに必要なアバターカードとブレイブホルダーを受け取り、ホビーショップT&Hの場所を聞いたアキラとギンガはスバルたちより一足遅くホビーショップT&Hへと入店しブレイブ・デュエルにアクセスする。

 

サプライズのためスカリエッティの細工が仕込まれているブレイブホルダーで自分たちのアバターを見ると、アキラはどこかで見たことあるような白い甲冑姿。

 

ギンガに関しては首元にⅩⅢの番号は書かれていないが、色合いやデザインからどうみてもナンバーズたちのボディースーツだった。

 

(あの変態科学者、世界が違ってもギンガにこのスーツを着せやがった!?)

 

(それに俺の格好はよりにもよってアイツかよ)

 

アキラの白甲冑は明らかにリュウセイのモノだった。ギンガのアバターを見て、やはり世界が違ってもスカリエッティはスカリエッティだと思った。

 

そして、なぜこの世界のスカリエッティがあったこともない筈なのに自分のアバターの格好がリュウセイに似ているのか気になったアキラ。

 

だが、自分たちの世界に存在しているものがこの世界には存在している。どちらかが先なのか、同時に出現しているのかわからないが何があってもおかしくないと思った。

 

そして、現在に至る。

 

「よーし、見つけた見つけた」

 

ギンガが挑戦状を送り、相手を確認するとそこには見慣れたバリアジャケットを小さくしたようなスバルとティアナの姿があった。

 

もちろん相手であるスバルとティアナが挑戦拒否をすれば、別の人に挑戦状を送るつもりであったが、スバルとティアナはすんなりと自分たちとの対戦を受け入れた。

 

リアライズした先には小さなスバルとティアナの姿がそこにあった。

 

「さて、仮想ゲームだけど、この世界のスバルの実力…見せてもらおうかしら?」

 

「じゃあ、俺はティアナの相手をしよう」

 

「ええ、お願い」

 

こうしてアキラとギンガの初めてのブレイブ・デュエルが始まった。

 

 

「あっ、スバルとティアナ…誰かと対戦しているみたい」

 

「ふむ、どれどれ」

 

ディエチがスバルとティアナの二人が誰かと対戦を始めたことに気づき、チンクも対戦の行方がきになるのか対戦が表示されたパネルに目をやる。

 

「相手は……スバルと似たようなスタイル……そしてもう一人はフル装甲の相手か」

 

「スバルの対戦相手の人、なんだかギンガに似てない?」

 

ディエチはスバルがまさに今対戦している相手の装備等がギンガに似ていることに気づく。

 

「偶然ではないか?」

 

「そうかな?」

 

ブレイブ・デュエルには多くの人がアバター登録をしてプレイしているが、やはりその人数の多さからアバターの装備が似る者も当然出てくる。

 

チンクは偶々今回のスバルの対戦相手が自分の姉に似ているだけなのだと思うが、ディエチはどうしても自分の姉の姿がちらついた。

 

「いっくぞぉおおお!!」

 

小さなスバルが爆音をとどろかせ、ローラーブーツを走らせ、右腕に装備したナックルでギンガに迫ってくる。

 

右腕にスフィアが形成され、それを思いっきり振り構えた。

 

「ディバインバスター!!」

 

「トライシールド!!」

 

咄嗟にシールドを張って逸しつつスバルのディバインバスターを回避するギンガ。

 

「ウィングロード!」

 

すると、スバルはギンガの周囲を囲うようにウィングロードが展開する。

 

「それなら私も!!」

 

スバル同様ギンガもウィングロードを展開し、その上をローラーブーツで駆け抜ける。仮想空間のゲームの筈なのになぜかギンガは小さなスバルとの戦いにワクワクとした高揚感が沸いている。

 

(は、早い!?スピードや小回りは私の方が上なのに私のカーブの癖をよく見て、それを真似て。私を追い掛けてくる!?ウィングロードを足元に展開してその行き先を誤魔化しているのに!?まるでギン姉と戦っているみたい!?)

 

戦闘スタイルは自分と同じだが、ここまで追い付いてくるとは思ってなかった。だがそんな中でスバルはあることに気づく。

 

(ん?ギン姉と戦っているみたい………?ま、まさか、私が今戦っている相手って…)

 

ウィングロードの上を走っているスバルはこの対戦相手が自分の癖を知り尽くしていることから自分の姉である(少女)ギンガと戦っているような錯覚を覚えるが、自分の姉であるギンガと対戦相手には身長差があることから対戦相手は自分の姉ではないが、それでもスバルにはこの対戦相手には心当たりがあった。

 

 

 

続く

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