とあるギンガのPartiality   作:瑠和

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お久しぶりです。約5カ月ぶりの更新です。大学が思ったより大変で…正直この先が不安ではありますがもし待ってていただけるのであれば待っててくださるとありがたいです。いつか必ず完結させます!


第十話 救出

ーショッピングモール付近ー

 

「…………正義の……味方?」

 

「………………」

 

フェイトの前に突如現れた青年。服装からして完全に一般人だが、彼はアキラの実家、橘家が経営する傭兵会社のトップにもあたる戦士、橘レイであった。

 

「ご無事ですか?執務官?」

 

「こ、ここは危険です………早く避難を…」

 

フェイトはボロボロになりながらもあくまで執務官としての執務を果たそうとした。

 

「って…そんな満身創痍でそんなこと言われても言うこと聞く気に慣れませんよ」

 

苦笑いをうかべ、レイはフェイトを抱き上げ、ビルからビルへと飛び移った。

 

「わっ!わっ!」

 

「大丈夫。しっかりつかまっててください」

 

しかし、行く手を阻むように飛び移るビルに次々と鎧騎士が召喚される。レイはそれをうまく躱しながら結界限界域を目指して走る。

 

「危険です!私を置いて早く…」

 

「それは無理な相談ですよ。さっきも言いましたが。とりあえずあなたをこの結界から出します。その方がやり易いので」

 

立ちはだかる鎧騎士の隙間を縫って颯爽と走り抜けるレイの姿を見てナインスは爪を噛む。彼女の任務はフェイトのデータ、正確にはフェイトのDNAや魔力を頂いて帰ることだが、管理局の戦力的にフェイトがいられると厄介だ。処分できないのはめんどくさいとナインスは考えた。

 

「くそっ!セカンド!あいつらを捕らえろ!殺せ!」

 

「………っ!」

 

セカンドと呼ばれた鎧騎士は一気にビルから数十メートル先まで跳ねた。そして、地面に着地する直前、足にローラーを出現させた。そのままローラーで加速し、レイを追いかける。

 

「………あいつはめんどくさそうだな」

 

レイは走りながら呟いた。その言葉の意味がわからなかったフェイトがレイの背後に視線を向けるとセカンドと呼ばれた鎧騎士がすぐそこまで迫っていた。

 

「あれは…さっきの!」

 

「悪ぃな執務官殿」

 

「え?」

 

「うまく着地してくれ」

 

レイは懐から拳銃を取り出し、結界に向けて撃つと同時にフェイトを投げた。

 

「きゃあ!!!」

 

放たれた弾丸は結界に当たると対魔力派を発生させ、結界に人一人通れるくらいの穴を開けた。フェイトはその穴を綺麗に通り抜け、結界外にでた。

 

「よし、思ったより綺麗にいったな……………さて、それじゃあ遊ぼうかお嬢さん」

 

「………………」

 

レイは振り返ると刀を抜いた。

 

「その仮面の下に、どんな花があるのか………確認してあげよう」

 

「………………aaaa」

 

 

ーメグの部隊ー

 

 

「…やつは」

 

メグの元に急行したシグナムがメグが最後の力で吹っ飛ばしたフォースを探していた。飛ばされたと思われる場所の近くを飛んでいると、急に吹雪が強くなった。

 

「烈火の将、シグナム」

 

どこからか声がした。強くなった吹雪のせいでまだ敵の姿は見えない。

 

「時空管理局所属、八神シグナムだ。おとなしく投降しろ。悪いようにはしない」

 

シグナムは冷静に対処したが、それは無意味だった。次の瞬間、シグナムの頭目掛けて氷の槍が吹雪の中から飛んでくる。

 

シグナムは槍をレヴァンティンで切り落とした。

 

「さっきのとは違って、楽しめそうね♪」

 

「なるほど、強制連行がお望みか」

 

フォースはニヤリと笑うとさっきまでは使ってなかったどこか、はやての杖ににているところがある気もする杖を出現させた。

 

「さぁ!いっくわよ!逆巻け!」

 

「!?」

 

シグナムを中心に、吹雪の竜巻が巻き上がる。シグナムは台風の目にいる状態だ。寒さと吹雪の中にある尖った氷がシグナムを徐々に傷つける。

 

「ふん………この程度か」

 

シグナムはレヴァンティンのカードリッジを一つ使い、刀身に火炎を纏わせた。

 

「紫電……一閃!」

 

竜巻に内側から技を叩きつけ、竜巻と相殺させた。それにより竜巻に一時的に隙間が現れ、シグナムはそこから脱出した。

 

だが、脱出したシグナムに待っていたのは氷でできた大量の槍が自分に向かってきている光景だった。

 

「くっ!レヴァンティン!」

 

『!』

 

連結刃に変形させたレヴァンティンを駆使し、シグナムは自らに迫る氷の槍を全て砕いた。一瞬焦ったが、冷静に対処しきった。

 

「はぁ………はぁ………」

 

「おー!やるじゃん!流石は闇の書の守護騎士」

 

「闇の書ではない。夜天の書だ」

 

「どっちでもいいよ。あ、でも私にとっては私の能力をくれた恩人?だから闇の書って呼んどいてあげるね」

 

「能力だと?」

 

引っ掛かる一言に、シグナムの眼光が鋭くなる。

 

「あ、これ言っちゃいけなかったっけ……まぁいいや」

 

刹那、シグナムの視界からフォースが消えた。

 

「!」

 

「どうせ殺すし」

 

上空から声がした。シグナムはすぐに視線を移したが少し遅かった。無数の光弾が彼女を襲った。

 

「ぐぁ!」

 

追撃をよそうしたシグナムは爆煙の中からすぐに抜け出し、そのままビルの隙間を縫うように飛行した。予想通り追撃の光弾がシグナムを追ってきた。

 

「くっ!」

 

シグナムは壁ギリギリを飛行し曲がり角で急なカーブを行って光弾同士をぶつけ合わせて相殺させた。

 

「まだまだいくよ!」

 

どこからかフォースの声がする。フォースは既に吹雪の中に姿を隠していた。

 

(…ちっ。相性が悪いな……)

 

建物の影に隠れつつ、レヴァンティンを構え直した瞬間だった。吹雪の中からフォースが飛び出す。完全に背後をとられたシグナムはフォースの攻撃を防ぎきれなかった。

 

 

 

ーシノブ部隊方面ー

 

 

 

こちらでは殺されかけたシノブを助けに、アキラがやって来た。武器を折られたことに驚いていたロクだったがすぐにニヤリと笑う。

 

「アキラ・ナカジマ……一度刃を交えてみたかった…サードに先を越されてしまったからな」

 

「マイティギャリバー、モードブレード&マシンガン」

 

ロクの言葉に耳を傾けず、アキラはマイティギャリバーを近接戦闘形態の最もスタンダードな形態に変えてロクに近づく。ロクも大盾を持って構えると、盾の先端から杭のような物を出現させ、固定した。それをアキラに向ける。

 

(パイルバンカーの先端か…遠距離と近距離どっちとも使えるわけか)

 

「さぁいくぞ。メグ・ヴァルチとは違う結果を期待しているぞ!」

 

ロクは盾を構えたまま走り出す。アキラはマシンガンをロクに向けて打った。ロクは当然盾で弾丸を防ぐ。盾を使うことにより一瞬妨げられたロクの視界の死角に潜り込み、アキラはブレードを構える。

 

「氷刀一閃」

 

氷刀一閃を足に当て、バランスを崩させようとしたが、ロクはそれを見切っていた。ジャンプでアキラの剣を避ける。

 

「はぁ!」

 

素早く着地したロクは盾に最も多く自分の体重を乗せられるように体勢を構え直し、アキラに短く突進した。

 

「ぐっ!」

 

多めの体重が乗せられた突進をアキラはモロにくらいすこし吹っ飛ぶ。が、アキラはなんとか踏ん張り、倒れずに耐えた。

 

「ランス!」

 

体勢を立て直したアキラはマイティギャリバーの形態をランスに変え、からはみ出てる肩を狙うが簡単にかわされた。

 

「!」

 

「遅い!」

 

ロクは盾に一旦隠れ、アキラの視界から抜ける。そして素早く盾から飛び出した。

 

そのまま飛び出した勢いと共にアキラの鳩尾に平手で一発打ち込む。アキラは一瞬反応が遅れ、ガード出来ずに吹っ飛んだ。

 

アキラが体勢を崩している隙にロクは盾を持ち上げて先端をアキラに向ける。背面についてるブースターを起動させると、ロクは盾に引っ張られる形でアキラに向かってとんだ。

 

「!」

 

「ラケーテン、ハンマー!」

 

「ぐっ!」

 

アキラは急いでシールドを起動させるがパワー負けし、後退する。

 

「ぐぅぅぅ!」

 

「無駄だ!」

 

足を踏ん張らせ、なんとかその場に留まるも、パイルバンカーの杭が回転し少しずつシールドに侵入を始める。

 

「まさか…」

 

アキラは危険を察知し、慌てて横にずれた。その刹那、ロクの盾から杭が発射され、ついさっきまでアキラの頭があった場所を目にも止まらぬ速度で通過した。

 

「…っ!」

 

「休んでる暇は!」

 

発射されたパイルバンカーに驚いているとアキラは目の前に盾が迫っていることに気づけなかった。しかしアキラもとっさの判断で槍の柄でロクの突進を阻んだ。

 

「はっ、大盾なんて構えて戦い辛そうだと思ったが案外そうでも無さそうだな」

 

「ふ、人の心配をしてる場合か?」

 

「なに?」

 

「自分の…いや、自分の家族の心配をしたらどうだ?」

 

「…なん………だと?」

 

「言葉のままだ。家族の心配はしなくていいのか?」

 

「テメェまさか!」

 

アキラは急いで引き返そうとした。しかし、後方で死の縁に立っているも、アキラがいることで安心し、生きているシノブの姿が目に入る。

 

「っ!………」

 

「さぁ、どうする?私と戦うか?それとも、あの娘を放って家族を優先するか?」

 

「ぐ…」

 

アキラがシノブを見ると、シノブは弱々しい目でこちらを見てきた。

 

「た…い……………ちょ…う」

 

見捨てられない…。見捨てられない?本当に?ここで見捨てればきっと、ギンガは怒るだろう……………だが、アキラが今本当に助けたいのは…。

 

アキラが葛藤し、隙だらけの背中にロクの盾が迫っていた。

 

「隊長!」

 

「!」

 

 

ーアキラ家ー

 

 

そのころ、ギンガは一人でアリスをあやしながら アキラの帰りを待っていた。そこに、 自宅のチャイムを鳴らす音が聞こえる。

 

ギンガはアリスをノーリに任せてインターフォンのカメラ画面を見る。其処に写っていたのはアキラではなく、いつぞやウーノと共にやって来てクッキーを持って行ったあの銀髪の少女だった。

 

この前のお礼だろうか?そう思いつつ応対にでる。

 

「あっ、やっはろ~」

 

玄関前では銀髪の少女が屈託のない笑みを浮かべて手を振っている。ギンガはそんな少女の姿に苦笑しつつ声をかける。

 

「貴女はこの前のクッキーの子ね?一体どうしたの?」

 

「あっ、あのクッキーとっても美味しかったよ。おねーさんおりょーりじょーずなんだね」

 

「ああ、違うの。あのクッキーを作ったのは私の妹なのよ」

 

「へぇ~‥‥セカンドの奴が‥‥アイツがあそこまで器用なんて意外だな‥‥」

 

「えっ?」

 

(今、この子セカンドって‥‥)

 

銀髪の少女がボソッと言った言葉に違和感を覚えるギンガ。

 

「でも、今日は別の用事で来たの」

 

「別の用事?」

 

「うん。本当は二つあったんだけど、今はソイツが出かけているみたいだから、もう一つの用事を済ませちゃおうと思って」

 

「貴女、一体何を‥‥」

 

少女の、いや、セヴンの拳が素早く引かれ、ギンガの鳩尾を狙うが、その時、二階の窓から大人モードでナンバーズギャリバーを起動させたノーリがツインブレイズを振り上げて飛び出してきた。

 

「!!」

 

セヴンは素早く後方に下がった。それとほぼ同時にノーリがナインスのいた場所に着地する。

 

「ノーリ!」

 

「ギンガ!アリス連れて地下の脱出シェルターにいけ!居間のベビーベッドに寝かしてる!」

 

「ノーリは…」

 

「こいつを刺し違えてでも倒す…早く行け!!」

 

ギンガは無力な自分にイラつきながらもアキラが家を建てるときに設計し、付けたシェルターに向かった。

 

「あれ?アキラいるじゃん」

 

セヴンは不思議な顔をしながら言う。

 

「ワリィな。俺はノーリだ」

 

「よくにてるけど違うの?………まぁいいや」

 

次の瞬間、ノーリの目の前までセヴンが迫っていた。ノーリはまったく感知出来なかったことに驚きながら吹っ飛ばされた。

 

「ぐあぁぁぁ!!」

 

居間の扉の前の廊下を吹っ飛んできたノーリをギンガが心配する。

 

「ノーリ!」

 

「俺に構うな!早くいけ!」

 

「………っ!ごめんなさい!」

 

ギンガは居間のなかにある隠し扉に向かった。

 

「…構わねぇよ。俺はアキラに任されたんだ」

 

ノーリが立ち上がると家の中にセヴンが入っていた。セヴンは立ち上がっているノーリを見ると、叫んだ。

 

「あれ、死んでない。ねぇ!クラウド!」

 

「なんだ」

 

セヴンがクラウドの名前を呼ぶと、いつ来たのか、クラウドがセヴンの後ろに立っていた。

 

「なんかアキラっぽいやつがいるんだけどどうする?」

 

「邪魔だから消しとけ」

 

「ん」

 

まるで自分は道端に転がる小石のような言われよう。ノーリは軽くキレながらディエチの武器を起動させた。

 

「なめてんじゃねぇぞ三下ぁ!」

 

 

◆◆◆◆◆◆◆

 

 

十数分後、アキラの家の付近にアキラのバイクが向かっていた。アキラは、自宅の回りに大きめの結界が発動しているのを確認すると、ブラックレイランサーを起動させ、結界に突進した。

 

「ギンガ……無事でいてくれ!」

 

そんな彼のいく末を案じさせないかのように、雨が降ってきた。

 

 

 

ー結界内ー

 

 

ブラックレイランサーの結界に侵入したアキラは自宅を見て呆然とした。家がほぼ崩壊していたのだ。

 

「…そんな……」

 

家に入ろうとした時、二階の部屋から爆発音と共になにかが飛び出し、家の塀を叩き壊す。よく見ると人間のようだ。

 

「ノーリ?」

 

ボロボロになったノーリ。そしてノーリの鳩尾に拳をめり込ませている少女。セヴンだ。

 

「……ん?あれ、君もしかして橘アキr」

 

アキラがマイティギャリバーのブレードでナインスに切りかかるのに、一秒なかった。セヴンはアキラの攻撃を片手で防ぐ。

 

「ラだよね」

 

「俺が誰かは俺の質問に答えたら教えてやる」

 

「なに?」

 

「ギンガはどこだ」

 

「ああ、それはたしか…」

 

「ここだ。アキラ・ナカジマ」

 

上から声がした。聞き覚えのある声だ。アキラはゆっくりと視界を上に上げた。アキラの真上に、クラウドがいた。

 

「お前の愛しの人はここだ」

 

ギンガはスタッフで作られたポッドの中にアリスと共に閉じ込められていた。

 

「貴様ぁ……」

 

「セヴン。おまえは下がれ。そのアキラもどきとの戦闘でダメージも蓄積されただろう」

 

セヴンはそれをきくとアキラのブレードを振り払い、別の家の屋根まで飛び上がった。

 

「えー、まだいけるよ」

 

そうは言うがナインスはまぁまぁダメージを受けていた。ノーリも必死で戦ったのだ。

 

「たかがクローンにそれほどやられるのならまだアキラには勝てないだろう。大人しくしてろ」

 

「ぶー!まだ暴れたいー!」

 

「さて、アキラ・ナカジマ。いくぞ愛しのギンガを取り戻したければ私を」

 

言葉の途中でクラウドに魔力砲が飛んできた。クラウドは不意打ちの一発にも関わらず冷静に防御魔法で防いだ。

 

クラウドの視界が魔力砲で一瞬妨げられたその隙にアキラはギンガの入っているポッドを狙い、飛び上がった。

 

(ギンガ!今助け…)

 

「逃すわけがないだろう!」

 

「がっ!」

 

アキラはクラウドが出現させたスタッフの触手に殴り飛ばされ、居間のガラス窓を突き破り、テーブルを破壊してようやく止まった。

 

「くっ…ガトリング!」

 

アキラはマイティギャリバーをガトリングモードに変えクラウドに向けた。

 

「蜂の巣にしてやらぁぁぁぁぁ!」

 

バレルが回転し、無数の魔力球が放たれる。しかしその球はクラウドのシールドに防がれる。クラウドはシールドを張ったままアキラに向かっていく。

 

「くっ!威力が足りない!」

 

クラウドは接近と同時にスタッフを腕にまとわせ、形を短剣に変える。

 

「死ね!アキラ・ナカジマ!」

 

「ちっ!」

 

アキラはクラウドとエンゲージする直前、手榴弾を転がした。

 

「!」

 

手榴弾が爆発し、二人は爆煙に包まれた。アキラはシールドで爆発を防ぎ、爆煙の中から飛び出して構え直そうとした。しかしアキラの足を爆煙から延びたスタッフの触手が絡めとる。

 

「傭兵にしては不意討ちに長けているな」

 

「このっ!」

 

アキラはマイティギャリバーをアサルトナイフモードに変え、触手を切り落とそうとするが遅かった。アキラは触手に引っ張られ、空中に持ち上げられる。

 

そしてそのまま隣の家の壁に叩きつけられた。

 

「ぐあ!」

 

アキラは壁を突き破り、隣の家の廊下を転がる。

 

「消えるがいい」

 

クラウドは黙示録の書を開き、開いたページに書かれた文字をなぞる。すると、クラウドの前に大きめの魔方陣が展開し、魔力が集束され、黒紫の魔力砲が放たれた。魔力砲は壁を突き破り家々を貫通した。

 

「他愛もない…」

 

そういって去ろうとすると、家の影からウィングロードがギンガが捕らえられているポッドに伸びていることにクラウドは気づく。

 

ウィングロードの上には額から血を流したアキラがブラックレイランサーを装備したバイクで颯爽と走っている。

 

「あくまでもねらいはファーストか」

 

クラウドは黙示録の書を数ページ捲り、再び文字をなぞった。今度はアキラの周りに小さめの魔方陣が展開され、そこから鎖が伸びる。鎖はバイクを縛りつけたが、アキラは鎖に捕らわれる直前にバイクから飛び降り、ポッドに手を伸ばす。

 

(あと少し…)

 

だが願いは届かず、あと少しのところで鎖がアキラの足を捕らえた。

 

「離しやがれ!!」

 

アキラはガンモードのマイティギャリバーを取りだし、鎖を撃ち抜いた。なんとか脱出したアキラはウィングロードの上を再び走り出す。しかし、クラウドは当然逃さない。アキラの足を的確に撃ち抜き、ウィングロードから落とした。

 

「ぐっ!くそっ!」

 

「…」

 

アキラが落ちると、ウィングロードが消え、バイクも落ちてきた。アキラはバイクに付いているブラックレイランサーを解除し、ブラックレイランサーをもって物陰に隠れた。

 

アキラが逃げる姿を見ながらもクラウドはあえて追わずに、そのまま上空に飛び上がる。

 

「余裕を…」

 

「…?」

 

アキラはクラウドが小さく呟いた言葉を聞きながら次の一手を準備する。

 

「あえて余裕を見せよう!アキラ・ナカジマ!お前の全力を見せろ!私を殺しに来い!勝てばお前にギンガ・ナカジマを返そう!お前の持てる全てで掛かってこい!」

 

アキラは家の影に隠れながら襲撃の準備をしていた。

 

「うるせぇな言われなくても殺す…絶対殺す」

 

必ずギンガを助けると近いながら準備を整える。ブラックレイランサーとマイティギャリバー。二つを組み合わせた今のアキラに出せる最高火力。

 

「マイティアーマー。起動」

 

 

クラウドが空中で待機していると、アキラ家の隣家から壁を突き破って魔力砲が飛んできた。クラウドはそれを見ずにシールドで防ぐ。

 

「同じことの繰り返し…」

 

クラウドが軽く呆れていると、怒号と共にシールドに衝撃が走った。

 

「!?」

 

「おぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!」

 

アキラは飛行ユニットが付いたアーマーを纏いクラウドのシールドに特効した。肩にはマグナム、背中に刀、両腰にブレード、膝にガン、ふくらはぎにアサルトナイフ、左腕にガトリングとハンドブレード、右腕にカノンを装備した正しく最終装備。

 

アキラはハンドブレードをシールドに突き立て、ブースターを加速させた。

 

「やっとやる気になったか…」

 

「ここで!ギンガを助ける!」

 

ブースターの加速により、ハンドブレードがわずかにシールドを貫通する。その瞬間アキラは肩のマグナムを放ち、弱ったシールドを割った。

 

「ほぅ…」

 

シールドが割れたことによりブースターで加速したアキラはそのままハンドブレードを刺しに行ったがクラウドはスタッフで精製した剣で防ぐ。

 

「くたばれ」

 

アキラは剣同士のつばぜり合いの最中、右手のカノンと肩のマグナムの銃口をクラウドに向けた。だがクラウドも甘くはない。

 

スタッフを出し、身体を包むように形を変えてアキラのマグナムとカノンの砲撃を防いだ。攻撃を防いだクラウドはスタッフの形を刃付きの触手に変え、アキラを襲った。

 

「ふっ!」

 

アキラはブースターを前に吹かして触手を回避する。そのままアキラはガトリングを撃つが細く素早い触手でアキラの放った魔力弾を全て撃ち落とした。

 

「ちぃ!」

 

「今度はこちらから行くぞ!」

 

クラウドが両手を広げると、銃の形をしたスタッフが大量に精製され、アキラに向けて一斉に放たれた。

 

「けっこうな量じゃねぇか!」

 

アキラはブースターを全開にし、空中を自在に飛び回ってなんとか弾丸を避けて回る。クラウドはアキラと平行するように飛行を始めた。

 

「剣を構えろ!ここからは容赦なく行くぞぉ!」

 

 

 

続く

 

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