何かに夢中になるということ   作:砂々時計

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お久しぶりです。


5.中学からの高校

俺は中学生になった。

中学に上がって驚いたことは三つ。

一つ目は、近場の野球部があるらしい学校に入学したのだが、部員がめちゃくちゃ少なかった。さらには、投手志望が先輩同輩含めゼロとかいう何とも言えない悲しみ。

二つ目は、ライチが1つ年下だったということ。

お互いに同い年だと思っていて、俺がどこの中学に行くのか聞いたときに互いの年齢が発覚した。

ちなみに身長は俺の方が少し高い。

俺の年齢を知った時にライチがちょっとぎこちなくなった時もあったが、今ではもとに戻っている。

三つ目は、俺はやっぱり才能マンだったということ。雷蔵さんによれば、力の伝え方が気持ち悪いぐらいにうまいのと、動体視力がおかしいぐらいに良いおかげで、ボールをバットのど真ん中に当てられるからミート力もバカ凄いそうだ。あとは、普通にランニング生活で下半身が小学生にしてはいい具合に鍛えられていたのだと。

ついでに言えば、スイングのスピードもとても速いらしい。

その代わりに、俺の場合は機械相手には味わえないような人が投げた球をどれぐらい打てるのかが課題だそう。年齢が上がれば球速や球威も増すし、当然変化球もキレキレなのが増えてくる。ライチみたいにイメトレを継続してできるわけでもない(ライチの場合はその日のご飯がかかってるからな)。

そんな訳で、俺はいくら弱小といえど、投手ぐらいいるだろうと高を括り、人の投げたボールを打つのを楽しみにしていた。

なのにいるのは皆野手志望。というか部員は同輩含め11人。これは野球であってサッカーじゃないんだぞ!!

入学して秒で軽く絶望した俺は、結局ライチのとこに遊びに行ってあの重いバットを振りまくっていた。ちなみに重いバットは雷蔵さんがくれた。流石に俺のには“金のなる木”とは書かれていないが。

そのおかげで、パワーは順調に成長していると思う。

 

最近の心配事は、ライチの成長具合がヤバすぎること。年下と分かったおかげで何となく俺の方が出来なきゃいけないような気がしてきたのだ。

だけどやっぱりアイツは怪物で、あと何年かしたら俺よりパワーやミート力上がってるかも。ちなみにスイングのスピードは追いつかれました。あいつヤバい。

ということで、俺はバッティングで出来ることを増やそうと思う。ライチはあのままパワーを上げていきそうだし、そしたら俺は技術向上をすればいい。先は長いけどね。

 

中学生になってからも家は相変わらず微妙に貧乏で、小学生の時と比べて俺の一日の過ごし方はほとんど変わっていない。

部活もゆるゆるで皆休みが多いし来てもすぐ帰るので、俺は寂しく一人で校庭で重いバットを振っている。悲しきかな。

ちなみにライチの行った中学には野球部そのものがなかったらしい。

 

そして俺の中学生活は、気づいたら終わりに迫っていた。

俺はこの中学三年間、ひたすら走って柔軟して素振りして機械相手にバットを振って、壁相手に捕球して、、、という練習しかしていない。

まあライチなんかバットしか振ってないけど、それでも一応人間を相手に振っているわけだ(イメトレだけど。ライチのは高性能)。

だが俺は機械相手。このまま高校に上がって大丈夫なのだろうか。ちなみにバッティングの技術向上に関しては、バントは割とできるようになった。だけどやっぱり俺もライチのようにパワーを育てた方がよさそうだった。

 

おまけに、俺は今とてつもなく重大な悩みを抱えている。

実は俺が高校に上がる年から、雷蔵さんが薬師高校というとこの監督を任されたらしく、誘われたのだ。

だけど、俺は断った。

まず家が遠いから無理ってのと、雷蔵さんが薬師高校の監督になるってことはライチも薬師高校に行くってことで、やっぱ違う高校に行って戦いたいと思ったのだ。

そこで俺がどこの高校に行くのか。一応決まってはいるのだ。

中学の時みたいに、入学したけどあんまりな部活でしたなんてことはあってはいけない。ということで俺が選んだのは、青道高校。

まあ一番の理由は近場だからなのだが、普通に考えて、ここに入学すれば絶対に中学のようにはならないはずだ。

 

ここまで決めているのに一体何に悩んでいるのか。それは金だ。

まず、両親は俺の高校入学のために前々から金を貯めていた。だから、部費とかいろいろ考えても一年は持つだろう。

寮もあるらしく、一応食費も浮く(結局まとめて金を払うわけだが気分だけでも。あとたぶんうちの飯より豪華なはずだ)。

問題はその後。一年持っても、高校というのはとにかくお金がかかるのだ。多分家の貯金スピードより高校の諸々で貯金を消費するスピードの方が速い。

青道高校は強豪校認定なわけで、薬師よりもちろん色々なお値段も(俺からしたら)高い。

一時期は推薦とかないかなーとか思ったけど、俺の絶望的な中学時代を振り返れば、可能性はゼロ!

俺は中一の後半ぐらいからアルバイトをしなければいけなくなる。最も、そんな余裕があるのかはわからないが。

 

まあ色々あって、青道高校に入学するけど、たぶんキツイだろう部活の練習とともに、いつかはアルバイトもしなければいけなくなるということ。

これからは俺の努力と才能に全てがかかっている。体力には自信あるけど、今までの雷蔵さんの話を聞く限り俺の才能が強豪校に通用するとは思えん。

雷蔵さんが脅してるだけかもしれないけど、覚悟は決めておこう。

 

 

 

*****

 

 

青道高校受かりました。

俺の脳みそはそれなりに良いので、無事。

入部&入寮手続きも済ませた。思った通り金はどんどん減る模様だ。

やっぱりなんだかんだ言ってうちも割と貧乏だったんだな。

 

そして今日は初めての授業&部活の日。

俺は教室に入り席を確認し座る。

山崎なので席は窓側の端っこ。

ちなみに俺のコミュ力は相変わらず低い。つまり、俺は端っこの席で一人でぼーっとすることになる。

いわゆるボッチ。

これからの高校生活。いろんな意味で心配だ。

 

 

 

 

 

 




中学在学中のネタが全くなかったし早く青道に入学させたかったので、かっ飛ばしました。
薬師だと期待していた人にはすみません。
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