伝説と呼ばれた義足   作:アストラッド

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 今回は文章の書き方をなるべく、なるべく見やすくをモットーに書いてみますの事よ。


 あと時間を飛ばします。ほんとはこのオクタンのやつ、1話しか考えてなくて読み切りの想定だったし。

 もうね、回想して独白して洞窟まで飛ばします。


そこでじっと出来ない

 俺は別にGGOで有名になりたかったわけじゃねぇ

 

 強くなりたかった訳でもねぇ

 

 ただ、このゲームで命のやり取りとは無縁の安全

なスリルってのを味わいたかったのさ

 

 二度と、目の前でポリゴンとなって消える友人を

見たくはなかった

 

 次を誓った人間がもういないと知るのは、

他人の噂話と石碑に刻まれた横線と名前だった

 

 僕は臆病だった、だから一族の中でも1番の勇気

を持ち、無謀を行ったオクタンの様に振る舞った

 

 口調を真似し、行動を予測し、僕じゃない俺に

 

 プレイヤー……シルバリオ・スカイは白銀空(はくぎんそら)では

なく、オクタビオ・シルバ(オクタン)としてSAOを過ごした

 

 先陣に立ち刃を抜き、面倒に首を突っ込んでは

手助けをした

 

 手からこぼれ落ちた者もいる

 

 時に残酷な言葉も吐いた

 

 それでも、オクタンとして振る舞わなければ、

きっと僕は耐えきれず身を投げていただろう

 

 部屋の隅でガタガタ震えていたかもしれない

 

 一層で店を開いていたかもしれない

 

 現実世界の思い出に浸りながら怯え、

誰も救えず誰にも救って貰えなかっただろう

 

 だから……だから

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「シノン、よく今まで戦ったね」

 

 「えっ?」

 

 シノンの体を抱き背中をさすりながら、

僕は彼女の身体に染み込ませる様に話した。

 

 「怖かったよね、寂しかったよね」

 

 「……」

 

 「怒りたかったよね、ぶつけたかったよね」

 

 「ぅ……ぁっ」

 

 「助けてほしくて、隣に居てほしくて、

  手を握ってほしくて、言葉をかけて欲しくて」

 

 「あぁっ……」

 

 「だから泣いて良い、怒って良い、止まって良い

  ……()が代わりに走る(戦う)から」

 

 「うあああああああ!!

  手を握ってよ、助けてよ!

  守ってよ……ずっと、ずっとぉ」

 

 「……守るよ、例えそれが命懸けでも」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「久しぶりだな、スカイ」

 

 洞窟から出ると、キリトが声をかけてきた。

アルブヘイムでの事件以来、会っていなかったが

すぐ僕だと気付いた様だ。

 

 「オクタンって呼んでよ、キリト」

 

 「わかったよ、オクタン……

  前もこんな会話をしたよな、俺達」

 

 「最悪の思い出だよ、本当に」

 

 「あの喋り方、辞めたのか?」

 

 「違うよ、僕もいい加減にこのゲームで僕自身

  と向き合う時が来たんだよ」

 

 僕が白銀空で、俺がオクタン……別に考えていた

、でも根っこは一緒なんだ。

 

 「だから俺としても僕としても、

  今回だけは戦わなければならないんだ」

 

 「……律儀だよな、お前はさ」

 

 「プレイヤー、シルバリオ・スカイは面倒な性格

  で快楽主義者の馬鹿野郎さ……」

 

 代わりに走ると約束したから。

 

 「キリト、お前も走れ……僕も走る、

  今まで全力で走った女の子の為に。

  だからお前は、俺の為に走ってくれ」

 

 「当然だ、お前は俺達に勇気をくれた。

  あの時の俺はお前の行動で動けた、

  だから今度はお前が自由に動けるように

  手伝ってやるよ」

 

 「助かるよ……アミーゴ。

  お前には闇風の野郎を倒して貰う」

 

 「足止めじゃなくていいのか?」

 

 「俺の次に速い奴はキリト、お前だぜ? 

  なら行けるだろ」

 

 「はぁ……今度、なんか奢れよ」

 

 「高級焼き肉を腹一杯食わしてやるよ」

 

 「期待しないで待ってるよ」

 

 キリトと腕をぶつけ合った。

これが、良い友を持ったという事だろう。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「よう、リスナー」

 

 俺は配信ボタンを押した後、何時もより低い声で

リスナーに言葉を投げた。

 

 「デスガンって知ってるだろ。

  今から俺がそいつを倒してやる、

  配信もしてやる、絶対に狩ってやる。

  過去最高のスリルと迫力を見せてやる、

  SAOサバイバー達の悪夢を払ってやる」

 

 息継ぎもなくスラスルと言葉が出る。

どうしようもない程に怒りが沸き上がってくる。

 

 「無謀だってか?それは俺が決める。

  この大会の主役なんて要らねぇ、

  この戦いの主役は俺だ!」

 

 空気が一瞬だけ、ほんの僅かだが"鳴った"。

 

 「!?」

 

 体を反射的に反らす、見えた訳じゃなかった。

しかし、頭のあった所には弾丸が通りすぎていき、

その行動が正解だった事が理解出来た。

 

 「来やがったぜ、死神さんよ」

 

 促進剤を打ち込み、デスガンの所へまっすぐに

向かっていく。

 

 「さぁ、お前はどうする。

  続けるのか?それとも!」

 

 デスガンが視界に現れる、マントの様なものを

脱ぎ捨てライフルを捨て、剣を抜くような仕草を

見せる。

 

 「そうだよなぁ、お前らは!!」

 

 SAOを忘れられず、快楽を忘れられず、

他者を踏みつけ、尊厳を奪い、蹂躙する。

 

 「オラァ!!」

 

 『ぐぅ……知って、いるぞ』

 

 「だろうなぁ、俺は覚えてねぇけどなぁ」

 

 俺のナイフと奴のエストックが交差し、

眼前には奴の趣味の悪いマスクがあった。

 

 「過去を見たくない奴もいるだよ、

  恐怖を思い出して泣く奴等がよぉ」

 

 『それが……どうした?俺は、俺であるだけ』

 

 「棺桶が笑う時間は終ったんだよ!!

  お前らに入れる為の人間は、もういねぇ!!

  空の棺桶のまま、埋まって黙ってろ!!」

 

 切り払い、火花が散る。

 奴の顔目掛けてナイフを突きだし、躱され、

奴のエストックが俺の肩を突き刺さ貫通し、

奴の顔面に拳をめり込ませ、膝蹴りを叩き込む。

 

 『そのキレ……更に、鋭く……洗練され、た』

 

 「くそが……SAOの悪夢に怯える奴がいたら、

  最後の恐怖だ、この配信を見やがれ」

 

 『自分の……無様を、晒す……準備か?』

 

 たった数秒の戦闘で息が上がる。

理解してる、これは錯覚であり脳へのストレスだ。

落ち着け、僕は冷静だ、クレバーにクレイジーに。

 

 「俺が一緒に走ってやる!

  SAO最速のプレイヤー、オクタンだぜ!

  死神からも悪夢からも恐怖からも!!

  お前らを連れて振り切ってやるよ!!」

 

 本当の意味で、目の前の奴を倒す。

あいつらへのトラウマを、傷を、記憶を。

 

 「SAOから、消してやる」

 

 もう一度、促進剤を打ち込む。

間合いに入り、高速での攻防が行われる。

 

 殴り切りつけ、刺され殴られ、蹴りつけ、

ぶつかり転がり、投げつける。

 

 「消えろぉぉぉぉ!!」

 

 『知るかぁぁぁぁ!!』

 

 ガクンッ

 

 上半身の力が抜ける、辛うじて攻撃を避け、

斜め横へと転がっていった。

 

 「ぐぁ……」

 

 脳は動く、しかし上半身は殆ど動かない。

ナイフすら持てない、理由が分からない。

 

 『オーバー……ロードだ。お前……の、脳は

  今……機能を、制限し』

 

 頭を捕まれ、持ち上げられる。

腕を上げる事も出来ず、ただ捕らわれるしか

今は出来ない。

 

 『促進剤は……情報量も、上がるが……

  処理能力は、変わらない。

  負荷が上がる、だから処理落ちした』

 

 「……お前、馴らしに使いやがったな」

 

 『トレーニングに、利用した……

  うかつ、だったな』

 

 謎は解った、こいつは安全装置が働く程に

促進剤を連続で使って、脳の能力を上げた。

 だから、促進剤を使った俺との戦闘でも

互角以上だったのだ。

 

 一方、俺は安全を考慮してプレイしていた。

 

 「よっぽど忘れられなかったみてぇだな。

  あのクソゲーをよ……」

 

 『そうだ……俺は、ラフィン・コフィン。

  変わる事は……ない、事実だ』

 

 「そうかよ、サ終したゲームの事ばっかり。

  まるで老害だな、このバカがよ」

 

 『さよなら……だ、あの、女が……死ぬ所を、

  その目で……眺めて、いろ』

 

 動け腕、何度も願った。

あのたった数分で動けなくなるなんて、

全然オクタンじゃねぇ。

 

 約束を守れないなんて、情けねぇ。

 

 何よりもムカつくのは

 

 「お前の言い様に事が運ぶのが、ムカつく」

 

 『俺は……楽しい、この……長い会話も含めて』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 数分前

 

 

 「はぁ……はぁ……」

 

 急いで走り、辺りを見回せる場所へたどり着く。

人影を探し、砂漠を見回す。

 

 「いた!」

 

 スコープを覗く、ちょうど彼と標的が重なって

うまく狙えない。

 

 「狙えない……お願い、お願いだから」

 

 指が震える、汗が吹き出す。

呼吸が荒くなる、視界もぶれる、心臓がうるさい。

 

 「お願い、お願いだから…」

 

 治まらない、何度願っても止まらない。

お願い、お願いだから止まってよ。

 

 「止まって、止まって、止まってよ!!」

 

 ー 落ち着けよ ー

 

 「誰!?」

 

 誰もいない、見えない。

 

 ー スコープを覗けって ー

 

 「無理よ、止まらない」

 

 ー 止めなくて良いんだよ ー

 ー 見ろ、まずは的を ー

 

 「でも、彼が射線に」

 

 ー じゃあ好都合じゃねぇか ー

 

 「どうしてよ!私は」

 

 ー 迷ったら撃つな、外れるからな ー

 

 「そうよ!私はデスガンに当てなきゃ」

 

 ー だったらよ、    ー

 

 「!?……やってみるわ」

 

 スコープを覗く、落ち着け。

相手は油断してる、横やりなんて考えてない。

私は引き金を引く、ただ引く。

 

 彼には当てない、絶対に! 

 

 

 「迷ったら撃て!当てる気ねぇんだから!!」

 

 私は、引き金を引いた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「!?」

 

 『ぐぉぉっ』

 

 奴の仮面の半分が吹き飛ぶ、

その破片は突き刺さり、奴はうめき声を上げる。

 

 俺は理解した、シノンが撃ったんだ。

偶然か、狙ってか、仮面の端に弾をかすめて

砕いたんだと。

 

 「動けぇぇぇ!」

 

 動く下半身の力を振り絞り、奴の顔面へ目掛け

最速を繰り出す。

 因縁に決着を、復讐に安らぎを、友に鎮魂を、

笑う棺桶には沈黙を。

 

 『なっ!?』

 

 「2度と……前にでるなぁぁぁぁ!!

 

 骨の砕ける擬似的な感触が、義足から伝わる。

それもすぐに消え去り、俺は地面に転がる。

 

 「……いてぇ」

 

 全身が痛い……動けない、辛うじて頭だけは

動かせたから奴の事を確認した。

 

 「うわぁ……顔が、ぐちゃぐちゃ」

 

 最速すぎたのだろう、原型を留めていない

その頭部は流石にモザイクがかかっていた。

 

 「ははっ、動けねぇや……。

  リスナー、情けない勝ち方だったがよ……

  勝ったぜ、死神によぉ」

 

 爆速で流れていくコメントを見ながら、意識

をゆっくりと手放した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 "ありがとう" そう見えた気がした。

 

 

 

 

 

  

 

 

 

 




 訳が分からなくなってきたな、難産だぉ。
難しいよ、読みやすい改行ってさ……さて、どこまで書いたら良いものか。

 でもね、確実に言える。次回はシノンのヒロインが全面に出たのを書く。絶対にだ。







 俺の子孫も、そのガールフレンドも危なっかしいぜ。
ついつい話しかけちまったよ、俺もお節介だよなぁ。
まぁ、走りは誉めてやるよ。
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