うるせーぞ決闘者ども!   作:バルバドス

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序章

結東市、そこはあらゆることがデュエルで決められる世界。何かあれば決闘、何もなくても決闘、決闘がなくては生きていけない街とも言える。

 

 

 

「く...俺の女に手を出すとはいい度胸じゃねーか!」

 

「あんごらぁ!お前が俺の女を奪ったんだろう!」

 

「るっせーな!こうなりゃ決闘だ!」

 

「おうよ!」

 

なんだこの流れ、馬鹿じゃねーの。

ベンチに座り優雅なお昼を過ごす僕の前で女の子の取り合いする男二人、そいつらは言い争いのあとデュエルディスク取り出して決闘を始めた。

いや、話し合えよ。

結構大事なことだと思うぞ。決闘なんかで決めずに女の子交えて3人で話し合ったほうが...

 

「俺は手札から魔法カード、増援を発動!」

 

あーだめだこりゃ。折角レポートにも追われないゆったりした昼を過ごせると思ったのに。重い腰を上げてベンチから立ち上がると場所を移動した。どこかに安らげる場所は...。

 

「お願いします...単位を、単位をください!」

 

「だめだ、6回休んだ時点でアウトだ」

 

「く...どうしても、お願いします!」

 

「わかった...では決闘で私に勝てば、特別に単位をやろうではないか」

 

「本当ですか!なら、俺の真紅眼で!」

 

「ほぅ、私のヴェルズに勝てるとでも?」

 

だめだ、大学というのに聞こえてくるのは日本語を使った訳のわからない会話ばかり。期待に胸膨らませて都会に出てきたのに、別の国に迷い込んだようだ。電車でちょーっと山を越えただけで、こんな場所に辿り着くなんて。

あぁぁぁぁ、誰か説明してくれぇ。

 

僕、国光遊飛は結東市の大学に入学してきて一ヶ月ちょっとがたちました。やっと一人暮らしにもなれてきたのですが、まだ全然結東市には慣れません。

突っ込まずにはいられないのです。この街じゃ決闘ですべてを決めようとするのです。いや、僕も決闘は嗜んではいますがね、朝から晩まで決闘なんてのは流石に嫌でしょう。

この街の人は常にデュエルディスクつけて歩いているし、どこかしらでデュエルしてるし、とんでもない街です。

いえ、田舎者の僕が知らないだけで、これが世間一般の常識かもしれません。とか、最初は思ってましたが、選挙の代わりにデュエルで市長を決めると聞いた時からこの街はヤバいと知りました。

民主主義の全てである選挙を放棄して、強いやつが頭を取るという非行集団のような政治体制をしてるんですよこの街の地方議会は。

しかし、郷に入っては郷に従えと言いますし、僕はもうこの街で腹をくくって生きていくしかありません。

明日またカードショップに行ってカード買い足してきます。こうするしかありません。はぁ...。

 

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