オーロラに転生ですか?   作:オーロラ・ル・フェイ

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色ボケ三人衆

「はぁ……はぁ……はぁ。流石に変よ。もう一週間は走ってるのに」

『ヌンヌ(ヌンの本体なら、この程度の神格が張った固有結界など、無理やり壊すことが出来るのだが…)』

 

どうやら、あのメリュジーヌのパチモンは嘘をついていたらしい。

それとも、私の足なら一日(アルビオンの全力疾走)と

アルビオンの力が思うように使えないこの空間の特性を知っていて言ったのだろうか?

雰囲気的に天使的な何かだと思ったが、実は悪魔だったのかもしれない。

 

「今度会ったら……一緒に殴りましょう」

『ヌンヌ(ヌンもいいのか?)』

「ええ、貴方もムカついてるんでしょ?」

『ヌン(もちろんだとも。あんなものは交渉とは呼べん。連れてきたのはそちらなのに、歩いて帰れだと?あの自己中心的な高慢な態度……アイツら(はじまりのろくにん)を思い出す。うぅぅ……あの怒りは今でも忘れられん。おのれぇ、よくも巫女(オーロラ)を……赦さん、赦さんぞ!メリュジーヌ!!!)』

「冷静になって。混合し過ぎて訳が分からなくなってるわ」

 

何もない荒野で二人、雑談を交えながらひたすらに走る。

ヌンノスが居て良かった。一人だけだったら発狂していたかもしれない。

 

「あの子の言うことが本当だとして。今が全開時の10分の1ぐらいだから、あと三日もあればゴール出来るかしら?」

『ヌン(うぅむ。アルビオンの力の10分の1もあれば、この結界は破壊出来るのだが、やはりお主は力の使い方がなっておらんなぁ。速度だけは引き出せているようだが、あの小娘も戦闘方面はあまり教えたがらんし、完全に持て余してしまっておる)』

「それは魂がアルビオンになったら使えるようになるってやつ?さっきも思ってたんだけど、力って脚力とか握力とかの話ではないのよね?」

『ヌン(そうだぞ。分かりやすく言えば権能だな。大地を造り出したり、生命を産み出したり、お主クラスともなれば星を産み出すことも可能なのではないか?)』

「星、かぁ……それって地球を模倣して作るとか出来る?」

『ヌン(ある程度妥協するなら可能だろう。だが人類史だけならまだしも、この星の全てを再現するとなると、いくらアルビオンであっても力の大半を使い尽くすことになるかもだぞ?それに、世界というものは同一の存在を嫌う。どちらかが乗っ取るか、反発しあって対消滅するかもしれん)』

「それは困るわね。途方もない年月になるけど1から育てて46億年待った方が確実なのかしら」

『ヌン(そう言えば、昔。ヌンのとこ(神話)の大神がアルビオンに興味本位でちょっかいをかけてな。そいつはまぁ、ボコボコにされて半泣きで帰ってきたんだが、「あれはこの星で生まれた者では倒せない」と愚痴を溢しておった。あの時は単純に星のリソースが足りてらんのだろうと思っていたが、この星をアルビオンが産み出したとなれば、納得がいく)』

「ふふ。なにそれ。だとしたら私はティアマトのお母さんになるの?」

『ヌン(メソポタミアの神か?詳しくは知らんが、そういうことになるな)』

 

どちらにしろ、そこまでは待てない。アルビオンが寿命で死んだのか、楽園まで続く途中、閉じていく孔に挟まれて圧死したのか不明だが、出来たとしても、そこにたどり着く前に精神が参ってしまう。

 

「……でも星を産み出してもみんなは連れていけないわよね」

『ヌンヌン(アルトリアは大丈夫だろうが、他のやつらはな……アルビオンの子(メリュジーヌ)も座に本体を縛られるようだし、そこから引っ張り出すのはちと骨が折れるぞ)』

「ねぇ、バーゲストはどうかしら?あの子は私の子よね?アルビオンの子供ってことで、連れていけないかしら?」

『ヌン(……あの子は、難しい。それに、恐らく目覚めたお主は……いや、何でもない。そうだな。妖精のみならず人間も連れていくとなれば、いっそのこと─────してはどうだ?)』

 

 

 

私は考えもしなかった案に、目を見開く。

 

 

「それって可能なのね?」

『ヌン(あぁ、可能だが、それをやれば異星の神が全力でこちらを排除しようと動くだろう。ヌンの本体が生きていれば加勢してやりたいが、少しの間、お主は完全に無防備になる。その間をどう守り通すかが懸念事項になるな)』

「メリュジーヌで……ビースト相手は厳しいかしら。それに所長だけが相手とは限らないものね。モルガンが味方してくれればいいんだけど、あの人……いつになったら反省するのかしら?」

『ヌン(……オーロラよ。お主はモルガンに対して甘過ぎだ。いくら悪意がないと言っても、お主にしてきた仕打ちは到底許されるものではない。そもそも悪意なく悪行を為すのが妖精の本質だ。あれはあまりに純粋すぎる)』

「それはないわ。彼女だって、いっぱい傷付いているもの」

『ヌン(心の話ではない。本質の話だ。予言だが、あれを許しても、二度、三度と同じことをやるだろう。春の國では生きられないお手本のような妖精だ)』

「……私だって、それは分かってる」

 

オーロラは視線を下げる。

本人にその気がないとか、正気ではないから罪にはならないなんて、性善説が前提の話はブリテンでは通用しない。

罪を犯したから悪であり、悪意しかなくても無罪なら善なのだ。

 

「同情しすぎてる。でも見捨てられない………」

 

そもそもこのブリテンはモルガンの物であるし、それを憑依転生という形で奪い取るような真似をした自分も悪いから……という気持ちもある。

それに私は妖精を嫌悪するあまり、妖精には生きづらい國を作ってしまった。

ブリタニアでは妖精は徐々に減っていき、人間の数は着実に増えていく。恐らくあと百年もすれば人間の数の方が多くなる読みだ。

 

「……彼女を排除する政策を取ってるのに、見捨てられない。……私ってつくづくどうしようもないわね。ムリアン達も困惑するわ。そんなに冬の在り方が気にくわないなら滅ぼせばいいのに、情があるからって止めるんですもの」

『ヌン(……ううむ。やはりムリアンが何かしでかしていそうでヌンは怖いぞ)』

「だから大丈夫だって。仮にムリアンが暴走しても、彼女の言葉ではメリュジーヌは動かないもの。ウッドワスも止めてくれるわ」

『ヌン(ウッドワスを誘導出来ても、決め手にはかけるか………あやつはあやつで、アルビオンの子に対抗心を燃やしてかなり鍛えておる。はじまりのろくにんを束で相手しても勝てると思うのだがな)』

「それで言うならモルガンも鍛えるみたいよ?まだ仲良かった頃、やっぱり魔術師の頂点はソロモンなのかしら?って聞いたら、よほど悔しかったのでしょうね。「は?あんなの私の敵じゃないが?私がグランドキャスターだが?マーリンとか目をつぶってても倒せる最高ハイパー魔術師なんだが?」って、楽園の妖精の機能を分解と再構築?して、目からロンゴミニアドを撃てるようになったり、肉体を損傷しても、大気の情報に転写したバックアップ?とか何とかを利用して、自動修復出来るように、色々と頑張ったみたい」

『ヌン(……お主は何ということをしてくれたのだ。いや、アイツらが単純に色ボケなのか?惚れた女に良いところをみせたいにしても、頑張り過ぎだろ)』

 

恐らく、現在進行形で裏工作をしている『彼』はやっとの思いで殺したモルガンが復活して度肝を抜いていると思うし、亜鈴百種であることを加味しても強すぎるウッドワスにドン引きしている頃だろう。

 

そんなことを露知らず、オーロラ達は談笑に花を咲かせながら荒野をひたすらに走る。

 

 

あと3日。時間に変換して72時間。それが()()()()()に対してのタイムリミットだった。

 

 


 

色ボケ三人衆

 

モルガン…魔術師として腕を一段階上昇。真のキャスターは眼でロンゴミニアド。某吸血鬼みたいな不死身属性取得。ブラックバレルを模倣してないだけ温情である。

ウッドワス…原作メリュジーヌには辛勝出来るレベル。

メリュジーヌ…原作の5倍ぐらい強くなってる。

 

バーゲストについて(あまりに酷過ぎる設定を通すかどうか熟考中の為、アンケートを)

  • 原作通りの彼女←原作通りの彼女
  • オーロラの娘としての彼女
  • その他(どっちでもいいんじゃないかな?)
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